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勝ち続けるために覚えておきたい投資理論18選

By Oh!Ya編集部

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勝ち続けるために覚えておきたい投資理論18選

体系化された理論は、難しい投資判断を迫られる局面で非常に有用です。

もちろん、ただ説かれるがままにお金を動かすのは危険ですが、自身の頭で考えた理屈を補強したり、思考の材料とするのに、先人の知恵が役立つことは間違いのないことでしょう。

このページでは、主だった金融商品のジャンルごとに、押さえておきたい投資理論をまとめてみました。

金融工学に関する理論

本の上に立つ人形

まずは、金融工学について取り上げます。

金融工学とは、主に技術分野で活用されてきた工学的なノウハウを、金融に応用した学問。

経済学のほか、数学や統計学、ITテクノロジーなども組み合わせ、日々金融市場に飛び交っている膨大なデータを効率的に分析し、利益につなげようという目的がその主眼です。

1970年代ころにアメリカで登場した比較的新しい分野ですが、金融工学に基づいた金融商品が世界的な金融危機を招いたこともあり、現在もその在り方を巡って、活発な議論が交わされています。

現代投資理論(現代ポートフォリオ理論)

現代投資理論は、資産をどのような割合で投資商材に配分すべきかを論じた理論。1952年に、アメリカの経済学者であるハリー・マックス・マーコウィッツ氏によって発表された論文が下地になっています。

リターンとリスクを数値化して、最大限利益を得られる資産配分を決める、というのが現代投資理論の要旨。リターンは収益率、リスクは収益率の標準偏差として扱い、よりリスクが低く、リターンの大きい投資商材の組み合わせを、計算によって導き出していきます。

投資商材の価値の変動を個別に見極めるのは非常に困難ですが、複数の投資商材を組み合わせることで、ある程度リスクとリターンのバランスを最適化できる点が、現代投資理論の魅力です。

ブラック=ショールズの方程式

ブラック=ショールズの方程式は、1973年に、アメリカの経済学者であるフィッシャー・ブラック氏とマイロン・ショールズ氏によって発表された、金融派生商品の価格評価に関する方程式のことです。

市場から手軽に得られるデータを使い、さまざまな金融派生商品の価格を算出できることから、発表当時、投資家をはじめとする金融関係者から絶大な支持を得ました。

両名は、この方程式を発見した功績によって、ノーベル経済学賞も受賞しています。

確率的には起こる可能性の低い(しかし実際は確実に起きている)不測の事態まではカバーしきれないものの、数学的根拠に基づいて理論価格を算出できる同方程式は、現在も金融業界で広く活用されています。

アセットアロケーション理論

アセットアロケーション理論は、前述の現代投資理論に基づいて投資配分を決める理論です。

どれか1つの金融商材に集中して投資をするのではなく、数値化したリスクとリターンに基づいて、複数の金融商材を組み合わせる形で資産運用を行います。

たとえば単純に株式のみに投資をする場合と、株式と先進国の国債を組み合わせて投資をした場合とでは、長期的には後者の方がよりリスクを抑えて、かつ高利回りが期待できる傾向があります。

あくまで可能性の話ですが、このように複数の可能性を数値から判断して、投資判断の1つの指針とするわけです。

資本資産評価モデル

資本資産評価モデルは、1960年代にアメリカの経済学者、ウィリアム・シャープ氏やジョン・リントナー氏によって発表された、投資家がある金融資産に期待するリターンを算出するモデルです。

CAPM(Capital Asset Pricing Model)理論とも呼ばれており、ある株式に対してどのくらいのリターンが見込めるかの期待値を算出する目的で、投資家だけでなく企業の経営層などにも活用されています。

ただ、この理論の前提には少々強引な仮定もあり、数値の信ぴょう性についての議論が現在でも行われています。

とはいえ一定の状況下で参考になることは間違いなく、今後投資について深く学んでいくなら、ぜひ理解しておきたい理論の1つと言えます。

リスクバジェッティング

バジェッティングは、予算を割り振るという意味の英単語です。

リスクバジェッティングとは、手持ちの資産に対して、あたかも予算のように、許容できるリスクを配分するという投資方法。

リスクはVaR(Value at Risk)と呼ばれる数値で算出されており、投資商材の運用状況を確認する際、もしリスクの合計値が許容範囲を超えている場合は、適宜運用方法が見直されます。

リターンではなくリスクを重視して投資行動を調整していくのが大きな特徴で、リスクコントロールが重要視される年金の運用などで採用されています。

リスクパリティー戦略

パリティーとは、均等という意味の英単語。

リスクパリティー戦略とは、投資リスクを軽減するため、リスクの割合が均等になるように金融資産を保有するという危機管理方法です。

たとえば株式のリスクを10、債券のリスクを2とした時、債券を株式の5倍の割合で保有すれば、リスクは均等になります。もし株式のリスクが下がった場合は、株式の割合を増やし、債券の割合を減らして、再びリスクが均等になるように調整していきます。

リスクパリティー戦略は、欧米諸国が年金を運用する際に採用していることでも知られています。金融市場を左右するほどの莫大な金額がこの戦略をベースに動かされるため、巨大投資家の動きを把握するためにも、ぜひ把握しておきたい理論の1つと言えます。

投資家の心理に関する理論

色見本

投資においては重要なのは、経済知識だけではありません。経済を動かすのは人間であり、人間は時に理屈では予測できない行動を取ります。

そうした行動の根底にある心理を投資に応用するため、いくつもの理論が体系化されています。

以下に、代表的なものをピックアップしてみましたので、参考にしてみてください。

神経ファイナンス

神経ファイナンスとは、さまざまなシーンで下される投資判断について、神経学的なアプローチで分析を行おうという学問です。

自分の判断で投資を行っているつもりでも、その判断の大部分は無意識下で自動的に行われます。この「自動的な判断」の謎を解き明かすことができれば、素人投資家であっても優秀な投資家と同じパフォーマンスで資産を運用できるかもしれません。

また、そこまでは行かなくとも、人の無意識下の投資行動に影響を与えている要因を特定できれば、少なからず運用効率を高められるはずです。

大規模な金融危機の状況を再現した心理実験では、被験者たちに当時の投資家と全く同じパニックが見られた、という結果も出ています。

反射的に起こる反応は押さえられないかもしれませんが、その反応に対する知識をあらかじめ身に着けておけば、万が一の時にも冷静に対処できる可能性が高まります。

神経ファイナンスの応用範囲は非常に幅広く、勉強のしがいがある分野と言えるでしょう。

行動ファイナンス

行動ファイナンスは、心理学をベースに人の経済活動を解き明かしていこうという研究分野です。

人間が行う不合理な判断を、実験等により体系化して理論に落とし込んでいくアプローチが主流となっています。

もっともわかりやすいのは、思い込みに関するもの。たとえばコインを投げて何回か続けて同じ面が出ると、人はそこに何か理由を見出そうとします。

「次も同じ面が出るだろう」「次こそ違う面が出るだろう」という具合です。

たとえ客観的に算出される確率とかけ離れていても、観察した事実をベースに不合理な判断をしてしまう傾向が、人間にはあります。

行動ファイナンスの知識は、そうした人の不合理な経済活動を理解するのに役立ちます。

プロスペクト理論

プロスペクト理論は、行動経済学の分野が挙げた代表的な功績の1つ。提唱者であるダニエル・カーネマン氏は、2002年にノーベル経済学賞を受賞するなど、世界的にもその有用性が認められています。

どういう内容かというと、「利益が得られる状況では、人はより確実に利益が得られる選択を優先し、損失を被る状況では、より損失が小さい選択を優先する」ことを示す理論です。

「コツコツドカン」とプロスペクト理論

株式投資やFXの世界では、「コツコツドカン」という表現があります。これは、コツコツ積み上げた小さな利益が、一度の損失でドカンと失われてしまう状況を表現したもの。

一見偶然のように思えますが、プロスペクト理論を知ると、コツコツドカンが偶然ではなく必然で起こることがわかります。

「長く持っていたら値下がりして利益がゼロになるかもしれない」という心理から、利益が膨らむ前に手放してしまう。

「長く持っていれば値上がりして損失をゼロにできるかもしれない」という心理から、損失が膨らみ続けても手放せない。

このような状態に陥ってしまうわけです。あくまで傾向の話ですが、コツコツドカンという表現が存在すること自体が、プロスペクト理論の信ぴょう性を裏付けているとも言えるでしょう。

ちなみにプロスペクトとは、期待や予想を意味する英単語。期待によって合理的な判断ができなくなる、という事実は、投資をする上でぜひ肝に銘じておきたいところです。

フォン・レストルフ効果

フォン・レストルフ効果とは、ユニークなものが際立って印象的に見えてしまう心理を表現したもの。別名、孤立効果や奇異性効果などとも呼ばれています。

就職活動やマーケティング等の分野では、フォン・レストルフ効果をポジティブに活用することも少なくありません。

しかし、投資の分野では、この心理効果によって誤った投資判断をしてしまう可能性も。

たとえばニュースで大きく取り上げられたり、価値が急騰している投資商材を見ると、その商材についてとくに知識もないのに購入したくなってしまうことがあります。

自分では冷静に判断しているつもりでも、そのモチベーションは、単純に「目立っていたから」というものかもしれません。こうした思い込みを排除するためにも、投資を行う際は、判断の根拠を多角的に検証することが大切です。

認知バイアス

認知バイアスは、思い込みによって事実とは違う認識をしてしまう心理効果を指します。

都合の悪い情報を無視する正常性バイアスや、一度ネガティブなことが起こると、関連するもの全てにイヤな印象を持ってしまう消極的バイアスなど、状況によってさまざまな種類があります。

多くの人は、自分が理性的に物事を判断できると考えています。しかし認知バイアスについて知ると、そうした判断に対する根拠がどれほど薄いものであるかを思い知らされます。

認知バイアスについて勉強することは、投資だけでなく、私生活においても、失敗を回避する上で役に立つはずです。

サンクコスト効果(コンコルド効果)

サンクコスト効果、別名コンコルド効果は、失ったコストや時間を取り返すために身動きができなくなってしまう人間心理を指した言葉です。

人は、支払った労力やお金に対して、対価を求めるものです。「たとえすぐにはリターンが得られなくとも、いずれは必ず回収して見せる」、というような心理が働きます。

しかし、そうした判断に合理的な根拠があるケースは多くありません。大抵の場合、いたずらに損失を膨らませるだけで終わります。

なにか損失が発生した場合に、撤退するか、続行するかを判断するときは、冷静かつ多角的な判断が不可欠と言えます。

ハーディング効果

ハーディングとは、群れを意味する英単語。その名の通り、右へ倣えの群れになりたがる心理を指した言葉です。

たとえ論理的な結論とは違っていても、大多数の人が行っている行動には、何か圧力のようなものがあります。また、人と同じ行動を取ることに安心感を覚えるのは、本能的に仕方のないこととも言えます。

とはいえ、投資は自己責任。人と同じ行動を取るときは、単純に真似をするのではなく、自身の頭で考えた明確な根拠を持っておくことが大切です。

株式投資の手法に関するもの

ロウソクチャート

手軽でありながら、継続的に儲けを出すのが難しい株式投資。

古今東西さまざまな理論が体系化されていますが、どの理論にも一長一短があり、「これを選べば確実に儲けを出せる」というものは存在しません。

とはいえ、ただやみくもに投資をするだけではなかなか得られない、先人たちの深い洞察が秘められていることは、疑いようのない事実です。

ここでは、株式投資に関する理論の中でも、特に有名なものに的を絞って、その概要を紹介します。

ファンダメンタルズ分析

ファンダメンタルズとは、本質的という意味の英単語。ファンダメンタルズ分析は、経済の動きを示す様々な指標をもとに、今後の動向を予測する手法のことを指します。

株式投資でファンダメンタルズ分析を行う場合は、投資候補の企業の株価収益率や、株価純資産倍率、株主資本利益率などの指標が用いられるのが一般的です。

投資家の思惑などから、株価は一時的に、その企業の実情とはかけ離れた不可解な動きをすることがあります。ファンダメンタルズ分析では、そうした目先の株価変動をほとんど意識せず、その企業の本質的な価値を示す指標に基づいて、投資判断を下していくわけです。

どういった指標を分析し、また分析した結果でどういう銘柄を選ぶのかによって、さらに細かい種類に分かれています。

代表的なファンダメンタルズ分析の手法は、以下の2つです。

バリュー投資

世界3大投資家の1人、ウォーレン・バフェット氏や、同氏の師で、ファンダメンタルズ分析の生みの親とも言われるベンジャミン・グレアム氏などが好んで採用している手法です。

その企業に本来見込める価値に比べて、市場がその株価を安く評価している銘柄を見つけ、投資を行うというのがその骨子。要は、精度の高い青田買いをするわけです。

財務諸表を分析したり、企業見学に行ったり、割安株を探す方法は様々。あらかじめ目ぼしい企業に目を付けておいて、何らかの金融不安で株式市場全体が下落したタイミングを見計らって買いを入れる、というやり方もあります。

ただ、いずれにせよ購入してからその企業の価値が適正に判断されるまで、気長に待つ必要があるというのがデメリットです。

また、分析がそもそも間違っていた、というケースも想定して、相応のリスクヘッジをしておく必要があります。

グロース投資

グロース投資は、企業の成長力が、市場全体の平均よりも高いと予想される銘柄に投資を行う手法です。株価が多少割高であっても、将来的な成長が見込める銘柄であれば投資対象となり得ます。

成長を見込める企業の探し方も、やはり様々なものが考えられます。たとえば配当利回りが小さい企業は、現段階で投資家に還元するよりも、その分を積極的に再投資に回し、成長の糧にしようとしている傾向があります。

そうした細かい傾向を積み重ねて、成長が見込める企業かどうかを判断していくわけです。

テクニカル分析

テクニカル分析は、ファンダメンタルズ分析と対になる投資手法です。

企業の財務情報等ではなく、その銘柄の過去の値動きや出来高等の時系列の変化を分析し、今後の値動きを予想していきます。

数字やグラフを対象に分析を行っていくため、一見すると精度が高そうにも思えますが、参照するデータはいずれも当時の投資家の判断の結果です。普遍的に適用できるものではなく、あくまでも傾向を占うもの、と判断するのがよいでしょう。

テクニカル分析にも、どういったデータを参照するかによってさまざまな種類があります。以下に、代表的な手法をまとめてみます。

酒田五法

坂田五法とは、ローソクチャートの生みの親とも言われる天才相場師、本間宗久が考案したと言われる株価の予測方法です。

五法という名の通り、「三山(さんざん)」「三川(さんせん)」「三空(さんくう)」「三平(さんぺい)」「山法(さんぽう)」という5つのチャート型がその理論のベースとなっています。

  • 三山…チャートの天井付近に表れる3つの山。株価下落の予兆。
  • 三川…チャートの底付近に表れる3つの谷。株価上昇の予兆。
  • 三空…前のロウソク足の引け値から、隙間を開けて3連続で上昇(または下降)すること。トレンド転換の予兆。
  • 三平…同じ方向のロウソク足が3つ続けて表れること。しばらくはその方向に上昇(または下降)することが多い。
  • 三法…大きく動いた後で横ばいになり、再び同じ方向に向けて動くこと。しばらくはその方向に上昇(または下降)することが多い。

ダウ理論

アメリカの証券アナリスト、チャールズ・ダウ氏が提唱した理論。ちなみに同氏は、現在もアメリカの株価指数として採用されている、ダウ平均を考案したことでも知られています。

ダウ理論とは、以下の6つの法則をベースに形作られる、テクニカル分析の手法です。

  • 市場の平均は、予測不可能なあらゆる事象を織り込んでいる。
  • 値動きには、主要トレンド、二次トレンド、小トレンドの3種類がある。
  • 主要トレンドは、先行期、追随期、利食い期の3種類がある。
  • シグナルは、複数の平均指標で確認されなければらない。
  • 値動きの根拠として、出来高が確認されなければならない。
  • トレンドは、はっきりしたシグナルが確認されるまで継続する。

エリオット波動理論

アメリカの会計士、ラルフ・ネルソン・エリオット氏が提唱した理論。市場平均についての、いわば経験則で、学問的な根拠はないものの、多くの投資家によってその有用性が確認されています。

エリオット波動理論では、1つの相場に対して、以下の2つの法則が確認できるとされています。

  • 上昇トレンドは3つに分かれており、それぞれの間に調整が入る。つまり5つの波(波動)を描く。
  • 下降トレンドは2つに分かれており、その間で一度反発する。つまり3つの波(波動)を描く。

また、波動の周期については、以下の9つがあることも示されています。

  • グランドスーパーサイクル:数百年
  • スーパーサイクル:40~70年
  • サイクル:1~10年
  • プライマリ:数ヶ月~数年
  • インターミディエイト: 数週間~数ヶ月
  • マイナー: 数週間
  • ミニット:数日
  • ミニュエット: 数時間
  • サブミニュエット:数分

ランダムウォーク理論

ランダムウォーク理論は、株価の値動きを予想するのは不可能、ということを主張する理論です。

株価の値動きは、究極的には上がるか下がるかの二者択一。確率は50%となります。もちろん、数々のテクニカル分析が示す通り、特定のパターンの値動きの次に、あるパターンの値動きが高い割合で発生している、ということもあるでしょう。

しかしランダムウォーク理論では、こうしたテクニカル分析を結果から逆算しているに過ぎない、不確実な分析であると判断します。

感覚的にわかりにくい理論ですが、たとえとしては波の動きが挙げられます。常にさまざまな方向から力が加わって、ランダムに上下を繰り返していますが、外から石を投げ込むと、一瞬だけ波紋が広がります。

テクニカル分析で拾えるのは、その一瞬の波紋のみ。値動きの大部分は、波のように常にランダムで、予測が非常に困難である、というわけです。

ちなみに、機械的にランダムウォークを作ると、現実のチャートと見分けがつかないという事実が確認されています。

アノマリー

アノマリーとは、明確な根拠はないものの、経験則的にある程度の傾向が確認できる現象です。投資理論とは少し違いますが、根拠はないながらも、多くの投資家が頭の片隅に置いています。知っておいて損はないでしょう。

たとえば、以下のようなアノマリーがあります。

  • セル・イン・メイ…5月に入ると株価が下がりやすい。
  • 夏枯れ相場…7~8月は値動きが乏しくなる。
  • TOM(Turn of Month)効果…株価は月末に下がり月初に上がる。
  • 魔の水曜日…先物取引の満期日がある週の水曜日は、株価が下がりやすい。
  • ヒンデンブルグ・オーメン…テクニカル指標の1つで、このシグナルが点灯すると暴落が起きやすい。

不動産投資の手法に関するもの

アパート

不動産投資には、株式投資のように体系化された理論はありません。

とはいえ、いくつかセオリーはあります。ここでは、そうしたセオリーの中から主だったものをいくつかピックアップして紹介します。

資金調達について

物件を購入する際は、自己資金で賄うか、借り入れ(借金)するか、という2つの選択肢のどちらかを選ぶことになります。

一般に借り入れにはネガティブなイメージがありますが、不動産投資に限らず、何か事業を考える場合は、金融機関からの融資は将来的な利益を左右する大切な選択肢になります。

仮に、資金が潤沢にある場合でも、自己資金を投じるより融資してもらった方が、効率的にお金を増やせる可能性があるからです。

自己資金を残しておくべき理由

大きな理由は、現在の日本は金利が低いということ。借りたお金で不動産を運用し、手元に残したお金で別の資産運用を行えば、金利以上の利回りを得ることはそう難しいことではありません。

借り入れをしても、不動産購入時に掛かるさまざまな費用(印紙代や手数料、税金等)で自己資金がほとんど残らないケースもありますが、その場合でも、不動産投資をしなかった場合より、大きなリターンが見込めます。

不動産運用で得た家賃を、月々の返済に充ててしまえばいいからです。返済が終わるまで収入は目減りしますが、よほど魅力のない物件を選ばない限り、収入がマイナスに落ち込むことはないでしょう。

住宅ローンが受けづらくなるというデメリットも

ただ、注意したいのが、不動産投資で借入をしていると、住宅を購入する際のローン審査に通りづらくなるということ。

将来的に住宅を購入する予定がある場合は、そのタイミングまでに資金繰りの目途がつくかどうか、慎重に検討する必要があります。

市場分析について

不動産投資は、ある意味では会社を経営するようなもの。

放置していても、社員(=物件)が優秀ならお金は入ってきますが、長期的に安定して利益を得るためには、市場の先行きを見据えた経営判断が不可欠です。

一度部屋が埋まってしまえばある程度は安心できますが、それでも将来のことを先回りして考え、早いうちから準備を進めておく必要があります。

たとえば該当エリアの人口推移や、商業活動の状況などを定期的に調べ、将来的にも手持ちの物件にお客さんが入ってくれるかどうかを検討する必要があります。

日本の人口減少に歯止めがかかる可能性は、高くありません。さまざまなシナリオを組み立てて、常に運用の出口を見据えておくことが、不動産投資の成否の分かれ道となります。

物件選びについて

投資商材を選ぶときは、いくら儲かるか。つまり利回りをチェックする人が多数派です。

ただ、不動産投資で利回りに注目し過ぎてしまうのは要注意。なぜなら、株式等の証券と違い、不動産は唯一無二だからです。

たとえば資産が2,000万円あり、1,000万円で利回り8%の証券と、2000万円で利回り5%の証券があったら、前者の証券を2,000万円分買った方が、儲けは大きくなります。

  • 1,000万円×8%×2枚=160万円
  • 2,000万円×5%×1枚=100万円

しかし不動産は、証券のように諸条件が同じ商材が複数存在することはありません。1つしか購入できないわけですから、単純に利回りだけを見て物件を判断してしまうと、損をする可能性もあるわけです。

  • 1,000万円×8%×1戸=80万円
  • 2,000万円×5%×1戸=100万円

物件を選ぶときは利回りよりもキャッシュフローを重視

利回りは、算出の根拠となる数値によって、いくらでも変化します。ある程度目安にはなりますが、物件を選ぶ根拠とするには、少々心もとありません。

そこで注目したいのが、毎月のキャッシュフローです。

キャッシュフローとは、文字通りお金の流れ。家賃収入がいくらで、諸経費がいくらで、返済分がいくらで、手取りがいくら、というような収支を、見える化したものです。

キャッシュフローのシミュレーションを見れば、中・長期にわたる運用の過程を、ある程度具体的にイメージすることができます。

利回りについて

高利回りの投資商材にはリスクが付きまといます。

不動産投資も例外ではなく、利回りの高い物件には、何かしらの問題があることがほとんどです。

繰り返しになりますが、高利回りだからといって安易に飛びつかず、その背景にある利回りの根拠をしっかり把握して、自身の手に負える物件かどうかを判断することが重要。

ちなみに、高利回り物件には、以下のような特徴がよく見られます。

  • 駅から遠い。
  • 建物が古い、または汚い。
  • 日当たりが悪い。
  • 周囲に商業施設がない。

いずれも、入居者から敬遠されやすいという点が共通しています。つまり、魅力に乏しく集客しづらい物件を、利回りを高くすることで買ってもらおうとしているわけです。

もちろん、すべての高利回り物件に難があるわけではありませんが、高利回り=ワケあり物件の傾向がある、ということは、知っておくとよいでしょう。

まとめ

投資の理論は、金融商品全般に応用できる普遍的なものから、特定の商品に限ったものまで、多種多様。

どれから手を付けたらいいのか、戸惑ってしまうことも少なくないでしょう。もしこれから真剣に資産運用を行おうと考えているなら、自分が興味を惹かれた理論から、小さく勉強を始めてみるのがおすすめです。

またその際は、いきなりすべてを理解しようと思わないことが大切。

投資理論の中には、高度な数式がこれでもかと組み込まれているものも少なくありません。日常的に数学記号に触れていれば別ですが、そうでなければ、おそらく挫折してしまう人が多数派でしょう。

課題解決のフレームワークに、分割統治法というものがあります。そのままでは解決できない問題でも、細かいレベルに分けて小さく理解していくことで、最終的には全体像が理解できる、というものです。

投資のノウハウは、一度覚えれば一生使え、資産形成にも役立ちます。長い目でコツコツ勉強していけば、いつか必ず自身の投資に役立つはずです。

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