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空室ができたらどうすればいい?すぐに始められる対策17選

By Oh!Ya編集部

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空室ができたらどうすればいい?すぐに始められる対策17選

不動産投資で最も起こって欲しくないことは「空室になる」ことです。不動産投資は、基本的に家賃収入がメインの収益になるので、空室になると収益が下がってしまいます。とはいえ、不動産投資には空室はつきもので、長期間運営していく中で空室がゼロというのはほぼあり得ないでしょう。

そこで今回は、空室ができたときに取るべき17この対策を紹介します。もちろん、全ての対策が自分に当てはまるわけではありませんので、自分に合った対策を見極め実行しましょう。

目次

賃借人募集時の対策

まずは、賃借人募集時の対策である、以下5つを紹介します。

  • 1.敷金や礼金、仲介手数料を0円にする
  • 2.フリーレント期間を設ける
  • 3.掲載広告を見直す
  • 4.動画撮影を検討
  • 5.ターゲットを検討※高齢者に合わせたリフォームなど

1.敷金や礼金、仲介手数料を0円にする

まず、賃借人にとって初期費用である敷金・礼金を0円にするという対策です。家賃を下げる方がインパクトはありますが、家賃を下げると収益が継続的に下がってしまうので、それは最終手段と思っておきましょう。一方、敷金・礼金・仲介手数料であれば、継続的な収益ではなく一時的な収益です。

この3つの費用の設定は大家によってマチマチです。それぞれ家賃の一カ月ずつを請求することもありますし、敷金・礼金だけ請求するパターン、さらには全て0円にするパターンもあります。そんな初期費用に関して、以下より項目ごとの注意点を解説します。

敷金を0円にする

初期費用を0円にするなら優先順位を敷金からです。なぜなら、敷金は賃借人が退去した後の補修費用や、家賃滞納時に充てる費用だからです。

つまり、補修費用もなく家賃の滞納もなければ、敷金は賃借人に返還するお金になります。言い換えると、敷金は大家の収益ではないお金ということです。また、敷金を預かっていなくても、賃借人が負担すべき補修費用があれば別途請求できるので、0円にすることで大きな問題はありません。

礼金を0円にする

そもそも礼金とは、昔からの商慣習で賃借人がお礼として大家に支払うお金です。そのため、本来は支払う必要があるわけではない費用なので、敷金の次は礼金を下げることを検討しましょう。もしくは、どちらも0円にすると「敷金・礼金0円」と謳えるので集客効果は高いです。

仲介手数料

仲介手数料とは、仲介をしてくれる不動産会社に支払うお金です。仲介手数料は家賃の1か月分を上限に、大家が支払っても賃借人が支払っても構いません。そのため、仲介手数料を1か月分請求しているということは、大家ではなく賃借人が全額負担しているということです。

仲介手数料については、0円のパターンと家賃の0.5か月分を徴収するパターンがあります。0.5か月分のときは大家と賃借人で折半しているということです。いずれのパターンにしろ、上述した初期費用も踏まえ、0円にするかどうかは空室状況によって変えていきましょう。

2.フリーレント期間を設ける

次にフリーレント期間を設けることです。フリーレントとは、一定期間「賃料0円」にすることで、大体1か月~2か月で設定することが多いです。こちらも前項と同じく、初期費用を下げることで賃借人を付きやすくすることが目的です。

ただ、優先順位としては前項の敷金・礼金・仲介手数料を0円にした後にフリーレント期間を設けるという順番が良いでしょう。なぜなら、フリーレントはそこまで一般的ではないので、広告にその旨を記載しても効果は薄いからです。

であれば、「敷金・礼金・仲介手数料0円!」の方が広告効果は高いといえます。そのため、前項の初期費用を下げて、それでも賃借人が付かない場合にフリーレントを検討しましょう。

3.掲載広告を見直す

次に、掲載している広告について以下の点を見直すことです。

  • 画像の選定と質
  • アピールポイント
  • 間取り

広告関係は仲介会社が主導しますが、仲介会社に任せきりにしてはいけません。仲介会社は実にたくさんの物件を担当しているので、どうしても見落としが発生してしまいます。

画像の選定と質

最近ではネット広告がメインになっているので、画像の選定と画素数には気を付けましょう。自分の物件が掲載されているサイトを不動産会社に聞き、画像をチェックします。その際、そもそも画像は豊富にあるか?画素は荒くないか?をチェックして、問題があれば不動産会社にすぐに指摘することが大事です。

アピールポイント

その物件のアピールポイントを明確に打ち出しているかを確認しましょう。たとえば、「駅3分」がアピールポイントなのに、「静かな住宅街」という周辺環境が打ち出されていれば広告効果は薄いです。その際は、すぐに差し替えてもらいましょう。

仲介会社が思うアピールポイントよりも、実際にその物件を運営している大家のアピールポイントの方が、より賃借人に刺さるアピールポイントであるケースが多いです。

間取り

次に間取り図がきちんと掲載されているかを確認しましょう。賃貸サイトを見れば分かりますが、間取りは画像のトップに掲載していることが多く、物件一覧の画面でも小さく掲載されていることも多いです。それほど間取りは重要であり、賃借人は気になるポイントになります。

その間取り図は画素が荒いケースは意外と多く、中には文字がぼやけている間取り図もあるほどです。上述した画像確認の際、必ず間取りもチェックしましょう。

4.動画撮影を検討

物件によっては動画が撮影されているケースがあります。動画を見ることで、実際に内覧しているような気分になれ、360度カメラで撮影すれば自分の好きな角度で動画を見ることも可能です。

動画撮影は手間がかかるので、物件や不動産会社によって実施してくれるかどうかは異なります。対応してくれる不動産会社は多くないですが、一応依頼している不動産会社に聞いてみると良いでしょう。もし可能であれば、間取りのアピールポイントを重点的に撮影します。

5.ターゲットを検討※高齢者に合わせたリフォームなど

次に、ターゲットは誰か?を確認し、そのターゲットに合わせた部屋づくりを検討しましょう。事例として、以下をターゲットに定めたときを紹介します。

  • 高齢者
  • 若い女性単身
  • 若い男性単身

ターゲットは誰か?を検討するのは難しい作業なので、この辺りは仲介を担当している不動産会社や、管理を担当している管理会社に、「入居者はどんな人が多いですか?」と聞きましょう。

また、この対策はリフォームを伴うケースがあります。そのため、どちらかというアパート一棟経営など、複数の部屋を所有しているケースが効果的です。というのも、全ての部屋を一緒にリフォームすることで費用も安くなりますし、「一棟丸ごとリフォーム」というように広告効果も高いからです。

高齢者

高齢者が多いのであれば、たとえば廊下やトイレ、浴室に手すりをつけるなどのリフォームが効果的です。下地を入れて手すりを付けるだけの工事なので、さほど費用もかかりません。

若い女性単身

若い女性の場合はセキュリティを気にする人が多いです。そのため、玄関をダブルロックにしたり、複製不可能なディンプルキーにしたりと、セキュリティを強化するのが効果的でしょう。もしくは、水回りのグレードを上げるなども人気が高いです。

若い男性単身

若い男性の場合は、逆に室内へのこだわりは薄いかもしれません。そのため、余計な補修やリフォームはせずに、とにかく家賃を下げるという選択が正解の可能性もあります。いずれにしろ、ターゲットを見極め、そのターゲットのニーズを満たすことが重要です。

仲介会社関連の対策

営業

つづいて、仲介会社関連の対策である以下2点を解説します。

  • 6.仲介会社へ謝礼金を出す
  • 7.仲介会社の営業担当者との仲は大切※特に金曜の連絡

総じて言えるのは、仲介会社も商売でやっていることなので、自分の物件を優先的に案内してもらうようにすれば賃付けできる可能性は上がります。

この点は、仲介会社の営業マンの気持ちを考えると分かりやすいでしょう。仮に、同じような物件が近くにあり、そのエリアで家を探している人が来訪してきたとします。どちらの物件を案内しても良い場合には、上記のような仲介会社関連の対策をしている物件を案内する可能性が高いというわけです。

6.仲介会社へ謝礼金を出す

仲介会社への支払いは、基本的に仲介手数料だけです。そのため、仲介会社の収益は決して大きくなく、物件数をこなさないと中々黒字にはなりません。だからこそ、仲介会社へ謝礼金を出すという方法は効果的なのです。

ただ、仲介会社は仲介手数料しか受け取れないので、以下のような形で謝礼金を支払うケースが多いです。

  • 礼金を仲介会社の収益にすることで代替する
  • 特別広告費として計上してもらう

いずれにしろ、その仲介会社の方法があるので、その方法に従うと良いでしょう。

7.仲介会社の営業担当者との仲は大切

また、仲介会社の営業担当者と仲良くしておくのも立派な空室対策といえます。この点に関しては、仲介会社と管理会社の違いなど、以下より詳細を解説していきます。

仲介会社と管理会社の違い

そもそも不動産投資をしているときは、仲介会社と管理会社を利用します。仲介会社とは賃借人を仲介してくれる会社のことで、管理会社とは物件の管理(家賃回収など)をしてくれる会社です。

この2つの会社を別会社にするとやり取りが面倒になるので、どちらの機能も持っている1社に依頼するケースが多いです。

担当者は誰?

仲介と管理が一緒の一社に依頼する場合、その物件の管理を担当している人が、そのまま営業マンになります。ただ、賃貸物件の仲介の場合、店舗に来店したお客さんをランダムで担当するので、必ずその人が担当するかは分かりません。

ただ、賃貸を専門にしている仲介会社は、一般的にお客さんが多く来訪する土日の前に全体で打ち合わせをします。

その際、担当している営業マンが自分の物件をほかの担当者にいかにアピールするかで、ほかの営業マンが自分の物件を意識するかが決まるのです。これは非常に細かい点ですが、意外と効果が高いポイントです。

何を連絡する?

担当している営業マンが、ほかの営業マンにアピールするためには、密に連絡を取ることが大事です。営業マンに何を連絡すれば良いかというと、結論は何でも良いです。

「明日は天気がよさそうなので東向きの物件は午前中に案内お願いします!」のようなメールを一文入れるだけで営業マンのマインドは全然違ってきます。毎週金曜日に営業マンへメールを送るだけで良いので、大した手間ではありません。ぜひ実践してみてください。

物件の魅力を引き上げる対策

魅力

次に、物件の魅力を引き上げる対策である以下6点を解説していきます。

  • 8.家具付きの物件にする
  • 9.管理会社の変更を検討する
  • 10.クリーニング作業
  • 11.インターネットフリー
  • 12.設備の見直し
  • 13.仕様の見直し

基本的なことですが、その物件の魅力を引き上げることで成約率を高めることができます。また、対策によっては集客増も期待できるポイントです。

8.家具付きの物件にする

まず、家具付きの部屋として売り出すことです。マンスリーマンションなどには良くありますが、そのまま入居出来る点がポイントでしょう。家具付き物件にする際のポイントは以下です。

  • ターゲット選定
  • 一式を揃える業者を決める
  • シンプルな商品にする

家具付き物件にするときは、不動産投資の中で一棟物件を運営しているケースが理想でしょう。というのも、複数の部屋に一緒に家具を入れることで、スケールメリットを活かして安く仕入れられる可能性があるからです。また、配送費用も安価で済みます。

ターゲット選定

家具付き物件のニーズが高いのは、一人暮らしをはじめてする人達です。そのため、たとえば大学が近くにある物件などはニーズが高いです。大学入学者がはじめて一人暮らしするために賃貸物件を探す可能性があり、家具付き物件であれば初期費用が抑えられます。

また、ターゲットが学生ということは、入試の結果が分かってから物件を探しはじめるので、2月~3月の期間に家具付き物件をつくるとさらに有効的でしょう。

一式を揃える業者を決める

もしかしたら、今後不動産投資を拡大していけば、同じようなシチュエーションになるかもしれません。そのため、一式の家具を揃える業者を決めてしまいましょう。大手の量販店でも構いませんが、とにかく費用対効果が高く、配送費用が安価な業者がおすすめです。

シンプルな商品にする

商品に関してはシンプルな商品が良いでしょう。家具付き物件の場合、その家具は次の賃借人も受け継ぐことができます。

つまり、家具が劣化して処分しない限り「家具付き物件」として貸し出すことができるのです。そのため、性別も年齢も関係なく、万人受けするようなシンプルな商品の方が良いというわけです。

9.管理会社の変更を検討する

次に、管理会社の変更を検討することです。どういうときに管理会社の変更を検討するかというと、以下のようなときです。

  • 共用部の清掃が雑
  • 共用部の使い方を整理しない
  • 勝手に条件を変える

上記のような状況だと、物件全体の魅力度は下がってしまっています。だからこそ、管理会社の変更を検討すべきなのです。

共用部の清掃が雑

管理会社の仕事の1つに、共用廊下やエントランスなど共用部の清掃があります。管理会社によって清掃の質は大きく違い、清掃が雑だとその物件の魅力は大きく下がります。特に、ゴミ捨て場や駐輪場などの共用施設は重要です。

賃貸希望者が内見するとき、共用部も一緒に見学するケースが多いです。そんなとき、汚れているゴミ置き場を見たらどのような気持ちになるでしょうか?恐らく検討度合いは一気に下がるでしょう。

共用部の使い方を整理しない

たとえば、駐輪場の使い方が間違っている入居者がいた場合、その入居者に注意を促す必要があります。入居者が特定できれば直接伝えたり、特定できなければ張り紙などで告知したりします。

それができていない場合は、駐輪場に停めてある自転車がゴチャゴチャになっていたり、好きなところに自転車を停めていたりする場合があります。このような状態だと、内見者の印象は悪化してしまい、検討度合いが下がってしまうのです。

勝手に条件を変える

意外とよくあることですが、仲介会社が勝手に条件を変えるケースがあります。たとえば、敷金を勝手に家賃の0.5か月分にするなどです。もちろん、大家がもらう収入を悪化させることはしないので、「集客のため」に条件を変えるのですが、さすがに大家への告知は必要です。

なぜなら、大家としても不動産投資をする過程で、どのような物件にしたいか?という想いがあるので、それを無視した行為だからです。そのため、勝手に条件を変えるような会社も変更を検討した方が良いでしょう。

10.クリーニング作業

次にクリーニングをすることです。室内はきれいに保った方が検討度合いは上がり、そのためにクリーニングするという選択肢もあります。その際は、以下の点に気を付けましょう。

  • 重点的にクリーニングするべき箇所は?
  • 見積もりを複数社に依頼する
  • いくつかの部屋を同時に行う

自分でクリーニングしても良いですが、どうしても時間がかかるのでクリーニング業者に任せることが一般的です。

重点的にクリーニングするべき箇所は?

クリーニングといっても、室内全体をクリーニングすると費用は高くなります。そのため、特に汚れている個所をクリーニングして、クリーニングする範囲を限定しましょう。たとえば、水回りの中でも浴室とキッチンの換気扇部分だけで良いかもしれません。

また、水回りはトイレだけでもリビング・ダイニングをクリーニングした方が良い場合もあります。このように、クリーニングすべき箇所を目視で確認し、なるべく費用対効果の高いクリーニングをしましょう。

見積もりを複数社に依頼する

クリーニング業者はたくさんあるので、各社に見積もり依頼することが重要です。業者によって、水回りのクリーニングは安いけど、フローリングのクリーニングは高いなど特性があります。

前項でクリーニング範囲を決めたと思うので、業者によって費用に違いがあるはずです。もちろん、具体的なクリーニング内容などの「質」の部分を見極めつつ業者は選定しましょう。

いくつかの部屋を同時に行う

こちらも一棟物件限定になりますが、空室が複数あれば同時にクリーニングしましょう。クリーニング費用のほとんどは人件費になるので、同日に実施できるかどうかでクリーニング費用は大きく変わってきます。

11.インターネットフリー

次に、物件をインターネットフリーにすることです。インターネットフリーにするときは、一棟物件か区分(一室保有)物件かで注意点が異なります。

インターネットフリーの効果

今では家でネットを利用しない人はほぼいないでしょう。仮に家でパソコンを利用しなくても、スマホやタブレットを利用する人は多いです。しかし、インターネットが搭載されていない物件の場合、個別に設備を引っ張ってこなくてはいけません。

そうなると、個別にプロバイダーの契約をするなど、面倒な作業が増えるのです。そのため、たとえ共益費に使用料を組み込んでいたとしても、インターネット設備は搭載しておいた方が良いでしょう。

一棟物件の場合

一棟物件の場合、その一棟全てでインターネット設備を搭載します。色々種類がありますので、こちらも業者ごとに費用やインターネットの速度などを比較してきめましょう。無線で飛ばすことができれば、賃借人はルーターなどの設備を購入しなくてもネットが利用できます。

区分物件の場合

区分物件の場合は、一棟丸ごとではなく個別にプロバイダー契約を結びネット環境を整え、それを利用してもらうという方法です。ただ、一棟丸ごとネットを引くよりは一戸に対しての手間がかかるので、一棟物件よりは費用対効果は悪いといえます。

12.設備の見直し

次に、以下の設備を見直しましょう。

  • 水回り設備
  • エアコンや照明

こちらもインターネットと同じく、部屋の中の利便性を左右する要素です。費用対効果を考えながら検討すると良いでしょう。

水回り設備

水回り設備とは具体的に以下の設備です。

  • キッチン
  • トイレ
  • 浴室

たとえば、キッチンの引き出し部分の一部を食器洗い乾燥機にしたり、トイレをタンクレスに換えたりという設備交換です。丸ごと設備を変えてしまうと費用は高くなるので、費用対効果に応じて設備を入れ替える箇所は検討しましょう。

エアコンや照明

エアコンや照明をはじめから設置しておくかどうかも迷うところです。これらの設備がない状態だと、賃借人は初期費用が上がるというデメリットがあります。

見直す基準

さて、上述した水回りとエアコン・照明などの設備を見直す基準は以下の点です。

  • ターゲット
  • 競合物件

これもターゲットのニーズがあるかどうか?によって判断しましょう。上述したように、女性メインであれば水回り設備は重要ですし、学生がメインであればエアコンや照明は初期費用が下がるので喜ばれます。

後は、競合しそうな物件と比較することです。ネット上にも設備は掲載されていますし、仲介会社から情報を聞くこともできます。その競合物件と比較して、勝つべき箇所は設備を搭載しておいた方が良いでしょう。

13.仕様の見直し

次に仕様の見直しです。仕様とは具体的には以下の部分です。

  • 建具や窓などのグレード
  • クロスやフローリングのグレード
  • 防音性などの機能面

仕様は大きく2つに分かれます。まずは、各グレードによる「豪華さ」です。不動産投資をしている人なら、いくつか物件を見学したと思います。その中で「何か安っぽいな・・・」と思った物件はありませんでしたか?そのような物件は大抵仕様のグレードが低い物件です。

2つ目は機能面です。たとえば、床下にグラスウールという吸音材を敷き詰めることで、防音性を高めることができます。ただ、機能面の仕様アップはリフォームを伴いますので、実施する際は慎重に行いましょう。

また、仕様アップするかどうかは、やはり競合物件との比較です。ネットだけでは分からないので、偵察に行くのもありでしょう。設備や仕様に関しては広告効果も期待できるので、集客増にもつながってくる部分になります。

現在の賃借人を退去させない対策

友好

次に、現在の賃借人を退去させないという点も空室対策と呼べるでしょう。もちろん、既に空室になっている場合は通用しませんが、空室をこれ以上増やさないという意味では空室対策といえます。

具体的な対策は以下2つです。

  • 14.長期賃借人への対応
  • 15.良質な関係性

14.長期賃借人への対応

長期の賃借人は、ぜひともつなぎ留めておきたい賃借人です。今まで家賃の滞納もなく、目立ったクレームなどがない場合は、尚更大事にしなければいけません。そのため、たとえば上述した設備・グレードアップを、その部屋だけに行うという選択もありです。

アンケートの実施

仮に、一棟物件を保有しており、長期間借りてくれている人がいるとします。長期賃借人への対応とは、その部屋だけ「水回りをクリーニングする」や「トイレを入れ替える」などの対応です。理想は、実際に賃借人から不満がある点を聞くことです。

方法としては、入居者全員のポストにアンケートを実施することで不満点を把握し、設備や仕様アップなどを検討すると良いでしょう。

ほかの入居者への対応

仮に、1部屋だけ設備・仕様アップをしたことがほかの入居者に発覚したとします。もちろん、賃貸借契約違反でもないので問題はないのですが、ほかの入居者の心情は良くないでしょう。

ただし、そんなときには「劣化していないので補修した」など、言い訳は何とでもなります。そのため、1部屋だけを特別仕様アップするなどは特段問題ないのです。

15.良質な関係性

これは一棟物件を保有しているケースですが、入居者と良質な関係性を保つ工夫を大切です。たとえば、24時間問い合わせができる管理会社に委託することで、入居者は安心して過ごすことができます。また、共用部分の掃除をたまには自分で行い、入居者と顔を合わすという方法もあります。

ほかにも、季節ごとに催し物をするのも効果的です。七夕の季節には共用部に笹を置き短冊を用紙したり、クリスマスのときはクリスマスツリーを飾ったりと、少しの工夫で入居者の満足度は上がり良好な関係性をつくりやすいです。

契約方法を見直すという対策

契約

次に契約方法を見直すという対策です。具体的には、サブリースという契約方法を知っておくことで、初期費用や更新料の取り扱いを見直すということです。

空室対策は賃付けをする行為だけではありません。それ以外にも、空室時でも安定して収益を上げるため、大家が受け取る利益を増やすというのも空室対策といえるでしょう。

16.サブリース

まずはサブリースについて以下の点を理解しておきましょう。

  • サブリースとは?
  • サブリースのメリット
  • サブリースのデメリット

サブリースとは?

サブリースとは、まずサブリース業者と賃貸借契約を結び、その後サブリース業者が第三者を賃付けします。つまり、部屋が空室の状態でもサブリース業者から家賃をもらえるので、空室時でも収益を上げられるということです。

サブリースのメリット

サブリースのメリットは、やはり空室時でも家賃収入が入ってくるという点です。仮に、サブリース業者が倒産などに追い込まれない限りは、安定して収益を上げることが可能です。サブリースすることで、不動産投資における最大のリスクである「空室リスク」を回避できるということです。

サブリースのデメリット

サブリースのデメリットは以下の点です。

  • 手数料がかかる
  • 破綻リスク

まず、サブリースはサブリース業者へ手数料がかかります。賃料の5%~10%程度になるので、要はサブリースをしていないときよりも賃料収入が5%~10%ほど下落するということです。

また、先日「かぼちゃの馬車」というシェアハウスを運営していたスマートデイズが破綻して、大家へ賃料が未払いになるという事件が起こりました。このサブリース業者が破綻するリスクを回避するため、サブリース業者を選定するときは、費用面だけでなく会社の実績や体力も確認しましょう。

17.初期費用や更新料の取り扱いを見直す

次に、初期費用の取り扱いについてです。賃付けをしてくれる管理会社や仲介会社とは、礼金や更新料などをどちらの収入にするかを決めます。通常は、そのまま大家の収入にするケースが多いですが、たまに特約をつけて管理会社や仲介会社の収入なっている場合があるのです。

特に、サブリースのときは、前提としてサブリース業者の収入になっているケースは多いです。まずは、契約を見直しましょう。その際、初期費用や更新料が仲介・管理会社の収入になっている場合は是正すべきです。これだけで10万単位の収入になるので、空室時の収入補填になります。

まとめ

このように、不動産投資の空室対策は、実に数多くの対策があります。当然ながら、上述した点を全て実行する必要はありません。そうすると、逆に費用が高額になり赤字経営になってしまうでしょう。

大事なのはそれぞれの概要やメリット・デメリットを見極め、自分の物件に合った対策を実行することです。不動産投資は物件経営なので、自らが経営者であることを認識し、少しでも収益が上がるように努めましょう。

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