貯金の平均額「1752万円」に及ばない人も平均額に到達できる方法
By Oh!Ya編集部
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貯金の必要性を感じているもののなかなか続かないが、ところで、他の人はどれくらいの貯金を持っているのだろう?
そんな疑問をお持ちになったことはないでしょうか。自分の貯金がなかなか続かないのだから、他の人も似たような状況のはずだと思いたくなるものです。
しかし、実際にはもっとしっかりした人がたくさんいて、ことあるごとに発表される貯金の平均額を見ても信じられないような金額が出てくることもあります。
そもそも、他人はどれくらいの貯金を持っているのか?自分よりはるかに多くの貯金を持っている人は、どうやってその貯金を築いたのか?
貯金の平均額を知ることから、貯金習慣を自分のものにする方法について解説していきたいと思います。
目次
やはり気になる、他人の懐事情
貯金が続かない、思うような貯金額になっていないという人に限って、他人の懐事情は気になるものです。
なかなか聞けない他人の貯金額
貯金額というのは、究極の個人情報です。人の名前やだいたいの住所などを聞くことはそれほど難しくありませんが、貯金額を聞くにはかなりの抵抗があります。逆に、他人から貯金額を尋ねられたら面食らってしまう人が大半でしょう。それだけ貯金額という個人情報はデリケートなものである一方で、聞きづらいからこそ気になってしまいます。
他人に聞けないのであれば平均値から推測してみよう
面と向かって貯金額を聞くのが難しいのであれば、世の中にある調査結果などで発表される平均値から推測してみましょう。国や生命保険会社、証券会社、銀行、各シンクタンクなどさまざまな主体が家計調査を行っており、その中には貯金額に関する項目もあります。まさに自分が聞きづらいと思っていたことを代わりに調べてくれているので、ここでまとめられた貯金の平均額はとても参考になります。
2018年の調査で「平均貯金額が1752万円」の衝撃
総務省は毎年、「家計調査報告」という調査結果を発表しています。その中には貯蓄や負債といった項目があるので、この調査結果を見ることで国が把握している貯金の平均額を知ることができます。
その調査報告によると、2018年の実績で貯金の平均額が1752万円であると発表されました。この金額に、衝撃を受けた方は多いのではないでしょうか。
「え?!平均で1752万円?」 「数百万円程度だと思っていた」 「我が家の貯金と比べると何倍も開きがある・・・」
といったように、ため息が漏れてきそうな調査結果です。さらに恐ろしいことに、この2018年のデータは「2年連続の減少」と指摘されています。つまり、貯金の平均額はさらに多かったということです。この調査結果は、以下のURLでご覧いただくことができます。
「貯蓄の状況」というページへのリンクなので、冒頭からいきなり平均の貯金額や最近の推移などを見ることができます。
貯金の平均額データから分かること
貯金の平均額が1752万円だと聞いても、おそらく大半の方がピンとこないのではないでしょうか。失礼ながら、この記事をお読みになっている方の中で1752万円を超える貯金をお持ちの方は、むしろ少数派だと思います。
それは皆さんが貧乏だという話ではなく、標準的な世帯収入の方が1752万円もの貯金を作るのは決して簡単ではないからです。
そこで、先ほどの総務省の「家計調査報告」を再び見てみましょう。今度はページを進めて、6ページ目です。
このページでは貯金の平均額よりさらに詳細なデータとして、貯金額の分布図を見ることができます。
出典:家計調査報告(総務省)
この分布図を見ると、貯金の平均が1752万円であるという結果のカラクリが分かります。一部の富裕層の人たちが平均値を高くしている一方で、全体の3分の2を占める人たちが平均値を下回るところに分布しています。
この分布図を見ると100万円未満という世帯が圧倒的に多く、全体の12.6%を占めています。そこから100万円以上200万円未満、200万円以上300万円未満といったように100万円増えるごとに比率が下がっていく構図です。特に注目したいのは、100万円未満の世帯が12%台であるのに対して、それよりも1つうえのカテゴリーになると一気に半減し、そこからは微減になっている点です。
貯金がゼロもしくは100万円未満という人が今もなお大多数であり、この人たちは「平均の貯金額が1752万円」と言われても最も他人事のように感じてしまうのではないかと思います。
貯金の平均額より自分の貯金が少なかったら、どうするべき?
この記事をお読みになっているあなたの貯金額は、平均と比べてどうでしたか?少ないとお感じになったものの、さらに詳細なデータを見て「それよりはまだ自分の貯金がある」と思われたかもしれません。
上を見ればきりがありませんし、下を見るのも同様です。少しでも富裕層を含めた平均貯金額に近づいていけるよう、この記事では貯金を増やす方法を指南していきます。
各世代の平均貯金額一覧
前章では総務省の調査結果をもとに、国民全体の平均貯金額をご紹介しました。この章ではさらに細分化して、各世代別の平均貯金額をご紹介したいと思います。ここでご紹介する平均貯金額のデータは、以下の調査結果をもとにしています。
- 金融広報中央委員会「2018年家計の金融行動に関する世論調査」(単身世帯)
- 金融広報中央委員会「2018年家計の金融行動に関する世論調査」(二人以上世帯)
20代の平均貯金額
20代の人たちはまだ社会に出てからの年数が少なく、平均貯金額もそれほど多くはありません。
- 独身者の平均貯金額:85万円
- 2人以上の世帯の平均貯金額:250万円
すでにこの時点で、「自分より多い」とお感じになった方もおられると思います。最近では先行きの不透明感から若年層の貯金額増加という傾向が見られるため、今後さらにこの世代の平均貯金額は増えるかもしれません。
30代の平均貯金額
30代になると独身者はお金をしっかりと貯める傾向が顕著になりますし、その一方で既婚者となった人は子供の教育費などの人生設計を考えるため、順調に平均貯金額が増えています。
- 独身者の平均貯金額:250万円
- 2人以上の世帯の平均貯金額:500万円
30代といっても30歳から39歳という、人によっては属性が大きく異なる世代でもあるため、40歳に近い人が平均貯金額を引き上げているという傾向はあると思います。
40代の平均貯金額
40代になると、独身者はあまりお金を使うところがなく貯金が増える傾向が見られますが、その一方で既婚者世帯の場合は子供にかかるお金も増大してくるため、独身者と比べると貯金の増加が弱まります。
- 独身者の平均貯金額:500万円
- 2人以上の世帯の平均貯金額:800万円
筆者自身の経験も交えて、40代で子供がいるような世帯で800万円もの貯金を築いている世帯は大したものだと思います。
50代の平均貯金額
50代に差し掛かると、おそらく独身のまま50代を迎えた人はあまり結婚を意識しなくなる傾向が見られるため、お金をしっかり貯めて老後に備えるという考え方が支配的になります。既婚世帯の場合は子供が大きくなり、徐々に子供に要するお金が少なくなってくるため、貯金の増大力が復活してきます。
- 独身者の平均貯金額:711万円
- 2人以上の世帯の平均貯金額:1186万円
50代になると既婚世帯の平均貯金額が1000万円の大台に乗りました。元からお金を稼ぐ力はあるので、子供に要するお金が少なくなってくると貯金も増えます。
60代の平均貯金額
60代についてのみ、平均貯金額のデータは生活保険文化センターの「生活保障に関する調査2016年」という調査結果を参照しました。それによると、60代の平均貯金額は以下のようになっています。
- 独身者の平均貯金額:1100万円
- 2人以上の世帯の平均貯金額:1500万円
老後が現実になり、ここから先はいかに老後への資金を残しておくかという関心が高くなります。そのため独身、既婚ともに平均貯金額は1000万円の大台を超えています。
自分の貯金よりも平均値が多いと焦った方へ
冒頭では国民全体の平均貯金額が1752万円であること、次の章では各世代別に平均貯金額をご紹介しました。この両方をご覧になり、ご自身に当てはまる世代の平均貯金額よりも少ないと焦った方もおられるかもしれません。ここではそんな気持ちになった方のために、平均貯金額を知ったうえで次にするべきことを考えてみましょう。
各世代の平均貯金額をご覧になっていかがでしたか?
記事中でも述べましたが、筆者自身の感覚としても特に若い世代がこの平均貯金額に相当するだけの貯えを持っていることは、とても優秀だと思います。逆に60代など老後がリアルに迫っている世代の人たちの平均貯金額は少ないとも感じましたが、20代や30代といった世代の人たちのどれだけがこの平均貯金額を上回っているかを考えると、おそらく少数ではないでしょうか。
高齢者の高額貯金よりも若年世代の貯金額が多くなっている
先ほども分析したように、高齢世代よりも若年世代のほうが貯金に対する意識が高いという傾向が見て取れます。2019年現在で50代、60代を迎える人というのはバブルを経験した人が多く、この人たちが経験してきたバブル経済の影響は貯金への考え方にも影響を及ぼしているかもしれません。
逆に20代や30代といった世代の人たちはバブルを一切知らず、さらに日本経済が空白の20年と呼ばれるような停滞をしてきた時期を知っているため、貯金をして自分の身を自分で守るという意識が高いのだと思います。
貯金がないことは恥ずかしいことではありません
平均貯金額を知りたいという気持ちでこの記事をお読みになっている方は、ご自身の貯金が思い通りになっていないことから、他人の懐事情を知ろうと思って検索されたのではないかと思います。
そこで調べてみたら貯金の平均額が予想を上回る金額だった・・・ということで悲観的な気持ちになられたという方もおられるかもしれません。
しかし、貯金がないこと、少ないことは恥ずかしいことではありません。これまで貯金の習慣がなかっただけのことで、今日から始めれば良いのですから。30代の方はもちろんのこと、40代、50代の方々であっても今から本格的な貯金を作る方法はちゃんとありますので、ご安心ください。
大切なのは、平均貯金額を知ること
今の時点で大切なのは、平均貯金額を知ることです。この記事をお読みになっているということは、すでに国民全体の平均貯金額と、各世代別の平均貯金額を目の当たりにしました。
その平均貯金額と比べてご自身はどうなのか、どれだけ不足しているのか、といった立ち位置がお分かりになったと思いますので、現時点ではこれで十分です。
収入が少なくても、年齢が高くても貯金は可能
貯金が続かない人の声としてよく聞かれるのが、「今まで続かなかったのだから、今後も続かないと思う」という悲観論です。そう思ってしまうほど貯金に失敗してきたという事情もあると思いますが、貯金の成否を決めるのは性格ではなくテクニック、習慣です。
意志が弱い、同じことが長続きしない、貯金に回すだけのお金がない、といったように、貯金が続かない理由はいくらでも出てくると思いますが、貯金のテクニックがあるとこうした事情があってもしっかりお金を貯めることができます。
次章ではその方法を解説しますので、まずは「今度こそ貯金を成功させる!」という強い意気込みをもってください。
今からでも遅くない!貯金を増やして平均値を上回ろう
どんな年代の方であっても貯金を始める価値は大いにあります。今から始めて貯金を増やし、平均貯金額を上回ることを目標に第一歩を踏み出してみましょう。
貯金に「もう遅い」はありません
貯金は若いうちから始めるほど効果は大きくなりますが、だからといって若くない人が始めたとしても遅すぎるということは一切ありません。特に働き盛りである40代くらいの方であればなおさらで40代から始めても平均貯金額を上回るような貯金額を達成することは十分可能です。
大切なのは「もう遅い」という意識をなくし、目標に向けて着実に一歩一歩進んでいくことです。
支出を減らすか、収入を増やすか
貯金をするためには、基本的な考え方が2つあります。1つは支出を減らすこと、そしてもう1つは収入を増やすこと。
そんなことは分かっているという声が聞かれそうですが、貯金を増やす方法は実はこの2つしかありません。どちらか一方で取り組むのではなく、この両方を成立させることが理想です。
どうしても貯金というと節約というイメージが強くなってしまいますが、節約だけでは限界がありますし、あまり節約ばかりしていても生活が楽しくなくなってしまいます。
無理のない節約で貯金を捻出し、その一方で収入を増やす方法を考えるのが、成功する貯金のセオリーです。
支出を減らして収入を増やす貯金術5選
それでは実際に、節約によって貯金に回すお金を捻出する具体的な方法のご紹介です。無理がかかると続かないので、無理をせず今の生活を大きく変えることなく取り組める貯金術を5つご紹介します。
①固定費を見直す
今の生活を大きく変えることなく貯金をするには、固定費を見直すのが最も効果的です。見直すことで固定費を浮かすことができる可能性があるのは、以下のような費用です。
- 保険料(生命保険、自動車保険、医療保険など。重複する補償の整理や必要十分の補償に見直し)
- 携帯電話料金(格安プランや格安SIM会社への乗り換え)
- 家賃もしくは住宅ローン(住み替えや借り換え)
- 光熱費(新電力会社への乗り換え、請求の集約で割引)
- 通信費(固定電話の必要性から見直し、請求の集約で割引)
ここでご紹介した5点だけでも、しっかりと見直せば筆者の経験上、毎月5万円ほど捻出することができます。ご相談をいただいた方々からは「生活をそれほど変えることなくお金が浮いた」というご感想をいただいているので、ぜひ試してみてください。
②同じ金額ならクレジットカードを活用する
現金で支払いをしてもクレジットカードで支払いをしても全く同じ金額なのであれば、迷わずクレジットカードを使いましょう。現金だと何も特典がありませんが、クレジットカードで支払いをするとポイントが貯まるからです。
クレジットカードのポイントは各社競争をしているため、以前よりもポイント率が良くなっています。貯めたポイントの価値も高くなっており、他のポイントシステムに移行すると4倍程度の価値があることもあります。
仮にクレジットカードで500ポイント貯まった時点でTポイントなど他のポイントシステムに移行すると4倍の2000ポイントとして使うことができます。この金額になるとスーパーやコンビニエンスストアでの買い物の足しにすることができるので、バカにできないレベルです。
③嗜好品、遊興費の間引き
お酒やタバコ、さらには競馬やパチンコといった嗜好品、遊興費というのは支出の中でも大きなウェイトを占めている人がいます。もちろんこうした支出は精神的な満足が得られるので決して無駄ではないのですが、それが家計を圧迫しているとなると、話は別です。
嗜好品や遊興費を完全にやめてしまうと捻出できる金額も大きくなりますが、続かなければ元の木阿弥です。そうではなく、間引きを推奨します。
お酒を飲みに行っていた回数のうち3回に1回は自宅で済ませる、タバコを1日に2箱吸っていたのであれば、それを1箱にするといった具合です。タバコは健康被害のことを考えると他の出費の原因にもなるので、タバコに限ってはいっそのことやめたほうがいいとは思いますが。
やめてしまうのではなく、間引きという発想は節約を長続きさせるために有効です。他の支出についても間引きで対応できるものは間引きによって貯金を捻出しましょう。
④不用品の売却
家にある不用品には、意外な価値があるかもしれません。以前であれば粗大ごみなどで捨ててしまっていたものであっても、今は「メルカリ」や「Yahooオークション」などで売却できる仕組みがあります。期間限定で必要になるものが特にお金になりやすく、捨てるくらいなら売却を検討するのが得策です。
ネットで売りに出してお金になりやすいものは・・・
- ベビー服、ベビーカー、子供服
- 使わなくなった家電、パソコン
- 女性ものの衣服
- スポーツ用品
- DVD、CD、ゲームソフト
- マンガ本
これらの物品は捨ててしまうとただのゴミですが、ネット上で売りに出すと必要な人が意外に多く、特に子供に必要なものなど期間限定で必要なものは中古品を買って安く済ませたいという人の思惑にも合致するため、売りやすいと思います。
⑤遊休資産の活用
身の回りには、お金になるかもしれない遊休資産がたくさんあります。それを利用者と共有し、使った分だけお金を受け取ることができるのが、シェアリングエコノミーです。
もしあなたのご自宅や所有している土地などに、クルマを停められるだけのスペースがあるとしましょう。すでにクルマを手放していたり、必要台数以上のスペースがある場合は無駄ですね。しかし、「akippa」というサービスを利用すると、その駐車スペースをスポット的に使いたいという人に時間貸しをすることができます。
こうした遊休資産を活用するサービスは他にもたくさんあります。以下のサービスを活用していただくことで、身の回りにある遊休資産がお金になるかもしれません。
確実にお金を残す貯金術3選
節約と収入アップについての解説の次は、具体的な貯金術です。3つの方法をご提案したいと思います。
①定額強制貯金
強制貯金は、貯金を成功させるための基本です。給料など収入が入った時点で真っ先に貯金に回す分を取ってしまい、残ったお金で生活をするという方法です。
よくある貯金の失敗パターンとして、生活費のうち残った分を貯金するという考え方があります。この方法だといつまで経っても生活費が余ることはなく、結局貯金が後回しになってしまいます。
そうではなく、最初から貯金に回したお金はなかったものとして生活することで、自然にその生活に慣れてくるようになります。そうなれば無理なく強制貯金を続けることができるので、おすすめの方法です。
②特定硬貨貯金
毎日財布の中にある特定の硬貨だけを貯金に回すという、ちょっとユニークな方法があります。言うまでもなく500円玉でやると最も貯金の効率は高くなりますが、ちょっと無理があるということであれば100円玉でも構いません。
筆者はこの方法で貯金をしたことがありますが、その時は500円玉でした。500円玉を増やすためにお金の払い方を工夫するようになり、お釣りで500円玉が出るような支払い方をするようになっていました。このような習慣が身につくと500円玉が手に入る機会も多くなるため、貯金のペースも速くなります。
③つもり貯金
つもり貯金も、貯金の中では王道と言われているものです。細かい出費が多い方はそれが無駄遣いになっている可能性が高いので、つもり貯金にして支出の間引きをすると、その分が貯金に回ります。コト消費といってモノを買うのではないような支出が多い方には、特に効果的です。
貯金だけではもったいない!運用でさらに貯金を増やそう
貯金の習慣が身につけば、日々の生活からさまざまなお金を貯金に回せるようになります。そうなればしめたものですが、それだけではもったいないので、せっかくなので貯金を増やすことにも目を向けてみましょう。
貯金だけでは貯金額しか増えない
貯金は、自分の努力でお金を増やす取り組みです。自分が努力するほどお金は貯まっていきますが、それだけだとどうしても限界があります。しかも貯金の習慣が身についてきたということは、すでにある程度のお金が貯まってきているはずです。
お金を持っている人には、そのお金を増やす権利があります。お金がない人との最大の違いはそこなので、せっかくの権利を大いに行使したいところです。
収入を増やすために労働時間を長くするには限界がある
労働時間を長くして、場合によっては副業をして、さらにシェアリングエコノミーなどを活用して収入を増やしたとしても、それには限界があります。1日は24時間ですし、自分は1人しかいないのですから。これが、労働型の収入増における限界です。
では、ここから先はどうするか?そこで生きてくるのが、貯まったお金に働いてもらうという発想です。
貯まったお金に働いてもらう発想
お金に働いてもらうというのは、どういうことなのでしょうか。先ほどお金のある人にはお金を増やす権利があると述べました。この権利こそ、投資や資産運用に参加する権利そのものです。お金がない人は労働型の収入チャンスしかありませんが、お金がある人にはお金に働かせる権利があります。
この記事では貯金の目標を、「平均値を上回る」ことに設定しました。つまり、特に用途がないお金なので、なおさら投資に使いやすいお金です。
お金が必要になる時期が決まっている場合は、そのお金を現金化しておかなければならない期日があります。しかし、特にそういった予定がないお金なのであれば、期限ありきではなく運用の有利性を優先することができます。
貯金をさらに増やしたい人におすすめの運用方法5選
貯金をさらに増やすために、筆者は以下の5つの資産運用をおすすめしています。いずれも元本保証ではありませんが中長期的な運用において安全性が高く、資産を増やす現実味は十分にあります。
①J-REIT
REITとは不動産専門の投資信託のことです。その中でも証券取引所に上場されているREITのことを、J-REITといいます。上場されているため売買がしやすく、また多くの投資家から資金が集まっているので運用成績が良好です。
全J-REIT銘柄の平均利回りが4%近く出ているので、ここでご紹介する5つの中では最もおすすめです。
②米国株ETF
世界情勢が大きく変化している昨今ですが、それでもアメリカが世界最大の経済大国であり、経済の好調を維持している数少ない国であることは変わりません。それを示すように株価の好調も続いており、アメリカの株式市場全体に投資することができる米国株のETFは投資妙味が高いと思います。
ETFとは株価指数など市場全体の騰落に投資することができるため、GAFAと呼ばれる巨大IT企業を含むアメリカの経済力全体に投資することができます。
③特別養老保険
死亡保障と同額の満期受取金が保証されているのが、養老保険です。生命保険と貯蓄の両方を兼ね備えた商品なので、両方を集約したい方におすすめです。しかも外貨建ての特別養老保険であれば老後になって130%程度の返戻率になっているものが多数あるので、為替リスクだけを除けばかなり魅力的な運用方法です。
④大型株投資
株式投資というと株価変動で利益を狙うイメージが強いですが、それだとリスクが高いので、中長期的な運用方法として配当狙いの大型株保有を推奨します。大型株とは株式の発行数や時価総額の大きな銘柄のことで、いわゆる大企業の株です。あまり値動きに振り回されることなく安定的に配当が出ている銘柄を持ち続けることで、2~6%程度の利回りで運用ができます。
⑤高金利通貨FX
大型株の長期保有と比べると若干リスクは高くなりますが、FXでも似たような運用をすることができます。FXについてもレート変動の差分を狙ってトレードをするのがよくあるスタイルですが、FXにはスワップという概念があります。異なる通貨間の金利差を是正するために支払われる、利息のようなものです。
日本は超低金利なので、米ドルやトルコリラ、南アフリカランドといった通貨を持っておくと毎日スワップ収入が発生します。これを長期保有して貯め続けると、かなりの高利回りになります。
しかし、FXはもともとが超ハイリスク商品です。レート変動によって貯め込んだスワップもろとも吹き飛んでしまう可能性もあるので、あくまでも少額でリスク覚悟のスタンスで臨むようにしてください。
ある程度の貯金ができたら不動産投資も視野に入る
貯金額が500万円を超えてくるようだと、不動産投資を視野に入れてみてはいかがでしょうか。それまでは考えられなかったような選択肢かもしれませんが、自己資金として500万円程度を用意できるのであれば、ローンを活用することで収益物件の購入が可能になります。
不動産投資は資産形成効果が高く、1752万円以上の物件を購入するだけで、仮にローンが残っている状態であっても保有資産は平均貯金額を超えます。
「Oh!Ya」には不動産投資に関する記事が豊富にありますので、興味がある方はこうした記事をお読みになり、将来的には不動産投資で資産形成をしていくという未来を描いてみてください。
まとめ
貯金の平均額に驚愕したところで、それを目標値として貯金を習慣づける方法、さらにその貯金を増やす方法について解説してきました。すべては始まったばかりでこれからが大切ですが、1752万円という平均貯金額を攻略する道筋が見えてきたのではないでしょうか?あとは実行あるのみ、今すぐできることから第一歩を踏み出してください。