1000万円の資産運用方法おすすめ12選と17年で資産倍増を目指す方法
By Oh!Ya編集部
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1000万円を資産運用で増やすのに、一番いい方法は何かとご検討中ですか?すでに認識されているように、1000万円は大金です。大金だけに資産運用で得られる利益も大きくなりますが、その一方で失敗して1000万円の大半を失ってしまうことは、考えただけでも恐怖です。
そこで1000万円という資金規模にふさわしい資産運用のあり方と、おすすめの運用方法を定番、積極投資、新技術という3つカテゴリー別に合計12選としてご紹介します。
目次
1000万円の資産運用には、ふさわしい形がある
資産運用は、金額によって方針や方法が変わります。100万円には100万円にふさわしい資産運用があるのと同じように、1000万円には1000万円に最適な資産運用の形があります。まずはそれがどういうものなのかを確認しておきたいと思います。
1000万円は大金である
まず大前提として、1000万円は大金であるという認識はとても重要です。なぜ重要かというと、「1000万円もあるから少々失敗しても大丈夫」ということではなく、「1000万円という大金だけに失敗してはいけない」という認識が必要だからです。
1000万円の自己資金をお持ちだということは、それなりの収入を得てきた方だと思います。しかもそれを1000万円まで貯めることができたということは、相当な努力の賜物ではないでしょうか。それを資産運用でさらに増やしたいというお考えはごもっともですが、あまりにも増やしたいという気持ちが強くなるあまりに1000万円の大半を失ってしまうということは絶対に避けなければなりません。
少額の資産運用との違い
資産運用は少額であれば20~30万円程度から始めることができますが、こうした少額運用と1000万円の運用との大きな違いは、資金規模が大きいため複数の運用方法を組み合わせることができる点にあります。
20万円を株やFXで運用するとしたら、おそらく単一の銘柄株や通貨ペアを売買することが精一杯だと思います。それだとハイリスクになってしまいますが、もともと投資元本がそれほど多額ではないので、少々リスクの高い運用をしても問題はないでしょう。
しかし、1000万円の資産運用ともなると事情は違います。失敗してはいけないということは先述の通りですが、そのためにリスクを分散させることも十分可能な金額です。積極的な運用と安全性重視の運用をうまく組み合わせて(これをポートフォリオといいます)、攻めと守りをバランス良く組み立てることが有効です。このような発想は、100万円以下の少額投資ではあまり意識されないことです。
大金だけに元本保証にするべきか
絶対に失敗してはいけない資産運用だからと言って、1000万円の全額を元本保証の投資商品で運用するべきかというと、それは違うと思います。理由は言うまでもなく、超金利だからです。
大手メガバンクの定期預金で0.01%、事実上の元本保証である個人向け国債であっても0.05%という金利では、いくら手持ち資金が1000万円あるといっても年間の利息収入は1000円から5000円にしかなりません。しかもこれは税抜き前の金額なので、税金を差し引かれるとさらに少なくなってしまいます。
これだけ金利が低いと、資金が1000万円あるという強みをいかすことができないので、もったいないと思います。
うまく運用すれば1000万円を2000万円以上にすることも可能
1000万円の手持ち資金を資産運用で増やすのにあたって、どれくらい増えるのが理想だとお考えでしょうか。ここはひとつ、目標を大きく掲げたいので倍増計画としてみてはいかがでしょうか。つまり、1000万円を資産運用で2000万円にするという計画です。
実際に1000万円を倍の2000万円に増やすには、どれだけの利回りと時間が必要なのかを野村證券の「みらい電卓」で試算してみました。運用元本が1000万円で、利回りが4%とすると、「17年8ヶ月」という結果になりました。
出典:みらい電卓(野村證券)
資産運用を始めた時が40歳であれば、老後を迎えるまでに資産倍増を達成できることになりそうです。ここでひとつ注目していただきたいのが、4%という想定利回りです。超低金利時代にそんな利回りの運用ができるのか?と疑問をお持ちになった方も多いと思いますが、この記事ではそれを現実にするための資産運用方法をご提案していきますので、どうぞご期待ください。
ご自身の運用方針でシミュレーションをしてみる
先ほどの「みらい電卓」を使うと、さまざまな資産運用のシミュレーションができます。先ほどの試算では資産倍増にどれだけの利回りと時間が必要かという答えを求めましたが、それ以外にも資産運用シミュレーションの視点があります。
この記事では1000万円の手持ち資金があることを想定しているので手持ち資金について「いくら必要か」という視点は不要ですが、運用期間が決まっている場合は運用の結果いくらに増えるのかというシミュレーションも有効です。
先ほどの「みらい電卓」ではお金を増やしながら積み立てていった場合のシミュレーションも可能なので、まずは色々と数字を入れて試算をしてみてください。それによって得られた具体的な数字を知ることで、より資産運用計画にリアリティを持つことができます。
1000万円の資産運用では必須のリスク分散
資産運用には「増やす」目的を持った攻めと、「減らさない」という目的を持った守りがあります。この両者がうまく組み合わさることによって安全性を確保しながら1000万円の元本を増やしていくことができます。ここでは守りにあたるリスク管理について解説します。
運用商品を分散する
資産運用におけるリスク管理の基本は、分散投資です。特定の運用商品だけに集中投資するのではなく、複数の運用商品へ資金を分けて運用をすることで、特定の運用商品で価格下落など思惑に反することが起きたとしても、他の運用商品への影響が及ばなければ損失は限定的になります。
もし他の運用商品も同時に暴落するようなことがあったらどうするのか?という疑問を持つ方もおられるかも知れませんが、経済金融システムが機能している限り、そのようなことは起こりにくいでしょう。
なぜなら、世界中の投資マネーはさまざまな運用商品を渡り歩くように移動しています。例えば2019年はアメリカの政策金利が高くなっているため米ドルを買う動きが世界的に起きており、それがアメリカの株高にもつながっています。しかし少し前まではアメリカの金利はそれほど高くはなく、投資マネーは金利の高い新興国に流れていました。こうしてシーソーのように行き来している運用商品を両方保有していたら、どちらかが不調であってももう一方で好調という状態を維持することができます。
そのため1000万円を中長期的に安全に運用していくには、性質の異なる運用商品にまたがるように資金を投じるのがリスク分散になるわけです。
投資タイミングを分散する(ドルコスト平均法)
運用商品を分散するだけが、リスク分散ではありません。投資するタイミングを分散することで、価格変動のリスクを平均化することができます。
例えば基準価額が1万円の投資信託を毎月積み立てていくとします。毎月の予算が3万円だとすると、1万円の時には3口買うことができます。これが1万5000円に値上がりした月には2口購入し、逆に6000円に下げたという月には5口購入します。投資する金額は同じ3万円ですが、価格変動によって購入できる口数が毎月変わるわけです。これによって価格変動リスクを平均化できるため、長く続ければ続けるほどリスク分散効果が高くなります。
この手法は「ドルコスト平均法」と呼ばれ、積立投資のメリットとして広く知られています。最初から1000万円の全額を投資してしまうのではなく、ドルコスト平均法を活用して一定額ずつ買い進めていくというのも、リスク管理の面において有効です。
運用方針を分散する
運用商品の分散、投資タイミングの分散に続いて、3つ目は運用方針の分散です。安全重視のものからハイリスク&ハイリターン商品まで幅広い選択肢の中からリスク許容度別に運用方針の異なるものを組み合わせるという考え方です。どれかひとつに偏ってしまうとその運用方針と心中することになりますが、それを分散することによって影響を限定的にすることができます。
先ほど解説した運用商品の分散は、まさにこの運用方針の分散を具現化したものです。ローリスク:ミドルリスク:ハイリスクという3段階の運用方針をそれぞれ3:4:3の比率に組み合わせたり、4:4:2の比率にしたりといったように内訳をどのようにするかを、投資家の価値観と資産運用の最終目的で決めることになります。
分散型の投資商品を購入する
運用商品と運用方針を分散することでリスク管理を実現するのにあたって、最初からリスク分散が図られている運用商品があります。それが、バランス型ファンドやインデックスファンドといった投資信託です。
先進国の株式は暴落リスクが低いものの、これから大きく上がることも考えにくいためローリスク&ローリターンです。その一方で新興国の株式は脆弱な部分もあるためリスクは高いですが、大きく値上がりする可能性も秘めています。こうした異なる性質の運用商品に分散することは有効ですが、自分でやるとなるとポートフォリオを構築しなければなりません。
バランス型ファンドであれば先進国の株式と新興国の株式を織り交ぜた運用を行っているなど、最初からリスク分散が図られている運用商品です。もうひとつのインデックスファンドについては株価指数や平均株価などと連動するように運用されているため、日本株全体やアメリカ株全体といったように、市場全体に分散投資をしたのと同じ効果が得られます。
自分で運用先を分散するのが難しいとお感じの方は、このような分散型運用商品を購入するのもひとつの手です。
1000万円の資産運用法で定番の6選
1000万円を運用するのに定番といえる6つの運用法をご紹介します。これらの運用法で前提となっているのは、1000万円を現役世代のうちに倍増させること、つまりそれに必要な3~4%の利回りを確保することです。
ETF
平均株価や株価指数、その他にも金やプラチナといった商品価格の指数、債券の指数などと連動するように運用されている投資信託のことを、インデックスファンドといいます。そのインデックスファンドの中で、証券取引所に上場されているものをETFといいます。
インデックスファンドのメリットは、それぞれの市場全体に投資することができることと、市場全体に投資をするため高いリスク分散効果が得られることです。
さらにインデックスファンドは運用者にとってもそれほど運用の難易度が高くないため、信託報酬といって運用の手数料がとても安いというメリットもあります。ETFももちろん手数料が安いですし、何と言っても証券取引所で売買されているので、株と全く同じ感覚で手軽に売買をすることができます。
こちらのサイトで、上場されているETFの全銘柄を見ることができます。これらの銘柄で面白いと思えるもの(つまり今後成長が見込まれるもの)を見つけて、証券会社の口座から購入すれば簡単にETF運用を始めることができます。
J-REIT
ETFと同じく、筆者のおすすめ度が高いのはJ-REITです。REITとは不動産投資信託のことで、投資家から集めたお金で不動産物件を購入し、そこで得られた賃料収入を投資家に分配する仕組みです。間接的な不動産投資ができるとして人気が高い運用商品です。
J-REITは、その中でもETFのように証券取引所に上場されている銘柄群のことです。以下のJ-REITポータルサイトをご覧いただくと、J-REIT全体の平均利回りが4%近くあることが分かります。ほとんどの銘柄が年2回の決算になっているので、半年ごとに分配金を受け取ることができます。
J-REITは上場されているため、株と全く同じ方法で購入可能です。証券会社に口座を開設し、そこから買付注文を出して売買が成立したらJ-REITのオーナーとなります。基本的には分配金狙いで買ったらそのまま持ち続ける戦略が有効ですが、大きく値上がりするようなことあったら一度売って利益を確定するのもひとつの投資スタイルです。
不動産系ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングというのは、新しい金融の形として注目されている仕組みです。クラウドファンディングの仕組みを応用して投資家からお金を集め、そのお金でさまざまな事業や活動を行います。クラウドファンディングは社会貢献活動などの色合いが濃いですが、その一種であるソーシャルレンディングはれっきとした金融システムです。
環境事業やアイドル育成など多種多様な募集案件がある中で、不動産系のソーシャルレンディングは資産運用の選択肢として検討の価値があります。他の案件と違って不動産という担保があるため思うような結果にならなかったとしても不動産を売却して一定の原資は確保できます。
不動産系ソーシャルレンディングでは利回りが10%近くになるような案件もあるので、少々リスクは高いですが高利回りの資産運用法としてポートフォリオに組み込む価値は大いにあるでしょう。
不動産系ソーシャルレンディングは、以下のような業者が取り扱いをしています。これらの業者に口座を開設して募集案件に参加することで投資が可能です。
ソーシャルレンディングについては「トラストレンディング」「ラッキーバンク」のように返済遅延が起きたり資金の不明瞭な取り扱いなど問題のある業者も存在するので、投資の際には業者に対する信用度を十分に精査してください。
アクティブ型投資信託
株価指数など市場の指数や平均値と連動するように運用されているのがインデックスファンドであるのに対し、市場の平均値を上回る運用成績を目指すのがアクティブファンドです。ファンドマネージャーによる運用がうまくいけば高い利回りが期待できますが、その逆もあるため筆者はハイリスク運用商品に分類しています。
多くのアクティブファンドがお世辞にも良い運用成績を上げていない現状がありますが、中には安定して高い運用成績を誇るファンドもあります。筆者は以下のアクティブファンドを高く評価していますので、参考にしてください。もちろんこの他にも運用成績の良いファンドはありますし、ここに挙げたファンドがいつまでも良好な成績を収め続けるかどうかは分かりません。
- 三井住友・ライフビュー・バランスファンド70(積極型)
- 三井住友・アジア4大成長国オープン
- 米国成長投信Bコース
- ひふみプラス
最後にご紹介した「ひふみプラス」は、アクティブファンドの中でもとても知名度の高い銘柄です。2018年は運用成績がイマイチでしたが、再び好調さを取り戻しつつあります。純資産残高がとても多いためダイナミックな投資が可能で、今後もまだまだ投資妙味があると思います。
現物不動産投資
1000万円の自己資金があれば、金融機関の融資を活用して現物不動産投資も視野に入ります。現物ではなく間接的な不動産投資であるREITやソーシャルレンディングについてご紹介してきましたが、1000万円の資金を用意できる方はそのこと自体が現物不動産投資での強みとなります。
その理由は、金融機関の融資審査です。特にアパート投資では銀行や不動産会社の相次ぐ不祥事によって審査が厳格化されており、1000万円ほど自己資金を用意できない人でないと審査に通りにくくなっています。これは逆に言うと1000万円の自己資金がある人にとっては物件価格の下落などメリットが大きく、むしろ追い風と言えます。
1000万円の自己資金がある方で不動産投資が初めてという方の場合、最もおすすめするのは一棟アパート投資です。その次に大都市圏のワンルーム区分マンション投資が良いのではないかと思います。
不動産投資メディア「Oh!Ya」には、一棟アパート投資と区分マンション投資それぞれについて基本から学べる記事があります。ぜひそちらもお読みになっていただき、現物不動産投資への道筋をイメージしてみてください。
ヘッジファンド
日本ではあまりなじみがありませんが、1000万円あればヘッジファンドに運用を任せるという選択肢もあります。少額だと取引ができませんが、資産額が1000万円を超えてくるとヘッジファンドによる絶対的利益の世界に足を踏み入れることが可能になります。
ヘッジファンドの最大の特徴は、先ほども述べた絶対的利益の追求です。ここまでご紹介した運用商品はすべて、運用利回りに加えて値上がり益を狙うことができるものです。逆に価格自体が値下がりしてしまうと運用益を吹き飛ばしてしまい、最悪の場合は元本割れしてしまう可能性もあります。
しかし、ヘッジファンドは違います。市場の価格下落局面であっても空売りなどを仕掛けて、どんな局面であっても利益を追求します。これを絶対的利益の追求と呼び、こうした投資行動が日本では「ハゲタカ」というイメージにつながっているのだと思います。
しかし、これは裏を返せば批判を覚悟で投資家の利益を最優先しているわけであり、投資家にとっては心強い味方です。日本国内でヘッジファンド型の運用をしている投資会社としては、以下の2社が有名です。
・M&S
多少のリスクを取りながら大きく増やせる資産運用法3選
多少のリスクを許容しつつ、ここまでご紹介した運用商品にはないような高利回りを狙える運用法を3つご紹介します。これらの運用商品はハイリターンを狙える一方でハイリスクなので、当然ながら1000万円の全額を投じてはいけません。多くても1~2割程度の組み込みで、最悪は全額を失っても許容できる金額までにしてください。
海外株ETF
ハイリスク商品の中では最も安全性が高いと言えるのが、海外株ETFです。ETFについてはすでに解説した通りですが、東証に上場されているETFの中にも海外の株式市場の指数と連動しているETFがたくさんあります。
もっともおすすめなのは、長らく好調を持続しているアメリカ株のETFです。アメリカの株式市場にはGAFAと呼ばれる巨大IT企業がいずれも上場しており、これらの企業が平均株価をけん引しています。それ以外にも成長株が多く、今後も株式市場全体の成長が見込まれているため、ポートフォリオに組み込む価値は大いにあります。
その他に投資の面白味があるのは、新興国の株式ETFです。新興国全体の株価指数と連動するETFや、新興国の中でもインドや中国などの株価指数と連動するETFは面白いかも知れません。
FX
外貨を売ったり買ったりして利益を狙うのが、FXです。為替レートの変動を利用して差益を狙うのがFXの本質ですが、FXにはもうひとつスワップという収入源があります。
日本は長らく超低金利が続いているため、日本円を売って外貨を買うポジションを保有すると、通貨間の金利差を調整するためにスワップという利息が毎日支払われます。超低金利の日本円を売って高金利通貨を買う通貨ペアを買っておくと、その金利差から1万円通貨あたり毎日数十円~100円程度のスワップ収入が発生します。
こうした買いポジションを中長期にわたって保有し続けると、外貨預金と似た効果を得ることができます。しかもFXにはレバレッジといって実際の投資金額の最大25倍の資金を動かすことができるため、たとえばトルコリラ円の買いポジションを1万リラ保有するのに4万円台の資金しか必要ありませんが、その一方で毎日100円前後のスワップ収入が入ります。このように投資効率がとても高く、日本人FX投資家の中にはスワップ狙いで外貨を保有し続けている人がたくさんいます。
もっとも、この資産運用には大きな弱点があります。それは保有している外貨の下落と、円高です。高金利通貨はおおむね途上国の通貨であることが多く、脆弱な経済基盤や政情不安によって通貨のレートが影響を受けやすく、時折先進国通貨では考えられないような下落を演じることがあります。こうした時にため込んでいたスタップもろとも利益が吹き飛んでしまい、損失を出してしまうことがあります。
それゆえにFXはハイリスクであると言われているわけですが、そんなFXを資産運用の味方につけるには、徹底した損切りによるリスク管理が必須です。新規で注文を出す際には必ず損切りの注文を出して、損失の上限を最初に決めてしまいます。
また、通貨ペアの選択肢としてトルコリラや南アフリカランド、メキシコペソといった高金利通貨はリスクが高いので、先進国通貨の中からスワップの高い通貨を狙うのが良いのではないかと思います。具体的にはオーストラリアドルやニュージーランドドル、2019年に限定すればアメリカドルなどです。これらの通貨は急激な下落があったとしても再び同水準まで戻っているので、新興国通貨のように下がったままという可能性が低く、中長期的な運用という意味では低リスクになります。
現物株式投資
FXのスワップトレードと似た投資手法として、配当狙いの株式投資も資産運用の選択肢として有効です。株価変動の少ない大型株の中から配当が比較的高い銘柄を選び、それを長期保有することで年利数%程度の配当利回りを見込むことができます。
株価変動を狙った短期売買だとリスクが高くなり、売買画面に張り付いている必要があるので資産運用とは呼べないものになってしまいますが、配当狙いで長期保有するのであれば現物株式投資も有効だと思います。
新しい技術、サービスを使った1000万円の資産運用法3選
最後に新しい技術を使った資産運用方法にも触れておきたいと思います。できるだけ何もせずに自動的にお金を稼ぐ仕組みを作りたいというのは人類共通の願いなので、AIなど新しい技術を使った資産運用方法が続々と登場しています。
ロボアドバイザー
資産運用のプロが採用しているような高度な金融アルゴリズムがプログラム化された、一般投資家向けの自動運用システムのことをロボアドバイザーといいます。その中でもETFへの自動運用システム「WealthNavi」は知名度が高く、すでに多くの投資家が利用しています。
預かり資産の1%という、とてもシンプルな手数料です。その手数料を支払うだけで、高度にプログラミングされたアルゴリズムによって自動的に資産運用をしてくれます。
FX自動売買
あらかじめプログラミングされた条件に基づき、その条件を満たしたら自動的に売買を繰り返すシステムは、特にFXの世界で発達しています。「ミラートレーダー」「MT4」といった自動売買ソフトでは、高い運用成績を稼ぎ出すプログラムもあるため、投資家の間から人気です。
また、それ以外にも「トラリピ」や「ループイフダン」といった、FX取引会社が独自に開発した自動売買機能もあります。これらの機能はループ系注文とも呼ばれ小刻みに売買を繰り返すことで、小刻みに上下を繰り返しながら値動きをしている為替レートの特徴をとらえた自動売買が可能になります。
自動売買についてはFX取引会社それぞれが独自のサービスとして提供しているので、ネットなどで見つけた自動売買システムを使いたいと思ったら、それを取り扱っているFX取引会社に口座を開設してください。
トライオート
ここでご紹介する「トライオート」も、あらかじめプログラミングされた条件に基づく自動売買システムです。FXであればさまざまなブランドがありますが、このインヴァスト証券が提供している「トライオート」にはETF版もあるのがユニークな点です。
まとめ
1000万円という大金をいかに安全かつ大きく増やすかという、すべての投資家にとって共通の思いを実現するための方法論を順に解説してきました。具体的な運用商品もご紹介してきましたので、この中に「やってみたい」と思えるものがあったのではないかと思います。
資産運用は期間が長くなればなるほどお金を増やしやすくなり、同時にリスクを軽減することができます。善は急げの精神で、まずは全額ではなく一部の資金から始めてみてはいかがでしょうか。