いますぐ読むべき不動産投資本6冊を紹介!
By Oh!Ya編集部
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不動産投資の基本的な情報であれば、ウェブサイトやブログ記事から得られます。しかし一方で、成功者の苦悩や経済的成功までのサクセスストーリーや、専門家だけが持つ専門性の高いノウハウはなかなか無料では手に入らないものです。
そこで、不動産投資にまつわる一連の基礎知識を身に付けたあとは、ネットだけでなく本からも情報収集することをおすすめします。
いますぐ読むべき不動産投資本6冊
不動産投資の本は数多くあり、毎月続々と新タイトルが出版されています。これら全てを読むほど時間を確保できないため、不動産投資本を選定するときには以下のようなポイントに着目してください。
- 情報が時代遅れではないか
- どのレベルの人に向けた本なのか
- どのような立場・職種の人が書いた本なのか
不動産投資の基本は昔から変わらないといっても、税制や社会情勢など運用に影響する要素は刻一刻と変わりつつあります。特にいまは「不動産バブル」と呼ばれるほどのブームが訪れており、不動産価格が低かった一昔前の手法では通用しなくなっているのです。
そこでこの項では、2018~2019年のあいだに発売された新刊を中心に、各分野の専門家が執筆した不動産投資本を6冊ご紹介します。
ずっと持ち歩きたい不動産教科書の決定版
初心者から経験者まですべての段階で差がつく!不動産投資 最強の教科書―投資家100人に聞いた!不動産投資をはじめる前に知りたかった100の疑問と答え
- 著 者:鈴木 宏史さん(不動産鑑定士兼不動産投資家)
- 出版社:東洋経済新報社
- 発売日:2018年10月5日
初歩的な内容から実践的なノウハウまで、Q&A形式で分かりやすく展開される「不動産投資の教科書」に相応しい一冊です。
不動産投資において、小さなミスは経験値として蓄積されていきますが、致命的な失敗は一度だけでも投資家人生を終わりに追いやります。そういった大きなミスをして、不動産投資の素晴らしさを知らないまま退場してほしくないという思いから、鈴木さんは本書の執筆にいたったそうです。
とにかく簡潔でどこから読んでも勉強になる
ストーリーではなくQ&A形式なので、見出しから気になるテーマを見つけてすぐに読み始めらることがメリット。最初から最後まで高度なQ&Aばかりではなく、以下のような初歩的な質問にも丁寧にも回答があります。
- 不動産投資を始めるには遅いですか?
- 配偶者の反対をどう説得すれば良いですか?
- どんな不動産業者にアプローチすれば良いですか?
ほかにもリタイア生活についての質問、人生を変えるためのマインドセットなど、不動産投資に関するあらゆる問いが寄せられていました。不動産投資について漠然としたイメージはあるものの、具体的にどのような行動をすれば良いのか分からない人におすすめの本です。
セミリタイアしたい会社員に向けた実践的ノウハウ本
100万円以下の資金で夢ツカモウ! 「家賃収入」でセミリタイアして「世界1周」旅行に行く方法!
- 著 者:ふんどし王子さん(元サラリーマン投資家)
- 出版社:ごま書房新社
- 発売日:2019年2月28日
ふんどし王子さんは、健美家でコラムニストとしても活動している元サラリーマン投資家の1人。本書は不動産投資だけにフォーカスしているわけではなく、いかにして経済的成功を収めるかというテーマで展開が進みます。
格安不動産から運用を始める方法の解説に始まり、世界一周を経て「日本は簡単に豊かになれる国だ」と確信した経験をシェアするなど、ふんどし王子さんの実体験をもとにしたオリジナリティの高い内容です。
また本書には、少ない資本金から経済的成功を収めた事例が複数紹介されており、ふんどし王子さん以外の投資ノウハウを知ることも可能です。そして、最後は「貨幣経済から信用経済への移行」をテーマに、インターネット最盛期を賢く生き抜く考え方について触れられています。
有名な主婦大家による女性のための不動産投資本
コツコツ月収80万円!主婦大家“なっちー”の小さな不動産投資術。
- 著 者:舛添 菜穂子さん(主婦兼不動産投資家)
- 出版社:ごま書房新社
- 発売日:2019年1月30日
主婦大家として知られる舛添さん(通称:なっちーさん)による、主婦に向けた「少額不動産投資のすすめ」ともいえる一冊。
区分マンションやマイホーム投資、レンタルスペース投資など小さく始められる資産運用にフォーカスし、舛添さん自身が経験したトラブルを交えつつ話が進みます。
自身の経済状況にあった「背伸びしない投資術」で、一般的に主婦には不利だといわれる不動産投資を成功させるノウハウが詰まっており、主婦投資家を目指す方にはピッタリな本です。
税金に強くなり賢く利益を追求したい方におすすめ
不動産投資のお金の残し方 裏教科書 税理士大家さんがコッソリ教える
- 著 者:石井 彰男さん(税理士兼不動産投資家)
- 出版社:ぱる出版
- 発売日:2018月7月28日
著者の石井さんは不動産投資を始めたばかりのころ、確定申告に関する全ての業務を税理士に一任していました。初めこそ「税金に関するプロ」だから大丈夫だろうと安心していましたが、毎年の高すぎる税金に違和感を覚え始めます。
そこで、石井さん自身が資料を取り寄せて会計処理を確かめてみたところ、経費として申告できる出費がほとんど省略されていたのです。節税意識のない確定申告による損失は、おおよそ500万~300万円だったと本書では語られています。
この一件で税理士を信用できなくなった石井さんは、自身で会計処理の勉強を始めたことをきっかけに、自身のような不遇を受けている投資家を救うため税理士試験に挑戦。いまは税理士兼不動産投資家として、多くの不動産投資家をサポートしています。
不動産購入から法人化まであらゆるシーンの税金を解説
不動産投資家としての経験がある石井さんの節税アドバイスは、どれも説得力があり目から鱗が落ちる情報ばかり。黒字運用を目指すノウハウの解説から始まり、どのようにしてキャッシュフローを維持しつつ資産を拡大していくのか、ロジカルかつ具体的に解説されています。
全ての内容が節税というわけではなく、不動産投資の一連の流れを追いながら税金について解説が挟まれるので、投資初心者が場面をイメージできないまま置いて行かれることはありません。
多くの不動産投資家が知りたい「法人化」についても詳しく言及されており、初心者からベテランまで役立つ一冊です。
大家業における収支計算の本選びに迷ったらコレ!
不動産投資専門税理士が教える 不動産投資の「収益計算」 本格入門
- 著 者:稲垣 浩之さん(税理士)・中川 理さん(不動産投資実務家)
- 出版社:ソシム
- 発売日:2018年12月25日
2018年から2019年にかけて多数発覚した不正融資の実態から、各金融機関の融資審査はより厳しいものになっています。そういった状況のなか、より正確な投資計画・決算書の作成が必要になるとして、税制・トレンド面から収支シミュレーションを解説したのが本書です。
本書には、中川さんが利用しているシミュレーションをベースにした「オリジナル収支計算シミュレーション」が付属しており、本書の内容とあわせて利用することでプロ水準の収支計算が容易に再現できます。
収支計算といえば、投資家たちが避けがちなテーマの代表格であるため、本書を読めば同レベルの不動産投資家より一歩リードできるはず。中級者~上級者におすすめできる、いつも手元に置いておきたい一冊です。
「専門家の実務」という視点から不動産業界を勉強できる一冊
- 著 者:池田 浩一さん(不動産コンサルタント)
- 出版社:ソーテック社
- 発売日:2018年6月21日
本書は不動産投資のノウハウではなく、不動産業界に身を置く「専門家の実務」にフォーカスした本です。有限会社ハウスコムを立ち上げ、不動産コンサルタントとして働く池田さんの知見が詰まっており、図解やイラストをフル活用した分かりやすい構成が特徴。
10章からなる内容を完読すれば、不動産業界の営業術から成約後のアフターフォローまで、プロに求められている全ての知見を得られます。
ネット学習では難しい「体系的な専門知識の勉強」が容易
たとえば宅建業者は、買主目線で目星を付けた不動産を調査するとき、「曜日・天気・時間帯」など条件を変えながら周辺エリアの様子を見ます。
こうして手間をかけてリサーチを行うことを、池田さんは「トライアングル調査」と呼んでおり、調査によって以下のような変化に気付くのだといいます。
- 低地にあるため雨天後はしばらく路面が濡れたまま
- 隣家から決まった時間帯にピアノの音が鳴り始める
- 深夜営業の店舗が多く、夜遅くまで騒ぎ声がうるさい
- 同じ場所・時間帯であるのに冬場はほぼ日が当たらない
投資初心者が一度や二度で終わらせがちな現地調査を、宅建業者は条件を変えて何度も行っていると分かります。
こうした専門家水準のノウハウ解説、および「そのノウハウを行う理由や根拠」がいくつも紹介されているので、よくある投資家目線で書かれた本とは違った情報を得られるのです。
多忙なら電子書籍版の利用がおすすめ
電子書籍といえば、Amazonが提供する「Kindle」が有名。新刊はKindle化するまでに時間のかかるタイトルもありますが、今回ご紹介した作品のいくつかはすでにKindleとして配信されています。
電子書籍のメリットを参考に、紙媒体の本と使い分けてみてください。なお、いつまでもKindle化しないタイトルが一定数あるため、必ずKindleとして配信される保証はありません。
スマートフォンで読みたいときにすぐ読める
電子書籍は、自宅にいながら手軽に購入できるほか、スマートフォンやタブレットに保存していつでも読めるというメリットを持っています。極力荷物を増やしたくないサラリーマンの通勤シーンにおいて、電子書籍が持つ優れた携帯性は魅力的です。
スマートフォンやタブレットの容量に空きがある限り、何冊でもメモリー内に収容できるため読みたい本を入れ替える必要もなく、毎日の通勤時にスマートに情報収集ができます。
電子書籍バージョンなら片手で読書ができる
紙の本であれば、片手で読めるのは文庫本サイズがギリギリ。それ以上に大きなものや、ハードカバーの本は両手で支える必要があるため、乗客が多い電車のなかで読み進めるのは困難です。
しかし、電子書籍はワンタップで次ページ・前ページに移動できるので、電車内の窮屈なスペースでもストレスなく読めるのです。また、しおり機能やメモ機能が搭載されており、帰ってからじっくりと読み返したい場所を保存しつつ、どんどん読み進められる手軽さがあります。
スマートフォンの読み上げ機能も利用可能
電子書籍は自動車通勤のサラリーマンには無縁だと思われがちですが、スマートフォンの大部分に搭載されている「音声読み上げ機能」を使うことで、内容を耳から取り入れることが可能です。
自身で読み進めて能動的にインプットするのではなく、耳から自然にインプットできる受動的な学習法であるため、活字が苦手だという人にも適しています。イヤホンさえ付ければ公共の場所で問題なく使えるため、通勤時だけでなく休憩時間や昼食時にも勉強ができる、優れた学習方法です。
多くの人に読まれている部分だけ読める
Amazonが提供する電子書籍サービス「Kindle」で配信される人気書籍は、ポピュラーハイライトと呼ばれる機能により、多くの人が重要情報だと捉えてマーキングした場所を確認できます。これを利用すればパラパラと速読しつつ、大勢が注目した部分とその周辺だけを重点的に読むことも可能。
比較的目立たない機能ですが、時間のない人の効率的な情報収集をサポートする、意外な便利機能として知られています。
不動産投資は知識が豊かな人だけが成功する
本を読んで他人の実体験から学んでいる人や、あまり勉強せず営業マンに勧められるまま契約を決める人など、不動産投資家にもさまざまなタイプが存在します。このうち、より成功率が高いのは、間違いなく「本を読んで勉強している人」です。
紹介した本にも記載されているように、不動産業界は情報弱者が痛い目を見る弱肉強食の世界。何の知識もないまま投資を始めれば、不利な条件を押し付けられて退場させられてしまうシビアな業界なのです。
こうした激しい競争のなかで身を守るには、自身で勉強するほかありません。ネットで情報収集するのはもちろん、一歩抜きん出るには不動産投資本で密度の高い知識を吸収するのが望ましいです。
なお、おすすめの本は当メディアの「【厳選6冊】不動産投資を始めるあなたが読むべき名作リスト」でも紹介しています。
まとめ
今回は、新しく発売された優良な不動産投資本をご紹介しました。どの本も経験豊富な投資家や専門家が手がけており、内容のクオリティは素晴らしいものばかりです。
現状の自身のレベルにあわせて、いま知りたいと思うテーマの本を手にしてみてください。