【投資の入門】4パターン別でおすすめの投資を紹介
By Oh!Ya編集部
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年金がいくらもらえるか分からない…会社の給与がどのくらい伸びていくか分からない…など、お金に関して将来の不安がある人も少なくないでしょう。とはいえ、銀行にお金を預けていても、今の超低金利時代では一向にお金は増えていきません。
そのため、「投資」をしたいという人は段々と増えてきているのが現状です。ただ、投資経験がない人も多いと思うので、今回は投資の入門として4つのパターン別におすすめの投資を紹介します。この記事を読めば、自分に向いている投資が何か分かってくるでしょう。
目次
投資で実現したいことを考えよう
まずは、そもそも投資で実現したいことは何かを考えましょう。言うなれば、投資をする目的であり、この目的をはっきりさせないと自分に向いている投資は分かりません。
以下は、投資の目的として代表的な4つのパターンになります。
- パターン1:貯金しているよりは資金を増やしたい
- パターン2:少しずつで良いので着実に資産を増やしたい
- パターン3:年金や保険代わりになる不労所得が欲しい
- パターン4:短期間で大きく資金を増やしたい
パターン1:貯金しているよりは資金を増やしたい
現在は超低金利の時代のため、銀行にお金を預けても増えていきません。銀行にお金を預けるのは、お金を増やすためでなく「比較的安全なお金の置き場」だからです。現に、定期預金口座にお金を預けたとしても、高くて0.2%ほどの利息しかもらえません。
0.2%ということは、たとえ1,000万円預けていても、年間で2万円しか利息がつかないという計算です。定期預金ではなく普通預金の場合はさらに金利が下がるので、年間で数千円にもならないでしょう。
そのため、さすがに銀行に貯金しているよりは資産を増やしたい…けど大きなリスクを取るのは嫌だな…という人がパターン1の「貯金しているよりは資金を増やしたい」という人です。
パターン2:少しずつで良いので着実に資産を増やしたい
2つ目のパターンは、少しずつで良いので着実の資産を増やしたいという人です。前項のパターンは、どちらかという資産を守るのがメインでしたが、このパターンは少しリスクオンしても良いので、パターン1よりは収益を上げたいと思っている人向けです。
収益に換算すると、パターン1は年間で0.5%~1%ほどの利回りで良いところを、このパターンだと2%~4%ほどの利回りを確保したいと思う人が該当します。仮に利回りが4%であれば、1,000万円の資産で年間40万円の収益を得られます。
パターン3:年金や保険代わりになる不労所得が欲しい
次に、年金や保険の代わりになる不労所得を得たいというパターンです。不労所得とは、読んで字のごとく「労を要せずに所得(収入)がある」という状態であり、年金のようにコンスタントに安定した収益を上げたい人が該当します。
この場合、求める利回りは前項よりもさらに高く、5%~10%前後を目指します。とはいえ、利回り(リターン)が上がるほどリスクも上がるので、前項のパターンよりは自分の資産を減らしてしまう可能性もあります。
パターン1が「資産を守る」、パターン2が「資産を少しずつ増やす」のであれば、パターン3は「資産をつくる」というようなイメージです。
パターン4:短期間で大きく資金を増やしたい
最後のパターン4は、短期間で大きく資産を増やしたい人向けの投資です。それこそ、「1年で数百万円~1千万円以上稼ぎたい」…中には「億万長者になりたい」というような人もいるでしょう。要は、一攫千金を狙う人がこのパターンに該当します。
当然ながら、パターン4の場合は前項までの投資より格段にリターンが大きいので、リスクも飛躍的に上がります。それでも、資産を爆発的に増やしたい人はパターン4を選択する人もいるでしょう。
1. 「貯金しているよりは資金を増やしたい」人へのおすすめ投資
まずは、投資の目的を「パターン1:貯金しているよりは資金を増やしたい」に置いている人におすすめの投資を紹介します。具体的には超長期の株式投資か債券がおすすめの投資です。それぞれ以下より詳しく解説していきます。
おすすめの投資は超長期の株式投資か債券
超長期の株式投資とは、基本的に株を持ち続ける投資になります。もちろん途中で株を売却して株の入れ替えを行うことはありますが、基本は保有していることで収益を上げます。また、パターン1の場合の債券とは国債のことです。
超長期投資の株式投資とはどのような投資か?
超長期投資で収益を上げるとは、基本的に配当益で利益を上げるという方法です。超長期の株式投資については以下を理解しておきましょう。
- 配当益と利回りについて
- 銘柄選びのポイント
配当益と利回りについて
配当益とは、企業が利益を株主に還元することです。一般的な企業は、年に2回配当益を株主に還元し、その金額は企業の業績などによって異なります。
配当利回りの平均は東証一部の銘柄で平均2%なので、100万円を投下していれば年間2万円の収益を得られるということです。超長期投資の収益は株の売買益は考えずに、配当益だけをもらうという考え方になります。
月々の発生した余剰金を、銀行に預けるのではなくコツコツと株式を取得していくというイメージです。
銘柄選びのポイント
そんな超長期投資の銘柄選びのポイントは以下の点です。
- 配当利回りの高い企業を選ぶ
- 株価が安定している企業を選び
- 分かりやすい業界を選ぶ
まず、配当益が基本的な収益なので、配当利回りが高い企業の株を選ばなければいけません。また、株価が安定している…言い換えると業績が安定している株を選ぶことで、配当益も安定します。
そして、分かりやすい業界の株を選ぶことも重要です。たとえば、多角的な事業を展開している企業だと、何が原因で業績不振になるか分かりづらいかもしれません。その企業のニュースを見たときに、どのくらいネガティブなニュースかすぐに理解できるような、分かりやすい業界の株を選びましょう。
債券投資とはどのような投資か?
ここでいう債券投資は個人向け国債ですが、個人向け国債には以下のような特徴があります。
- 基本的には元本保証
- 途中で償還(≒売却)もできる
- 利回りは低い
個人向け国債は、日本国が発行している債券であり、それを購入することで「日本国に貸付けしている」ということになります。そのため、貸し付けているお金に対する利子を定期的にもらうことが、国債に投資をしたときの収益です。
国債の方が前項の超長期の株式投資よりは収益が低くなりがちです。しかし、元本保証という安心感はあります。
基本的には元本保証
国債は日本国が保証している債券です。そのため、基本的には元本(投資した金額)も保証されますし、定期的に得られる利子も保証されています。仮に、元本保証がされなくなるときは、日本が財政破綻したときといえます。
途中で償還(≒売却)もできる
国債は基本的に満期まで保有し、満期を満了したときに元本が返還されます。しかし、発行から1年経てば中途で換金することも可能です。その場合、元本は保証されますが、それまでに受け取った利子の一部を徴収されます。
利回りは低い
ただし利回りは低いです。最低でも0.05%の利回りは保証されており、利子は年に2回受け取れるので0.1%の利回りは保証されます。今は異常な超低金利ですが、利子が0.5%~1%以上のときもありました。
いずれにしろ長期の株式投資よりは利回りは低いものの、元本保証の安心感があると言えます。より「資産を守りたい」という志向の人には向いている投資でしょう。
2. 「少しずつで良いので着実に資産を増やしたい」人へのおすすめ投資
次に、「パターン2:少しずつで良いので着実に資産を増やしたい」という人におすすめの投資である、長期の株式投資と、リスクの低い投資信託を紹介します。
おすすめの投資は長期投資かリスクの低い投資信託
長期の株式投資とは1年~数年スパンで株を保有する投資ですが、超長期の株式投資よりは保有期間は短いです。また、投資信託とはファンドなどにお金を預け、そのファンドが自分に代わって運用してくれます。その運用益の一部を「分配金」として投資家に還元し、それが投資家の収益になります。
長期投資とはどのような投資か?
長期の株式投資の基本的な収益は、超長期の株式投資と同じく配当益になります。ただ、超長期の株式投資は基本的に株を保有し続けるのに対し、長期の株式投資は1年で株を売却するケースもあります。
そのため、銘柄選びのポイントとしては、配当利回りが高いこともありますが、株価の変動も多少は加味するという点です。もちろん、メインは配当益なのですが、超長期の株式投資よりは株価もチェックする必要があります。
リスクの低い投資信託とは何か?
投資信託は、その信託先によってリスクとリターンがハッキリとしています。たとえば、リスクの高い投資信託は外国債や変動の激しい株、後は新興国の債券などを取得します。これらの金融資産は、ハイリスク・ハイリターンの商品といえます。
リスクの低い投資信託
一方、リスクの低い投資信託とは、変動の比較的小さい株や、先進国の債券など、ローリスク・ローリターン金融商品がメインです。ハイリスク・ハイリターンの投資信託は利回り15%を超える商品もありますが、ローリスク・ローリターンの投資信託は2%~5%ほどの利回りになります。
長期の株式投資との違いは?
利回りだけで見ると、長期の株式投資よりもリスクの低い投資信託の方が上です。ただし、投資信託は償還(≒売却)するときにはもろもろ諸経費がかかる上に、資産の運用状況によっては、いくら戻ってくるかが分かりません。
つまり、投資信託も基本は保有し続けるという前提であり、分配金という収益のみが利益になります。一方、長期の株式投資は配当益がメインであるものの、サブ的な収益として売買益も加味することが可能です。
3. 「年金や保険代わりになる不労所得が欲しい」人へのおすすめ投資
次に、「パターン3:年金や保険代わりになる不労所得が欲しい」という方におすすめな、不動産投資について詳しく解説していきます。
おすすめの投資は不動産投資
不動産投資は、基本的に家賃収入がメインとなる投資であり、賃貸物件を運営することで収益を上げます。不動産投資は色々と種類がありますが、今回は一般的な不動産投資である以下2つをピックアップしています。
- 区分マンション投資
- アパートの一棟経営
不動産投資とはどのような投資か?
区分マンション投資とは、区分(一室)のマンションを所有し、そこに客付けをして賃料を得るという投資です。一方、アパート一棟経営とは、中古の一棟アパートを購入するか、新築のアパートを一棟建築して運営するという投資です。
基本的には収益の上げ方はどちらも同じで、以下の点を理解しなければいけません。
- 物件取得の諸費用がかかる
- ランニングコストがかかる
- 融資を受けられる
- 利回りと収益性は比較的高い
物件の諸費用がかかる
不動産投資の場合は、以下のように物件取得に関する諸費用がかかります。
- 仲介手数料
- ローン関係費用
- ローンの頭金
- 登記関係費用
諸費用は物件によっても異なりますが、数百万円ほどは用意するというケースが多いです。自己資金100万円程度でも始めることは可能ですが、そうなると収益額は小さなものになります。とにかく、不動産投資を始めるための費用は、株式投資などほかの投資よりは高額になる点は認識しておきましょう。
ランニングコストがかかる
また、不動産を保有していると以下のようなランニングコストがかかってきます。
- ローン支払い額
- 管理費や修繕積立金
- 固定資産税、都市計画税
- 管理会社への手数料
- 補修費用
これらのランニングコストはほかの投資ではほぼゼロであるので、不動産投資をはじめるときは綿密なシミュレーションが必要です。
融資を受けられる
前項までの2点はデメリットでしたが、不動産投資には融資を受けられるというメリットもあります。融資を受けることができれば、自己資金の10倍の資産を保有することも可能です。
このような「小さい資金で高額な資産を手に入れる」ことをレバレッジ効果といいますが、不動産投資はレバレッジ効果が最も高い投資の1つといえます。
利回りと収益性は比較的高い
不動産投資の利回りは5%前後~10%以上の物件も存在します。これは、上述した投資よりも高い利回りといえるでしょう。また、レバレッジ効果が高いので、利回りの高さと相まって収益額も高くなります。
たとえば、自己資金350万円で、3,500万円のアパート経営をしたとします。この物件の利回りが7%の場合は、単純計算で年間245万円(3,500万円×7%)の収益です。
実際はローン支払い額などを差し引かれるので収益額はもっと少額になりますが、前項までの投資と比べると収益額が高いことは分かると思います。また、物件取得後はほとんど手間がかからない投資なので、まさに不労所得をつくれる投資といえます。
保険や年金代わりにもなる理由とは?
不動産投資は、以下の理由により保険や年金代わりにもなります。
- 団体信用生命保険(団信)に加入している
- 定期的に収益がある
ローンを組むと団信に加入するので、借入者が亡くなったり高度障害になったりすれば、その時点の残債は保険から支払われます。また、配当収入や国債の利子、投資信託の分配金は基本的に年2回のケースが多いです。
一方、不動産投資は毎月家賃収入が入ってくるので、年金代わりになる投資です。この点も不動産投資ならではの特徴といえます。
4. 「短期間で大きく資金を増やしたい」人へのおすすめ投資
最後に、「パターン4:短期間で大きく資金を増やしたい」という方におすすめな、短期の株式投資について解説していきます。
おすすめの投資は短期の株式投資
超長期・長期の株式投資のメイン収益は配当益でしたが、短期の場合は株の売買益がメインになります。つまり、株を安く取得し高く売って利益を上げることを繰り返し、その利益の積み重ねで収益を上げるというわけです。
短期の株式投資とはどのような投資か?
短期の株式投資は、デイトレードなどのような投資スタイルです。つまり、1日~数日程度の短いスパンで株の売買を繰り返します。そのため、短期売買は株価変動の激しい銘柄を選択することが多いので、基本的に超長期・長期の株式投資とは銘柄選びが異なります。
また、基本的に保有期間は短いので配当益は当てにせず、配当をもらえたとしても「たまたま配当をもらえる日に株を保有していた」というパターンです。
短期の株式投資の大きなリスクとは?
仮に1日5万円の収益を上げれば、月に100万円、年間で1,200万円の収益になります。もちろん、もっと稼ぐことも可能なので年間億単位を稼ぐ投資家も存在するのは事実です。しかし、このような短期の投資スタイルだと、以下のようなリスクもあります。
- 大きな損失を出すこともある
- 日中の取引がメインになる
大きな損失を出すこともある
売買を繰り返して利益を上げる必要があるので、損切り(損失を覚悟して売却する)も多くなります。そして、1日5万円稼ぐことも可能ですが、その逆に1日5万円の損失を出すこともあります。このように、短期の株式投資は超ハイリスク・ハイリスク・ハイリターンの投資といえるでしょう。
日中の取引がメインになる
証券市場は、基本的に平日の9時~15時までで、その時間内でしか取引できません。そのため、収益を上げたいのであれば専業トレーダーになる必要があり、会社員をしながら短期取引は難しいです。
そのため、「短期間で大きな収益を上げる」というこのパターンは、現実的には中々実現が難しいパターンといえます。
まとめ
このように、まずは投資によってどれくらいの収益を得たいか、目的をどのように置くかを考えましょう。そうしないと、「資産を守りたい」のに短期の株式投資をして大きな損失を出してしまうかもしれません。逆に、「資産を作りたい」のに利回りの低い国債に投資をすれば、目的は達成できません。
目的を定めた後は、上述した投資の特徴などを理解し、どの投資を選択するかを決めます。その後は、それぞれの投資をもっと深掘りして知識を付けた後に、実際に少額から投資を始めることをおすすめします。