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知らないと100%後悔する!株式投資に必要な基礎知識のすべて

By Oh!Ya編集部

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知らないと100%後悔する!株式投資に必要な基礎知識のすべて

資産を形成するために株式投資を始めるのは、大変有意義なことです。しかし、平成後期から令和以降に話題となった「終身雇用制度の崩壊」や「年金制度に対する不安」に煽られて、焦って株式投資に手を出すのは禁物。

株式投資は資産運用の王道ではあるものの、知識がないまま上手に扱える金融商品ではありません。

この項では、口座開設から実際の売買までに必要な、株式投資の基礎知識についてご説明します。

目次

口座開設前に覚えておきたい株式投資の基礎知識

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株式投資は、企業が発行する「株式」を売買・保有して利益を得る投資です。しかし、株式投資に触れたことのない人にとって、株式投資がどのように収入に繋がるのかイメージしづらいもの。

この項では、実際に株式投資を始めるまえに覚えておきたい、超入門的な基礎知識をご説明します。

株式投資はどのような仕組みで利益を得られるの?

株式投資で得る利益は「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」に分けられ、それぞれ利益獲得の方法が異なります。

キャピタルゲイン:株式売買の差額による利益

キャピタルゲインは株式譲渡益とも呼ばれる利益で、株式を買値より高い価格で売却したときに得られる利益を指します。「安く買って高く売る」というシンプルなプロセスで利益を得られる一方、ピンポイントでこれから価格を上げる株式銘柄を当てるのは至難の業。

キャピタルゲインを狙った短期売買である「デイトレード」が流行していますが、これは特に初心者向けとはいえません。

おすすめの投資法としてデイトレードを推奨するネット記事が多くあるものの、デイトレードは短時間で利益獲得を狙う都合上、株価が変動しやすい株式銘柄に投資する必要があります。短時間で利益を狙えるということは、短時間で資産を失う可能性の裏返しでもあります。

初めから資産を減らすような事態を招きたくないなら、投資先の良し悪しが判断できない期間はキャピタルゲインを狙ってこまめに売買すべきではないでしょう。

インカムゲイン:株式保有による優待・配当利益

インカムゲインは、株主優待や配当金といった「株式の保有者に還元される利益」を指す言葉です。これらは、文字通り株式を保有しているだけで利益を得られるため、売買差額という不確実な利益を狙うキャピタルゲインに比べて安定しています。

こうした特性を持っているため、経験値に関係なく保有株式数に応じて利益が還元されるインカムゲインこそ、初心者が初めに狙うべき収入だといえるでしょう。

そして、インカムゲインを狙って株式銘柄を購入し、長期保有した結果として「買値より高く売却できる」という状況が訪れたとき、キャピタルゲインを得るために株式を売却するのがオーソドックスで安全な方法です。

商品券や自社商品が受け取れる「株主優待」とは

企業が自社株を保有している株主に対する還元として、優待券や自社商品を送る制度が「株主優待」です。ほかにも、株主優待として還元するものは金券や米など多岐にわたり、カタログギフトのように選択式の内容になっているケースもあります。

こうして株主優待を採用している海外企業はほとんどないため、米国株や中国株にはない日本株特有の魅力的な制度だといえます。

なお、株主優待を得るためには、企業ごとに設定されている「権利確定日」の時点で株式を保有していなければなりません。株式は買い付けてから受け渡されるまでに3営業日を必要とするので、権利確定日の3日前には証券取引所で株式を購入しておく必要があります。

利益の一部を会社から還元してもらえる「配当金」とは

株主優待では優待券や自社商品など、形のあるものを株主に還元してましたが、配当金は会社が事業活動により得た利益の一部を金銭で還元します。

経済大国であるアメリカの企業では、このように配当金により株主に利益を分配するのが一般的であり、株主優待のような特典を設定している企業の方が珍しいです。

配当金も保有株式数に応じて還元されることとなっており、どの程度還元されるのかは「配当利回り」という指標から分かります。たとえば、配当利回りが2%であるなら、投資額100万円で株式を購入することで年間2万円の配当収入を得られます。

直接お金を受け取れるため、株式投資で不労所得を形成する場合、優待株ではなく高配当株を中心に買い進めるスタイルがオーソドックス。日本企業もアメリカ企業にならって株主還元の意識が強くなってきたため、配当株の運用に力を入れる手法はますます一般化すると予想されます。

どのくらいの初期費用で株式投資を始められるの?

お金
株式は、基本的に最低取引単位が100株もしくは1,000株となっており、現在は100株から取引できるようにする風潮が強くなっています。そのため、株価1,000円の企業に投資するのであれば10万円ほど必要です。

なお、企業によっては株価が50円や100円程度の銘柄もあるのですが、「株価が安いから」という理由で投資先を決めることはおすすめしません。確かに、低位株(低価格な株式)は5,000円や1万円と少額から購入できるのですが、価格変動が大きい傾向にあります。

こうした株式銘柄はデイトレーダーに好まれやすく、マネーゲームの舞台として利用されやすいです。株価が一瞬で10%以上増減するケースもあり、大切な資産の投資先としては非常にリスキー。

そのため、数千〜数万円の小さな規模で投資をするのは可能ではあるものの、基本的には少なくとも10〜20万円ほど用意して始めることをおすすめします。

取引には手数料がかかることに注意

ネット証券を開設して株式投資を始めるのであれば、基本的に口座開設や口座維持に手数料は必要ありません。しかし、株式を売買する際には手数料がかかり、売買回数を重ねるほど購入費以外のコストも増えていくため注意が必要です。

株価はどうして上下に推移するの?

株価の動向は投資家の利益に直結するため、どのような理由で変動するのか知りたいですよね?

株価は、主に4つの要因が影響し合うことで推移します。

  • 企業業績:企業の決算情報の内容、予想される事業の将来性など
  • 経済的事情:景気・金利の変動、為替レートの上下など
  • 社会的事情:政治による国内や諸外国間の情勢、世間の流行など
  • 市場参加者の意思:四季報・SNSで話題になった企業への資金集中など

企業の業績が全てを決めると思いがちですが、実は決算情報や事業の将来性は株価を決める1つの要因でしかありません。

景気が悪ければ投資家たちは守りの体制に入りやすく、市場の流動性が下がるため株価は下落傾向になりますし、隣国がミサイルの発射実験をした際には、日経平均株価は下がりつつも防衛関連の株は逆行高となりました。

そして、昨今ではSNSがトレンドを作る一要因にもなっており、発信力の強い投資家が銘柄名を投稿するだけで株価が上下するケースも多々あります。

市場で株式を売買できる時間・曜日はいつ?

株式はいつでも売買できるわけではありません。株式市場が前場と後場に分かれており、この時間帯でしか取引ができないのです。

株式を取引できる時間帯(売買注文ができる時間帯)
前場(ぜんば)9時〜11時30分(売買注文は8時〜11時30分まで)
後場(ごば)12時30分〜15時(売買注文は12時5分〜15時まで)

また、売買できる曜日は基本的に平日のみとなっており、土日祝のほか大晦日・三が日(元旦〜1月3日)は市場が開かれません。

口座開設〜購入時に覚えておきたい株式投資の基礎知識

どの証券会社を選べば良いの?

利用者の多い有名なネット証券には、以下のようなものがあります。

これらは、手数料や取り扱う金融商品に違いこそありますが、株式投資の運用に対して大きなデメリットを持つ会社はありません。どれを利用しても有利・不利に大差はないため、理想的なのは「トレードツールの使い勝手」で選ぶことです。

ただ、実際に証券口座を開設してトレードツールを試用するのは時間と手間がかかります。そのため、特にこだわりがなければ、国内利用者数が多いSBI証券か楽天証券がおすすめです。

どちらも手数料は業界最低ラインの安さ、取扱商品の数も申し分なくパソコン・スマホからの操作性も優れているので、安心して利用できます。

証券口座の開設は2プロセスで完了

利用するネット証券を決めたあとは、必要書類を用意してネット証券の公式ページから口座開設を進めます。

大手証券会社であれば、オンライン手続き・郵送のどちらかをもちいて契約するケースがほとんど。問題なく手続きが進行することを前提にするなら、スピーディに口座開設ができるのはオンライン手続きです。

郵送であれば書面でのやり取りが発生するので、およそ申し込みから口座開設までに2週間~1ヶ月ほどの期間がかかるため留意してください。

手順1:必要情報を入力して本人確認書類を提出

オンライン手続きであれば公式ページの申込フォームに直接、郵送であれば受け取った必要書類に必要情報を記入していきます。そして、マイナンバーカードや運転免許証などの本人確認書類をあわせて提出し、証券会社に送付すれば審査が始まります。

上記の本人確認書類が利用できない場合、以下の書類により対応可能です。

  • 印鑑登録証明書
  • 住民票の写し
  • 健康保険証
  • パスポート
  • 在留カード
  • 住民基本台帳カード
  • 特別永住者証明書

このうち1種類、もしくは2種類以上を提示することで本人確認書類として使用できます。証券会社により開示を求められる書類はやや異なるので、公式ページからご確認のうえコピーを送付してください。

手順2:ログイン情報が証券会社から郵送される

審査の結果、口座開設が完了すればログインに必要なIDとパスワードが郵送されるので、これを入力すれば証券口座を利用できます。なお、開設方法・証券口座によっては追加書類を求められる場合もあるので注意が必要です。

会計処理を避けるなら「特定口座(源泉徴収あり)」を選択する

株式投資で利用できる口座には、以下の3種類があります。

  • 特定口座(源泉徴収あり)
  • 特定口座(源泉徴収なし)
  • 一般口座

これらは、それぞれつぎのような特徴を持っています。

特定口座(源泉徴収あり)

特定口座(源泉徴収あり)は、確定申告に必要な「年間取引報告書」の作成、および年間取引報告書を使った確定申告を委任できる口座です。

納税に関する必要処理を全て代行してもらえるため、実質的な投資家の負担はありません。3種類ある口座のなかで投資家の負担が最も少ないという魅力があります。

こうした理由から、一般的には特定口座(源泉徴収あり)をおすすめする意見がほとんど。以下のようなケースにおいては、自身で確定申告をして調整もできるため、特別な理由がない限りは特定口座(源泉徴収あり)を選択しましょう。

1.いくつかのネット証券を利用しており、各口座の損益を相殺したいケース
2.過去3年のあいだの損失を「繰越控除」によって相殺したいケース

特定口座(源泉徴収なし)

特定口座(源泉徴収なし)を選べば、年間取引報告書の作成は自動で行ってくれますが、確定申告は投資家により進めなければなりません。ただし、特定口座(源泉徴収あり)と比べたとき、こちらにも大きなメリットがあります。

本来、投資による利益が20万円/年以下、かつ下記を満たしていれば確定申告が不必要なのですが、特定口座(源泉徴収あり)であれば確定申告が自動で行われます。

  • 給与所得を1ヶ所から受けており、給与所得が2,000万円/年以下
  • 給与・退職所得ではない所得の合計が20万円/年以下

この範囲を超えないのであれば、特定口座(源泉徴収なし)を利用することで確定申告をしないまま次年度を迎えられます。各口座の損益や過去3年の損失を相殺できる部分は変わらないため、投資額の大きさに応じて2種類の特定口座の使い分けを検討してみてください。

※所得税の確定申告は不要でも、住民税の申告は必要です。

一般口座

一般口座を選択した場合は、年間取引報告書の作成を含めた確定申告の作業を、全て自力で行うこととなります。一般口座にも、運用利益が少なければ確定申告が不要だというメリットはあるものの、これは特定口座(源泉徴収なし)で対応できる部分です。

現状では、あえて一般口座を選ぶ理由が見つからないため、確定申告を面倒に感じるなら特定口座(源泉徴収あり)を、少額投資を続ける予定であれば特定口座(源泉徴収なし)をおすすめします。

投資する銘柄はチャート・業種・出来高から選ぶ

チャート
銘柄選定は株式投資において最も重要な部分でありつつ、最も正解を確立することが難しいポイントです。ただ、長い歴史のなかで培われてきたトレード哲学のなかには、初心者でも実践できる正攻法がいくつか生み出されてきました。

それが、以下のような条件を満たす株式銘柄への投資です。

  • チャート:長期的に右肩上がりを続けている
  • 業種:人々の生活に身近、かつ理解できる業種
  • 出来高:売買が盛んで買い手・売り手がいる株式銘柄

ポイント1:チャートが長期的に右肩上がりを続けている

株価が右肩上がりを続ける株式銘柄への投資を「順張り」といい、トレンドの波に乗って堅実に利益をあげる基本的な手法として知られています。

これまで成長してきた企業は今後も成長するだろうという、シンプルな考えによるトレード方法で非常に使いやすいため、投資初心者のあいだは基本的に順張りであることを確認して投資することをおすすめします。

一方、右肩下がりを続ける株式銘柄への投資を「逆張り」というのですが、株価の底値を当てるのはベテラン投資家であっても難しいので、逆張りは使用しないのが無難です。

ポイント2:私たちの生活に身近で理解できる業種

ゲーム好きであれば、ゲームを知らない人々に比べて内容の良し悪しが分かりますし、どんなゲームが今年流行しそうか予想できるものです。これは、ゲームではなく電化製品であっても、ガジェットや自動車であっても同じこと。

投資家のあいだでは極めて有名な、ウォーレン・バフェット氏やピーター・リンチ氏も「自分が良く知っているものに投資すべきだ」と格言を残していました。自身の関心の範囲内にあることと、関心外にあることではアンテナの張り具合が大きく異なるからです。

この理屈を適用すると、価格変動が大きく度々話題になる「製薬関連の株式(通称:バイオ株)」は、多くの人々にとって安易に手を出してはいけない業種だと分かります。実際に、ほとんど知識がないまま話題性だけでバイオ株を購入し、資産を大きく減らす投資家があとを絶ちません。

もちろん、ゲームに無関心であるにもかかわらずゲーム株に投資をしたり、自動車の情報を調べすらしないまま自動車株を買ったりするのも同じこと。ベテラン投資家のように効率的に情報収集ができない初心者期間は、関心のある業種に投資することをおすすめします。

ポイント3:売買が盛んで買い手・売り手がいる株式銘柄

上記のポイント2つを満たしていても、出来高(売買量)が少ない株式銘柄は避けるのが無難。通常、株式投資では現時点付近の株価で売り注文を出せば、その日のうちに売買が成立するケースがほとんどです。

しかし、その株式銘柄を取引する投資家がそもそも少なければ話は別です。売り注文を出しても買い手が見つからず、1日,2日と希望する価格帯で売れないまま換金できない可能性もあります。

これでは、株式を換金して別の株式銘柄に投資することができません。また、著しく出来高が少ない状態が続くと上場廃止となり、取引ができなくなることにも注意が必要です。こういった理由から、株式銘柄を選ぶときには出来高も重視しなければならないのです。

株式投資は短期運用と長期運用のどちらがおすすめ?

株式投資は、運用期間に応じて投資手法の呼び方が異なります。

  • デイトレード:1日のあいだに複数回株式の売買をする
  • スイングトレード:数日〜数週間スパンで株式を売買する
  • ポジショントレード:数年のあいだ株式を売買せず保有し続ける

このうち、一概にどれが良いと断定することは難しいものの、投資初心者ほど運用期間は長い方が無難です。

なぜなら、デイトレードで成果を出し続けようと思えば株式をこまめに売買しなければならず、時間・労力ともに負担を要するからです。

デイトレードのような短期売買を中心としたスタイルには、主に3つのリスクが付きまといます。

1.売買回数に比例して手数料が増える
2.画面に向き合う時間と集中力が求められる
3.値幅の大きな株式銘柄を扱うためリスクが大きい

一方、本来の株式投資は「将来性のある企業に出資する」という目的のもと行う資産運用であり、お金に働いてもらうために長期的な出資をするのが基本でした。

このスタイルであれば売買手数料が最小限、画面と向き合う時間は数ヶ月に1回で、短期的な価格差を追わないため緩やかに成長する企業に投資できます。

より「お金に働いてもらう」という意味合いが強くなり、本業と資産運用のバランスが取りやすくなるので、株式投資について理解が深まるまでは長期投資をおすすめします。

現物取引と信用取引の違いと使い分け

現金で株式を買い付ける「現物取引」だけでなく、株式投資では「信用取引」という制度を使うことで自己資金を超える売買を行えます。

信用取引での売買は「信用買い・信用売り」と呼ばれ、以下のような仕組みにより成り立っています。

  • 信用買い:現金・株式を担保に、証券会社から資金を借りて株式を購入
  • 信用売り:現金・株式を担保に、証券会社から株式を借りて売却

このように投資家の資産を担保にして、証券会社が担保の約3倍に相当する資金・株式を貸してくれます。そのため、信用取引を活用すれば投資効率を劇的に高められるのです。

ただし、「利益が約3倍になる」というメリットの裏側には「損失が約3倍になる」というリスクが潜んでいます。

現物取引では証券口座の資金がゼロ以下になることはありませんが、株式を借りて売り注文を行う信用売りでは、担保で損失をカバーできず追加資金を要する「追証(おいしょう)」が発生することも多々。

株式投資になれない初心者が、信用取引を積極的に利用するのは無謀ともいえるので、まずは現物取引から始めることをおすすめします。

株式投資の利益に課せられる税金はどれくらい?

計算
株式投資で得られる利益に課せられる税金は、それぞれ以下の通り。キャピタルゲインとインカムゲインのうち配当金には、一律20.315%が課せられます。

  • 譲渡益課税:20.315%
  • 配当課税:20.315%
  • 株主優待:本来は20万円を超える分に課税される

3つある利益のうち、「株主優待は税金が課せられない」という認識が広まっているものの、本来は課税対象になる雑所得に分類される利益です。そのため利益額20万円を超える場合、納税義務が発生するものとされています。

しかし、株主優待は商品券や自社製品など、現金に換算することが難しいタイプの利益です。さらに、どのような株主優待を受け取っているのか、税務署側が各投資家に還元されたものを知る手段もありません。

こうした背景から、ルールとしては申告する必要があるものの、現状は野放し状態でも課せられない状況が続いています。

口座開設と同時に非課税制度「NISA」も利用すべし

株式投資の利益には、基本的に20.315%の税金が課せられると解説しました。つまり、100万円の利益が出たときには、約20万円の税金を納める必要があります。どれほど株式投資で利益を得ても、課税義務が投資家にとって重い負担となってのしかかるのです。

そんななか、投資家の負担を軽減する制度として登場したのが非課税制度「NISA」です。NISAは2014年に始まった非課税制度で、投資額120万円/年に収まる範囲で買い付けた株式を対象に、譲渡益課税や配当課税など全ての課税義務を免除します。

たとえば、購入した株式が1年間で120万円から240万円に値上がりし、売却して120万のキャピタルゲインを得たとしても、税金は1円も発生しません。

ただし、NISAで非課税となる期間は購入から5年間であり、5年を超えた段階で保有していた株式は通常の課税口座へ移動するか、新規の非課税枠を使用する「ロールオーバー」で対応することとなります。

こうして一定の制約こそあるものの、NISA口座の開設・維持は無料であるため、ネット証券の口座開設とともにNISAの利用申請を出すことをおすすめします。

株式投資にリスクはないの?

株
手数料がかかる、画面を見続ける必要があるといったデイトレードのデメリットや、損失を膨らませる可能性をはらんだ信用取引のほか、株式投資にはいくつかのリスクがあります。

  • 投資先が倒産する可能性がある
  • 株式は換金に時間を要するため突発的な出費に対応できない
  • 投資先の業績に関係ない政治的要因等による株価暴落もあり得る

大前提として、必ず利益を得られるものではないと覚えておいてください。しかし、大きなリターンを獲得したいと思えば、必ずリスクを取らなければなりません。

リターンを得るならリスクは避けられない

経済の世界において、リスクとリターンは比例するものとして知られています。日本の銀行に預金しても、ごくわずかな利息しか付かないのは銀行預金が低リスクな運用方法だからです。

ほかには、破綻する可能性が極めて低い「国」が運用元である国債も、リスクに比例してリターンが低くなっているのだと考えれば合点がいくはずです。一方で、大きなリターンを得たいと考えるなら、相応のリスクを取らなければなりません。

株式投資は、先ほど列挙したようなリスクを抱えているからこそ、銀行預金や国債を遥かに上回る利益率を期待できるのです。これは、空室があれば利益がゼロになる不動産投資や、為替レートが不利に動けば大損失となるFXなど、一定以上のリターンを望める全ての投資に共通しています。

リスクを抑えるなら「ルール」を守る必要がある

リターンを求める以上、リスクは付きものです。しかし、これは裏を返せば期待リターンを下げることで、リスクを抑えられるということ。

株式投資でリターンを最大化しようと試みて、生活費に手を出したり信用取引を限度額いっぱいまで利用したりすれば、当然失敗したときの損失(リスク)も大きくなります。一方、生活費には一切手を出さず、今後しばらく使わない余剰資金だけを投じればどうでしょう?

期待できるリターンは小さくなるものの、どれだけ損失が出ても生活に支障はありません。「こうしたらもっと稼げるかも」と思う行動の真逆を選ぶほど、資産を安全に運用できるのです。

ルールを定めて、大きく稼ぎたい欲求を自制できる投資家ほど、長く生き残れる可能性が高いと覚えておいてください。 リターンを求めるあまりリスクを取り過ぎないよう自制するため、上記のようなルールを定めて徹底することをおすすめします。

リスクを軽減するなら分散投資を活用しよう

投資先を複数に分ける「分散投資」は、リスクを軽減できる方法として知られています。以下、企業A,B,Cという投資先があると仮定して、投資先の分散がどのような効果をもたらすかイメージできる表を用意しました。

投資先企業Aが破たん企業A,Bが破たん
ケース1企業Aに100%投資100%の損失100%の損失
ケース2企業A,Bに50%ずつ投資50%の損失100%の損失
ケース3企業A,B,Cに33.3%ずつ投資33.3%の損失66.6%の損失

企業Aだけに投資をした場合、企業Aが破綻すると資産は全て失われます。一方で、企業A,Bに投資すれば企業Aが破綻しても損失は50%、企業A,B,Cに投資すれば企業Aが破綻しても損失は33.3%に抑えられました。

このように投資先は分散するほど、大ダメージを負うリスクは軽減します。投資先が増えれば管理は大変になりますが、リスク管理の観点でいえば分散投資は有効な手法だと覚えておいてください。

まとめ

平成が終わり令和を迎えて、資産形成の重要性は一層高くなりました。終身雇用制度の崩壊や「年金に頼らず自助が必要」といった政府の発言により、私たちの老後生活を保証してくれる存在はないのだと明らかになったからです。

こうした状況下で資産を形成するにあたり、銀行預金では利息が少ないために到底対応できません。そこで、株式投資はいま始めるべき資産運用として注目を浴びているのです。

今回ご説明したように、株式投資の始め方は決して難しくはなく、最初から大きく稼ごうと欲張らなければコツコツと資産拡大を目指せます。まずは自身の見知った業種に、順張りと長期投資を前提に投資をしてみてください。

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