メニュー

はじめての不動産投資をOh!Ya(オーヤ)で知る・学ぶ・実践する

資料請求 面談予約

5つの失敗事例から学ぶ!不動産投資で利益を得る極意とは

By Oh!Ya編集部

2,046view

5つの失敗事例から学ぶ!不動産投資で利益を得る極意とは

「不動産投資を始めたいけれど、失敗したときの損害が恐ろしい…」 「どうしたら不動産投資における失敗を回避できるのだろう」

不動産投資は物件を購入して行うため、元手としてまとまった資金が必要です。そのため失敗をしたときのリスクが大きくなります。不動産投資を始めたいけれどリスクが高すぎる…と考えてしまうことも多いでしょう。

しかし、失敗の具体例から学ぶことでリスクを回避するポイントおよび投資に成功するコツを知ることができます。そこで今回の記事では…

  • 不動産投資の典型的な失費例
  • 失敗原因と対策を施すタイミングを知るための5つの具体例
  • 具体例から導き出される不動産投資に失敗しないポイント

を解説します。典型的な失敗例を知り、具体例を通じて失敗の原因と対策を施すタイミングを知ることで、最終的にリスクを回避することができるようになります。不動産投資においても過去の事例から学ぶことは非常に重要なのです。

あなたも失敗に繋がる要素を持つ物件を早い段階で見抜くことができるようになりましょう。不動産投資に成功するためにはいかにリスクを回避するかにかかっています。

不動産投資の失敗例をチェック

不動産投資失敗例

はじめに不動産投資に起こる典型的な失敗例をみていきましょう。はじめに失敗例を頭に入れておくことで、後述する具体例について「なぜ失敗したのか」という構造を適切に理解することができるようになります。

高い利回りにのみ注目して物件を購入した例

ここでは不動産投資の初心者がよく陥る利回りに関する失敗例を紹介します。まずは不動産投資における3つの利回りを理解しましょう。

不動産投資における3つの利回り

不動産投資において利回りの数値は大きな意味を持っています。そして不動産投資については以下の3つの利回りが存在します。

  • 表面利回り
  • 想定利回り
  • 実質利回り

それぞれ以下のように計算します。

表面利回り=年間家賃収入÷物件購入価格 想定利回り=満室時年間家賃収入÷物件購入価格 実質利回り=(年間家賃収入-経費)÷物件購入価格

投資用物件を選定する段階で目にすることが多い利回りは表面利回りです。表面利回りには経費の支払いが織り込まれておらず、細部まで現実に即した数値ではありません。

しかし似た特徴を持つ物件Aと物件Bが存在し、Aの利回りは10.00%でBの利回りが7.00%の場合、経費として支払う金額が同じであればAの方が最終的に大きな利益を得ることができるのは事実です。

このように、投資用物件を選定する段階では具体的な経費の額を確定できないことから表面利回りによって物件同士を比較しても問題はないのです。そもそも全ての物件について現物調査を行い、正確な経費を割り出してから比較していてはスピード感の求められる投資で後手に回ってしまいます。

しかし高い表面利回りにのみ着目して投資用物件を購入すると…痛い目にあいます。

失敗例

前置きが長くなりましたが、高い表面利回りにのみ着目して投資用物件を購入して失敗する例は枚挙にいとまがありません。

具体的には以下のような場合が該当します。すべて利回りの数値だけは高く表示されているのです。

  • 中古物件を購入したが、内装がボロボロで修繕費に途方もない額が必要だった
  • 駅徒歩20分の中古ワンルームマンションに借主が集まらない
  • 単身者向けワンションが和室
  • 昼は閑静だが、夜は裏通りの飲み屋街で大騒ぎ

なぜこういった物件の利回りが高くなるかというと、以下の2つの場合が考えられます。

  1. そもそもの物件価格が安いため
  2. 良い物件に見せようと想定賃料を相場より高く設定している

上述したとおり表面利回りの数値は「年間家賃収入÷物件購入価格」により求められます。つまり「物件購入価格」が安ければそれだけ利回りとして表れる数値は高くなるのです。人気のない物件は価格が安いため、自ずと表面利回りが高く示されるのです。

またあなたに投資用物件を売ろうとしている業者が、相場よりも高い賃料を設定しておいて表面利回りを高く見せている場合もあります。

表面利回りはあくまで物件同士を比較する際に便宜的に用いるものであって、購入の決め手となる物ではないと覚えておいてください。

立地条件を正確に把握していなかった例

不動産の価値をはかる上で立地条件は非常に重要です。そのため立地条件を正確に把握せずに投資用物件を購入することは自ら失敗しにいっているようなものです。

周囲に飲み屋街があることで夜間に騒がしかったり、暴力団の事務所があったりするようなネガティブな立地条件はあなた自身が物件の周辺を調査することで回避することも難しくありません。

しかし、一見すると立地条件が良いと思える物件の中にも大きなリスクを抱えているものが存在します。例えば、大型ショッピングモールの近くにある家族用の戸建て物件です。

一見すると家族連れの借主を呼び込みやすいと感じられます。しかし、あなたが物件を所有している数十年の間に大型ショッピングモールが移転する恐れがあります。そうなると後に残されるのは昔大型ショッピングモールがあった巨大な空き地の近くにある戸建て物件となってしまうのです。

一つの要素に依存する立地条件の良さは大きなリスクを抱えている場合があるのです。

地方郊外の物件を購入した例

立地条件と関係しますが、地方郊外の物件は借主を呼び込むことに苦労する恐れが高いです。以下は総務省による日本の人口推移を示したグラフです。

参照元:総務省|平成28年版 情報通信白書|人口減少社会の到来

2010年をピークに人口は右肩下がりに減っていくことが予想されています。そして人口減少の影響は地方において深刻になりつつあるのです。

そのため地方郊外の物件は借主を見つけにくくなっています。地方都市が発展していた頃は郊外にベッドタウンとしての役割がありましたが、現在はそもそも多くの人が地方都市内部に住むようになっているのです。

地方郊外の物件は価格が安いため「初期費用を抑えられて、利回りも高い」と感じることがあります。しかし、そもそもの借主が表れなければ家賃収入を得ることはできません。

自己資金ゼロで不動産を購入した例

投資用物件を購入する際、多くの場合は購入価格の30%ほどを自己資金で用意し、残りを金融機関からの借入に頼ります。しかし中には以下のような広告が存在します。

「物件価格2,500万円!自己資金0円で始める不動産投資!」

こういった広告を見ると「お、ラッキー!リスク0で投資用物件を購入できるんだ」と思う人がいますが、リスクについてまるで勘違いをしています。自己資金0円ということはリスクを最大化させることなのです。

以下の通り、自己資金0円と自己資金1,000万円の場合を比較してみましょう。

自己資金ゼロの危険性

自己資金0円であっても何事もなく返済期間を終えることができると問題はありません。しかしローンに変動金利が用いられている場合、最大で返済額が1.25倍に増える恐れがあります。そして以下のとおり、自己資金0円の場合の方が支払額が増えるのです。

借入額が多いということは一面においては少ない自己資金を効率的に使って投資を行っていることとなります。しかし反面、リスクが顕在化したときのネガティブな影響が大きくなるのです。

自己資金0円の広告にはくれぐれも安易に飛びつかないでください。

内見できない物件を購入した例

投資用物件は自分の目で確かめることが大切です。しかし競売に出されている物件などは購入するまで内見ができない場合があります。そうであるにもかかわらず、競売に出されている価格が安いという理由で購入を決めると後悔することがあります。

「内見こそできなかったけど競売にかけられるくらいだし…ある程度は綺麗だろう」と思っていたものが、蓋を開けてみると債務者の溜め込んだゴミや残置物が山のように積まれており、床や壁も傷でめちゃくちゃということがあるのです。

そうすると新しい借主を見つける前に清掃、修繕およびリフォームが必要となります。状態の良い同タイプの物件を相場の価格で購入した方が金銭的なコストも時間的なコストも抑えられたかもしれません。

高い利回りにのみ注目して物件を購入した例についての対策

ここからはケーススタディの形式で失敗例を通して、成功のポイントを探っていきましょう。はじめに、高い利回りにのみ注目して物件を購入した例からみていきます。

事例

Aさんは不動産投資を考える中で業者から勧められた利回り28% の中古物件を購入しました。築38年、所在地は長野県で、駅から17分という立地です。

利回り28%という数字はAさんが今まで検討した投資用物件の中でも非常に高いものであり、多少の修繕費がかかっても十分に利益を出せると判断したのです。購入後Aさんは旧知のリフォーム会社に依頼し、物件を現代風の外観に修繕しました。

しかし、いざ募集を開始したところ、借主が一向に集まりません。Aさんは首をかしげましたが、「駅からも少し遠いのは事実だし、気長に待とう」と考えました。しかし、借主からの申込みは一向にありません。

そのためAさんは賃料収入がない期間が3か月も続き、ローン返済の負担に四苦八苦でした。最終的に一度は物件を売却しようとしたものの、それもできず、賃料を大幅に下げて何とか借主を見つけることができました。

失敗の原因

こちらの事例における失敗の原因は明確です。Aさんが利回りにしか着目せず、以下のようなネガティブな要素を検討しなかったためです。

  • 長野県に所在
  • 駅から徒歩17分と遠い
  • 築38年

特に長野県にあって、駅から徒歩17分という立地条件の悪さは致命的です。投資家の中には都内の物件であっても駅徒歩15分以上は買わないと決めている人もいるほどです。

確かに28%という利回りは魅力的ですが、それは借主がいてはじめて意味をなす数字です。借主が現れない物件についてどんなに高い利回りが表示されていようと、それは無意味な数字なのです。

具体的な対策

具体的にとるべきであった対策は、ネガティブな要因の持つリスクを正確に把握すべきであったことです。つまり根本的な原因としては、現代の物件事情に無知であったことが挙げられます。

地方における人口減少が著しい現代において、地方の物件は大きなリスクを抱えていると認識されています。一方で都内の物件は資産価値が今後も安定していくと考えられており人気があります。

Aさんとしては、こういった事情を正確に把握しておくべきでした。仮にそれができたならば、物件の紹介を受けた段階で自ら調査に乗り出し、利回りのみに目が眩むことはなかったはずです。

立地条件を正確に把握していなかった例についての対策

立地条件

はじめに利回りばかりに着目してしまうという初心者にありがちな失敗例です。

事例

Bさんは不動産会社から以下のような物件の紹介を受けました。

家族用マンション 1棟4部屋(3LDK) 表面利回り:11% 都内●●駅徒歩5分 新築

Bさんは一目でこの物件が気に入り、自ら調査に乗り出しました。周辺の家賃相場を調べ、平日の昼過ぎに現地を訪れ、物件の外観と共用部分を目視でチェックしました。その結果。駅から近いこともあり人が集まりやすく、賃料を適切な額に修正しても利益を得られると判断しました。

そして購入し、借主を募集したのですが、内見から申込みになかなか繋がりません。Bさんとして原因がわからず途方に暮れていました。そして1か月後にようやく一組の家族が決まりました。

思いの外時間がかかったなとBさんが考えていると、その入居者から電話があり「毎日毎日、周囲の騒音がひどすぎる!大家なら何とかしてくれ!」とクレームがありました。急いでBさんが現地に駆け付けると物件の周囲で酔っ払いが大声で騒いでいます。

Bさんが事情を話すと酔っ払いは姿を消しましたが、周囲には他にも酔っ払いが大勢います。気になって調査してみると、物件は日本の飲み屋街に挟まれる位置にあり、二つの歓楽街を跨いで飲み屋をはしごする酔っ払いの通り道となっていたのです。

Bさんは周辺のスーパーマーケットやコンビニはチェックしていましたが、昼間に訪れただけであり、夜間の状況はチェックしていなかったのです。その後、入居した家族は半年もしないうちに退去し、誰も入居しない物件がBさんの手元に残されました。

失敗の原因

具体的な失敗の原因は立地条件を時間帯別にチェックしなかったことに尽きます。仮にBさんが夜間に現地を訪れていれば、高い確率で二つの飲み屋街に挟まれていることを発見できたでしょう。しかしBさんはそれをしませんでした。

そもそもの物件が家族用マンションであったことに慢心していたのかもしれません。本来であれば幼い子がいるであろう家族用だからこそ、家族が嫌がる事情がないか細かくチェックするべきなのです。

一般的に単身者よりも家族連れの方が物件選びに厳しくなります。家族を構成する2人以上の好みに合致する物件でなければならないためです。その点、単身者は本人の好みにさえ合致するだけでよいのです。

つまり家族用の物件についてはより厳しく立地条件および周辺環境をチェックする必要があるのです。二つの飲み屋街に挟まれるという立地は特殊なものですが、そういった想定外の立地条件がネガティブに働くことも意識しておくべきです。

具体的な対策

具体的な対策としては、時間帯を変えて現地へ赴くことです。可能であれば曜日も平日と週末の両方もチェックできるとなおよいです。特に金曜日の夜は多くの人が街でお酒を飲むため、飲み屋が近くにある物件に騒音の被害の恐れがあります。

また平日の夜に近くの運動場で激しい球技が行われる場合もあります。日中の商業施設などとは別に夜間だからこそ人が集まる施設は騒音との関係でチェックが必要です。

地方郊外の物件を購入した例についての対策

地方郊外

次は地方郊外の恐ろしさがわかる事例です。

事例

Cさんはサラリーマン生活をやめるために、不動産投資をはじめたいと考えておりました。しかし薄給であり、手元資金として用意することができるのは150万円が限度です。不動産会社に相談したところ、岐阜市の郊外にある家族用6DKのアパートを紹介されました。

確かにCさんであってもローンを利用して無理をすることなく購入することのできる価格でした。しかし岐阜市の郊外という点は引っかかっていました。しかし不動産会社の担当者によくよく話を聞くと、岐阜市の郊外は現在地方への移住スポットとして人気らしいのです。

気になって自ら調べてみると、確かにインターネットでもとり挙げられていました。「なるほど、これは都内の投資家の盲点かもしれないと」と考えたCさんは、大したリスクにもならないだろうと判断し。物件の購入を決めました。

購入した物件は決して状態が良いものではありませんでしたが、移住者に向けて「リフォーム代20万円補助」のキャンペーンをうち、募集を開始しました。ところが一人の内見すら来ません。そしてその物件に入居者が決まることはありませんでした。

失敗の原因

原因はそもそも現代における地方の郊外にニーズがないという点が大きいです。それは「移住スポットとして人気」程度の特殊な要因でカバーできるものではありません。それほど地方における過疎の現状は厳しいのです。

またCさんは間取りについても失敗しています。地方へ移住する可能性の高い人は身軽な単身者です。それにもかかわらず家族4人でも持て余すような6DKに申込みがあるとは考えられません。仮に移住者がいたとしても、もっと小さな物件を借りて住宅費をおさえるでしょう。

  • 地方の郊外の立地
  • 単身者を想定しているにもかかわらず6DKの間取り

上記の2つの巨大な失敗は、他のどんな手段をもってしても覆すことができないものでしょう。

具体的な対策

地方郊外には物件を購入しないことです。また「都内の投資家の盲点かもしれない」といった自分に都合の良い考えも捨てるべきでした。毎日無数の投資家が無数の物件を検討している不動産投資市場において、「自分しか気づいていない良質物件」はほとんど存在しません。

こういった点について希望的観測をしてしまうと、Cさんのように損をするのです。不動産投資については、全員が平等な条件でシビアに競争をしていると捉えておきましょう。

自己資金ゼロで不動産を購入した例についての対策

自己資金0円

続いて「自己資金0円!」の落とし穴にはまった事例です。

事例

Dさんは街を歩いていると「自己資金0円!あなたもマンションのオーナーになりませんか?」という広告を目にしました。自己資金0円なんてあるはずがないと思いつつも、話だけは聞いてみようと不動産会社を訪れました。

そしてよくよく話を聞くと、確かに自己資金0円で購入できるようなのです。担当者はにこやかに述べます、「ローンの返済には家賃収入を充てることができるので、Dさんは本当に何も支払う必要がありません。勝手に家がお金を稼いで、ローンを完済してくれるのです」と。

Dさんはその日は契約せずに帰宅しましたが、いつまでたっても自分が不動産のオーナーになっている姿が頭から離れません。3日後Dさんは不動産会社を訪れ、示されるがままにローンを組み、物件を購入しました。

そして賃貸に回し有益を得ていましたが、ある日、ローンを借りた金融機関から封筒が届き、そこには金利を上昇する旨が書いてありました。Dさんが急いで電話確認すると「契約内容にある変動金利です」とそっけない態度です。

そして一方的に5年後から返済額が1.25倍になると告げられました。Dさんが計算すると返済額が上がることで少なからず毎月自己資金を返済に充てなければならないようです。Dさんは強く後悔しました。

失敗の原因

失敗の原因は自己資金0円のリスクと変動金利について無知であったことです。また不動産会社で示されるがままにローンの契約を締結した点もあまりに迂闊です。

そもそも自己資金と借入金の関係については、以下のようなことがいえるのです。

  • 自己資金割合が大きいと投資効率は落ちるが、リスクも低くなる。
  • 借入金の割合が大きいと投資効率は上がるが、リスクも高くなる

つまり自己資金0円での物件購入は効率とリスクの両方を最大化するものです。Dさんはその点に無知だったのかもしれません。さらに変動金利による金利上昇があった場合も、借入金割合が大きい場合の方がリスクが高くなります。Dさんは上手い話に完全に騙されてしまいました。

具体的な対策

対策はいくつかあります。まずは自己資金0円のリスクと変動金利について適切な知識を得ておくことです。さらに「不動産オーナーになりたい」という気持ちだけで契約書にサインをせずに、購入した物件を何年間運用して、最終的にどのように処分をするかまで計画を立てるべきでした。

もちろん素人が簡単に優れた計画を立てることはできないため、不動産会社にアドバイスをもらって作成しても構いません。そして予想外に発生するネガティブな要因にも耐えられる計画を立ててはじめて物件を購入するのです。

不動産投資には必ずリスクが存在します。そして優れた投資家ほどリスクを分散させ、コントロールしようと試みます。初心者であったも、同じ試みをすべきでしょう。

内見せずに物件を購入した例についての対策

内見しなかったことによる騒音

最後に内見を疎かにした失敗例です。

事例

Eさんが投資用物件を探していたところ、長年の付き合いのある不動産会社から以下の物件を紹介されました。

1人~2人用マンション 1棟6部屋(1LDK) 表面利回り:14% 大阪市内 駅徒歩8分 築48年(全員退去後リフォーム済み)

Eさんは地方の人口が減る中で大阪市と横浜市だけは未だリスクの低い投資ができるということを知っていたため、物件情報を見て「あながち悪くない」と考えました。内装の写真を見るとセンス良くリフォームされており、築48年の物件とは思えません。

しかしネックだったのはEさん自身が忙しく、大阪市まで内見に行くことができない点でした。しかし写真を見る限り、内装および外観に問題はなさそうです。「このまま決めなければ、遠からず他の投資家に購入されるほどの良物件だ」と感じたEさんは内見しないまま購入を決めました。

Eさんの読み通り、募集開始直後から単身者またはカップルからの内見希望が殺到しました。しかし内見までであり、申込はありません。嫌な予感がしたEさんが無理矢理時間を作って現地を訪れました。

すると物件は大きな道路に面しており、大型トラックが通るたびに築48年の壁と床をグラグラ揺らすのでした。しかもそれは日中10分おきに起こります。Eさんは内見しなかったことを強く後悔し、対策を考え始めました。

失敗の原因

原因は内見を怠ったことに尽きます。物件情報を確認する際、ついつい資格情報のみで判断してしまうことがあります。しかし実際に住むためには五感の全てにおいて不快な要素のない物件でなくてはなりません。

そのため内見が必須なのです。今回の事例では視覚情報からは読み取ることのできないリスクがあり、内見を怠ることによってEさんはそれを顕在化させてしまいました。仮に日中に内見していれば、Eさんは絶対にこの物件を購入しなかったでしょう。

具体的な対策

端的に、内見をすることです。内見および現地調査は絶対に怠ってはいけないものです。それこそ可能ならば複数回行うべきものです。投資家として数多くの物件を資料の身で検討しているうちに感覚が麻痺してしまいますが、購入を決める際は内見が必須だと心得ておきましょう。

他にも内見が難しい場合として、以下の2パターンがあります

  • 競売物件である
  • すでに入居者がいる

上記の2つは構造的に内見が非常に難しくなります。交渉を重ねて短時間だけでも許しを得るか、購入を諦めるかは判断が分かれるところです。

不動産投資で失敗しないポイント

ポイント

最後にここに至るまでにみてきた事例から、不動産投資に失敗しない5つのポイントを抽出してみましょう。これらに注意を払うだけで、リスクを小さくすることができます。

表面的な数値に騙されない

利回りはあくまで相対的な数値であり、物件価格および想定賃料をいじるだけで簡単に変えることができます。このような表面的な数値に騙されないようにしましょう。

こういった数値が示された場合は、自ら事実的な裏付けをとるべきです。利回りについてであれば、賃料相場を調査し、現地を訪れて立地条件および周辺施設からそもそも借主が現れるかどうかを確認します。

立地条件を正確に把握する

物件にとって立地条件は何より価値のあるものです。それは多くの人が賃貸物件を検索する際に、立地条件からしぼり込むことからもわかるでしょう。

特に駅からの距離については投資用物件を購入する際も妥協すべきではありません。周辺施設については、具体的に想定される借主にとってネガティブなものとならないかを綿密に確認する必要があります。

人口減少に注意する

都内に住んでいると実感できませんが、地方における人口減少の影響は決して小さくありません。そのため不動産投資の初心者が地方の物件を買うことには大きなリスクが伴います。

自分だけに美味しい物件が降ってきたと勘違いせず、あなたの投資計画との関係で選択肢から外すべき地方の物件は機械的にはじいていってください。それが投資のリスクを低くすることに繋がります。

自己資金とリスクの関係を知る

購入に要する資金について、自己資金が少ないほどリスクが高まります。一方で自己資金が少ないほど効率的な投資ができるのも事実ですが、投資の初心者はハイリスクな手法を避けるべきです。

「自己資金0円!」は手元資金の少ない初心者がついつい飛びついてしまうものですが、むしろ投資熟練者が最大限にレバレッジをかけて投資をする際に選ぶ手法なのです。初心者は購入価格の3割程度を自己資金でまかなうことができると安心です。

自分の目と足で見る

投資用物件を購入するか否か決める前に、内見および現地調査を必ず自分の目と足で行ってください。時間がないからと疎かにすることもいかませんし、他人に任せることもいけません。

自ら訪れて五感でリスクがないかどうかを判断するのです。それを怠ると後悔することになります。仮にスケジュールの関係で訪れることができない物件であれば、どんなに魅力的でも購入を見送るべきでしょう。特に初心者にはリスクが高すぎます。

まとめ

今回は5つの事例を通して、不動産投資における失敗の具体的な原因と対策を探りました。典型的な失敗のパターンをイメージすることができたでしょうか。

以下は今回の記事のポイントです。

  • 利回りのみに着目して物件の購入を決めてはいけない
  • 立地条件は時間帯と曜日を変えて複数回チェックする
  • 地方における人口減少は深刻だ
  • 自己資金0円はリスクを最大化する手法
  • 自ら内見できない物件は購入しない

いずれも当たり前のように感じるかもしれませんが、見栄えの良い物件を目の前にするとついつい忘れてしまうのです。不動産投資を始めるのであれば5つのポイントを日頃から強く意識し、自分に利益がありそうな場合でも冷静な判断を心がけてください。

常に冷静でいることがリスクを遠ざけ、最終的にあなたの利益を最大化します。

関連記事