不動産投資セミナーに興味がある人が事前に知っておくべき5つのこと
By Oh!Ya編集部
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安定している…手間がかからなそう…などの理由で不動産投資を検討している人は多いです。そんな中で、ネットや書籍などで色々と情報収集していくうちに、「実際プロに話を聞いてみたい」という思う人も少なくないでしょう。
そのような人にはセミナーへの参加がおすすめですが、事前にポイントを押さえることで効率の良いセミナーになります。今回は、セミナーへ行く前に知っておくべき5つのポイントについて詳しく解説していきます。
目次
1.事前に学んでおくことを知る
事前に知っておくべき1つ目は、セミナーを受ける前に以下のことを事前に学んでおくことです。
- 不動産投資の種類を知る
- 不動産の融資について知っておく
セミナーを受けるなら、そのセミナーの内容を最大限吸収したいものです。そのためには、事前に上記を理解しておく必要があります。特に、自分はどんなセミナーを受けるべきか?を迷っている人は、そもそも上記を理解しておかないと、どのセミナーを受けるべきかの判断をするのは難しいです。
不動産投資の種類を知る
まずは不動産投資の種類を知ることです。不動産投資には大きく分けて以下の種類があり、それぞれの特徴を知っておきましょう。
- 区分マンション投資の特徴
- アパート投資の特徴
- 一棟マンション投資の特徴
- その他の不動産投資
というのも、たとえば「アパート経営」などピンポイントで展開するセミナーもあるので、自分がどの不動産を取得するかはある程度決めておく必要があるからです。
区分マンション投資の特徴
区分マンション投資とは、区分(一室)のマンションを取得し、賃借人を付ける投資のことであり、以下の特徴があります。
- 安価なので始めやすい投資
- 収益は比較的小さい
- 空室になれば家賃はゼロになる
上記のように、物件価格が安価なので始めやすい不動産投資ですが、物件価格が安価であるが故に収益も小さくなりやすいです。また、一室しか保有しないので、その一室が空室になれば収益はゼロになります。
アパート投資の特徴
アパート投資とは、一棟の新築アパートを建築、もしくは中古アパート一棟を取得し、その部屋の賃料収入を得る投資です。特徴は以下になります。
- 複数の部屋を所有する
- 空室リスクは分散できる
- 比較的収益は高くなりやすい
- 新築だと取得費用は高額
- 共用部の修繕義務もある
アパート投資は複数の部屋を所有するので、どれか1部屋が空室になってもほかの部屋の収入でカバーできますし、収益も高くなりやすいです。
ただし、特に新築だと土地代も発生するので、億単位の取得費用になることもあります。また、一棟所有なので外壁や外部廊下など「共用部」の修繕義務がある点も覚えておきましょう。
一棟マンション投資の特徴
一棟マンション投資とは、一棟の新築マンションを建築、もしくは中古マンション一棟を取得し、その部屋の賃料収入を得る投資です。特徴は以下になります。
- 複数の部屋を所有する
- 空室リスクは分散できる
- 収益は非常に高い
- 取得費用は非常に高額
- 共用部の修繕義務もある
概ねアパート投資と同じですが、収益はさらに高くなり、その代わり取得費用も非常に高くなります。
その他の不動産投資
ほかにも、不動産投資には以下の種類があります。
- 駐車場経営
- 土地を貸す
- 物件を取得して民泊する
ただ、上記に特化したセミナーは少ないですし、不動産投資としても上述した3種類に比べるマイナーなので、「このような投資もある」程度の認識で問題ありません。
不動産の融資について知っておく
前項のように、不動産種類に特化したセミナーも多いですが、同じくらい融資に特化したセミナーも多いです。というのも、不動産投資にとって融資は非常に大切なので、融資について深く学びたい人は多いからです。
そのため、融資の概要を知っておくことでどんなテーマのセミナーを受ければ良いかが分かってきます。そんな「不動産の融資」について、最低限以下は理解しておきましょう。
- 融資を受けるメリットはレバレッジ効果
- 融資の審査項目とは?
- 融資の審査は意外と厳しい
融資を受けるメリットはレバレッジ効果
そもそも不動産投資で融資を受けるメリットは、レバレッジ効果が高いからです。レバレッジ効果とは、「少ない自己資金で大きな資産を取得する」ことであり、不動産投資は融資が利用できるのでレバレッジ効果が高いです。
どのくらいのレバレッジ効果を得られるかは借入者によりますが、300万円の自己資金で3,000万円の物件を取得…つまり10倍のレバレッジ効果を得ることも可能です。
同じ利回りの物件であれば、当然所有する資産額が高い方が収益は大きくなります。そのため、レバレッジ効果が高いということは、高い収益をあげられる可能性が上がるということです。
融資の審査項目とは?
融資の審査項目は以下の点です。
- 借入者の年収額や安定性
- 勤続年数や雇用形態
- 勤務先の会社規模や業績
- 信用情報(過去の延滞歴など)
- 物件の担保価値や収益性
たとえば、自営業の方や経営者の方は比較的融資審査は厳しいといわれます。後は、雇用形態が非正規だったり、勤続年数が短い方も審査が厳しいので、そのような方は融資をテーマにしたセミナーに行ってみてはどうでしょうか。
融資の審査は意外と厳しい
不動産投資ローンの融資審査は意外と厳しいです。というのも、たとえば住宅ローンであれば「自宅」という生活必需品の購入のための費用です。一方、投資用物件は「自宅」がほかにあり、新たに物件を取得することになります。つまり、不動産に関する支出がダブルでかかるということです。
また、不動産投資ローンの返済原資は物件の家賃収入なので、「不動産経営」として審査される点も審査が厳しくなる理由です。
しかし、融資に通るかどうか…そしてどのくらいの金利で融資を受けられるかは、不動産投資の「支出」に大きく影響する重要なポイントなので、融資に関するセミナーも多いというわけです。
2.セミナーに参加するメリットを知る
事前に知っておくべき2つ目は、セミナーに参加する以下のメリットを知ることです。
- 不動産投資のプロから学ぶことができる
- 自動的にインプットできるので楽
- 大人数なので気楽に受けられる
- 主催者が不動産会社であれば信頼性を測れる
そもそも、セミナーは闇雲に参加するものではなく、上記のメリットがあるからこそ参加するものです。逆にいうと、上記をメリットと感じなければ参加する必要はありません。
不動産投資のプロから学ぶことができる
不動産投資はほかの投資と違い、汎用性のある投資です。たとえば、融資の審査に通りにくい人も、同じプロフィールで審査に通った人はいるでしょう。また、管理会社の選び方や収益シミュレーション、空室リスクの改善方法などは共通することが多いです。
そのため、不動産投資を実際に成功させている人や、投資物件を何物件も取り扱ってきたプロの話は、自分に置き替えることができるのです。
自動的にインプットできるので楽
不動産投資は、以下のようにたくさんの勉強方法があります。
- ネット記事やブログを読む
- 書籍を読む
- 実際に物件を見学して回る
しかし、上記は記事や書籍を自ら探し、直接現地に出向く必要があります。一方、セミナーの場合は限られた時間の中でプロがセミナーの内容を組み立てているので、聞いているだけで自動的にインプットできるという特徴があるのです。
大人数なので気楽に受けられる
また、一般的なセミナーは大人数で行います。規模はマチマチではありますが、大人数なので気軽に受けられるという点もメリットでしょう。特に、まだ不動産投資をするかどうかが分からず検討中の方は、中々不動産会社と相対で話しにくいものです。
そんな人こそ、大人数で気軽に受けられるセミナーを活用しましょう。セミナーを受けることで不動産投資を本格的に検討するかもしれませんし、逆に「自分には合わないかも…」と判断することもできます。
主催者が不動産会社であれば信頼性を測れる
また、セミナーの主催者が不動産会社であれば、その不動産会社の信頼性を測ることができます。不動産投資の場合、仲介会社を通じて不動産を取得するケースもあれば、不動産会社を通じてアパートやマンションを建築するケースもあります。
後者の場合には、その不動産会社がどのようなアパートを建築するか?どのような強みがあるか?どのような実績があるか?が重要になるでしょう。それらは会社のホームページに記載されていますが、セミナーを通じて肌感覚でその会社のことを理解できるのです。
これは、実際にその不動産会社の社員の話を聞くことができる、セミナーならではのメリットといえるでしょう。
3.セミナーを受けるためのステップを知る
事前に知っておくべき3つ目は、セミナーを受けるための以下3ステップを知ることです。
- ステップ1:まずは広い範囲のセミナーがおすすめ
- ステップ2:不動産種類を絞ろう
- ステップ3:ピンポイントで疑問に答えるセミナーに参加
前項までで、セミナーを受けるメリットと、どのセミナーを受けるか?を判断するための事前知識を理解することができたと思います。次は、具体的にどのようにセミナーへ参加すべきかを知りましょう。
ただ、以下のステップ1・2・3は必ずこのステップを踏むべきというわけではありません。仮に、受けたいセミナーが明確になっていればステップ3からでも可能ですが、まだ漠然としているならステップ1から順序を追ってセミナーに参加することをおすすめします。
ステップ1:まずは広い範囲のセミナーがおすすめ
まずは、以下のような範囲の広いセミナーを受けることをおすすめします。
- ぶっちゃけいくら欲しい?もう迷わない!新築・中古、区分・一棟の徹底比較
- サラリーマン・OLさんが学ぶ不動産投資セミナー(初級編)
- ~よくわかる初めての不動産投資 メリット・デメリットについて~
- 人生100年時代!!保険より13倍お得なマンション投資講座
たとえば、新築・中古・区分・一棟の比較をするセミナーを受ければ、自分の取得する不動産種類がより明確になるでしょう。
また、不動産投資のメリット・デメリットに関するセミナーを受ければ、自分が理解している不動産投資のメリット・デメリットを確認し、新たな知見を蓄えられるかもしれません。つまり、範囲の広いセミナーを受けることで、現時点の自分の知識をアップデートできるということです
ステップ2:不動産種類を絞ろう
次に、以下のように不動産種類を絞ることです。
- 安心して出来る「ほったらかし」マンション経営術
- 【150分でまるわかり!基礎から学ぼう】マンション経営がよく分からない人への不動産投資セミナー
- 40代からはじめるアパート投資のイロハ!
仮に、不動産種類が決まっているのであれば、このステップ2からでも構いません。不動産種類によって取得金額やメリット・デメリットが異なるので、不動産種類を絞ることでより深い知識を得ることができます。
ステップ3:ピンポイントで疑問に答えるセミナーに参加
ステップ2までに紹介したセミナーを受ければ、不動産投資に関する知見はある程度蓄えられているはずです。その次は、ピンポイントで疑問に思ったことに答える、以下のようなセミナーを受講しましょう。
- 貯金だけで安心ですか?不動産の団信なら、もしもの時に家族へ「家賃収入」を遺せます
- 年収800万円越えが見えたら考えたい、増え続ける税金を緩和する節税としての不動産投資
- 年収300万円台から、初心者でも安心な失敗しない為の中古区分投資セミナー
このように、団信に特化したセミナーもありますし、特定の年収層に呼びかけているセミナーもあります。いずれにしろ、ピンポイントで疑問に答えるセミナーを受けることで、自分の中にあるモヤモヤは解消されるでしょう。
セミナーを選ぶポイントをもっと知りたい
セミナーを選ぶ具体的なポイントを知りたい方はこちらの記事をご覧ください。この記事には、チェック事項や参加時に気を付けるべきこと、おすすめするセミナーまで詳しく解説しています。上述した点を踏まえた上で、まだどのセミナーに迷っている方はぜひ一読ください。
4.セミナーの内容以外でチェックすべきことを知る
事前に知っておくべき4つ目は、前項で紹介したセミナーの「内容」以外にも、以下の点をチェックすることです。
- 主催者のプロフィール
- 実際にセミナーを行う講師のプロフィール
- 受講者の声を確認する
主催者のプロフィール
まずは、セミナーの主催者について以下を調べておきましょう。
- 創業
- 過去の実績
- 事業内容
- 会社の業績
- 企業理念
- 開催しているほかのセミナー
創業が古ければ良いというわけではありませんが、過去の実績と合わせてその会社のノウハウが分かってきます。また、事業内容が一棟マンションメインなのか、コンサルティングメインなのかという事業内容も調べましょう。
自分が不動産投資しようとしている種類の不動産をメインに扱っていれば、そのままその会社を通して物件取得や建築ができます。また、企業理念で会社の本質を理解し、その会社が主催しているほかのセミナーを見ることで、得意としているセミナーの種類が分かってくるでしょう。
実際にセミナーを行う講師のプロフィール
実際にセミナーを行う講師のプロフィールも重要です。たとえば、講師が会社の代表である場合もあれば、社員の場合もあります。セミナーによっては、外部講師を招いて行う場合もあります。
いずれにしろ、セミナーの内容は実際にセミナーを行う講師の力量に左右されるので、講師の経歴や肩書などはチェックしておきましょう。たとえば、講師が書籍を出版していていたり、その人が書いた記事などがあったりすれば、一読することで講師の信用度が分かってきます。
受講者の声を確認する
後は、実際に受講した人の口コミや、ホームページなどで掲載している「受講者の声」も確認しましょう。もちろん、そのセミナーの感想は人それぞれ異なるので、全ての意見を鵜呑みにするわけではありません。
しかし、ネットで検索すれば生の声を聞くこともできるので、セミナーを受講するかどうかの判断材料の1つにはなります。
5.より効率の良いセミナーにするための方法を知る
事前に知っておくべき5つ目は、より効率の良いセミナーにするための以下の方法を知ることです。
- 試しに物件をピックアップしてみる
- 収支計算をしてみる
要は、不動産投資について詳細な情報を準備しておくということです。というのも、セミナーを受講した後に個別相談会を受け付けてくれることもあります。そのときには、具体的な情報があった方が具体的な回答がもらいやすいです。
また、上述した2点を言及しておくことで、不動産投資についてリアルなイメージができているでしょう。そうすれはセミナーの内容を効率よく吸収しやすくなります。
試しに物件をピックアップしてみる
物件種類を既に決めているのであれば、試しに物件をピックアップしてみましょう。たとえば、東京都板橋区・豊島区付近で区分マンション投資を検討しているとします。その場合、ポータルサイトなどで条件を入力すれば、該当の物件が出てくるのでその物件をいくつかピックアップしてみます。
そうすれば、自ずと以下のような疑問が湧いてくるはずです。
- 利回りの相場は?
- 現在売り出されている物件数は多いのか?
- ピックアップした価格と家賃は適正か?
いくつか物件を見ていくうちに相場観が養われますが、上記の疑問を個別相談で聞いてみると良いでしょう。そうすれば、疑問に思っていたことが解消される上に、答える側にも本気度が伝わり、もしかしたら個別相談会で優良な物件を紹介してもらえるかもしれません。
収支計算をしてみる
次に収支計算です。収支計算をどこまでやるか…によって難易度は異なりますが、おすすめは最低10年スパンで、以下のようなキャッシュフロー(CF)表をつくってみることです。
年数 | CF | 家賃収入 | 臨時収入 | ローン支払い | 経費 | 特別経費 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1年目 | -4 | 81 | - | 50 | 10 | 25 | 不動産取得税 |
2年目 | 20 | 80 | - | 50 | 10 | - | - |
3年目 | 11 | 79 | 7 | 50 | 10 | 8 | 退去時の補修費 |
4年目 | 18 | 78 | - | 50 | 10 | - | - |
5年目 | 17 | 77 | - | 50 | 10 | - | - |
6年目 | 9 | 77 | 7 | 50 | 10 | 8 | 退去時の補修費 |
7年目 | 16 | 76 | - | 50 | 10 | - | - |
8年目 | 15 | 75 | - | 50 | 10 | - | - |
9年目 | 6 | 74 | 7 | 50 | 10 | 8 | 退去時の補修費 |
10年目 | -17 | 73 | - | 50 | 10 | 30 | リフォーム |
上記は区分マンション投資の前提で、家賃収入が年間81万円、空室率年間0.5か月、家賃下落を年間1%で計算してみます。それに経費予想とローン支払い額を入力してみると、収支のイメージをつかむことができます。
これをもって個別相談会に参加すれば、この表をベースにアドバイスをもらえるので収支シミュレーションの精度は高まるでしょう。
まとめ
このように、不動産投資のセミナーへ参加する前に、事前に知見を蓄え色々と調べておけば、より効率の良いセミナー受講となります。どうせセミナーに参加するなら、自分に合ったセミナーでたくさんのことを吸収したいはずです。多少時間がかかりますが、上記のような事前準備をしてからのセミナー受講をおすすめします。