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不動産投資のアパート経営は初心者向き!おすすめな4つの理由

By Oh!Ya編集部

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不動産投資のアパート経営は初心者向き!おすすめな4つの理由

投資と言えば株やFX、仮想通貨などがすぐにイメージできますが、近年では不動産投資も注目されています。仮想通貨はビットコインの認知度が高まるにつれてジワジワと投資熱が上がっていきました。テレビコマーシャルでも頻繁に流れるほどになり、全く投資をしたことがない人でもビットコインという名前を知っているほどになりました。

しかし、たちまち相場が急落してしまうと大きな損失を被るため、リスクが高すぎるのです。ビットコインは一時、200万円を超える高値をつけましたが、2018年12月の現在では40万円台にまで急落しています。 こうしたハイリスク・ハイリターンの投資は、初心者の方には向いていません。

不動産投資は、収益物件や投資スタイルによって運用方法が違うことをご存知でしょうか? 物件の種類とリスクについてきちんと理解しておくことで、ローリスク・ミドルリターンの不動産投資が実現できるのです。

目次

不動産投資の初心者でもアパート経営は可能?

茶色アパート

株やFXなどのリスクとは異なり、不動産は土地と建物で構成される「資産」なので、火災や地震による建物の倒壊・滅失などがなければ相場が大きく下落することはありません。土地の価格もある程度の変動はあるものの、突如地盤沈下によって土地が消えでもしないかぎり、やはり資産としては安定しています。

不動産投資を初心者の方が始めるときは、区分所有マンションを勧められることが多いのではないでしょうか。区分所有マンションは不動産販売価格の安い物件が多く、少額から投資をしたい人に最適と言われています。 しかし、区分所有マンションは貸室が1室だけのため、家賃収入による収益性が弱いというデメリットが。1軒目は不動産ローンも組みやすいのですが、2軒目からは物件の収益性と担保価値が融資の審査に大きく影響します。

もし不動産投資の規模を拡大していくのであれば、1軒目に選ぶ物件が重要なのです。1棟アパートであれば、貸室が複数あるため、その分の家賃収入の獲得も大きくなります。小さめの中古アパートであれば、物件価格も手が届きやすい価格帯のものが多いです。

まずは不動産投資の初心者でもできる「アパート経営」について、しっかりと理解しておきましょう。

アパート経営とマンション経営は異なる

  不動産投資の話になるとよく出てくるのが、「アパート経営」と「マンション経営」です。どちらも同じように思えますが、実は内容が異なります。

「アパート経営」は、1棟アパートを所有して貸室を入居者に賃貸すること。たとえば貸室が6室あるアパートなら、それぞれの入居者から家賃収入を得ることができます。

一般的な「マンション経営」と呼ばれているものは、主に区分所有マンションのことです。区分所有マンションとは、構造上区分されており、それぞれ独立した居住空間がある建物を指します。

主なイメージとしては分譲マンションがこれにあたり、正式名称は区分所有建物。区分された専有部分(部屋)を所有しているので、区分所有マンションと呼ばれています。

アパート経営をする物件は2種類ある

1棟アパートを購入する際には2つの方法に分けられます。中古と新築です。

中古アパートは、ある程度は築年数が経過しているものの、不動産相場としては比較的安く売却に出ています。また、建物の現況にもよりますが、入居者が住んでいるということは、「人が住める状態」であることを表しており、大掛かりなリフォームなどをする必要がないかもしれません。

中古アパートはすでに入居者がいる場合が多く、その時点で家賃収入が発生しています。アパート購入後は自分に対して家賃が入金されることに。そのため、年間家賃収入が予測しやすいというメリットがあります。

新築アパート経営は、更地の上にアパートを新たに建てて賃貸物件として運用していく形態です。土地と建物の両方を購入する必要があるため、中古アパートに比べると購入費用が大きくなることも。

また、新築時は当然ながら入居者がいないので、不動産仲介業者と連携をとりながら客付けを行っていかなければなりません。「客付け」とは、入居者を募集して賃貸借契約を締結することを言います。

中古・新築それぞれメリットとデメリットがあるので、きちんと理解してから投資対象を判断しましょう。

中古アパート

中古アパートの場合は、小さめの建物であれば初期投資を低く抑えながら賃貸経営をスタートできます。そのため、不動産投資の初心者に適していると言えるでしょう。

区分所有マンションに比べて貸室が多く収益力があるので、銀行の評価も良くローンが組みやすいのも特徴です。必ずしも満室経営ができるとは限りませんが、きちんと空室率の予測と対策を行っていれば、ちゃんと利益が出る収益物件に仕上げることができます。

たいていの中古アパートにはすでに入居者が住んでいる場合がほとんど。物件を購入したときから家賃収入が発生します。アパートは木造2階建てのものが多くエレベーターが無いので、設備の点検や修理費用を抑えられるのもメリットです。

ただし、築年数によっては空室の部分を修繕する必要があるかもしれません。入居者が住んでいる貸室はすぐに修繕する必要はないですが、すでに空室状態の部屋は壁や床がボロボロになっている可能性も。 アパートの内見時にしっかりと室内の現況を確認しておきましょう。

中古アパートのポイント

  • 少額から投資を始めることができ、物件購入時からすぐに家賃収入がある

新築アパート

新築アパートの場合は、土地から購入しなければなりませんが、新築のため入居者が付きやすいというのが特徴です。室内が綺麗で設備も最新のものが多く、家賃設定も中古アパートより高めにすることができます。

初めは入居者がいないので、中古アパートのように購入してすぐに賃料収入を得ることはできません。不動産仲介業者に客付けをしてもらいましょう。ある程度の立地であれば、すぐに入居者が決まる場合が多いです。

新築アパートは、その収益性の高さから銀行の評価が良く、賃貸事業の業績によっては2軒目以降の融資もつきやすいのが最大のメリットと言えます。新築ということもあり建物の評価額が高いため、銀行としても担保として押さえやすいのです。

建物は耐久性に限界があります。たとえば築40年が経過している中古アパートの場合だと、賃貸経営できるのは残り10年も持つかどうか怪しいところです。建物の老朽化が進むにつれて修繕費用なども高くつくようになるでしょう。

その反面、新築アパートは長期的に賃貸経営を行うことに適しています。また、数年後に売却することも容易です。アパートを建築してからそのまま売却する不動産のプロも存在しており、新築アパートの収益性と運営のしやすさがうかがえます。

新築アパートのポイント

  • 長期的に賃貸経営しやすく出口(売却)も容易

区分所有マンションよりも投資規模が大きい

集合住宅

区分所有マンションへの投資は1つの専有部分を賃貸運用するのに対し、アパート経営は貸室すべてを賃貸できます。

たとえば、購入した1棟アパートが6室の場合。1室あたりの賃料を5万円に設定しているのであれば、5万円×6室で毎月30万円の家賃収入を得ることが可能です。年間にすると360万円の不動産所得となります。 ところが、区分所有マンションを5万円で賃貸しても、年間で60万円だけの収入にしかなりません。

1棟アパートの賃貸経営は区分所有マンションよりも投資規模が大きいので、物件の収益力に大きな差が出てきます。今後も不動産投資の規模を拡大していきたいのであれば、銀行の融資が必要になってくるでしょう。 融資を受ける際に物件の収益力が審査されるため、1棟アパート経営のほうが圧倒的に有利になります。

不動産ローンの利用でレバレッジを効かせる

株やFXなどの投資は、信用取引を行うことでレバレッジを効かせることができます。レバレッジとは、自己資金が少なくても他人資本を使うことで大きな資本の取引ができるようになること。

不動産投資も同様に、金融機関の不動産ローンを利用することでレバレッジを利かせられます。ただし、他の投資と大きく異なる点があるのをご存知でしょうか?

株やFXのレバレッジは、「委託保証金を証券会社に預ける」ことで、より大きなお金を借りて投資を行います。ところが不動産投資の場合は「投資する物件を担保に入れて」銀行からお金を借りている、という点です。

たとえば株の場合は、買ったときよりも株価が値下がりすると損失が拡大していき、保証金を追加で預けなければなりません。保証金を追加できないときはマイナスのまま強制的に株を売却されてしまい、大きな損失を被ることになるのです。

一方、不動産の場合。銀行は投資物件に対して抵当権を設定して担保を確保しています。もしローン契約者が返済不能に陥った場合でも、抵当権を実行して担保物件を売却すればある程度は貸したお金が回収できる、という仕組みなのです。

物件の売却価格にもよりますが、ローンの返済が厳しい場合は任意売却などを行い、できるだけ一般の不動産相場で売却すればローンの大半を返済できる目途がつくでしょう。

レバレッジを効かせて投資をするという点では同じですが、株やFXよりも不動産投資のほうがリスクの軽減がしやすいのです。

アパート経営の自己資金はどれくらい必要?

収益物件を購入するときに必要な自己資金は、物件購入代金の10%~20%が一般的。不動産の購入には諸費用が掛かるため、ローンの頭金に加えて諸費用分の資金が必要です。 物件購入時に掛かる諸費用は以下の通りです。

  • 仲介手数料
  • 印紙税
  • ローン手数料
  • 登録免許税
  • 不動産取得税
  • 司法書士への報酬
  • 火災保険料

上記の諸費用についても、物件購入代金の10%程度が相場になっています。 もし3,000万円の中古アパート1棟を購入するのであれば、不動産ローンの頭金と諸費用を含めて600万円自己資金が必要です。 フルローンやオーバーロンなどの利用も不可能ではないですが、もしフルローンを組めたとしても賃貸事業の損益を圧迫することになるためリスクが高くなってしまいます。

フルローンの危険性

フルローンは、頭金ゼロで銀行から借入ができる融資形態です。たとえば「3,000万円のアパートを買いたいが自己資金が300万円しかない」という場合。フルローンを組んで、自己資金の300万円は物件購入時の諸費用に充てる、ということができます。

フルローンは残った自己資金を自由に使えるというメリットがりますが、それだけローン金利が上がってしまうことに。高い金利は毎月のローンの返済に直接影響するため、アパート経営に対して大きな痛手となる可能性もあります。

アパートの賃貸運用に掛かる諸経費などは、うまく節約すれば最低限まで抑えることができますが、ローンの返済額は自由に調整できません。初めから返済額が大きいと、「少しでも空室が増えるとローンの返済が困難になってしまう」といったリスクがあるのです。

長期的に家賃収入を得よう

アパート経営は賃貸運用を中期的・長期的に行うことで継続的に家賃収入を得ることが可能です。 中古アパートの場合でも築年数が20年や30年ものであれば、購入価格が安めで10年以上は賃貸運用が見込めます。

5年、10年の賃貸運用をすることで、いくらの利益を残せるようになるか、しっかりと計画を立てておくことが大切です。

中古アパートは高利回り物件がある

中古アパートの物件情報を見ていると、利回り20%以上など、高利回りのものがあります。利益率が高い収益物件は魅力的ですが、利回りが高い理由を確認しておきましょう。

高利回りの主な理由は、「物件価格が極端に安い」、「家賃設定が高すぎる」、のどちらかです。物件価格が安い理由を調べておく必要があります。たとえば、築年数が古すぎて室内がボロボロ。外壁に亀裂が入っている。雨漏りがしている。など様々な理由が挙げられます。

また、利回りを高く見せるために、あえて家賃の設定を相場より高くしている可能性も。 高利回り物件を見つけたときは、物件の現況と、他の類似物件との家賃を比較しておきましょう。

アパート経営で「成功」する人

不動産投資は、投資スタイルによって物件の規模が異なります。アパート経営で成功している人は、どんなことを考えて投資を行っているのでしょうか。 ポイントは5つ。

  1. 利回りの高い物件を重視する
  2. 物件の現況をしっかり確認する
  3. 競合物件の家賃相場を調査する
  4. 物件の管理や客付けを業者に任せすぎない
  5. 出口戦略をしっかり考える

表面利回りは12%以上の物件を狙っていくことで、賃貸運用に掛かる諸経費などを含めてもしっかりと利益が取れるようになります。 また、物件を購入する際は、建物の現況確認が大切です。同じエリアの類似物件は、入居者を獲得する際の競合となるため、家賃相場をチェックしておきましょう。

不動産投資は出口戦略が重要です。建物は年数を追うごとに損傷していき資産価値が低下してきます。賃料収入を得ながら、将来的には売却して次の不動産へ投資する、というスタイルが成功のコツ。 投資を始める前から賃貸事業の計画を練っておきましょう。

アパート経営で「失敗」する人

では逆に、アパート経営で失敗するのはどんなケースなのでしょうか?

  • 不動産営業マンに言われるがまま物件を買う
  • 建物の現況確認をしない
  • 家賃相場を自分で調べない
  • アパートの管理はすべて管理会社任せ
  • 売却のことを考えていない

成功するポイントの逆のようなイメージです。不動産会社の営業マンに勧められた物件を鵜呑みにして、自分で調べることをせずに購入してしまうパターン。競合物件の家賃相場を調べず安易に賃料設定をしてしまう。

物件の管理と運用は、基本的には管理会社や仲介業者が行ってくれます。しかし、自分でも物件の管理状態や入居者を把握しておかなければなりません。トラブルがあった際に、すぐに対応できないことがあるからです。 空室率にも影響するので、物件の管理は自分で行うことも意識しておきましょう。

また、物件を売却するタイミングを初めから検討しておかなければなりません。建物には耐久性があるため、少しずつ損傷していき修繕費用が増えていきます。いつかは売却することになるので、投資を開始したときから売却については予定しておくことが大切です。

最初は小規模で低リスクのアパート経営がおすすめ

初心者の方が不動産投資でアパート経営をする場合は、規模の小さい物件から始めてみましょう。 いきなり大規模アパートを購入するのはリスクが大きすぎます。管理がしやすい物件から投資を始めてみて、賃貸経営のコツをつかんでいくのがおすすめです。

1棟アパートの中でも購入価格が低め

小規模な中古アパートは、物件価格も安いものが多く、少額から投資をスタートできます。 楽待などで収益物件の情報を確認してみましょう。

客付けや賃貸経営について学べる

賃貸経営の管理や運用などを実際に行うことで、アパート経営の具体的な方法を学ぶことができます。「不動産仲介業者は入居者募集をどうやっているのか」などの客付けについて、賃貸仲介の仕組みについて、などの知識を得られるのがメリットです。

融資には弱い

小規模な中古アパートは、貸室が少ないことや建物が古いこともあり収益性が低いというデメリットがあります。そのため、銀行の評価があまり高くなく融資が簡単にはいかない場合も。 また、収益性は良くても建物が古いために担保価値が低く評価されることもあるため、物件の収益性と不動産価値について購入前から調べておきましょう。

リフォームやリノベーションなどの自由度が高い

中古アパートを購入したあとは、自分の投資スタイルに合わせて自由に間取りなどを変更できます。もともとの間取りが良ければ、壁紙やキッチンなどの設備を交換するだけでまったく別の物件として生まれ変わらせることも可能です。

とくにリノベーションによっておしゃれな部屋にすることで家賃設定を上げることができ、入居者もつきやすくなります。

初心者が中古アパートを買うときの見極め方

不動産営業マン

物件情報には利回りや土地・建物の面積が掲載されていますが、いったいどこを見て判断すれば良いのでしょうか。 中古アパートを購入する際の注目すべきポイントをまとめました。

物件資料を確認しよう

物件の内容を確認するための資料は様々です。 主な資料としては以下のようなものがあります。

  • 物件概要書
  • 建物平面図
  • 公図
  • 家賃明細書(レントロール)
  • 地積測量図
  • 土地・建物の登記事項証明書(登記簿謄本)
  • 固定資産税評価証明書
  • 各貸室の賃貸借契約書

かなりたくさんありますね。建物平面図や公図、登記事項証明書などは各地の法務局で取得できますが、ちょっと待ってください。 まだ物件を購入していないのに、ここまで資料を確認する必要はありません。気になる物件を見つけるたびに、これだけの資料を集めていては時間と費用が膨大に掛かってしまいます。 公図や登記事項証明書などの取得は不動産仲介業者が行ってくれますが、まだ物件の買付(購入申込み)もしていない段階では嫌がられる可能性もあるでしょう。

物件を比較するための資料は「物件概要書」と「レントロール」を確認すれば事足ります。この2つの資料をしっかりと確認しながら物件を比較していきましょう。

物件概要書

物件概要書には、対象不動産の取引形態や、土地・建物の面積が記載されています。 主な内容は以下の通りです。

  • 取引形態(仲介・売主・代理)
  • 物件価格
  • 利回り
  • 土地(所在地・面積・地目・区域区分・用途地域・建ぺい率・容積率)
  • 建物(種類・構造・築年数・延床面積・間取り)
  • 設備
  • 引き渡し
  • 備考

取引形態が「仲介」になっている場合は、売主と不動産仲介業者が媒介契約を結んで物件を売却に出しています。そのため、物件を購入した際には仲介手数料が掛かります。「売主」となっている場合は、不動産会社が物件の売主なので、仲介手数料は掛かりません。

利回りは一般的に「表面利回り」が掲載されています。表面利回りは物件の諸経費などが含まれていないため、実質の利益率ではありません。あくまでも物件の利益率を比較するための指標です。

土地と建物についても面積や地目・建物構造などが細かく記載されています。 物件概要書を確認すれば、土地・建物に関する詳細を知ることができるので、物件情報としては十分に役立つ資料です。

レントロール

レントロールは家賃の一覧表のようなもので、アパートの貸室ごとに賃料の一覧を見ることができます。また、各貸室の入居者が賃貸借契約をした日と契約期間、敷金の有無と金額についても記載。 現時点での入居者の状況や賃料、敷金について一目でわかるようになっています。

レントロールの一例

レントロールは不動産仲介業者からもらうことができるので、気になる物件があれば早めに相談しておいてくださいね。

物件資料の情報から分析しよう

間取り図

物件概要書とレントロールを手に入れたら、ざっと詳細を確認していきましょう。確認が済んだら記載されている内容を分析していきます。

物件を購入するときのチェックポイントを以下にまとめてみました。

物件資料からチェックするポイント

  • 利回り
  • 物件価格と土地面積の比較
  • 築年数
  • 物件価格が占める土地と建物の割合
  • 年間家賃収入から賃料単価を判断
  • 間取りのチェック
  • 価格交渉をするポイントを探す

物件資料に掲載されている利回りは「表面利回り」です。実質利回りを載せているところはほとんどありません。 レントロールを見れば合計の賃料収入がわかるので、賃料収入の20%程度を物件運用に掛かる諸経費として差し引いて考えましょう。諸経費をざっくりと見積もって、実質利回りを計算しておきます。

  • 実質利回り=(年間家賃収入-年間諸経費)÷(物件購入価格+購入諸経費)×100

築年数は、この物件があと何年賃貸運用できるかの指標となるので重要です。築40年のアパートであれば、かなり修繕をしていかないといけなくなり、残りの建物の耐久力にすぐ限界がきます。

物件価格に対する土地の面積もチェックしておきましょう。上のように、建物は年数の経過によって資産価値が低下していくため、土地の面積が広いほど将来的な資産価値として保つことができます。もし十数年後にアパートを売却することになったときに、ほとんど土地の価格だけでしか売却価格がつかない可能性も。 不動産投資+資産形成で考えたときに、土地面積と土地価格は重要なのです。

建物の現況や間取りを確認して、損傷を発見して修繕が必要とされる場合は、物件価格の交渉材料として利用できます。 不動産売買の取引は原則として「現況渡し」です。壁に穴が空いていたとしても、基本的にはそのまま引き渡しとなります。しかし、あまりにも買主の修繕費負担が大きくなるようであれば交渉してみても良いでしょう。

レントロールから見るチェックポイント

入居者ごとの入居日と家賃のバランスを見てみましょう。 レントロールを見てみると、各戸ごとに家賃が異なるときがあります。入居者の契約日が古いのに家賃が一番高い場合は、新しい入居者が入るごとに家賃相場が下落している可能性が。 賃貸経営の収支を考えながら、家賃下落の許容範囲をチェックしておきましょう。

また、敷金を預かっているかも確認できます。もし敷金の預かりが無ければ、入居者が退去したときに原状回復費用を負担しなければならない場合があるので注意が必要です。

間取り図から見るチェックポイント

間取り図を確認するときは、入居者の需要を考えてみましょう。

  • 和室or洋室
  • ユニットバスの状況(3点ユニットバスではないか)
  • 洗濯機置き場
  • 独立洗面台があるか
  • 脱衣所があるか

貸室がワンルームであれば、和室と洋室どちらか。 3点ユニットバスは、風呂・トイレ・洗面台の3つが、1つにまとまったユニットのこと。ワンルームタイプの部屋に多いのですが、3点ユニットバスを嫌がる方もいます。

とくに重要なのが洗濯機置き場。脱衣所や洗面台の横などにあれば良いのですが、外のバルコニー部分に洗濯機置き場がある物件は要注意です。騒音の問題などで入居者同士がトラブルなることもあるため、こうした物件はなるべく避けたほうがいいかもしれません。

間取りはリノベーションである程度の変更が可能です。もし間取りで気になる点があれば、リフォームやリノベーションを行っている業者に相談してみましょう。

賃貸物件の市況を確認しよう

物件資料を確認したら、実際に投資対象の物件があるエリアの賃貸需要を確認していきましょう。

賃貸需要ヒートマップを確認

不動産ポータルサイト、「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」には賃貸需要ヒートマップというものがあります。
(参照:LIFULL HOME’Sの見える!賃貸経営)

入居希望者がよく見ている賃貸物件があるエリアを、10段階の色別で表しています。投資対象の物件があるエリアは賃貸需要があるのか、一目で判断できる仕組みです。

不動産ポータルサイトで確認

一般的な不動産ポータルサイトで、賃貸物件の情報を確認できます。

①駅からの距離
②貸室の面積
③築年数

上記の3つのポイントを比較して、自分が投資する物件が他の物件に勝っているかを確認しましょう。3つとも競合物件に勝っていれば、安定して入居者を獲得できる可能性が高まります。

参考:不動産ポータルサイト
at home投資(アットホーム)
LIFULL HOME’S(ホームズ)
楽待

築年数が浅い物件の家賃相場を確認

投資対象物件と同じエリアにある築浅物件の家賃相場を見てみましょう。築年数がまだ浅いのに家賃が安ければ、自分が投資する物件は勝てないかもしれません。 家賃の値下げ競争をしても意味がないので、築浅物件とあまり家賃が変わらない場合は賃貸経営がかなり厳しくなると予想できます。

新築アパートのメリットとデメリット

中古アパートとは違い、新築アパートは耐用年数が長いことから長期的な賃貸運用ができます。 土地から探して建物を建てるという工程が必要ですが、建売を行っている建築会社もあるので相談してみましょう。

メリット

新築アパートの主なメリットとしては以下の通りです。

  • 融資がつきやすい
  • 客付けに強い
  • しばらくは修繕の必要がない
  • 設備が充実
  • 出口戦略が立てやすい

新築アパートは、金融機関のローンを利用する際に有利です。土地の建物の担保価値が高く、設備などが新しいため収益性も高く評価されます。また、建物が綺麗なので入居者がつきやすいのも特徴です。

建物が完成してから当分の間は修繕をする必要がないため、毎月の賃貸運用に掛かる諸経費を抑えることにもつながります。 木造の場合の法定耐用年数は22年です。法定耐用年数から判断しても最低22年以上、建物の管理状態によってはそれ以上の賃貸経営をすることが可能です。

また、新築物件は売却にも需要があるため、数年後に売却したい場合などの出口戦略にも役立ちます。

デメリット

今度は逆に、新築アパートのデメリットを見てみましょう。

  • 中古アパートに比べて利回りが低い
  • 自己資金が多めに必要
  • 契約時にはまだ建物が完成していない
  • 内見ができない
  • 家賃収入が決まっていない

新築の場合は初期投資が高めです。土地と建物を購入するので、利回りが低い傾向にあります。中古アパートと比べた場合、利回りに大きく差が出てくるでしょう。

また、新築アパートの契約をしたときはまだ建物が完成していません。そのため、もし中を見たいという入居希望者がいても、内見することができないのです。

新築アパートは融資の面で強く、売却も容易というメリットがあります。その反面、「初期投資費用の額が大きい」「建物完成まで内見できない」「すぐに家賃収入が入らない」、などのデメリットも。 それぞれメリット・デメリットを理解した上でアパートへの投資を検討していきましょう。

高利回りの新築アパートは危険!?

前述の通り、中古アパートよりも新築アパートのほうが利回りは低くなる場合がほとんど。新築アパートは、物件購入に掛かる費用が中古アパートよりも高いからです。

もし高利回りの新築アパートが販売されているのを見つけたら、以下のポイントに注意しておきましょう。

  • 建物を狭く小さく作る
  • 建築の際の手抜き工事
  • 家賃の設定が相場よりも高い

通常よりも建物を小さめに作っていたり、手抜き工事をして材料費を削っている可能性も。 また、利回りが高いということは、家賃設定を高めにしていることも考えられます。同一エリアの類似物件と比較してみて、家賃相場と大きな乖離がないかチェックしておきましょう。

新築アパートで失敗しないためには

新築アパートの購入は「どの会社に依頼するか」なども重要です。

建築会社が自社でアパートを建てて販売・管理を行う場合と、建築と管理だけを行い、販売は別の会社に任せる、という場合もあります。 以下に違いをまとめてみました。

  • 建築会社がアパートを建築・販売・管理する
  • 建築会社がアパート建築と管理を行い、別の業者が販売
  • 不動産仲介業者が様々な新築アパート情報を集めて仲介する
  • 不動産仲介業者が工務店にアパートの建築のみを依頼し、自社で販売する

アパートを購入する先の業者が、「どんな形態で販売しているのか」を確認しておくことも大切です。

建築会社が過去に建てたアパートをチェック

新築アパートを契約する前に、可能であれば建築会社の実績を見せてもらいましょう。業者が過去に建築したアパートを見れば、自分の投資物件がどんなアパートになるのかイメージしやすくなります。

まとめ

1棟アパートへの投資は、不動産投資初心者にとってはハードルが高く感じることでしょう。しかし、規模の小さい中古アパートであれば、2,000万円台で売買されている物件もあります。 不動産ローンを利用することで、少ない自己資金でも投資をスタートできるのが良いところ。

中古アパートは利回りが高い物件が多く、リフォームやリノベーションをすることで自分の投資スタイルに合った収益物件に変更できます。 新築アパートは購入に掛かる金額が上がりますが、収益性と不動産価値が高いことから銀行の融資審査に有利です。長期的な賃貸運用が可能で、売却もしやすいとうのが大きなメリットではないでしょうか。

新築アパートは建築会社によって販売スタイルが異なるので、わからないことがあればまずは相談してみることをおすすめします。

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