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不動産投資はいまから始めても大丈夫?儲からないといわれがちな5つの理由

By Oh!Ya編集部

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不動産投資はいまから始めても大丈夫?儲からないといわれがちな5つの理由

「不動産投資が儲からない」という主張する人たちは一定数いるものの、投資家のなかには1年間に数千万~数億円の賃料収入を得ている人も少なくありません。

そういった成功者たちを「運が良かったんだ」と指摘する声もありますが、どのような分野でも運だけで成功することはできないものです。

今回は、不動産投資が儲からないといわれる理由を解説し、どのような戦略を取れば利益を出しやすいのかご説明します。

不動産投資が儲からないといわれる5つの理由

ある人は「不動産投資は儲からない」といい、またある人は「不動産投資は儲かる」といい、不動産投資に対するイメージは賛否両論あります。

結論からいえば、利益率の高いビジネスを回した経験のある人にとって、不動産投資は儲からないというイメージを持っている傾向が強いです。

この項では、不動産投資が儲からないというイメージを持った人たちが、どうして利益率が低いと考えているのか、5つに分解して理由を解説していきます。

理由1:少子高齢化という向かい風が吹いているから

不動産投資は、人に住居を貸し出すことで成り立つビジネスです。そのため、現在進行形で人口が減りつつある日本国内の環境は、不動産投資にとって逆風であるといえます。

これは、入居率の維持が困難になることを示唆しており、不動産業界全体の利回り低下が懸念されるのです。

理由2:ローン返済分を差し引けば手残りは少ないから

株式投資や投資信託などの金融商品に比べれば、不動産投資は利益率が高い運用方法です。しかし、投資額に対する利益率はおおよそ5〜15%程度であり、利益率50%超も珍しくない実業のなかでは決して高い水準でないのです。

結果的に、ローンを利用して不動産投資をすれば、利益のうち返済に充てる割合が大きく、最終的な手残りはそれほど多くありません。これも、不動産投資が儲からないといわれる理由の1つです。

理由3:低金利時代になり不動産価格が高騰したから

アパート 不動産投資は「賃料収入」という、景気に影響されづらい収入をメインの利益とするため、非常に安定した運用成績が期待できます。家賃相場はエリアにより相場があり簡単に高めることはできないので、利回りを高めようと思えば不動産の購入価格を下げるほかありません。

しかし、時代は低金利時代の真っ只中。少ない利息で融資を引きやすいことから、少しずつ不動産価格は高騰しており、結果として利回りは下がっているのです。

金利が上昇するまで、この傾向は続くと予想されているため、低金利時代が続くあいだは不動産価格の高騰は続くと考えられています。

理由4:定期的に大規模修繕が必要になるから

不動産投資の利益率を下げる要因の1つに、10〜15年周期で訪れる大規模修繕の存在があります。劣化により壁やフローリングが剥がれたりひび割れたりするほか、設備や内装が古臭くなるため定期的な修繕工事は欠かせません。

こうした工事は、物件の規模に比例して数十万〜数百万円の費用を要するため、決して侮ることのできない出費になるのです。木造や鉄骨造、鉄骨コンクリート造など種類の違いにかかわらず、修繕は避けて通れないことから「儲からない」と呼ばれる理由となっています。

理由5:サブリース契約を利用していたから

不動産投資を始めて儲けられないケースの1つに、「サブリース契約を利用した運用」が挙げられます。

サブリース契約は、サブリース会社に賃貸物件を借り上げてもらい、代わりに運用してもらうというもの。この契約には家賃保証が適用されるため、オーナーは手間をかけずに利益だけを受け取ることが可能です。

しかし、サブリース契約の家賃保証は、サブリース会社の一存により金額を下げられるほか、オーナーの主張が受けられず一方的に契約解除を迫られるケースも散見されます。借地借家法により、賃貸物件を借り上げているサブリース会社の立場が強くなるため、一方的な理不尽が通用してしまうのです。

こうした不利を被ることから、トータル収支がマイナスとなる投資家は多数いることも、不動産投資の評価を下げている一要因だといえます。

不正融資も「儲からない」と認知させた原因の1つ

周知する 前述した5つの理由のほか、立て続けに発覚した不正融資の存在も「儲からない・危険な投資」だと認知させた原因です。

この不正融資がどのようなものだったのか、一連のニュースの要点を解説していきます。

2018年に発覚した「かぼちゃの馬車」における不正融資の内容

不正融資のなかで、最も大きな話題となったのは「かぼちゃの馬車」と呼ばれるシェアハウスを巡る騒動です。

かぼちゃの馬車はPRに力を入れていたため、資産運用に興味がある投資未経験者が多く集まり、そのなかにはサラリーマンも大勢いたようです。販売された物件は1億円前後と高額なことから、大勢の人が融資を利用してシェアハウスに投資をしました。

このとき、融資が行われている裏では、預金改ざんによる資産のかさ増しが行われていたのです。これにより、融資希望者の返済能力は本来より高く評価されて、不当に多くの融資額が金融機関から引き出されていました。

かぼちゃの馬車は収益性の低さにより頓挫

不正融資により多額の融資を引き出して、かぼちゃの馬車はいくつも販売されました。しかし、かぼちゃの馬車として売り出されたシェアハウスは、物件価格の割に粗悪な構造となっていたため、収益性は一般的な賃貸物件に比べて非常に低い水準となっています。

また、当初はサブリース契約によりオーナーの家賃収入を保証していたものの、しばらくして契約は破棄されました。結果的に、家賃保証を信じてシェアハウス運営を始めたオーナーたちのもとには、粗悪で収益性の低いシェアハウスと多額の借金だけが残ったのです。

これら一連の騒動はテレビ・ネットニュースとして取り上げられ、不動産投資に関心のない層にまで認知を広めたことから、不動産投資は儲からないという意見が増えてきました。

不正融資の知識を身に付ければ回避は可能

粗悪な物件を売りつけた業者、不正融資を見過ごして融資をした金融機関など、さまざまな悪意により引き起こされた「かぼちゃの馬車事件」は、回避できなかったのでしょうか?

投資未経験者にとっては、実に理不尽な出来事であったと思える事件ですが、厳しい目線で分析すれば失敗は回避できるものでした。というのも、かぼちゃの馬車事件の根底にある問題は、少しリサーチをすれば分かるものだったからです。

リサーチから分かる「かぼちゃの馬車」の問題点

不動産情報サイト楽待のYouTube動画「本当に安物か!? 女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」に潜入調査」では、建築Gメンの会の理事長を務める大川さんが、実際にかぼちゃの馬車を内見して各所を分析しています。

調査から明らかになったのは、大きく分けて2つの問題点です。

  • 入居者目線を欠いた住みづらい物件である
  • 家賃が内容に対して割高であり、収支計算に無理がある

動画に登場するシェアハウスは、日当たり・間取り・共用スペースの条件が悪いにもかかわらず、周辺のワンルームマンションと賃料が同等でした。大川さんもこの問題を指摘しており、競争を生き抜いていくには収支計算が甘いと分析しています。

これらの問題は、設計図や現地をチェックすれば明らかですが、購入者の多くはサブリース契約による家賃保証に魅力を感じて、リサーチを怠ったまま契約に踏み切ったのだと思われます。

その後も続々と不動産投資の不正融資が発覚している

以前から、不動産業界の一部には「グレーな手法」をもちいる業者がいたものの、表に出てくることは多くありませんでした。しかし、かぼちゃの馬車がニュースとして取り上げられてから、いくつもの不正融資や詐欺的手法があらわになっています。

不正をした企業不正融資の内容
スマートデイズ粗悪な物件「かぼちゃの馬車」を不正融資を絡めて販売
TATERU預金23万円の投資家に1億円超の不動産を契約させた(未遂)
ケリーバックス満室でも赤字運営となる不動産を不正融資を絡めて販売

TATERUにおける上記の事件は、ニュースで大々的に取り上げられたものですが、実際にはこれにとどまらず多数の資料改ざんが行われていたようです。

日本経済新聞の記事「TATERU、350件融資資料改ざん 上場前から横行」によれば、金融機関も積極的に不正融資へ加担していたらしく、関連業者の内部はガバナンスが効いていなかったのだと分かります。

これから不動産投資で儲けるための戦略は4つ

ポイント 不動産投資が儲からないといわれる理由、収益性の低い物件を売り付けられた事例を解説してきました。こういったパターンの不動産投資を避けて、しっかりと収益を出すためにはどう戦略を立てれば良いのでしょうか?

この項では、不動産投資で儲けるための戦略を解説していきます。

賃貸ニーズのリサーチを徹底する

まず、現代において最大のリスクである人口減少は、賃貸ニーズのリサーチを徹底することで対策するほかありません。大都市を除いて、人口の絶対数が減っていくことは避けられないため、以下のような情報を集めてから不動産投資を始める必要があります。

  • 直近数年における人口減少のスピード
  • すでにある賃貸物件の平均入居率
  • 今後の都市計画に関する発表
  • エリア一帯の顧客ニーズ

そもそも、凄まじい勢いで過疎化が進んでいる地域は、投資対象として選ぶべきではありません。緩やかな人口減少を迎えつつも、学校や商業施設など必要な建物が立ち並んでおり、自治体の資料から都市化・再開発の目途が付いているエリアが好ましいです。

こういった情報を知るには、公的機関や自治体のホームページをくまなく閲覧し、実際に現地へ足を運ばなければなりません。労力のかかる作業ではありますが、物件を買えば入居者が見つかるという時代ではないため、不動産投資で儲けるためには欠かせない工程です。

ローン比率を下げて不動産投資を始める

ローンそのものは、決して悪いものではありません。自己資金だけでは購入できない物件が手に入るため、使いようによってはスピーディーに資産拡大を目指せます。

しかし、前述したかぼちゃの馬車のように、収益性の低い物件を多額のローンで購入すれば、それだけで投資家人生が絶たれるほどダメージを負うため注意が必要です。

その点、購入価格の大部分に自己資金を充てて、リフォーム費のみ融資を取り付けるなどの形式にすれば、大きなローンを抱えずにリスクを抑えて投資できます。

人口減少の問題も相まって、一層の慎重さが求められつつあることから、まずは経験値を貯めるためローン比率を下げて不動産投資を始めるのが無難でしょう。

定期的なメンテナンスと自主管理を心がける

建物は日々雨や風にさらされるため、年を追うごとに劣化していきます。劣化は見た目の清潔感を損ない、入居希望者の「この家に住みたい」という気持ちを削いでしまうほか、腐食が進んで破損するなど安全面の問題もあるのです。

私たちが悪化する体調不良を放置して、最終的により大きな出費と負担がかかるように、物件の不具合も放置するほど原状回復にコストを要します。メンテナンスをしておらず認知しないところで劣化が進み、問題発生とともに突然の大出費が訪れれば目も当てられません。

こうして、定期的なメンテナンスを怠れば、利回り低下や投資プランの頓挫を招いてしまうため、不動産投資で儲けようと考えるなら注意すべきです。

サブリース契約は安易に締結しない

前半部分で解説したように、サブリース契約を締結することで、投資家よりもサブリース会社の立場が強くなります。そのため、基本的にこちらの意見が通るか否かは、サブリース会社の裁量に委ねられると考えなければなりません。

これを踏まえて利用するならともかく、家賃保証に安心感を覚えているから、もしくは管理が楽そうだからと契約するのは禁物。多くの現役投資家は「サブリース=不自由・薄利・ハイリスク」といった認識を持っていることから、手放しで推奨できないのが実情です。

より詳しいサブリース契約の情報については、当メディアの「サブリース契約でなぜ揉める?トラブルの原因になる問題点を徹底解説」で解説しています。本記事と併せてご参照ください。

まとめ

本記事を読めば「不動産投資が儲からない」というのは、不動産投資の一面しか見えていない主張だと分かったはずです。実際には「無策で始めると儲からない」という主張が妥当であり、リサーチを徹底して賃貸需要を捉えた運用をすることで、十分利益を得られます。

むしろ、不動産投資にまつわるメリットもデメリットも、ネット検索1つで新鮮な情報が得られるため、従来よりも失敗を回避するのは容易になりました。人口減少という強烈な向かい風はありますが、情報収集を怠らず一歩ずつ成功へと進んでいきましょう。

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