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【2019年最新版】退職金の計算方法は?いくら貰えるか解説

By Oh!Ya編集部

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【2019年最新版】退職金の計算方法は?いくら貰えるか解説

会社に長く勤めている方が退職したときは、退職金をもらえることがあります。実際にいくら退職金が出るのかご存知ですか? この退職金が支給される対象者となるためには、一定の要件を満たさなければなりません。また、企業によって退職金の計算方法なども異なります。

日本の企業で退職金制度を導入しているのは、全体でおよそ75.5%です。逆に考えると、24.5%の企業が退職金制度を導入していません。一つの企業でどれだけ長く勤務し続けていても、いざ退職した際には退職金がもらえない場合もあるのです。

もし転職などをお考えの場合、自分が勤めている会社は退職金制度が利用できるのか知っておかなければなりません。また、転職の場合だけではなく、定年退職した後に退職金を使って資産運用を検討されている方も増えてきています。 退職する前に、自分はいくら退職金がもらえるのかざっくりと計算しておくと安心です。

退職金の計算方法を知ろう

ぶたの貯金箱

退職金とは、会社を退職した際に企業から給付される賃金のことを言います。退職金と言えば定年退職のイメージが強いですが、若い方が退職する場合でも制度の利用ができるので、受け取ること自体に年齢は制限されません。 企業が導入している退職給付制度(退職金制度)の要件を満たしていれば、退職金を受け取ることができます。

退職金の代表的な計算式

退職金は従業員によって支払われる金額が異なります。従業員による金額の差は、もともと退職給付制度の計算式によって規定されており、様々な種類の計算式に分かれているからです。企業がどういう方式を選んでいるのか確認してみましょう。

まず、計算式は大きく2つに分類され「月例賃金と連動するタイプ」と「月例賃金と切り離されたタイプ」があります。

①月例賃金と連動するタイプ
1. 最終給与連動方式
2. 全期間平均給与方式
3. 別テーブル方式

※横スクロールできます。

②月例賃金と切り離されたタイプ
4. 勤続年数別定額方式
5. ポイント制方式

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退職金の代表的な計算方式は上記の5つ。従業員の給与や勤続年数などによって、退職金の給付を受けられる要件が大きく違ってきます。 それぞれの計算式を具体的に見ていきましょう。

1.最終給与連動方式

最終給与連動方式は、退職したときに給与の基本給に対して、勤続年数や年齢・退職事由などを考慮して計算する方式です。要件によって規定されている支給率を乗じた額が退職金として給付されます。

一般的に、「退職金は勤続年数が長ければ長いほど多くなる」と認識されている方が多いのではないでしょうか?まさにその通りです。 退職金の支給率は、勤続年数が長いほど割合が高くなるように定められています。逆に勤続年数が短い場合や、自己都合による退職の場合は、支給率が大幅に低くなるよう規定されているのです。

最終給与連動方式の計算式
退職金=退職時の基本給×支給率×退職事由係数

※横スクロールできます。

計算式の基本給の部分が「退職時」に限定されているため、「退職をしたときの基本給」によって退職金が大きく違ってきます。 たとえば営業職の方で、仕事の実績が直接基本給に反映するような給与体系の場合。若いころはバリバリ契約を取って毎月の基本給が70万円あったとしても、数十年後に会社を退職するときの基本給が30万円になっていると、退職金の計算に大きく影響してきます。

例:退職時の基本給30万円・勤続年数35年・自己都合による退職
基本給30万円×支給率26%=退職金780万円

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2.全期間平均給与方式

退職金を計算する際に、最終給与連動方式は「退職時の基本給」が原則でした。全期間平均給与方式は、その名称の通り、全ての期間の基本給が考慮されます。 具体的には、企業に入社してから退職するまでの全期間の月例賃金(基本給)を平均化して、その額を計算に反映させる方法です。

退職する直前の基本給に左右されず、生涯賃金の平均化したものを計算式に組み込むので、安定した方法と言えるでしょう。ただし、退職するころが一番高い基本給であっても、新入社員のころの基本給と一緒に平均化されてしまうため、場合によっては思ったほど退職金が高くならない可能性もあります。

全期間平均給与方式の計算式
退職金=在職中の平均基本給×支給率×退職事由係数

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例:在職中の平均基本給20万円・勤続年数35年・自己都合による退職
在職中の平均基本給20万円×支給率26%=退職金520万円

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3.別テーブル方式

別テーブル方式は、原則としては最終給与連動方式と同じ計算式ですが、退職金を計算するために別の賃金テーブルが使われます。いわゆる「第二基本給」のような形で賃金テーブルが設定されており、この第二基本給を基に退職金を計算するのです。

予め退職金の計算用に第二基本給を設定することで、経済変化による物価上昇や大幅な賃上げが起きても、制限を超えて退職金が高くなりすぎないように抑えることができる仕組みになっています。企業側からすると安定した退職給付制度として運用ができるので、大きなメリットと言えるでしょう。

別テーブル方式の計算式
退職金=別途管理する月例賃金(第二基本給)×支給率×退職事由係数

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4.勤続年数別定額方式

勤続年数別定額方式は、月例賃金(基本給)と完全に切り離して計算される方式です。基本給は退職金の計算に考慮せず、勤続年数によって一定の退職金を毎年積み立てていく仕組み。 たとえば、毎年退職金として20万円ずつ積み立てていった場合、退職時にその積立額の合計が計算式に組み込まれるようになります。

勤続年数別定額方式の計算式
退職金=積立額の合計×支給率×退職事由係数

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例:在職期間中に年20万円ずつ積み立てた場合・勤続年数35年・自己都合退職
積立合計額700万円×支給率0.8%=退職金560万円

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5.ポイント制方式

ポイント制方式も月例賃金と切り離して計算される方式です。企業が1年ごとに従業員にポイントを付与し、従業員が退職する際に合計のポイントに基づいて退職金の計算をします。

ポイント制方式の計算式
退職金=ポイント累積値×ポイント単価×支給率×退職事由係数

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ポイント累積値は1年ごとに付与されたポイントの合計です。これにポイント単価を乗じて計算します。ポイント単価は、たとえば単価1万円などを予め設定しておき、従業員の退職時にポイント合計値に乗じて退職金の計算に組み込む形です。

ポイントが付与される値は、従業員によって異なります。例としては以下の通りです。

  1. 職能
  2. 役割
  3. 評価
  4. 勤続年数
  5. 年齢
  6. 昇格・昇給

職能は、業務上の資格や職務の等級などに応じて決められるポイント。役割は、課長や部長などといった役職に応じてポイントが決定されます。評価は、企業が判断する従業員の評価に応じたもの。

勤続年数や年齢なども、その勤務期間や年齢によって付与されるポイントです。また、昇格や昇給した際にもボーナス的な形で別途ポイントが加算される場合があります。

ポイント単価は、たいていの場合は全従業員に共通して決められるのが一般的です。経済情勢の変化によって、もし企業が退職金の水準を変更したい場合でも、単価だけを変更することで容易に水準が変えられます。 従業員ごとに設定したポイント付与の部分を修正する手間がなくなるので、ポイント単価として別途設けているのです。

支給率(給付率)ってなに?

電卓と数字

退職金の計算をするときは、原則として「支給率(または給付率)」が使われます。 従業員が退職する時点で、人によって勤続年数や退職事由などが違いますよね。そのため、予め退職金のモデルとなる「定年退職時の基礎額」を設けて支給率を設定しているのです。

基礎となる定年退職金を規定しておけば、勤続年数や年齢の違い・退職事由などが異なっていても、支給率を乗じることでそれぞれ退職金の計算ができるようになります。

自己都合で退職の場合

自分の都合で会社を退職する場合は、退職金も減額されます。一般的な自己都合といえば、「転職」「出産」「怪我・病気」などですね。 自己都合による退職の場合、退職金の計算に組み込まれる支給率は、会社都合の場合と比べて10%~50%ほど低くなります。

会社都合による退職の場合

会社が倒産してしまった場合や、リストラされたときなどは「会社都合による退職」として扱われます。この場合は、退職金を計算する際の「退職事由」も当然「会社都合」です。

もし定年退職をした場合は、自己都合退職・会社都合退職のどちらで扱うかは企業によって異なります。一般的には「会社都合」として扱われる場合が多いです。

退職金をシミュレーションしてみる

黄色い電卓

ご自分が勤務されている企業が退職金の制度を導入しているか確認したら、実際に退職金をシミュレーションしてみましょう。 前述した計算式を利用して、基本給や勤続年数、支給率などを基に計算します。もし企業の退職金計算がポイント制方式だった場合は、担当者に確認するしかありません。

また、支給率の設定が企業によって異なるため、こちらも担当の方に確認してみることをおすすめします。

例として、国家公務員の方の支給率で、退職金をシミュレーションしてみましょう。 内閣官房の公式サイトで、国家公務員の退職手当制度の概要が公開されており、そこから支給率の一覧表が確認できます。

>>参照⇒【内閣官房・国家公務員の退職手当制度支給率一覧表】

月例賃金(基本給)が40万円で勤続年数30年、自己都合による退職の場合
基本給40万円×支給率34.7355%=退職金1,389万4千2百円

※横スクロールできます。

一般の企業では支給率が異なるので、実際に確認してから例のような計算に当てはめてみると良いでしょう。 企業によっては、退職金の計算に「調整額」というものを設けている場合があります。調整額は、在職中に企業へ対する貢献度に応じて設定されるもの。退職時にボーナス的な意味合いで加算されます。

そもそも退職金はどういうもの?

退職金の制度を導入していない企業もいる中で、どうして多くの企業が制度を導入しているのでしょうか?

そもそも退職金制度は義務ではありません。企業が退職する従業員に必ず退職金を給付しなければならないような法律は無いのです。退職金の制度は企業が任意で導入するもの。だからこそ、退職金が無い企業が存在しているのです。

労働基準法の規定には、賃金(給与)を支払うことや、最低限の賃金を支払うべき定め(最低賃金法)はあります。しかし、企業が自ら「退職金を給付する」と定めない限りは、退職する従業員に退職金を支払う必要はないのです。

退職金の仕組みを知ろう

企業が定めた場合のみ、退職金に関する詳細を明示するよう労働基準法によって規定されています。

  • 退職金が適用される労働範囲
  • 退職金の計算と支払い方法
  • 退職金が支払われる時期

などです。 ではなぜ、退職金制度の導入が任意なのにもかかわらず、全体の75.5%もの企業が退職金を用意しているのでしょうか?

退職金制度の目的

企業が退職金制度を導入している理由は4つあります。退職金を用意することで、企業にとっても大きなメリットにつながるのです。

  1. 優秀な人材を集めるため
  2. 従業員に長く勤務してほしいため
  3. 従業員が退職した後の生計を支えるため
  4. 財務的なメリットのため

日本の企業は、年功序列による賃金の昇給設定や、勤続年数が長ければ退職金が増えるという仕組みによって終身雇用とも言える長期雇用が実現しました。 また、契約社員やパートタイマー・アルバイトなどは退職金の制度が無い場合がほとんどです。そのため、将来的な不安によって退職金制度が整備された企業に人材が集中する傾向にあります。

優秀な人材を確保したい企業としては、退職金制度を整備することで従業員が安心して働ける職場であることをアピールしているのです。

また、勤続年数が長いほど退職金が積み上がっていくのであれば、従業員にとってもメリットがあります。企業としても優秀な人材には長く活躍してもらいたいので、あえて退職金制度を導入しているのです。

また、もし退職金を出さずにその分を毎月の支払給与として換算した場合は、企業が負担する社会保険料などが増加してしまいます。退職金を用意することで支払給与を抑えることができ、社会保険料などの企業負担を減らせる、という財務的なメリットもあるのです。

退職金の積み立てや運用に関するルール

いつ退職者が現れても良いように、企業は事前に退職金を積み立てることでルールを決めて運用しています。ただし、退職金を積み立てる方法は一つだけではありません。

  • 中小企業退職金共済・特定退職金共済
  • 厚生年金基金
  • 確定給付企業年金法による規約型企業年金・基金型企業年金
  • 確定拠出年金法による企業型年金・個人型年金
  • 社内積み立て(預貯金や保険商品)

企業はこうした制度を利用して、それぞれ積み立て方や運用方法を規定しています。いつ従業員が退職するかわからないし、同時に何人も退職者が出てしまう、ということがあるかもしれません。 一度に大きな額の退職金を支払わなければならなくなったときでも対応できるように、しっかりとルールを決めて積み立てているのです。

退職金はどうやって支払われる?

ビジネスマンとお金

これまで、退職金の計算方法やルールなどをご紹介してきました。では、実際にどうやって退職金が支払われるのでしょうか? 退職金の支払いには4つのパターンがあります。

1.退職一時金

退職金の中で最も一般的な支払い方法です。退職一時金は、「従業員が退職するとき」に支払われます。予め企業が定めた受取日に、退職した本人が退職金を受け取るというもの。 一般的には、退職日の翌月末または翌々月末が受取日として設定されています。

2.退職年金

確定給付型年金とも呼ばれており、「退職一時金」のように退職時に一括して支払うわけではありません。いわゆる分割払いとなります。

従業員が退職した後に一定の期間を設けて、その期間中に分割して退職金を支払っていく、という仕組みです。従業員にとっては、期間中はずっと小分けで退職金が口座へ入金されることになるので、退職後の生計を立てやすいというメリットがあります。

3.前払い

名称の通り、「退職金を前払いする」というタイプです。退職時にまとめて支払われるのではなく、給与や賞与(ボーナス)などに加算されて事前に受け取ることができます。

従業員にとっては、分割とはいえ退職金が基本給に上乗せして貰えるので、貯蓄や投資など資産運用に回せるのがメリットですね。 結局は賃金として支払われることになるため、「退職金の賃金化」とも呼ばれています。

4.掛金

これは上記3つの方法とは異なり、従業員の将来のために掛金として積み立てる方法です。仮に従業員が退職金を年間24万円で受け取れるものとすると、月1万円を従業員が決めた何かの掛金として企業が負担します。

たとえば定期預金など何かしらのものに対して掛金として積み立てていくことができるのです。もし利息がついていた場合は、退職時に積み立てた合計額と利息分を受け取ることができます。

まとめ

退職金制度は任意で企業が導入するものです。そのため、勤務している企業によっては退職金自体が受け取れない場合もあります。まずはご自分が勤務している会社に退職金制度の有無について確認してみましょう。

また、退職金を計算する際の支給率や条件などが企業によって異なるので、退職金の規定についても詳しく訊いておいたほうが安心です。企業が導入している退職金制度のタイプがわかれば、あとは計算式を当てはめるだけ。 自分で退職金がいくらになるか計算できるようになります。

また、企業によって退職金の支払い方法も違い、退職時に受け取れる場合や分割で受け取る場合など様々です。制度に関する細かい部分についても担当の方に確認しておくことをおすすめします。

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