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東京オリンピック開催における不動産市場への影響

By Oh!Ya編集部

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東京オリンピック開催における不動産市場への影響

不動産市場において、東京オリンピックは今後のプランを左右するビッグイベントです。

多くの考察が飛び交っており、不動産投資家にプラスの影響をもたらすとも、マイナスの影響をもたらすともいわれます。こうして賛否両論があるなかで、より有力な仮説を見つけるためには、過去データを使った分析が欠かせません。

そこで今回は、東京オリンピック開催がもたらす影響を、複数のデータを交えつつ解説していきます。

東京オリンピックを控えて不動産の価格は上昇している

チャート 東京オリンピック開催の決定以降、不動産価格はマンション・アパートを問わず高騰しています。これは、東京オリンピックが投資家のあいだで買い材料となっており、キャピタルゲインを狙って投資が盛んになっていることが理由の1つです。 グラフ 出所:健美家「収益物件 市場動向 年間レポート 2018年

マンション・アパートのいずれも、東京23区を筆頭にして急激に価格を伸ばしています。 グラフ 出所:健美家「収益物件 市場動向 年間レポート 2018年

東京オリンピック開催の決定により、各地で再開発が行われて快適性は高まっているものの、実態以上に高騰していることは否めません。

後述するように、オリンピック開催にまつわる従来のデータから、オリンピック開催前に投資が加熱することは明白だからです。

オリンピック直後は不動産価格が下落する可能性あり

東京オリンピックの終了とともに不動産価格が下落する可能性は、誰かが不安を煽るために噂を流しているわけではありません。参考にすべき根拠の1つとして、過去のオリンピックにまつわるGDPと投資の関係が挙げられます。 グラフ 出所:日本銀行調査統計局「2020 年東京オリンピックの経済効果

海外の論文を参考にしている「2020 年東京オリンピックの経済効果」の資料によれば、オリンピック開催の5年前から2年前までの期間に、投資の盛り上がりが開催国のGDPを大きく上回っていることが分かります。

そして、オリンピック開催年度を境にして投資熱は鎮まり、GDPとの乖離が小さくなるよう収束しているのです。

GDPが急激に成長する発展途上国ならば、投資熱は冷めないまま市場に活況が残るかもしれませんが、日本国内はすでに成熟した国家。東京オリンピックのあとに大阪万博を控えてはいるものの、国全体の成長率は低く投資意欲は一度下がると考えるべきでしょう。

東京オリンピック後の下落は一時的なもの?

オリンピック開催国の過去データは、オリンピック開催を境にして投資熱が下がることを示していました。しかし、その実態は「オリンピック前の過度な盛り上がり」が、徐々に適正化されたことによるものです。

一方、開催国のGDP・個人消費は、オリンピック後に伸び続けています。つまり、投資の活況さがGDPと同等まで下がると同時に、国内経済の実態を示すGDPそのものは上昇しているため、やがて2つの指標は交わって投資市場の下落は止まるのです。

東京オリンピックによる下落は、一時的なものだと考えるべきでしょう。むしろ長期目線で見れば、オリンピックの開催は「GDPの底上げ」という、不動産市場にプラスをもたらすイベントであるのです。

在留外国人の増加により不動産需要は底上げの予感

国内人口の減少により、今後の不動産市場に対してネガティブな意見が集まっていますが、東京オリンピックをきっかけに対外関係を強化できれば、不動産市場に活況さを取り戻す道は開けます。

すでに、東京オリンピックに関係なく在留外国人の数は上昇しており、国外からの人口流入は勢いを増してきました。東京オリンピックの開催による、日本国内の認知向上・地域の再開発が進めば、日本の魅力は高まり多くの在留外国人増加が期待できます。

グラフ 出所:法務局「国籍・地域別在留外国人数の推移

在留外国人の増加が、今後の不動産業界にとって重要なトレンドとなり、空室リスク解決の要になる可能性は高いです。不動産投資を始めたい人、すでに不動産投資を始めている人は、東京オリンピック後にこそアンテナを張って情報収集をすべきでしょう。

ただし不動産投資のエリア選定はますます重要になる

在留外国人の増加によって、不動産需要が底上げされる見込みはあるものの、全てのエリアでこの恩恵を受けられるとは限りません。いまだ日本は閉鎖的な社会性を持っており、グローバルに対応できる企業・施設・自治体はわずか。

在留外国人の目線に立てば、全く意思疎通が取れない場所は居心地が悪いため、少しでも「外国人に寛容な風潮・仕組み」が整備されたエリアを好むだろうと予想できます。

そのため、今後トレンドに乗って不動産投資を行うなら、外国人採用に積極的な企業が多いエリア、外国人向けの施設が充実しているエリアに絞って、不動産を取得していく意識が大切になってくるのです。

外国人に人気のあるエリアを探す方法とは?

外国人にとって住みやすいエリアに不動産を取得することが、今後のトレンドを掴む1つの方針になるとはいっても、そのようなエリアを手探りで調べるのは困難です。

そこで参考にしたい指標が、法務省が公表している在留外国人に関する都道府県別のデータです。 グラフ 出所:法務省「平成30年末現在における在留外国人数について

法務省の資料を参照することで、各都道府県における「在留外国人の対前年末増減率」を閲覧できます。増減率が例年低いエリアもあれば、高い増減率を維持しているエリアもあり、後者は在留外国人にとって何らかの魅力を有していると考えられます。

こうしてスクリーニングをかけることで、あらかじめ在留外国人に需要のないエリアを排除し、すでに人気を集めているエリアに絞って調査ができるのです。

不動産投資家は今後どのような戦略を取れば良いの?

お金 東京オリンピック開催を皮切りに、大きな変動がある可能性は極めて高いです。こういった状況で堅実な事業拡大を目指すため、不動産投資家にはこれまでより慎重さが求められます。

一度大きな下落があるだろうと想定し、以下のような戦略を意識するのが望ましいです。

東京オリンピック前後における戦略の一例
値崩れしづらい「資産価値の高い不動産」だけを購入する
大きな値崩れが起こったあとに不動産探しを始める
キャッシュフローを重視して地方物件を買い進める

それぞれ、具体的にどのような根拠にもとづいた戦略なのか、順番に解説していきます。

値崩れしづらい「資産価値の高い不動産」だけを購入する

今回の東京オリンピック開催に限らず、不動産価格は定期的に上昇・下降を繰り返しています。そのため、東京オリンピックの時期を外して不動産を購入しても、いずれ起こるつぎの大変動には巻き込まれてしまうのです。

これは不動産投資を続けるうえで避けられない事実ですが、変動による保有資産の下落幅を小さくすることは可能です。たとえば、不動産価格が下落するとき、資産価値の高い不動産ほど値崩れをしづらい傾向にあります。

東京都の一等地にあるマンションは、東京都が日本の中心地である限り賃貸需要は失われません。賃貸需要の高い不動産は、投資対象として優れた魅力を持っているため、市場へ売りに出せば買い手がすぐに見つかります。

原則として、値崩れは買い手不在により値下げをすることで起こるので、すぐに買い手が見つかる資産価値の高い不動産は、値下げが必要なく原理的に値崩れを起こしづらいのです。こういった不動産だけを狙って投資をする意識は、戦略の1つとして非常に有効です。

大きな値崩れが起こったあとに不動産探しを始める

東京オリンピック後、下落相場に突入するのか否かは断定できません。しかし、あらかじめリスクが懸念されるタイミングが分かっているなら、あえて不動産を購入せずにチャンスを待つことも戦略です。

大きな値崩れを確認してから投資をすれば、割安で不動産を購入することが可能ですし、値崩れが起こらなかったとしてもダメージは機会損失のみ。実質的な損失は発生せず、最も安全に立ち回れます。

キャッシュフローを重視して地方物件を買い進める

東京オリンピックの影響が顕著なのは、やはり東京都を中心とする首都圏一帯でしょう。これらのエリアで不動産投資をする以上、価格変動に巻き込まれるのは必至だといえます。

そこで、不安定な市場になることが予想される期間、空き家が多く割安となっている地方の物件を購入することも立派な戦略です。人口流出が進む地方では、大きく不動産価格を下げたエリアも多く、満室を維持できれば超が付くほど高利回りとなる物件が多数あります。

数十万~数百万円で購入できる不動産を探せば、ローンを利用せず現金のみで投資ができるため、空室が続いても返済に追われる心配はありません。首都圏から離れるほど、東京オリンピックの影響は少ないため、市場の変動を気にすることなく取り組める点も魅力です。

オリンピック前後に不動産市場へ影響を与える要素

不動産 不動産市場へ影響を与える要因は、東京オリンピック開催だけではありません。

2019年に施行された消費増税の余波、2022年に満了となる生産緑地の期限など、不動産投資家がアンテナを張るべき出来事は複数あるのです。

懸念される影響
消費増税増税による不動産市場の冷え込み
2022年問題大量の宅地放出による土地価格の下落
2025年問題現役世代の負担増加による市場縮小

この項では、いま明らかになっているネガティブな要素について、想定される影響を解説していきます。

2019年に実施された「消費増税」

東京オリンピックを控えた2019年の10月、5年半ぶりに消費増税が行われました。消費増税は不動産市場のうち、特に新築物件の市場にネガティブな影響をもたらします。

過去、消費増税が行われた年の翌年である、2015年度の市場動向を見れば影響の大きさは明らかです。

図 出所:(株)不動産経済研究所「首都圏マンション市場動向

首都圏におけるマンション販売数は20%超も減少し、消費増税による冷え込みは顕著であることが読み取れます。このような傾向は、全ての投資家へ直接影響するわけではないものの、連鎖的に不動産市場全体が活況を失う原因になる懸念はあるでしょう。

2022年に満了する「生産緑地の期限」

過去、都市部の緑地を維持するために制定された「生産緑地」の制度によって、指定時点から30年のあいだは生産緑地を営農以外にもちいることが禁じられていました。2022年は、それらの生産緑地に定められた期限が満了し始める時期なのです。

期限を終えた生産緑地から、保有者が各自治体へ買取申請を行うものと予想されていますが、あまりにも件数が多ければ生産緑地を全て買い取ることはできません。その後、生産緑地の買い手が見つからなければ、届出によって生産緑地は宅地に転用することが可能です。

これら一連の流れにより生産緑地が宅地として放出され、土地の価格が大暴落する懸念を「2022年問題」と呼びます。

図 出所:東京都「緑確保の総合的な方針

一度に全ての生産緑地が放出されるわけではないものの、東京都だけで生産緑地の面積は約3,274ヘクタール。東京ドームの大きさが約4.7ヘクタールであることを考慮すれば、とてつもない面積の生産緑地が存在していることに驚きます。

2025年に訪れる「後期高齢者の増加」

2025年には、日本人口のボリュームゾーンにあたる「団塊世代」が後期高齢者に突入します。これにより労働人口は大きく減少する一方、医療・介護などの側面から高齢者を支えるために、現役世代の負担は増加するのです。

2025年問題そのものは不動産市場に直接影響しませんが、日本全体の景気は高確率で苦しい方向に進みます。結果として賃料設定の高い物件は入居率が下がり、家賃相場の低下が引き起こされるため、不動産投資で得られる賃料収入は低下する恐れがあるのです。

昨今、若年世代のあいだで「ミニマリスト」という思想が広まり、最低限の消費でミニマムに生きるという人生設計が支持を集めています。これこそ、活気が失われている日本の象徴的な傾向です。

2025年を皮切りに、否応なくミニマムな生活を強いられる時代に突入するため、不動産投資家たちも「縮小する日本経済にあわせた投資プラン」を迫られることになるでしょう。

まとめ

東京オリンピック開催による影響は、実際のところ誰しも完璧に予測はできません。ですが、本記事で解説したように、現在までの統計データをもとにして「有力な予測」を立てることは可能です。

ネットやSNSで流れてくる情報に一喜一憂するのではなく、情報をもとに自身の経済力や投資スタイルにあわせて戦略を練っていくことで、より良い活路が見えてきます。今回ご説明したデータも、そういった分析の一要素として役立ててみてください。

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