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不動産投資に失敗⁉良くある3つの原因と対策を徹底解説

By Oh!Ya編集部

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不動産投資に失敗⁉良くある3つの原因と対策を徹底解説

「不動産投資」とキーワードでネット検索をすると、失敗・破産などネガティブな記事も出てきます。当然ながら不動産投資も投資の一種なので、赤字になり失敗することもあるのは事実です。

そのため、不動産投資をはじめる前に、どのようなことが原因で失敗するのか?を知っておきましょう。その原因を知ることで対策を理解でき、不動産投資に失敗する確率は軽減されます。今回は、その原因を3つに絞って対策と一緒に解説していきます。

収入に関する認識の甘さ

不動産投資に失敗する1つ目の原因は、以下のように収入に関する認識が甘いことです。

  • 空室率を甘く計算
  • 家賃下落を想定していない
  • 礼金と更新料の取り扱い
  • 客付けを任せっぱなしにしている
  • サブリースの場合は特に注意

空室率を甘く計算

そもそも不動産投資は、まず投資用不動産を取得し、その物件に客付けすることで家賃収入を得るという投資です。しかし、物件は空室になるタイミングもあり、空室時は家賃収入がゼロになります。そのため、空室率を甘く見ることで、想定していた収入を得られずに不動産投資に失敗してしまうことがあるのです。

空室率を甘く計算しないための対策として、以下を理解しておきましょう。

  • 空室率を盛り込んで収支シミュレーションする
  • 所有物件を複数にすることでリスク分散する

空室率を盛り込んで収支シミュレーションする

空室率は、エリアによっても異なりますし、物件の築年数によっても異なります。そのため、空室率を一律で○%と設定することはできませんが、最低でも年間0.5か月…つまり2年で1か月は空室ができる前提で収支シミュレーションしましょう。

これは、2年更新ごとに入居者が入れ替わり、その度に1か月間の募集期間があるという想定です。1年で0.5か月の空室シミュレーションは、年間家賃収入を「満室稼働時×96%」で計算すればできます。

所有物件を複数にすることでリスク分散する

たとえば、区分マンション投資で複数戸所有していれば、仮に1室が空室になってもほかの部屋から家賃収入でカバーできます。また、アパート投資であれば数部屋所有することになるので、自ずと空室リスクはカバーできているのです。

複数戸の不動産を所有することは、単純に収益が上がるだけでなく、この「空室リスクを分散できる」というメリットもある点は覚えておきましょう。

家賃下落を想定していない

不動産は現物資産なので、建物部分はどうしても経年劣化していきます。そのため、家賃も年々下落していくと思っておきましょう。単純な話ですが、同条件の物件で築5年と築20年の物件であれば、築5年の方が家賃は高いでしょう。

そのため、空室リスクと同じく家賃下落も収支シミュレーションに盛り込むことをおすすめします。家賃下落率もエリアや物件によって異なるので「年間〇%」と一概にはいえませんが、年間1%ほど下落していく想定だと無難なシミュレーションになります。

ただし、実際に不動産運営をはじめたときは、家賃下落率は競合物件に左右されるので随時シミュレーションの見直しが必要な点は認識しておきましょう。

礼金と更新料の取り扱い

次に、礼金と更新料の取り扱いに関してです。礼金と更新料に関しては、不動産の管理を委託している管理会社が徴収するケースもあります。つまり、本来はオーナーがもらうはずの報酬が、管理会社に渡っているというわけです。

良くあるケースが、「一時的な報酬なので大した問題ではないだろう」とオーナーが思ってしまうケースです。しかし、実は礼金と更新料は不動産投資において重要な報酬といえます。

礼金と更新料の目安額

礼金と更新料の設定は物件によって異なりますが、多いケースは「家賃の1か月分」です。たとえば、家賃10万円の区分マンション投資をしていたら、入居時に礼金10万円、2年ごとに更新料10万円が報酬になるということです。

不動産投資における礼金と更新料

前項の家賃10万円の物件は、年間家賃が120万円の物件ということです。仮に、入居から2年後に更新したとします。その場合、この物件から得られる収入は以下です。

  • トータル収益:260万円
  • 家賃収入:240万円(2年分)
  • 礼金:10万円
  • 更新料:10万円

仮に、礼金と更新料のどちらもオーナーの報酬であれば、約7.7%(20万円÷260万円)が「礼金+更新料」の報酬です。逆にいうと、礼金と更新料が管理会社の報酬になれば、収入は7.7%も落ちてしまうのです。

場合によっては、この報酬があれば黒字化できていた…というケースもあるので、管理会社と取り決めるときは慎重に検討しましょう。

客付けを任せっぱなしにしている

空室時は不動産会社に客付け(入居者募集)を依頼します。不動産会社はネットなどに広告を掲載し、その広告によって入居者を募集し、内見や契約行為まで行ってくれます。しかし、客付けを不動産会社に任せっきりにせず、オーナーも以下の点を理解しておきましょう。

  • 不動産会社の種類
  • 客付け力の検証

不動産会社の種類

客付けを依頼する不動産会社は、以下2つのパターンがあります。

  • 管理会社に依頼
  • 仲介会社に依頼

管理全般を委託している管理会社は、客付け(仲介業)も行っている場合が多いので、管理と一緒に客付けを依頼するパターンは多いです。

もう1つのパターンとしては、管理は管理会社に依頼し、客付けは仲介会社に依頼するパターンです。この場合、物件を管理している管理会社とは違う会社に依頼するので、仲介会社へ個別に依頼する必要があります。

客付け力の検証

前項の2パターンはどちらが良いかは一概にはいえません。管理会社にそのまま客付けを依頼するメリットは、管理と一緒に依頼できる「手間の少なさ」です。また、管理物件なので物件のことを良く知っている点もメリットといえます。

一方、仲介業をメインにしている仲介会社であれば、店舗数が多かったり、広告量が多かったりすると集客力があります。ただ、管理と客付けを別会社で分けることになるので面倒です。いずれにしろ、不動産会社の客付け力を検証しましょう。

店舗数や取り扱い物件数などを調べ、「○○(エリア) マンション」など賃借人の目線でネット検索してみます。そして、その会社が仲介している物件がきちんと上位表示されるか、ポータルサイトで目に留まる順位で掲載されるか…という点を検証することをおすすめします。

サブリースの場合は特に注意

不動産投資の収入に関しては、サブリース契約を結ぶときも注意です。そのため、事前にサブリース契約については以下の点を理解しておきましょう。

  • サブリース契約の仕組み
  • 賃料の改定がある

サブリース契約の仕組み

サブリースとは、サブリース会社に部屋を借り上げてもらう契約です。要は、賃借人がサブリース会社となり、その後サブリース会社が一般個人に転貸します。ただ、入居者が付かなかったとしても、オーナーにとって賃借人はサブリース会社なので、空室時も家賃は支払われます。

この「空室保証」がある点はサブリースのメリットですが、手数料が家賃の10%前後かかる点がデメリットです。通常の空室保証のない管理委託であれば手数料は3%~5%ほどなので、倍以上の手数料を支払うことになります。

賃料の改定がある

サブリース契約には「賃料改定がある」というデメリットもあります。要は、サブリース会社が「賃借人が付かないので家賃を下げます」という提案し、提案を飲まないと最悪の場合にはサブリース契約を解除されてしまうのです。

サブリースの契約時に家賃改定の旨を聞いていないと主張する人が多く、国土交通省が注意喚起したほどです。実際に、サブリース契約をして家賃を下げたことで収益が悪化した例もあるでしょう。

そのため、サブリース契約をするなら、上述したサブリース契約の仕組みと、この家賃が改定する旨は理解しておかないといけません。

支出に関する認識の甘さ

支出

不動産投資に失敗する2つ目の原因は、支出に関する認識の甘さです。不動産投資において、前項の収入と同じくらい支出は重要な要素であるので、以下の点を理解しておきましょう。

  • ローンにこだわらないと危険
  • 定期的に発生する支出を加味する
  • 意外と知らない税金と社会保険料
  • 必ず作っておくべきCFとは?

ローンにこだわらないと危険

不動産投資は、不動産投資ローンを組んで物件を取得するケースが大半です。その際は、ローンについて以下の点を理解しておきましょう。

  • 金利は借入者によって違う
  • 金利によって返済額は大きく異なる

上記を理解すれば、ローンにこだわる重要性が分かると思います。不動産投資ローンは不動産投資の成功を大きく左右するので、金融機関とは粘り強く交渉しましょう。

金利は借入者によって違う

自宅を購入するときのローンである住宅ローン金利は、各金融機関のホームページで掲載されており、基本的にどの借入者でも変わりません。一方、不動産投資ローンの場合は、借入者によって金利は大きく異なります。

一般的に、不動産投資ローンの金利は2%台~3%前後ですが、人によっては1%台で借入する方もいます。借入者のプロフィールが良いと低金利になりやすいですが、ほかにも何物件か不動産投資を成功させており、過去に借り入れた実績があると低金利で借入やすいです。

金利によって返済額は大きく異なる

不動産投資ローンの金利は住宅ローンよりも高いので、返済額の差額も大きくなります。たとえば、借入期間25年、元利均等返済で3,000万円借り入れたときの金利による金額差は以下の通りです。

金利総返済額月々返済額
1.5%35,994,148円119,980円
2.0%38,146,723円127,156円
2.5%40,375,309円134,585円
3.0%42,678,858円142,263円

このように、金利が1%異なるだけで、総返済額で約450万円もの違いになります。このことから、融資が不動産投資でどれだけ重要であり、少しでも低金利で借入できるように、粘り強く金融機関と交渉する重要性が分かるでしょう。

定期的に発生する支出を加味する

次に、定期的に発生する以下の支出を加味して収支シミュレーションをすることです。

  • 退去時の原状回復費用は基本オーナー負担
  • 一棟経営なら共用の補修費用もかかる
  • リフォーム費用と設備入れ替え費用

収支シミュレーションの支出は、ローン返済や毎年かかる経費だけ読み込む人が多いです。しかし、本来であれば数年おきにかかる上記の支出を見込む必要があり、これらの支出を見込まなかったことで不動産投資に失敗した人もいるでしょう。

退去時の原状回復費用は基本オーナー負担

退去時の原状回復費用は、賃借人の故意・過失の傷・汚れでない限りオーナーが費用負担します。たとえば、冷蔵庫を長期間置くと裏側の壁紙が黒ずむことがありますが、これは経年劣化として賃借人の負担ではありません。

そのため、たとえば2年ごとに家賃の半月分を原状回復費用として読み込むなど、支出を想定しておくことが重要になります。

一棟経営なら共用の補修費用もかかる

また、アパート投資やマンションの一棟投資であれば、以下の共用部に関する補修費用もオーナー負担です。

  • 外壁や屋上部分
  • 共用廊下
  • エレベーター
  • 駐車場や駐輪場

新築の場合は、修繕計画まで全てをコンサルタントしてくれる会社経由で建築することが多いので、大きな問題はないでしょう。しかし、中古で一棟投資する場合は、管理会社に修繕計画を策定してもらわないと、この共用部に関する補修費用は不透明のまま物件を取得することになります。

リフォーム費用と設備入れ替え費用

また、長期間物件を保有していると、いくら原状回復工事をしても劣化してくる部分が出てきます。その箇所は、クロスやフローリングの張り替え、もしくは水回り設備の入れ替えなど、リフォームすることでしか改善できない場合もあります。

この費用は中々読みにくいですが、たとえば5年ごとに家賃2か月分の支出を計上するなどで対応しましょう。

意外と知らない税金と社会保険料

次に、税金と社会保険についてです。不動産投資における支出は、上述した物件運営に関わる経費に注目されがちです。しかし、実は税金や社会保険料も支出になり、それを計算しないことで不動産投資に失敗することもあるのです。

不動産投資の税金と社旗保険については以下を理解しておきましょう。

  • 不動産所得は総合課税
  • 住民税や社会保険料は所得税額に連動

不動産所得は総合課税

不動産所得は「年間家賃収入-経費」で計算されます。そして、不動産所得はほかの所得と合算する総合課税が適用されます。たとえば、会社員が不動産投資をしている場合、会社からもらう給与所得と不動産所得を合算します。

その合算した合計額に規定の税率を掛け、その金額から控除額を差し引いて所得税額を計算するという流れです。

住民税や社会保険料は所得税額に連動

前項の所得税に関しては、確定申告する必要もあるので把握している人は少なくないでしょう。しかし、忘れがちなのが住民税と、年金・保険という社会保険料です。これらは会社員であれば会社から源泉徴収されますが、金額は所得税額に連動します。

つまり、不動産所得が高額であれば、次年度の住民税と社会保険料も上がっているというわけです。これらの金額は確定申告した時点では分からないので、税理士に相談したり、ネットでシミュレーションしたりしておくことをおすすめします。

必ず作っておくべきCFとは?

1つ目で解説した収入と今回解説した支出に関しては、最終的にCF表を作成しておきましょう。CF表は、以下のようにCF(手元に残るお金)を長期スパンで想定しておくことです。

年数CF家賃収入礼金などローン支払い経費特別経費備考
1年目37287-1108060不動産取得税
2年目96286-11080--
3年目55285301108040退去時の補修費
4年目93283-11080--
5年目92282-1108080共用部の補修費
6年目50280301108040退去時の補修費
7年目89279-11080--
8年目87277-11080--
9年目46276301108040退去時の補修費
10年目-35275-11080120リフォーム&共用部の補修
11年目83273-11080--
12年目42272301108040退去時の補修費
13年目80270-11080--
14年目79269-11080--
15年目-432673011080120退去時の補修費&共用部の補修
16年目76266-11080--
17年目74264-11080--
18年目33263301108040退去時の補修費
19年目72262-11080--
20年目-10260-1108080リフォーム

上記は、年間家賃収入300万円、空室は年間0.5か月、家賃下落率は年間1%で想定しています。また、各年に補修費用などを計上しているので、上述した「知っておくべき点」を加味したシミュレーションです。このシミュレーションをしておけば、収支で失敗するリスクは軽減できます。

現地調査が不足している

調査 不動産投資に失敗する3つ目の原因は、現地調査が不足しているということです。不動産投資で物件選びは非常に重要であり、物件選びに失敗すると改善するのは難しいです。そのため、結果的に不動産投資に失敗する可能性が高くなり、その物件選びの失敗は現地調査不足のケースが多いといえます。

不動産投資における現地調査については以下を理解しておきましょう。

  • エリアは不動産の絶対的な要素
  • 朝・昼・晩と現地調査する理由
  • 平日も休日も現地調査する理由

エリアは不動産の絶対的な要素

現地調査をするということは、その物件のエリアを良く知るということです。言い換えると、物件選びにはエリア選定が重要といえます。というのも、エリアというのは絶対に変えられないものであるので、不動産においては絶対的価値のあるものなのです。

たとえば、室内の仕様・設備のグレードが悪ければリフォームで改善できます。また、共用部の劣化が激しければ修繕すれば良いです。しかし、最寄り駅や周辺環境などは変更することができない要素なので、その点を調べる現地調査は非常に重要というわけです。

朝・昼・晩と現地調査する理由

現地調査は朝・昼・晩と、色々な時間帯で行った方が良いです。なぜなら、特に夜は街の雰囲気がガラッと変わる場合があるからです。

たとえば、朝と昼は閑静な住宅街であったものの、夜になると駅前の居酒屋がオープンし、駅前だけ治安が悪くなる街は意外とあります。

それを確かめずに「住環境が良い」と思い物件を購入して、結局夜の治安が悪く想定より住環境を評価されなければ、不動産投資に失敗する確率は高まるでしょう。

平日も休日も現地調査する理由

また、前項のような例は朝・昼・晩以外にも、平日・休日でも変わります。たとえば、家の近くに大きな球場があることで、休日には駅に人がごった返すのであれば、そこのエリアの住民にとっては大きなデメリットかもしれません。このような点は意外と気づけない点なので、現地で調査するのは重要です。

失敗しないための対策をもっと知りたい!

今回解説した3点以外に、失敗しないための対策をもっと知りたい方はこちらの記事をご覧ください。今回ピックアップしていない「悪徳業者やリフォーム業者」に関する内容や「サブリース契約の注意点」などが書いてあります。

こちらの記事を読むことで、不動産投資の失敗への対策はさらに理解できるでしょう。

不動産投資のアクシデント6選!失敗しないための対策とは?

まとめ

このように、収入と支出の読みが甘かったり、現地調査を良く行わなかったりすると、不動産投資に失敗する確率は高まってしまいます。まずは、精度の高い収支シミュレーションを綿密にすることを頭に入れておきましょう。

その上で、紙の上でシミュレーションだけでなく、きちんと自分の足で現地調査を入念にすることが重要です。それが、不動産投資の失敗を軽減させる方法になります。

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