初心者必見!投資のやり方が分かる簡単な5ステップ
By Oh!Ya編集部
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「投資を始めてみたい」と思っても、投資経験がないと「そもそも投資のやり方が分からない」という状況になりがちです。投資といっても種類も多く、どのような投資が初心者向けか?どのように収益をあげるのか?という根本的なことを理解してないと、収益をあげる投資はできません。
そこで今回は、投資のやり方が分からない初心者の方に向けて、投資のやり方を5つのステップで紹介します。この記事を読めば投資のやり方はもちろん、自分に合った投資は何か?具体的にどのように始めるのか?が理解できているはずです。
目次
ステップ1:初心者向けの投資を知る
1つ目のステップは初心者向けの投資を知ることです。投資のやり方を学ぶ前に、数ある投資の中でどの投資が初心者向けなのかを知り、それぞれの収益の上げ方も理解しておきましょう。
以下より、初心者向けの投資として、株式投資・投資信託・不動産投資の3種類を解説していきます。それぞれの投資について、ざっくりと理解している状態になっているのが理想です。
キャピタルゲインとインカムゲインの違い
まず、投資には以下のようにキャピタルゲインとインカムゲインという2つの収益がある点を理解しましょう。
- キャピタルゲイン:株の売買益、物件の売却益、投資信託の償還(≒売却)益
- インカムゲイン:株の配当金、家賃収入、投資信託からの分配金
キャピタルゲインは売買差益という一時的な収益のことであり、インカムゲインはその資産から定期的に得る収益になります。結論からいうと、投資の基本はインカムゲインであり、キャピタルゲインはサブの収益という位置づけです。
インカムゲインとキャピタルゲインの違いについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
投資初心者はインカムゲインとキャピタルゲインどちらを目指すべき?
株式投資で利益を上げる方法とは?
ここでいう株式投資とは1年~数年以上という中長期で株式を保有する投資のことです。その場合、保有している株から年に2回ほど得られる配当収入がメインの収益になります。それにプラスして、中長期的なスパンでの株の売買益がサブの収益です。
株式投資については、以下の記事でも詳しく解説しています。
知らないと100%後悔する!株式投資に必要な基礎知識のすべて
投資信託で利益を上げる方法とは?
投資信託は、大きく分けて上場投資信託と非上場投資信託があります。上場投資信託は株式のように証券市場に上場しているので、証券会社を通じて売買可能です。そのため、上場投資信託は株式投資と特徴が似ているので、ここでいう投資信託は「非上場投資信託」に限定します。
非上場投資信託は、ファンドをはじめとする資産運用会社に自分の資金を預け、自分の代わりに資産を運用してもらいます。資産運用会社は、集めた資金で株や債券などを取得し運用し、その運用で得た収益を投資家へ「分配金」という形で還元するという仕組みです。
つまり、投資信託は基本的にはこの分配金がメインの収益になります。
投資信託については、以下の記事でも詳しく解説しています。
【完全初心者ガイド】投資信託を始めるには?口座開設〜購入まで解説
不動産投資で利益を上げる方法とは?
不動産投資で利益を上げる方法は、その物件からの家賃収入です。たとえば、区分(一室)マンションを所有していたら、そこに賃借人を付けて家賃収入をもらいます。不動産の「売買益」は基本的に収益として考えず、家賃収入が不動産投資の収益になります。
短期投資を狙ってはいけない理由とは?
ここまでで、それぞれの投資について理解できたと思いますが、初心者には基本的に中長期スパンでの投資がおすすめです。その理由を解説するため、この章の最後に「短期投資を狙ってはいけない理由」を解説します。
その理由が分かれば、中長期投資をすべき理由が分かってくるからです。以下より、短期投資の代表であるデイトレートについて詳しく解説していきます。
デイトレードの収益の上げ方
デイトレードは、1日に何度も株を売買してキャピタルゲインを積み上げて収益を上げるという方法です。たとえば、1株1,000円のA社の株を500株(50万円)取得し、1,020円(51万円)で売れば1万円の収益です。
これを1日で10回繰り返せば、10万円の収益を上げることができます。デイトレードは1日単位ですが、数日~数週間という単位で売却益を積み上げていく方法も短期投資といえます。
短期投資はリスクが大きすぎる
前項のように1日10万円を稼ぐことができれば、1か月で200万円以上稼ぐこともできます。上手くいけば、1年で1億円を稼ぐことも不可能ではないでしょう。しかし、その逆に1か月に200万円の資金を失うこともあります。
そもそも投資というのは、「将来的に資本を増加させるために、現在の資本を投じる活動」のことであるので、短期投資はその意味でリスクが大きすぎます。
そのため、短期投資はギャンブルに近い投資であり、資産を作るという目的であれば除外すべきです。だからこそ、特に初心者が「投資」をするなら中長期的な投資に限ります。
ステップ2:具体的な投資のやり方を学ぶ
株式投資・投資信託・不動産投資の収益の上げ方、そして投資についての基本的な考え方が分かったところで、具体的に投資のやり方を解説していきます。
株式投資のやり方は簡単
株式投資のやり方は以下のように非常に簡単です。
- 証券会社に口座を開く
- 口座へ入金する
- 銘柄を選び株を購入する
- 基本は保有するが売却も簡単
証券会社に口座を開く
まずは証券会社に口座を開きます。証券会社は色々とありますが、初心者が見るべきなのは手数料くらいです。手数料額を比較してみて、金額が低い証券会社を選ぶと良いでしょう。
細かく言うと証券会社ごとにツールの違いなどもありますが、それは実際に運用してみて慣れてきたころに見極めれば良いです。また、一昔前までは身分証明書を書面でやり取りするなど面倒な手間がありましたが、今は画像をアップロードすることで本人確認ができる証券会社も多いです。
口座へ入金する
証券会社に口座を開いた後は、証券会社の口座に入金します。入金はネットバンキング経由で振り込むのが通常で、大半の証券会社では「1か月に○回(もしくは△万円)までは手数料無料」など、手数料が無料の期間があるはずです。
銘柄を選び株を購入する
次に、実際に株の銘柄を選び購入するという流れです。証券市場が開いている平日の日中に、その時点での株価で買い注文を出せば即決済されます。今はスマホのアプリでも株は取得できるので、どこにいても株は売買できます。
基本は保有するが売却も簡単
株を売却するときも手順は同じです。保有している株の売却金額を設定、もしくは時価で売却する「成り行き」で設定し売却します。こちらもスマホで操作できますし、たとえば「株価が○○円以下になったら自動的に売却」というような設定も可能です。
投資信託は売買が柔軟でないことに注意
投資信託に投資する場合は、信託先を選び投資金額を投下します。注意点は、株式投資のように簡単に売買できるわけではない点です。
信託先を選ぶ
「投資信託 ランキング」などと検索すれば、投資信託はたくさんヒットします。投資信託は信託先によってリスクとリターンが異なるので、ハイリスク・ハイリターンの投資したいのか、ローリスク・ローリターンの投資をしたいのかで投資先は異なります。
たとえば、ハイリスク・ハイリターンであれば、外国債や変動の激しい株式を組み込みます。一方、ローリスク・ローリターンであれば安全な債権や、変動の小さい株式を組み込みます。投資先によって方針があるので、その方針をチェックして投資先を選択するという流れです。
投資先に資金を投下する流れ
投資先を決めたら、以下の流れで資金を投下するのが一般的です。
- 信託先で口座を作成
- 信託先が指定する口座へ入金
信託先で本人確認などをしてから、指定の口座へ資金を投下するだけです。それだけで、投資先にお金を預け、資産運用を任せたということになります。ただ、信託契約に関する書面はあるので、注意事項を良く確認してWeb上で締結するのが一般的です。
途中で解約することも可能
投資信託は途中で解約することも可能です。ただ、投資信託は投資家からお金を集めてまとめて運用しているので、簡単に解約されてはほかの投資家に迷惑がかかります。
そのため、「クローズ期間」という解約できない期間を設定しているなど、イレギュラーなケースも多いのでその点を事前にチェックしておきましょう。また、解約には手数料などの諸経費がかかり、解約によって手元に戻ってくるお金は資産運用状況によって異なります。
そのため、投下した金額を満額受け取れないケースもあるので、基本は解約せず「分配金」で収益を得るのが投資信託の基本になります。
意外と簡単な不動産投資
不動産投資のやり方は難しいという印象を持つ人も多いと思いますが、以下のように意外と簡単です。
- 予算を決める
- 不動産会社に相談しながら物件を選ぶ
- ローンの審査をする
- 物件を購入して運用する
ただ、確かに物件選びには、株式投資の銘柄選びや投資信託の投資先選びより時間がかかるケースが多いでしょう。
予算を決める
まずはいくらの物件を購入するかという予算を決めます。これは不動産会社と相談しながらでも良いですが、基本的には「自己資金額」と「ローン支払い額」で決めます。
つまり、自己資金をいくら捻出して、ローンは毎月いくらであれば許容出来るか、から逆算して物件価格を決める流れです。
不動産会社に相談しながら物件を選ぶ
予算を決めれば、自ずと物件種類やエリアなども絞られてきます。その上で不動産会社と相談しながら、収益性やリスクなどを加味して物件選びを行います。
ローンの審査をする
次に、その物件を購入するためのローン審査を行います。こちらも不動産会社が斡旋してくれるので、自分で金融機関を探す必要はありません。ローンの審査に通れば、その物件に申込ができます。
物件を購入して運用する
ローン審査をして申込をしたら、その物件の売主と売買契約を結びます。その後、物件の管理を管理会社に委託し、運用するという流れです。
ステップ3:投資によって得たい利益を考える
ここまでで、それぞれの投資の収益の上げ方を理解し、投資のやり方のイメージができたと思います。ここからは、実際にどの投資をすべきかを絞り込むという段階です。そのためには、まずは以下を考えましょう。
- 投資する目的を定める
- いくらの収益を上げるべきか考える
- 現時点で投下できる資金を算出する
投資する目的を定める
投資する目的とは、たとえば以下のような目的があります。
- 年金の足しになる資産が欲しい
- 副業として給与にプラスした収入が欲しい
- 不労所得として仕事を辞めても問題ない資産が欲しい
なぜ目的を決めるかというと、この「目的」によって「投資で稼がなければいけない収益額」が決まるからです。その収益額によって選択すべき投資や、投下すべき金額も決まってきます。
いくらの収益を上げるべきか考える
前項で目的を設定したら、いくらの収益を上げたいのかを考えましょう。たとえば、前項の例でいうと以下のようなイメージです。
- 年金の足し:仕事を引退する30年後に月15万円~20万円
- 副業として:月5万円前後の収益を上げたい
- 不労所得:月30万円~40万円ほどの収益をあげたい
このように、目的に応じて月5万円を目指すのか、月40万円を目指すのか…のように、稼がなければいけない収益額は全然違います。
また、その目指すべき金額によって投資のスタイルは全く違うでしょう。投資の種類はもちろん、その投資でどのくらいのリスクを取るべきか?も変わってくるので、目的と収益額の設定は重要といえます。
現時点で投下できる資金を算出する
最後に、現時点で投下できる資金を算出します。これには、日々の収支計算をする必要があるので、ざっくりでも良いので家計簿をつけておくことが望ましいです。また、子供がいる家庭などはFPの無料相談などで将来的な支出を計算しておくという方法もあります。
いずれにしろ、支出を算出した上で収支計算をすれば、「いくら手元に残しておくべきか?」が計算できます。それが分かれば投資に回せるお金も自ずと分かります。
ステップ4:リスク・リターンを学ぶ
前項までで、投資の「目的」と「希望の収益額」そして、「投資に使える資金」が明確になっていると思います。次に、それぞれの投資のリスクとリターンを計算し、実際にどのくらいの収益を上げられるかを検証しましょう。
投資ごとの「上げられる収益額」と前項で算出した「希望の収益額」を照らし合わせると、何に投資すべきかが分かってきます。
リスクとリターンはそれぞれ以下の通りです。
項目 | 株式投資 | 投資信託 | 不動産投資 |
---|---|---|---|
リターン | △低い | △~◎商品による | ○高い |
リスク | △やや高い | △~◎商品による | ○普通 |
※横スクロールできます。
リターンを期待できるのは不動産投資
前項の比較表のように、リターンを期待できるのは不動産投資と言えます。その理由は、「レバレッジ効果」を最大限利用できるからです。レバレッジ効果とは、小さい資金で大きな資産を取得することであり、不動産投資は融資を利用できるので、「レバレッジ効果が10倍」というケースも少なくありません。
レバレッジ効果が10倍とは、自己資金が300万円であれば、3,000万円(300万円×10)の資産を運用できるということです。
一方、株式投資は信用取引という手法でせいぜい3倍程度、投資信託にいたってはレバレッジ効果は基本なしです。そのため、同じ資金を投下した場合には、収益額(リターン)は不動産投資の方が格段に大きくなります。
それぞれの利回り比較
次に、それぞれの利回りを比較してみましょう。利回りとは、以下のような式で計算される、その投資の収益性を測る指標です。
- 株式投資:(配当益-手数料)÷投下金額
- 投資信託:(分配益-手数料)÷投下金額
- 不動産投資:(年間家賃収入-年間経費)÷物件取得価格
要は、それぞれの手取り収益に、その商品を取得したお金を割り戻した数値が利回りです。逆算すると、「保有している資産額×利回り=年間収益額」を算出できます。
利回りの比較
利回りは一概には言えませんが、参考として以下をあげておきます。
項目 | 株式投資 | 投資信託 | 不動産投資 |
---|---|---|---|
利回り | 2%(東証一部銘柄) | 1%台~16%以上 | 5%~10%以上 |
※横スクロールできます。
利回りによる収益額額の比較
次に、レバレッジ効果を加味した上で収益額を比較します。なお、中長期の株式投資は配当金がメインであり、上述した信用取引だと配当金は割引されます。そのため、基本的に信用取引は利用しないと思っておきましょう。
ここでは投下金額は300万円という想定です。また投資信託の利回りは10%、不動産投資は7.5%を想定しています。
- 株式投資:300万円×2%=年間6万円(月々5千円)
- 投資信託:300万円×10%=年間30万円(月々2.5万円)
- 不動産投資:300万円×10(レバレッジ)×7.5%=年間225万円(月々約19万円)
上記はローンの支払い額などを加味していないので、あくまで目安金額になります。実際に検討する際はもっと精査しなければいけません。しかし、利回りの高さとレバレッジ効果による収益額の違いで、上記のように不動産投資が圧倒的に大きなリターンを得られるという点は事実です。
それぞれのリスクは種類が異なる
前項でリターンについては分かったと思いますので、それぞれのリスクについて解説していきます。
株式投資はリスクを取らないと収益は低い
株式投資のリスクを「△やや高い」としているのは、前項のように配当収益が極めて低いからです。そのため、サブ的な収益である売買益でも収益を上げる必要があり、そうなると「株価の変動」というリスクが付いてきます。しかし、そのリスクを取らない限り、前項のように収益額は極めて低くなります。
投資信託は商品によってリスクを変えられる
投資信託は、上述のように利回りにも大きな差があります。もちろん、利回りが高いほどリスクも高くなるので、言い換えると自分でリスクコントロールができるということです。ただ、株式投資よりは利回りが高くなりやすいとはいえ、やはりレバレッジ効果がないので収益額は不動産投資よりは低くなります。
不動産投資並みの収益にするためには、投下金額をもっと増やした上で、ハイリスク・ハイリターンの商品を選ぶことになるでしょう。
不動産投資のリスクは安定している
一方、不動産投資のリスクは、その部屋が空室になる点と、家賃が下落する点、そして金利が上昇するという点です。この3つのリスクによって利回りが変動し、収益額が変わってくるのは事実です。
しかし、この3つのリスクは、上述した「株価変動リスク」や、「ハイリスク・ハイリターンの投資信託」よりは低リスクといえます。そんため、不動産投資のリスクは比較的安定しているといえるでしょう。
ステップ5:自分に向いている投資を選ぶ
ここまでを踏まえ、それぞれの投資に向いて人は以下の通りです。
- 収益とリスクのバランスを取るなら「株式投資」
- 投資の手始めには「投資信託」
- 資産をつくるなら「不動産投資」
収益とリスクのバランスを取るなら「株式投資」
上述したように、配当益だけだと大きな収益を上げられません。しかし、それでも銀行に預けたり、国債に投資したりするよりは資産は格段に増えます。そのため、目的が「資産を減らさずにリスクオフで運用したい」のであれば株式投資は向いているでしょう。
また、求める売却益によっては、リスクが上がりますが、これはつまりリスクの調整が出来るとも言い換えられます。そのため、収益とリスクのバランスを取るなら株式投資が良いでしょう。はじめは配当益をメインにして、売買益を狙う銘柄の比率にはごくわずかにした方が良いです。
投資の手始めには「投資信託」
投資の手始めには投資信託が向いています。というのも、投資信託であれば投資先でリスクとリターンのバランスが取れますし、プロに全て運用を任せられるからです。そのため、投資のやり方としても最も難易度が低い投資といえ、初心者に向いている投資といえます。
資産をつくるなら「不動産投資」
最後に、資産をつくるなら不動産投資です。不動産投資は物件取得時に費用がかかりますが、やはりレバレッジ効果により収益額は上述した2つの投資とは桁違いになります。
もちろん、融資を受けることで「毎月ローン支払い額が発生する」などのデメリットもありますが、レバレッジ効果を利用しない限り効率よく資産をつくるのは極めて難しいといえるでしょう。
まとめ
このように、投資のやり方を考える上では、その投資を「始める手段」だけ知ってもダメです。きちんと、投資による収益の違いや、短期投資は避けるべき理由を知り、投資をする目的や目指すべき収益額を設定しなければいけません。
その上で、リスクとリターンを理解し、どの投資が自分のスタイルに合っているかを検証します。投資のやり方を学ぶときは、このような「投資の基本」を押さなければいけません。そうしないと、自分の目的に全く沿わない投資をしてしまうリスクがあります。