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【2020年最新版】不動産投資で想定し得るリスクの全てとその対策

By Oh!Ya編集部

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【2020年最新版】不動産投資で想定し得るリスクの全てとその対策

「不動産投資」と聞くとどのようなイメージがあるでしょうか?

もしかしたら「難しそう」「投資は危ない」などのイメージがあるかもしれません。確かに、投資全般にはリスクはつきものですし、不動産投資も例外ではありません。

しかし、不動産投資は「学ぶこと」でリスクを抑えることができ、安定して継続的に収益を上げられる投資です。

今回は、初心者の方向けに、不動産投資をはじめるにあたり知っておくべき知識を解説します。不動産投資に興味のある方はぜひ読んでみてください。

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目次

投資=「借金」というイメージを改める

お金

投資全般に言えることですが、まずは投資が「借金である」というマイナスのイメージを改めることが重要です。

投資は借金をするケースも多いですし、不動産投資はまさにその典型の投資と言えます。しかし、実は貯金にもリスクはありますし、借金自体は悪いことではありません。まずは、その点を解説していきます。

投資にリスクはつきもの

そもそも、なぜ「投資=借金」というのがマイナスのイメージなのでしょうか?それは、日本人がリスクをとることを極端に嫌う国民性だからです。その点は、以下の貯金額・運用資産額の家計に占める割合を、国別で見ると※分かりやすいです。

日本:貯金額52.3 %、運用資産額15.1% アメリカ:貯金額13.9 %、運用資産額51.2% EUエリア:貯金額34.6 %、運用資産額29.7%

このように、日本人は圧倒的に貯金額が多く、株・債券・不動産などの運用資産は極めて少ないです。確かに、現金として貯金していれば、額面の金額が減るリスクはほぼゼロなのは事実です。一方、株や不動産などの資産に替えると、額面の金額が目減りするリスクはあります。そのリスクを嫌がる人が多いので、上記の結果になるのです。

ただ、借金するということは、自分のお金以上の投資ができるということです。たとえば、400万円を元手に銀行で4,000万円借り入れて物件を購入すれば、手持ち金の10倍の資産が手に入ります。これを「レバレッジ効果」といい、投資で収益を上げるためには効率の良い方法と言えるでしょう。

また、今や投資に関しての情報は投資初心者でも容易に得ることができるので、リスクヘッジすることは可能です。投資はリスクがつきものですが、投資は学び経験値を蓄積するほど、そのリスクを減らしていくことができます。

日本銀行調査統計局 資金循環の日米欧比較(2017年8月出典)

預貯金文化が根強い日本の投資シーンとは

さて、日本人は貯金をする国民性であり、投資にリスクがあるのは事実です。

しかし、今やお金を貯金しておく方がリスクとも言えます。というのも、お金の価値は日々変わっていき、知らない間に資産が目減りするリスクがあるからです。

物価の変動による現金の価値

現在、日本政府は物価上昇(インフレ)率2%を目指し、賃上げからのインフレを目指しています。

もちろん、今までも長期のスパンで見ると物価は日々変わっており、例でいうと自動販売機が分かりやすいでしょう。自動販売機で飲み物を買うとき、10数年前までは100円が普通でしたが、やがて110円になり今や120円になっています。

これは消費増税の影響も大きいですが、この例だけを切り取ると10数年前に比べるとインフレになっています。注目したいのが、インフレになるということはお金の価値が下がるということです。10数年前には100円でジュースを買えましたが、今では買うことができません。

今貯金が500万円あってAという高級車が買えても、10年後に物価が上昇していればAという高級車は買えません。つまり、インフレによって、額面の500万円は変わっていないものの、500万円の価値は下がっているということです。このように、物価が変動するとお金の価値が変わるので、貯金で持っていることもリスクがあるのです。

今後の日本は?

このような状況なので、日本の投資シーンは今後活性化していくでしょう。まず、政府が物価上昇を国策に掲げている以上、インフレになる可能性は高いです。前項のように、インフレは相対的にお金の価値が下がるので、現金のまま貯金しておくだけで資産は目減りします。

また、現に「NISA」や「株の相続評価額の軽減」など、日本政府が「貯蓄から投資へ」を推進しています。さらに、今後年金が今のようにきちんと支給されるかが不透明な中で、老後資金は自ら形成していかなければいけません。

以上の理由によって、今後日本の投資シーンは活性化していくと考えられます。そのため、投資の初心者も今のうちから投資を学び経験しておくことで、リスクを抑えた投資を行う準備が必要なのです。

不動産投資とその他投資の違い

さて、次に不動産投資とその他の投資について解説していきます。結論からいうと、不動産投資は知見を蓄えるほどリスクを軽減でき、比較的ローリスクで安定した収益を上げられる投資です。

不動産投資は、初心者でも専門家の意見を聞いたり、自分で調べたりすることで、物件選びや運営方法を学ぶことができます。つまり、自分で投資を学ぶことで、どんどん収益の上がる投資ができるというわけです。

仕組みの違い

不動産投資と株式投資・投資信託・国債の違いは以下の点です。なお、不動産投資以外の3つをピックアップした理由は、投資の初心者が行うことが多い投資だからです。

不動産投資株式投資投資信託国債
売買方法手続きが複雑簡単な手続き簡単な手続き簡単な手続き
種類現物資産金融資産金融資産金融資産
流動性低い高い高い普通
専門家の介入期待できる期待できない全て任せる期待できない

不動産投資は、土地・建物の売買契約や、不動産投資会社との媒介契約など、色々な手続きが多いです。ほかの投資は、たとえば株ならネット証券などですぐに売買できます。また、実際に不動産という現物資産を持っている点も不動産投資の特徴であり、後述しますがこれにはメリットもデメリットもあります。

流動性とは「売買のしやすさ」という点であり、不動産投資は低いと言えるでしょう。この点は不動産投資のデメリットにつながるので、後ほど詳しく解説します。

ただし、不動産投資は不動産投資会社などの専門家と相談しながら決めることできます。一方、ほかの投資はFPなどに個別相談することも可能ですが、基本的には自ら調べ、自分1人で決めます。投資信託は専門家にお金を預けて資産運用を任せるイメージですが、どこのファンドなどにお金を預けるか(どの投資信託を選ぶか)は自分で決める必要があります。

リスク・リターンの違い

次に、リスク・リターンの違いは以下の通りです。

不動産投資株式投資投資信託国債
リスク中程度低い~高い低い~高い低い
リターン中程度低い~高い低い~高い低い

このように、不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンと呼ばれる投資です。ただ、上述のように初心者でも知見を蓄えればリスクを下げることは可能です。株は、大企業の株を買うか、新興企業の株を買うか、また短期スパンか長期スパンでリスクとリターンは大きく変わります。

投資信託も、委託先のポートフォリオによって、リスクとリターンは変わってきます。基本的には、株も投資信託もリスクが高ければリターンも高いですし、リスクが低ければリターンも低いです。国債は、ローリスク・ローリターンなので、全資産を国債に換えると安全性は増しますが、大した収益にはなりません。

前項の「仕組みの違い」と上記のリスク・リターンの違いは頭に入れておいてください。次項以降で解説する、不動産投資のメリット・デメリットのときに、他の投資と比較しながら読み進めると分かりやすいからです。

不動産投資で得られる利益とは

次に、不動産投資で得られる「賃料収入」について解説します。賃料収入は**「インカムゲイン」**と呼ばれる利益であり、このインカムゲインがメインである点は不動産投資の特徴とも言えます。

インカムゲインについて

インカムゲインとは、資産を保有することで、継続的に得られる収益全般を言います。そのため、不動産投資の賃料収入以外には、株の配当金や、銀行預金の受け取り利息もインカムゲインです。インカムゲインを得る投資は、継続的に安定して利益を得やすい投資ということなので、初心者でもはじめられやすい投資と言えます。

表面利回り、実質利回りの違いを理解する

不動産投資の利益を知る上では、以下の計算式で算出される表面利回りと実質利回りの違いを理解しましょう。

  • 表面利回り:年間賃料収入÷物件取得費用
  • 実質利回り:(年間賃料収入-年間経費)÷物件取得費用

どちらも「投下した費用を何年で回収できるか?」を算出したものです。ただ、表面利回りは年間の経費を加味していない数値なので、基本的には実質利回りをチェックしましょう。たとえば、実質利回りが7%の物件であれば、初期費用は単純計算ですが14.2年(100%÷7%)で回収できます。 成功のカギとなるキャッシュフローについて キャッシュフローとは、簡易的にいうと「いくら手元に残るか?」ということです。毎月もらえる賃料収入と、毎月支払う以下の支出を理解しておきましょう。

  • ローンの支払い利息
  • 管理会社へ支払う費用
  • 室内の補修費用(賃借人の退去時)
  • 固定資産税
  • 不動産取得税(取得税に一度だけ)
  • 火災保険料、地震保険料

また、上記に加えて「アパート投資」など建物一棟を保有する場合、外観の補修費用なども定期的にかかります。この辺りは、不動産投資会社に精度の高い金額をヒアリングしながら、キャッシュフロー計算をしていきましょう。しっかり計算しておかないと、「支出が予想より高くてキャッシュフローがマイナスになる」ということもあり得ます。

キャピタルゲインについて

インカムゲインとは逆の言葉で「キャピタルゲイン」という言葉がありますが、これは資産の値幅を利用した利益になります。簡単にいうと「売却益」のことであり、不動産の売却、株の売却で得た利益はキャピタルゲインです。

不動産投資もキャピタルゲイン(売買益)を得ることはありますが、基本的にはインカムゲイン(賃料収入)になります。

出口戦略という考え方

繰り返しますが、不動産投資のメインはインカムゲインになります。

とはいえ、将来的に物件を売却するケースはあるので、キャピタルゲインを得ることもあるでしょう。しかし、物件価格は日々変動していく上に、不動産売買には仲介手数料などの諸費用もかかってきます。

そのような状況なので、将来的に物件の価格が予想以上に下落し、売却することで損失(キャピタルロス)を計上することもあります。そのため、メインはインカムゲインなものの、「売却時に売りやすいか?」「価格下落のリスクはないか」という点も考えて物件選びをしましょう。

この売却時(出口)も加味して物件選びをすることは、出口戦略も加味した考えであり、大切な考え方です。たとえば、「現時点ではインカムゲインが高く利回りは高いものの、嫌悪施設が目の前にある」などは、売買価格が下落しやすい物件の典型と言えるでしょう。

出口戦略については、以下の記事でも詳しく解説しています。

出口戦略が重要な理由を理解して最後に笑う不動産投資家になろう

不動産投資のメリット

バランス

ここまでで、不動産投資の概要、およびほかの投資と比較したときの特徴が分かったと思います。次に、不動産投資をすることで、具体的にどのようなメリットがあるか?という点を解説していきます。

年金代わりになる

まずは、以下の理由により不動産投資は年金代わりになるという点です。

  • インカムゲインである
  • ローン支払いが終わる

インカムゲインは安定して継続的に収益を得られ、不動産投資の場合には毎月賃料収入を得ることが可能です。インカムゲインは株の配当などでも得られますが、株の配当は東証一部の平均でも2%を切ります。※1

一方、不動産の利回りは大体4.5%~6%ほど※2であり、インカムゲインを得られる投資の中ではトップクラスの利益と言えます。そのため、年金という安定的にもらえる収入の代わりになるというわけです。

また、不動産投資の最も大きな支出はローン支払いなので、ローン支払いを完済すると利益が増えるのが通常です。仮に、35歳で25年ローンを組み不動産投資したなら、60歳には完済しています。つまり、老後にはローン支払いがなくなり収益が上がっているので、一層年金代わりになりやすいということです。

※1不動産証券化協会、日本相互証券、東京証券取引所(2018年1月))
※2みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート(2018年1月))

現物資産が残る

上述したように、不動産投資はアパートやマンション一室、土地などの現物資産を手に入れます。現物資産であるメリットは以下の点です。

  • 価値がゼロになるリスクが極めて低い
  • 価値の下落が緩やか

たとえば、A社の株を保有していたときに、A社が破綻すれば株の価値はゼロになります。また、ゼロにならなくても、A社が不祥事を起こしたり、業績が低下したりしたときに株価が暴落することはあります。一方、現物資産の場合は価値がゼロになるリスクは極めて低いです。

後ほど「デメリット」で解説しますが、アパートを所有していて、全焼してしまったら建物価値はゼロです。しかし、それでも土地は残っていますし、そもそも災害で建物が全焼・崩壊するリスクは極めて低いです。

また、「A社の株が1か月で半値まで下がる」ということは少なからずありますが、「不動産価値が1か月で半値まで下がる」という事態は極めて稀でしょう。現物資産には、このように資産価値が下落しにくいというメリットがあるのです。

生命保険の代わりになる

不動産投資は基本的にローンを組んで物件取得することが多く、その際は団体信用生命保険(団信)に加入します。団体信用生命保険とは、「借入者が死亡、もしくは高度障害になったときに残債を補填する」という生命保険です。

仮に、ローンが4,000万円残ったまま借入者が亡くなってしまえば、その4,000万円は団信から補填されます。そのため、残された家族はローンを完済した状態の物件を取得できるというわけです。投資の初心者の方はできるだけリスクオフしたいと思いますが、不動産投資にはこんなリスクオフの側面もあります。

条件によっては節税対策になる

不動産投資は以下の理由で節税効果が高いと言われています。

  • 相続時評価額が下がる
  • 減価償却費が高額になる

まず、現金で持っているよりも不動産で持っていた方が、相続税評価額が下がります。そのため、相続税の節税につながるというわけです。また、物件取得費用は、毎年「減価償却費」として経費計上できます。経費計上した分は所得から差し引かれるので、所得税の節税につながるというメリットになります。

インフレに強い

インフレに強いという点は、上述した「現金が保有しているだけで目減りする可能性がある」という点につながります。もう一度思い出して欲しいのですが、インフレ(物価上昇)すれば相対的にお金の価値が下がります。しかし、インフレの状態ということは、一般的には家賃も不動産価格も上がっている状態ということです。

つまり、インフレの状態になるということは、所有している不動産から得る賃料収入・売却益も上がるということです。そのため、インフレ時は現金の価値は下がりますが、不動産の価値は逆に上がるので、保有しているだけで資産が増えている可能性が高いというわけです。

リスクコントロールがしやすい

不動産投資は以下の観点によってリスクコントロールしやすい投資と言われています。

  • 賃貸方法の種類がある
  • 設備、仕様を選べる
  • 家賃設定を自分でできる

端的にいうと、ほかの投資に比べて自分で決められる項目が多いのです。賃貸方法も、サブリースという手法を使えば、不動産投資会社に手数料を支払うことで、空室時も家賃保証が適用されます。

また、アパート経営など一から建築する不動産投資であれば、設備・仕様は自分で選べます。初期費用を抑えた設備・仕様にするのか、比較的ハイグレードにするかは、その物件の立地や客層から判断することができるのです。

さらに、家賃も自分で設定するので、空室リスクが高いと判断すれば家賃を下げるという選択もできます。このように、状況に応じて色々と選択できるので、不動産投資はリスクコントロールしやすい投資なのです。

特殊なノウハウが無くても、知識と調査量で勝負できる

「投資は危険なもの」というイメージの中に、投資は専門的な要素が多いという点が挙げられます。つまり、「自分の知識量では投資しても失敗しそう」と思ってしまうということです。確かに、投資にはそのような専門的な側面もあるでしょう。

たとえば、株式投資であれば、株価チャート、PER、PBR、ROE、ロウソク足など、銘柄選びの方法がたくさん出てきて、それぞれ専門的な知識が必要です。もちろん、不動産投資の物件選びも知識が必要です。しかし、物件選びは単純な話で、以下の点が重要な項目なのです。

  • そこに住みたいと思うか?
  • いくらで買えば採算が合うか?

自分自身も、「どこに住もうか?」「家賃は○○万円まで」という家探しをした経験があるはずです。しかし、「この会社の業績はなぜ良いのだ?」や「円安・円高・・・どちらになりそうか?」と真剣に考えたことがある人は少ないと思います。

つまり、不動産投資の物件選びは身近なものであり、家賃相場や現地の様子、物件の劣化具合などを入念に調べれば、初心者でも勝負できるというわけです。さらに、上述したように不動産投資は、不動産投資会社というアドバイスしてくれる強い味方もいます。

不動産投資で向き合うリスク

ランニングコスト

一方、当然ながら不動産投資にはリスクもあります。前項のメリットを理解した上で、以下のリスクを知り、投資の「ディフェンス」に当たるリスクヘッジをしておきましょう。

空室リスク

不動産投資で最も大きなリスクは空室リスクです。空室リスクを軽減させるためには、以下の点を覚えておきましょう。

  • 物件選びは入念に行う
  • 補修費用を見込んで置く

まず、物件選びは自分の足を使い入念に行いましょう。良い物件選びが空室リスクを軽減する唯一の手段と言っても過言でないほど重要です。朝・昼・晩・平日・休日の街の様子、電車の混み具合、騒音や嫌悪施設など、足を使って調査すると物件の良し悪しは分かってきます。

また、不動産の評価は劣化具合が比例します。そのため、所有している物件の補修費用は、毎月プールしておくことが望ましいです。補修する際には、きちんと競合物件の設備・仕様をチェックしてから行いましょう。過度な補修は収支バランスを悪化させるだけです。

価値低下リスク

価値低下とは「売却価格の下落」と「家賃の下落」の2つの要素がありますが、この2つの原因は同じです。たとえば、以下のことが起これば価値は下落しやすくなります。

  • 周辺に高い建物が建ち陽当たりが悪化
  • 供給過多になりすぎた
  • エリアの人口が減った
  • 競合物件に比べて劣化した

上記の対策も前項と同じく「物件選び」と「競合物件のチェック」に尽きます。周辺に高い建物を建てられる規模の土地はないか?大型の新築マンションが供給される情報はないか?エリアの人口推移はどうか?などを事前にチェックしておきましょう。

また、仮に家賃を下がるとしても、競合物件をチェックしてから下げましょう。一度家賃を下げると入居者が変わるまでは家賃を上げることは難しいので、インカムゲインが長期に渡って減ってしまいます。

借り入れリスク

ローンを組むということは、上述した「レバレッジ効果」もありますが、一方でローン返済が毎月必ず発生するというリスクにもつながります。そのため、ローンを組む際は以下の点を認識しておきましょう。

  • 借入可能額=返済可能額ではない
  • 金利上昇リスク

銀行の借入審査は、借入者の年齢・年収・勤続年数・会社規模・過去の延滞歴・物件の担保評価など、あらゆる要素で審査します。しかし、銀行の審査に通ったからといって、借入金額が自分にとって適正とは限りません。大事なのは、空室・家賃下落の状態でも安定的に返済できるかどうかという点です。

不動産投資会社やFPと相談して、将来的に収支計算をしてから借入額は決めた方が良いでしょう。また、変動金利を組むと金利が上昇して、返済額が上がるリスクがあります。そのため、多少金利が上がっても問題ない金額に押さえるべきです。

流動性が低いリスク

上述したように、不動産は現物資産なので流動性が低いです。たとえば、株であれば金額が合えばネット証券を介して一瞬で売却できます。

一方、不動産投資の場合は、たとえ金額が合っても、顧客を集客して交渉して契約して・・・と手続きが煩雑です。3カ月で売却できれば早い方で半年以上かかるケースも少なくありません。少しでも流動性を高めるために、上述した「出口戦略」を意識した物件選びをしましょう。

天災リスク

実物資産のメリットは上述した通りですが、実物資産は地震や火事・大雨による浸水などのリスクがあります。天災は防ぎようがありませんが、以下の対策があります。

  • 保険への加入
  • 耐震のチェック

ローンを組むと火災保険は強制加入ですし、火災保険は比較的安価なので加入しておくのが無難でしょう。地震保険は任意であり、火災保険の数倍高いです。そのため、そのエリアのハザードマップを見て、揺れやすさ・液状化・洪水・大雨の浸水リスクをチェックしましょう。「地名 ハザードマップ」を入力すると、ネットから閲覧できます。

また、耐震・制振・免震構造など、耐震への対策をチェックしましょう。制振は大規模マンション・ビル、免振はタワーマンションや高層ビルにしか採用しません。そのため、ほとんど耐震構造だと思うので、分かる範囲で地盤の固さや、杭の本数、素材の強度などを確認しておきましょう。

不動産投資会社倒産のリスク

シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営していた、不動産投資会社「スマートデイズ」が破綻したニュースをご存じの方も多いでしょう。簡単いうと、シェアハウスのオーナーからスマートデイズが物件を一括借り上げし、管理運営していました。

しかし、空室率が高くなり、オーナーに家賃の支払いができず、そのまま資金繰り悪化で倒産してしまったという内容です。このように、不動産投資会社に「一括借り上げ(≒サブリース)」を依頼して、管理・運営まで完全に任せる場合は、倒産によって収益を受け取れないリスクがあります。

そのため、一括借り上げの賃貸方法を選択する場合は、特に不動産投資会社の経営状況のチェックは入念に行いましょう。

不動産投資会社の選び方については、以下の記事でも詳しく解説しています。

失敗しない不動産投資会社の比較検討術と厳選した主要15社ご紹介

不動産投資の種類

提案

さて、不動産投資のメリットおよびリスクを理解したところで、次は不動産投資の種類について解説します。不動産投資の種類はたくさんあり、それぞれ特徴があるので、1つずつ理解してどの投資を選択するか判断してください。

不動産ごとの運用方法やその他の違い

次項より、具体的に不動産種類による運用方法やその他の違いを解説していきます。色々と違う点はありますが、不動産の種類によって大きく変わる点は以下の点です。

  • 初期費用
  • 収益
  • 難易度

上記の点を頭に入れつつ、以下より項目ごとにご確認ください。

区分所有

区分所有とは、マンションや店舗、事務所の1区画を所有するということです。その所有した区画に、賃借人や法人などを誘致し賃貸借契約を結びます。

ワンルームマンション

ワンルームマンションは、以下のように不動産投資の初心者が最も行いやすい投資と言えます。

初期費用収益難易度
低い低い低い

ワンルームマンションは10㎡台の広さからあるので、初期費用は不動産投資の中で最も低いです。ただ、賃料設定も安いため収益も低くなります。とはいえ、借入額も少額であり、ターゲットである単身者は賃貸ニーズが高いので、賃借人も付きやすく初心者向けの投資と言えるでしょう。

区分店舗

区分店舗とは、店舗用のテナントを購入し、店として賃貸借契約を結ぶという方法です。

初期費用収益難易度
やや低い~中程度やや低いやや高い

区分店舗は初心者にあまりおすすめはできません。というのも、店舗のニーズが素人に分かりにくいからです。たとえば、「○○線××駅 徒歩5分」という立地で、そこが居住用であればニーズが高いか低いかは判断しやすいです。

しかし、店舗となると、どのような業態の店舗が向いているのか?集客力はあるのか?競合する店舗は何のか?客層はマッチしているか?など全く別の視点になるのです。そのため、ワンルームマンションよりは賃料は高めに設定できますが、難易度は高いと言えます。

区分事務所

区分事務所とは、店舗ではなく法人や個人事業主の事務所として使うことです。

初期費用収益難易度
やや低い~中程度やや高い中程度

区分事務所は店舗よりは難易度は低いです。なぜなら、店舗はその店舗で販売を行いますが、事務所はオフィスとして利用するからです。つまり、客層は?集客力は?などは考えなくて良い分、店舗よりはイメージしやすいでしょう。とはいえ、事務所としてのニーズがあるかは分かりにくいので、ワンルームよりは難易度が高めです。

戸建

戸建の不動産投資は、投資用に戸建を購入し、その戸建を賃貸物件として運用することです。

戸建賃貸

戸建賃貸は、戸建を1棟、もしくは複数棟購入して、賃借人を付けます。

初期費用収益難易度
中程度やや低い~中程度中程度

戸建はワンルームと違い、土地代もあり建物規模も大きいため初期費用が高くなります。また、その影響で家賃も高くなりがちなので、賃借人が付きにくく収益を上げる難易度は中程度言えるでしょう。初心者でも戸建賃貸は可能ではありますが、ワンルームの方がおすすめです。

賃貸併用住居

賃貸併用住居とは、戸建に自ら住みつつ、一部を賃貸用として運営することです

初期費用収益難易度
やや高いやや高い中程度

たとえば、3階建ての延べ床面積200㎡の戸建を建築します。その2階・3階部分に自分が居住し、1階部分に1Kの部屋を3部屋つくって運用するイメージです。自分たちが住む戸建てよりも大きな戸建てを建築するので初期費用は多少高くなります。

ただ、初期費用の中には自分たちの住居費も含まれており、区分所有とは違い複数の部屋から賃料収入があるので、収益は高くなります。初期費用の高さと、複数戸の運営ということで難易度はワンルームよりは高いと言えるでしょう。

アパート

アパートの不動産投資とは、アパート一棟を建築、もしくは中古を購入して運営する方法です。

木造アパート

木造アパートを建築、もしくは中古を購入し、一棟丸ごと運営する方法です。

初期費用収益難易度
やや高いやや高い中程度

木造とはいえ、アパート一棟の建築費は普通の戸建より高くなることがほとんどです。その代わり、2階建ての木造アパートでも5~6戸ほど運用できるので、収益は高くなります。木造アパートはワンルームマンションよりは難易度が高いですが、比較的初心者でもはじめやすい不動産投資です。

鉄骨アパート

3階建て以上のアパートであれば、木造でなく鉄骨アパートになるケースが多いです。

初期費用収益難易度
高い高いやや高い

木造アパートと似ていますが、素材的に初期費用が高くなり、規模が大きくなります。

マンション

マンションとは、マンション一棟を建築、もしくは中古を購入し運営する不動産投資です。

RC造

RC造は「鉄筋コンクリート造」で、中規模~大規模マンションに採用されます。

初期費用収益難易度
非常に高い非常に高い非常に高い

RC造のマンションだと10数戸以上の部屋を運営する規模なので、初期費用は軽く億を超えます。その代わりに、家賃も高く運用する部屋も多いので、収益が高いです。ただ、あまりに初期費用が高くなりすぎるので、初心者に向いている投資とは言い難いでしょう。

SRC造

SRC造は「鉄骨鉄筋コンクリート造」でRC造より強固なつくりのため、大規模マンションに採用されます。

初期費用収益難易度
ものすごく高いものすごく高いものすごく高い

RC造よりワンランク上の投資なので、こちらも初心者に向いているとは言い難いです。

鉄骨造

鉄骨造は、RC造・SRC造よりも強度に劣るマンションなので、小規模マンションに採用されます。

初期費用収益難易度
かなり高いかなり高いかなり高い

上記3点は規模によります。いずれにしろRC造やSRC造よりは安価になりますが、それでも億は超えてくるので難易度は高いと言えます。

ビル

ビルとは、ビルを一棟所有して運用することです。

オフィスビル

オフィスビルを購入して、テナントとして法人を誘致します。

初期費用収益難易度
ものすごく高いものすごく高いものすごく高い

規模にもよりますが、オフィスビルがある立地は都心や駅前の好立地が多いため、マンションよりも取得費用は高くなる傾向にあります。したがって、難易度も高いです。

雑居ビル

雑居ビルは、オフィスだけでなく住居を含む色々な業態の店が入っているビルです。

初期費用収益難易度
非常に高い非常に高い非常に高い

オフィスビルよりは立地面や規模面で劣ることは多いですが、それでも初期費用は非常に高くなります。そのため、難易度も高く初心者向きとは言い難いです。

土地

土地とは、所有している土地を活用して収益を上げる方法です。

駐車場経営

駐車場経営とは、コインパーキングとして運用したり、月極駐車場として運用したりすることです。

初期費用収益難易度
非常に低い非常に低い非常に低い

月極駐車場の場合は、区画割をするだけなので初期費用は非常に低いです。コインパーキングの場合も、コインパーキング業者が負担するケースがほとんどです。駐車場経営は、収益は低くなりますが、難易度も低いので初心者には向いている投資と言えます。

とはいえ、広い土地がないと大きな収益を生み出すのは難しいので、上述した年金代わりなどの用途としては少々物足りないかもしれません。

転売

土地の転売は、土地を安く仕込み高く売却することで収益を得ます。

初期費用収益難易度
高い高い高い

立地や規模にもよりますが、土地の取得費がかかるので初期費用は高いです。成功すれば収益は高いですが、そもそもプロでも見極めが難しいレベルです。そのため、「元々持っていた土地がたまたま高く売れた」というようなケースはあるものの、初心者が狙って行うのは難しいと言えます。

失敗しない物件選びの鉄則

チェック

次に、失敗しない物件選びの鉄則を解説します。100%成功する物件選びはありませんが、以下を知っておくと失敗しない物件を選べる可能性がグンと上がるでしょう。 あらゆる情報を集めて検討する まずは、以下のようにエリアに関するあらゆる情報を集めましょう。

  • 人口推移
  • 駅の乗降客数
  • 周辺地価の推移
  • 路線価
  • 開発計画
  • 商業施設の利便性
  • 医療施設の利便性
  • 公園の数や遊びやすさ

要は、そこは人が集まるエリアか?周辺の土地の価値は上昇しているか?今後、資産価値が上がるような要素はあるか?施設の利便性は高いか?という点を調べます。基本的にはネットで調べる方法で良いです。不動産投資は、上記のように株式投資などのほかの投資よりも、自らデータを集めることが利点なので、存分に活用しましょう。

利回りだけを見て決めない

物件を決める要素に、上述した実質利回りがあります。しかし、利回りが良い物件ということは、極端に物件価格が安いケースが多いです。ということは、その物件は安く売っている理由が必ずあります。たとえば、嫌悪施設があったり、利便性が極端に悪かったり、近隣住民に問題があったり・・・です。

確かに、他の物件が実質利回り5~6%くらいの中、その物件の利回りが10%以上であれば目を惹きます。しかし、その時は一旦落ち着いて、特に現地調査を入念に行いましょう。問題がなければ「掘り出し物物件」として購入を検討して良いですが、安易に飛びつくのは危険です。

実際に住む人の構成と生活パターンを想像する

そのエリアのことをある程度調べたら、以下のようにそこに住む人の家族構成と生活パターンを想像しましょう。

  • 単身者?夫婦?家族連れ?
  • 共働き?専業主婦?学生?
  • 都市部へのアクセスを重視する?生活環境を重視する?
  • 商業施設は必須?治安はどのくらい重視しそう?

たとえば、「女性の単身者が多そうなエリア」と「家族連れが住みそうなエリア」ではニーズが異なります。女性単身者であれば、駅から近く、防犯面に優れているものの、特に広さやハイグレードな設備を求めないかもしれません。

一方、家族連れであれば、多少駅から離れても広さ重視かもしれません。また、都心へのアクセスは妥協できるかもしれませんが、商業施設が遠い立地は検討しない可能性があります。このように、ターゲットを定めることで、物件のニーズが見えてくるのです。

現地調査は徹底的に

現地調査は必ず自分で入念に行いましょう。昼と夜で違う顔を持つ街もありますし、平日と休日で雰囲気が異なるかもしれません。また、駅までの道のりや商業施設までの道のりで、歩道が狭かったり、長い信号待ちがあったりすると、距離的に近くても魅力は半減します。

そして、裏通りを歩かないと気づかない嫌悪施設があったり、建物が建つリスクのある土地(空き地や駐車場など)を発見できたりします。

信頼できる不動産投資会社を選ぶコツ

さて、上述したように不動産投資の場合は、プロである専門家の助言を聞くことができます。そのプロの中で、不動産投資会社は重要な役割であり、良い物件選びには欠かせない存在と言えるでしょう。そんな不動産投資会社を選ぶコツを解説します。

必ず複数社を比較検討する

まずは、複数社を比較検討することです。というのも、不動産はエリアによって客層も違えば、周辺環境やメリット・デメリットも大きく異なります。そのため、不動産投資会社にとって得意なエリア・不得意なエリアがあるのです。また、複数の不動産投資会社の言い分を聞くことで、どの投資会社の言葉が信用できるかが段々と分かってきます。

無料で使えるサービスは全て利用する

不動産投資会社が開催しているセミナーや個別相談会は、大手の不動産投資会社だとしてもほとんど無料で実施しています。セミナーは情報の宝庫ですし、個別相談会は些細なことでもプロが答えてくれる貴重な場です。

また、特にセミナーも個別相談会も、その投資会社の社員が対応することが多いので、実際に自分の担当する会社の印象が分かります。会社の印象は、複数社を比較し会社の信頼性を確かめるときの、「営業マンを見極める」という判断材料にもなるのです。

長期的に付き合う事を念頭に置く

不動産投資会社を選ぶときには、基本的は長期で付き合う前提で検討しましょう。といのも、上述したように不動産投資の基本はインカムゲインであり、10年20年と運用していくからです。そのため、長期に渡って相談できる不動産投資会社をパートナーにした方が、将来的にも心強いです。

その見極めには、営業マンの質やセミナーの内容、エリアの得手不得手も重要ですが、会社の規模や実績なども加味しましょう。その点を加味しないと、そもそもその不動産投資会社自体が長期に渡って経営できるかの判断ができません。

完全初心者が大家さんになるまでの3ステップ

最後に、初心者の方が大家になるまでの、以下3ステップを解説します。

  • 空いた時間に勉強
  • 最低でも100万円の自己資金
  • はじめは小さい物件からはじめる

空いた時間を少しずつ勉強にあてる

まず、空いた時間を少しずつ勉強にあてましょう。勉強するコツとしては、信頼できるサイトを見つけることです。そのサイトに載っている記事を時間のある時に読むことで、少しずつ不動産投資に関しての知見を蓄えられます。

そうすると、どんどん気になることが出てくるので、時間のあるときに1つずつその気になることを調べていくようなイメージです。ネットや書籍などの情報収集がある程度終わったと感じれば、次は上述したセミナーや個別相談会を利用しましょう。まだ、「不動産投資をはじめるか決めていない」という状態でも全く問題ありません。

最低でも100万円の自己資金を貯める

仮に、中古のワンルームを所有し大家になる場合でも、仲介手数料などの諸費用が100万円ほどかかります。もちろん、諸費用額は物件によるので100万円以下の場合もありますが、空室時などを見越して自己資金には余裕を持った方が無難です。

初期費用を含めてすべてのお金を借りることも不可能ではありませんが、審査も厳しいですし、自己資金ゼロはさすがにリスクが高いです。そのため、現在自己資金がない方は、勉強をしながらコツコツ100万円は貯めましょう。

融資無し!はじめは小さい物件から

最低でも自己資金は100万円ほど貯めるべきですが、一番の理想は融資を受けずに小さい物件から始めることです。上述したように、一番ハードルが低い不動産投資でいうと、ワンルームの区分所有でしょう。

中古であれば数百万円ほどの物件もありますので、数百万円程度で融資無しの不動産投資も可能です。とはいえ、上述したように安すぎる物件は問題物件の可能性もあるので、慎重に調査することが重要です。小さい物件なのでリスクは小さいですが、収益を上げなければ意味はありません。

不動産投資における自己資金については、以下の記事でも詳しく解説しています。

不動産投資と自己資金の深い関係とアパマン投資で最低限必要な自己資金額

まとめ

このように、不動産投資は比較的安定して収益を上げられる投資であり、初心者でもはじめやすい投資と言えます。もちろん、ローンを組んだり、価値が低下したりとリスクもありますが、入念な調査や事前に知識を得ておくことでリスクヘッジは可能です。ぜひ上述した点を理解し、より良い物件を選べるようにしてください。

最後に、不動産投資を一から理解するためには情報収集が大切です。 たった1分の申し込みで複数社の比較ができるOh!Yaの一括資料請求を是非活用しましょう。

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