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アパート経営を始めた人の多くが失敗してしまう本当の理由

By Oh!Ya編集部

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アパート経営を始めた人の多くが失敗してしまう本当の理由

「アパート経営って実際のところどうなんだろう…」 「アパート経営の失敗例を知りたい!」

初心者が不動産投資を始めようとした際、初期費用が小さくて済むアパートを購入することが多くなっています。しかしアパート経営は決して簡単ではありません。物件の特徴を深く理解していないと失敗して損失を抱えることとなります。

そこで今回の記事では、アパート経営に関する5つの事例を具体的に検討し、その中から成功のポイントを探っていきます。また併せて不動産投資におけるアパート経営の特徴も解説します。

この記事を読み、アパート経営のコツを習得してください。それができると、アパート経営は初心者が始めやすい魅力的な投資となります。

アパート経営の失敗例一覧

失敗

はじめにアパート経営に失敗する典型例を網羅的に紹介します。ここで紹介する失敗のパターンを頭に入れて、次の具体的な事例に進んでください。そうすることで、失敗の原因および対策が深く理解できます。

利回りに騙される

初心者がアパート経営で失敗するパターンとして、物件を紹介された時の利回りの数値をそのまま信じてしまうパターンがあります。そもそも購入時の資料に表れる利回りは「表面利回り」というもので、以下のように計算します。

表面利回り=年間家賃収入÷物件購入価格

つまり表面利回りとは物件の購入価格に対する年間の家賃収入の割合です。そのため「表面利回りが高いということはお得だ!」と考えてしまうのです。しかし、計算に使われている要素をよく見てください。そもそもこれら2つの要素が現実に即したものとどうして言うことができるのでしょうか。

これら2つの要素は不動産業者から提示されただけのものであり、裏付けがあるとは限りません。つまり実際に借主を探してみたところ、想定されている家賃では見つからず、家賃を下げてやっと物件が埋まったという場合があるのです。そうすると表面利回りは下がります。

また物件価格が安い場合も相対的に利回りの数値は上昇します。しかし物件価格が安いということは、それだけ物件に人気がないということです。そして人気がない物件ということは、借主を探すのに苦労し、いざというときにまた売却しにくいということです。

このように資料によって提示される利回りをそのまま信用すると後で痛い目を見る恐れがあります。利回りはあくまで物件の一つの側面を示すものに過ぎず、それだけで購入を決めることは避けるべきなのです。

立地が悪い

利回りと関係しますが、立地の悪い物件は人気がないため利回りが高くなります。そのため立地が悪くても利回りの高さに目を奪われて購入を決めてしまう場合があります。

しかし物件にとって立地条件の良さは何にも勝る価値となります。駅から近くて周辺施設が充実している物件は放っておいても借主を呼び込むのです。その反面、立地条件の悪い物件は借主探しに苦労します。借主が現れなければ家賃収入を得ることができないため、利回りの数値には何の意味もないのです。

このように利回りの高さに目を奪われて立地条件を二の次とすることは危険です。利回りは所詮相対的に表される数値です。それよりも物件の立地条件に目を光らせましょう。

周辺環境の変化

立地条件が良くても、それが長期にわたって継続するものでない場合、物件の持つリスクが高まります。例えば近くに商業施設があるという理由で購入を決めたところ、数年後に商業施設が移転してしまうという事態です。

立地条件の良さを一つの要素に依存していた物件は環境の変化に弱いのです。投資用物件を購入する際は一見すると立地条件が良いというものについても将来変化が起こらないか疑いの目を持つべきです。

新築アパートの落とし穴

新築アパートは人気の物件です。しかし固有のリスクがあることを覚えて置いてください。それが数年経過による急激な市場価格の下落です。通常物件の価格は10年単位をめどに落ちていきます。しかし新築物件は例外で、新築でなくなった時点で価格が大きく下がるのです。

つまり新築物件を購入してすぐに売却すると損になるということです。このように新築物件には早期売却時の損の恐れが付きまとうのです。不動産投資を行う場合、不測の事態が起こったときに所有物件を売却してしのぐことがあります。しかし新築物件の場合はその際の追加で損失を抱える恐れがあるのです。

設備の取捨選択ミス

アパートは戸建てやマンションと比較して、物件の規模が小さいことが多いです。そのため十分な設備を備え付けるのが難しいのです。それこそ設備にあまりにコストをかけると、利益が減ります。

そこでアパートについては備え付ける設備を厳選する必要があります。その際に選択を誤ると借主を集めにくい物件となってしまい、修繕にさらなるコストを要するのです。

現代において、借主に喜ばれる設備としては以下のものが挙げられます。

  • オートロック
  • 玄関モニター
  • 宅配ボックス
  • エアコン
  • 独立洗面台
  • バルコニー
  • ガスコンロ付きキッチン
  • ウォッシュレット機能
  • 追い炊き機能
  • バス・トイレ別
  • インターネット設備

アパートがこれらすべての設備を備えることは賃料収入との関係で難しくなります。設備に取捨選択には十分に注意すべきでしょう。

事例1:利回りに騙される

利回り

ここからは上述した失敗例について具体歴な事例をもとに見ていきます。詳細な事例から、それぞれの失敗の具体的な原因ととるべきであった対策を理解してください。

はじめに利回りに騙されるパターンの事例をみてみましょう。

詳細

Aさんは不動産投資を始めようと考え、不動産投資会社に相談にいきました。会社はAさんを温かく迎え、早速Aさんに合う物件を探すと言ってくれました。Aさんは温かい対応に強い信頼感を覚え、とりあえずは不動産会社に任せてみようと考えました。

数日後、不動産投資会社から電話が来ました。曰く、「Aさんに是非とも紹介したい物件があるから是非とも会いたい」とのことです。次の日、Aさんが会社を訪ねると担当者から一軒のアパートを紹介されました。

担当者は興奮したように言います。「このアパートは先日売りに出たばかりで、好条件であるためすぐに売れてしまう恐れがあります。なんと利回りが25%もあるんです。もちろん家賃収入からは経費を差し引きますが、それでも元本の回収に6年もかからないでしょう。すぐに元本を回収できる分、リスクも小さくなります」

確かにAさんが今まで目にした物件の利回りは10%を超えれば良い方でした。またアパートであるためか、販売価格も安くなっています。そのためAさんはその場で購入を決めました。

そしていざ賃貸に回してみると、まるで借主が見つかりません。内見すら予約がない状況です。そのときになって初めてAさんは疑念を持ちました。不動産投資会社に騙されたのではないか…と。しかしすでに購入してしまった以上、どうすることもできません。

Aさんは物件の売却も考えましたが、現在売却しても損をするだけです。家賃の設定を大幅に下げて何とか借主を探すことにしました。

失敗の原因

上記の事例について、失敗の原因はどこにあるでしょうか。Aさんは事例全体を通して迂闊でしたが、最大の失敗は以下の点です。

「自分で適切な家賃相場を調査しなかった」

そのため不動産投資か会社から提示された利回りの不自然さに気づくことができなかったのです。また利回りが相対的な数値であることを理解していなかった点も大きな原因です。上述したとおり、利回りは物件価格が安ければ相対的に高く表示されるものなのです。

そもそも不動産投資会社が全ての点について事実をそのまま伝えてくれるとは限りません。もしかすると事例のアパートは長く売れ残っていたもので、それをAさんに対しては「先日売り出されたばかりで、すぐに売れる恐れがある」と伝えているかもしれないのです。

不動産投資会社を頭から疑えというわけではありませんが、自分で裏付けを取る癖は必要です。

とるべきであった対策

上記事例について、Aさんがとるべきであった対策は「自ら行う賃料相場調査」であり、タイミングとしてはアパートの紹介を受けた直後です。

賃料相場調査はインターネットを利用して自ら行うことができます。購入を検討している物件と似たタイプの物件を集め、募集賃料の平均をとるのです。物件同士が似ているか否かは、立地の近さ、間取り、築年数などから判断します。

インターネットに載せられている募集賃料は、他のオーナーが「この値段ならば借主を見つけることができ、また利益を最大化できる」と判断したものです。そして借主が実際にそれらの値を見て入居を決めているため、賃料相場を求める基礎となるのです。

それ以外にもAさんとしては、会社の言い分を鵜呑みしないように自ら知識を付ける必要があり、利回りの構造を正しく理解しておく必要がありました。利回りの構造を知ることで、「利回りが高いのはそもそもの物件価格が安い、つまり人気のない物件だからかもしれない」と疑問を持つことができたはずです。

事例2:立地が悪い

次に立地が悪い物件を購入してしまった事例です。

詳細

Bさんは投資用物件を探していましたが、立地が良く、利回りも良く、周辺施設が充実しているという三拍子揃った物件を手ごろな価格で見つけることは不可能だと考えるに至りました。完璧な物件がBさんに手の届く価格で市場に出てくることはないのです。

そこでBさんは上記3つの条件のうち「立地条件」を諦めることにしました。その理由は、立地条件を諦めることで賃料も下がるため、いずれ借主は見つかるだろうというものです。確かに駅徒歩5分のアパートと、駅徒歩25分のアパートでは月間賃料が10,000万円近くも違ったのです。

そしてBさんは不動産投資会社から23区の外にある駅徒歩24分という単身者向けのワンルームアパートを購入しました。立地条件を除くと購入価格も妥当で、自ら調査した結果利回りも満足できるものでした。

しかし実際に借主を募集したところ、一向に集まりません。しかしBさんは気長に待ちます。いずれ車持ちが入居するだろうと。しかし待てど暮らせど借主は現れません。そこでようやくBさんは物件選びに失敗したと気づいたのです。

失敗の原因

失敗の原因は「立地条件の悪さ」です。さらに言うならば、立地条件とアパートの用途が合っていなかったことです。

23区外においては毎日電車を使って都心に通勤する単身者が住居を探しますが、想像してみてください。彼らは満員電車の乗り込むために24分間歩くことと10,000円のどちらを選ぶでしょうか。満員電車で帰宅してから24分間歩いて家に帰りたいと思うでしょうか。

そして電車で通勤している多くの単身者は車を持っていません。都内では車がなくてもそれほど不便をしないためです。Bさんはその点を完全に読み間違えました。これが車を持つのが当たり前な地方だったら賃料の安さで借主を見つけることができたかもしれませんが、都内では難しいでしょう。

また購入したのが家族向けの戸建てでも結果は違ったはずです。特に小さな子供がいる場合は都内在住でも車を持っていることも多く、借主を見つけやすかったかもしれません。

とるべきであった対策

対策は立地条件を妥協しないという点に尽きます。Bさんは不動産における立地条件の優位性を深く理解しておくべきでした。それこそ立地条件、利回り、周辺施設の中では相対的な概念である利回りを諦めるべきでしょう。

都心の物件は地方の物件と比較して利回りは低くなっています。それは物件の価格が高いためです。つまり高い値段でも売れるということなのです。これは都心の物件の資産価値が下落しにくいことを示しています。

Bさんもこういった物件を購入すべきでした。そうすると利回りこそ低くとも借主を探すことに苦労せず、安定した賃料収入を得ることができたはずです。そして他の魅力的な物件が現れた際は、自らの物件を素早く売却できたかもしれません。

Bさんは立地条件だけは妥協すべきでなかったのです。

事例3:周辺環境の変化

周辺環境

3つ目では、周辺環境の変化による失敗の事例をみていきます。

詳細

Cさんは長らく投資用物件を探しており、ついに理想といえるリスクの低いものを見つけることができました。その物件は都内にあり、大学のキャンパスから徒歩5分の学生向け1Kアパートです。Cさんは知人の投資家からキャンパスに近い学生向けアパートは常に新入生にニーズがあり、安定した収入を生むと聞いていたのです。

早速Cさんはそのアパートを購入しました。そして購入後5年間はCさんの読み通りに借主が途切れることなく運用することができたのです。しかし購入から5年が経過したある日、大学がキャンパスの移転を発表しました。Cさんは大慌てで売却を考えましたが、移転が発表されている以上買主は見つかりません。

2年後、キャンパスは予定通り移転となり、Cさんのもとに残ったものは駅からも遠く、周辺にいたって目立つ施設のない学生用のアパートでした。現在、アパートに入居者はいません。

失敗の原因

今回の事例は特殊なものです。特に大学のキャンパス移転はそうそう起こるものではありません。しかし立地条件の良さを一つの要素に依存している物件には稀に起こる失敗例でもあります。

つまりCさんの失敗の原因は「立地条件の良さを大学のキャンパスが近い」という一つの要素に依存させたことです。大学の移転さえなければCさんは安定した利益を得ることができたでしょう。しかし実際に移転してしまった以上、それは捕らぬ狸の皮算用です。

とるべきであった対策

対策としては、立地条件の良さを少なくとも2つ以上の要素に依存させる物件を選ぶということです。ちなみに駅から近い物件は多くの場合、複数の要素から成る立地条件の良さを持ちます。駅の近くは商業施設も自然と発展するためです。

不動産投資においてはあらゆるリスクを想定しなければなりません。特に周辺の環境については投資家自らコントロールすることができないためです。一見すると条件が良い物件についても、それが長期にわたって続くか否かはチェックしていきましょう。

事例4:新築アパートの落とし穴

落とし穴

4つ目は新築アパートの落とし穴に関する事例です。新築アパートは借主を見つけやすく人気ですが、短期の運用には向いていないのです。

詳細

Dさんは株式投資を行っていましたが、この度、リスク分散の意味も込めて不動産投資を始めようと新築のアパートを購入しました。物件は新築かつ駅徒歩8分であり、近くにスーパーマーケット、コンビニなどと一通りの施設が揃っていました。

客観的に見ても長期にわたって運用することができるローリスクな物件です。Dさんの思惑通り、投資は順調でした。しかしある日、以前から保有していた株式の価値が暴落しました。そのためDさんの資産状況は急激に悪化してしまったのです。

その中でDさんはまとまった現金を手元に作りたいと考え、アパートの売却を検討し始めました。しかし現在売却すると、新築ではなくなったことによる価格の下落幅が、今までに得た家賃収入を大きく上回ります。Dさんは多額の損を確定させることができず、ずるずるとアパートを所有していました。

その間も家賃収入は定期的に入りましたが、ローンの返済でそれほど手元には残りません。Dさんは手元資金がないことから様々な投資のチャンスを逃し続けてしまいました。

失敗の原因

他の投資方法と不動産投資を組み合わせることで、分散投資によるリスクヘッジの効果があります。特に銘柄自体の値動きが激しい株式投資とは相性が良くなっています。

しかしながらDさんは新築物件を購入したために「有事の際に売却して手元資金を作る」ということができませんでした。これが時の経過による値下がりの幅が小さい中古物件であれば違ったはずです。

小さな損失で手元資金を作り、他の投資チャンスを活かすことができました。もちろん事例におけるDさんは株式投資以外で損失を被っていません。アパートは運用され続け、家賃収入は確保しています。しかし他の投資チャンスを逃すという機会損失は実際にありました。

とるべきであった対策

とるべきであった対策は、物件を購入することで手元資金が少なくなる場合だったため中古物件を選ぶべきであったというものです。

もちろん株式の暴落自体は別の話です。分散投資として不動産投資を利用しつつ、有事の際に現金化のニーズがあるならば選ぶべきは新築アパートではありませんでした。

事例5:設備の取捨選択ミス

設備

最後はアパートの設備に関する失敗事例です。

詳細

Eさんは、女子大から徒歩13分の距離にある築50年超の中古アパート(1棟10部屋)を購入することを考えました。購入費用が安かったため、購入直後に大規模修繕&リフォームを行う前提で投資計画を立てて、資金繰りに問題がないと判断したうえでの投資です。銀行の融資も問題なく下りました。

購入後、Eさんは早速修繕およびリフォームを業者に依頼します。そこで業者から「新しく備え付ける設備のリストをください」と要望がありました。投資計画における想定家賃では、全ての設備を備えたアパートを作ると利益を圧迫しすぎてしまいます。

そこでEさんは「追い炊き機能」「宅配ボックス」「インターネット設備」「最新のエアコンへの入替え」を希望しました。女子大が近くにあることを前提としつつも物件に個性の出る設備を選択したつもりです。オートロックも検討しましたが、そもそも治安が良い地域であったため無駄と判断したのです。

そして修繕よおびリフォームを終えて募集を開始しましたが、内見の数は多いものの契約にはそれほど結びつきません。

そこで遠方で大学に通っている姪に意見を聞くと「女性の一人暮らしならオートロックと玄関モニターは必須だと思う。あと、お風呂上りに便利だから独立洗面台も欲しい。強いて言うならウォシュレットも」と言われました。

一人暮らしだと水道代の節約のために毎日湯舟には浸からないし、エアコンは見ただけで最新かどうかまでは気にしないとも言われました。結局、Eさんは賃料を下げることでなんとか部屋の90%を埋めることができました。

失敗の原因

失敗の原因は、具体的に想定される借主である女子大生にニーズのある設備を読み間違えたところです。多くの場合、設備は立地条件や間取りの後にくる価値ということができます。そのため設備で個性を出そうとしても、立地条件が抜群の物件に勝つことはできません。

Eさんのアパートは女子大から徒歩13分であり、設備に個性を出しても徒歩10分県内の物件には劣後します。そのため設備は王道のものを揃え、賃料の調整という真っ向勝負で借主を探すべきでした。

大学の近くは学生用の物件がひしめくことが多くなっています。そのためシンプルな設備と適切な家賃設定さえあれば、最終的な値下げをせずとも借主を見つけられたはずです。大学生は4年間借りることが多いため、3,000円の値下げを10部屋に行い、それが4年間続くと本来得られたであろう1,440,000万円を失ったこととなります。

とるべきであった対策

学生用アパートにおいて、変化球の設備を選択したことです。シンプルに「オートロック」「玄関モニター」「独立洗面台」「ウォシュレット」を選んでおけば、女子大生からのニーズがより高まったはずです。

設備を厳選する必要がある場合は、必要不可欠なものを捨てて個性的なものを揃えるのはリスクがあるのです。そもそも大学の近くはニーズが多いため、他の物件との差別化がなくとも借主が見つかりやすくなっています。Eさんはその点を見抜くべきでもありました。

アパート経営を成功させる5つのポイント

ポイント

ここまで具体的な事例をみてきました。中にはそうそう起こりえないものもありましたが、アパート経営に失敗するパターンを理解することはできたでしょうか。ここからは失敗例から見つけたアパート経営を成功させる5つのポイントを紹介します。

利回りの数値だけを見ない

すでにあなたも理解したでしょうが、利回りはあくまでも相対的な数値です。基になる物件価格や賃料を変えることで、利回りの数値は調整できます。そのため物件の価値をはかる際はより本質的な以下の要素をチェックしましょう。

  • 駅からの距離
  • 周辺施設の充実度合い
  • 間取り
  • 築年数
  • 売却ニーズ

こういった要素が揃っていないにもかかわらず、利回りだけで購入するのは危険です。利回りについては参考程度にとどめてください。

立地については妥協せず、自ら確認する

立地条件は物件の価値の核となる要素です。特に駅からの距離が持つ優位性は高くなっています。駅から近い物件は借主を見つけやすいだけでなく、有事の際に売却しやすいのです。

放っておいても適性賃料で借主が集まり、いざというときは迅速に売却できる。これほどリスクの少ない物件はありません。特に初心者の場合は、物件選びの際に立地条件に妥協しないでください

周辺環境の変化があることを前提とする

大学のキャンパス移転は稀だとしても、周辺施設に変化が起こることは投資計画に織り込んでおくべきです。そもそも不動産投資は長期的にインカムゲインを得ることを前提として行われます。そのため周辺施設の変化は大なり小なりあり得るのです。

そのため一つの施設に依存せず、複数の施設に依存している物件購入するようにしましょう。駅に近いと自然と周辺施設も充実するため、リスクの低い物件を見つけることはができます。

新築アパート固有のリスクを知る

新築アパートについては、購入後数年間は売却しても損になるという固有のリスクがあることを頭に入れておいてください。そのため数年以内の売却を前提としている場合、 新築アパートは不適当なのです。

一方で数年経過後であれば新築アパートは借主を探しやすく、また高い流動性を持ちます。長期的な投資に新築アパートが向いているのは事実なのです。こういった点を加味し、あなたの投資計画に相応しい物件を探しましょう。

時代に合った間取りと設備を

間取りと設備は時代のニーズをよく反映するため、それに適したものを選びます。築40年を超えるような中古物件を購入する際は、迅速なリフォームを前提としておくと良いかもしれません。

また設備を取捨選択する際は必要不可欠と思える王道のものから選んでいきます。そして予算が余った際に個性的な設備を導入しましょう。特に借主候補者が多いと想定される地域については、騒動の設備で広いニーズに応えることが迅速に借主を見つけるポイントです。

不動産投資におけるアパート経営の特徴

アパート

最後にアパート経営の特徴を簡単に解説します。アパート経営とマンション経営の違いもおさえておいてください。

そもそもアパートとは

そもそもアパートとマンションについて明確な区分は存在しません。しかし一般的にそれぞれ以下のような特徴を備えていることが多くなっています。

  • アパート:木造、2階建て以下
  • マンション:SRC、RC、3階建て以上

全ての場合に適用される区分ではないため、上記に反するものもあります。結局はオーナーがどう称するかによるのです。

アパートによる不動産投資のメリット

アパート経営には以下のメリットがあります。

  • 購入価格が低い
  • 一棟買いが多いため、自由に設備投資が可能
  • 同じ性質の借主が集まる地域に向いている

やはり価格がおさえられているため、不動産投資初心者に適しているのがアパート経営です。マンションを区分所有する方法も費用を抑えることができますが、その場合あくまで区分所有であることから設備投資の自由が制限されます。

また大学など同じ属性を持つ借主が集まる地域にはアパートへの需要が高く、そういった地域を選択することで借主を探しやすいメリットがあります。

アパートによる不動産投資のデメリット

一方でアパート経営には以下のデメリットがあります。

  • 木造であり耐久性が劣る
  • 時の経過と共にランニングコストが高まる
  • 備え付ける設備に限界がある

アパートはマンションを比較すると構造の違いにより、耐久性がなく、劣化が早いというデメリットを持ちます。そのため中古の物件を購入する際はランニングコストをはじめから意識しておくべきでしょう。

またマンションよりも家賃が低くなる傾向があり、コストとの兼ね合いで備え付けることのできる設備は実質的に少なくなります。

まとめ

今回はアパート経営における失敗例を紹介しました。具体的な事例から、失敗の原因と対策を拾うことはできたでしょうか。一度でも構造を理解しておくと、同じ失敗をせずに済みます。

以下は今回の記事のポイントです。

  • 利回りは相対的なもの、それだけで購入物件を決めるな
  • 立地条件の良さは何にも勝る物件の魅力である
  • 周辺施設は一つに依存しないように
  • 新築アパートは購入後数年間は売却すると損になる
  • アパートに備える設備は王道のものを選ぼう

こういった点を理解しておくと、アパート経営は不動産投資の初心者も始めやすいものです。先人がした失敗を繰り返さないように、投資用物件を購入する際は様々な要素に着目して妥協なく選択してください。

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