不動産投資家になる前に知っておきたいその実態
By Oh!Ya編集部
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「不動産投資家になってサラリーマンから抜け出したい…」 「不動産投資家って普段は何をしているのだろうか…」
不動産投資家になりたいと強く思っても、不動産投資家が普段何をしているかははっきりとしません。仮にあなたが不動産投資家になった場合、時間を何に費やすのでしょうか。もちろん投資活動に費やすことになるのでしょうが…それだけではないはずです。
そこで今回の記事では、謎に包まれた不動産投資家の実態に光を当てていきます。またサラリーマンから不動産投資家になった例を紹介し、どのようにしたら不動産投資家になることができるかという点も紹介します。
記事の後半では不動産投資を始めるにあたって、初心者が選ぶべき物件も紹介します。最後まで読み、あなたが不動産投資家になる道筋を思い描いてみてください。
不動産投資家の実態
はじめに不動産投資家の実態をみていきましょう。彼らはどういった仕組みで利益を得て、普段は何をしているのでしょうか。
どういった仕組みで利益を得ているのか
不動産投資で利益を得る仕組みは主に以下の2つです。
- 所有する不動産における家賃収入
- 不動産の購入価格と売却価格の差
前者はインカムゲインと呼ばれ、後者はキャピタルゲインと呼ばれています。過去、高度経済成長期やバブル期のように国内の不動産の価格が右肩上がりだった時代はキャピタルゲインを得やすい状況でした。購入した物件を数年後により高値で売ることができたためです。
そういった時代があったせいか、未だに不動産投資家というと物件を転売して稼いでいるイメージがあります。しかし現代の不動産投資家は多くの場合、家賃収入で利益を上げています。それは現代において国内の不動産価格はほぼ横ばいであるためです。
もちろん現代においても不動産の転売で莫大な利益を得ている投資家は存在します。しかし、あなたがこれから不動産投資家を目指すのであれば、まずは家賃収入を得るタイプがおすすめです。
また不動産投資家は自らの経験を活かして収入を得ることも多くなっています。それが以下の3つの業務です。
- 不動産投資のアドバイザー業務
- 講演&書籍の執筆
- ブログによる広告収入
どれも不動産投資そのものの業務ではありません。しかし成功した不動産投資家の多くが上記の業務によっても収入を得ています。投資に成功することで収入の幅が広がるのです。
毎日、何をしているのか
不動産投資家の多くは所有する物件の管理業務を不動産管理会社に委託しています。つまり物件の清掃や家賃回収といった業務です。そのため不動産投資家は所有する物件を毎日訪れることはありません。またそうしなければ、所有することのできる物件の数に限りができてしまうのです。
もちろん中には自分が所有する物件は自分で管理すると決めている投資家もいます。しかし時間は有限です。物件の管理業務に時間を割いていては、投資規模を維持・拡大することができないのです。
このような理由から、不動産投資家は外部に委託できる業務は積極的に委託し、以下のような業務を行っています。
- 新規購入物件の選定
- 資金調達
- 既存物件の売却
- 委託先の選定
いわば社長業のようなものなのです。会社においても社長自ら小さな書類を作成することはありません。そういったものは部下に任せます。その傾向は会社規模が大きくなればなるほど顕著です。不動産投資家も同じで一定以上の物件を所有している場合、委託できるものはどんどん外部に委託するのです。
そして自分でなくてはできない業務に集中します。一見するとデスクワークのようにも思えますが、購入物件は自ら現地に赴いて調査することもあり頻繁な外出も必要となります。
具体的な収入
不動産投資家の具体的な収入額は所有する不動産の数および規模に比例します。そのため年間で100万円程度のこともあれば、年間で1億円を超えることもあります。
サラリーマンと兼業で投資を行っている場合、多くは年間で数百万円の範囲におさまるでしょう。仮にあなたがサラリーマンをしながら都内に区分所有でマンションを一部屋購入したとします。そしてそのマンションを100,000万円/月で賃貸に出し、借主が見つかるとあなたの年間不動産収入は120万円となります。
もちろんそこから経費や税金が引かれるため、実質的な手取り額は減ります。そして、地道に所有する不動産を増やしていき、年間の不動産収入が1,000万円を超えると専業投資家になる道が見えてきます。しかし、不動産収入が1,000万円を超えてもリスクヘッジの意味でサラリーマンとしての収入を継続させている人も多いです。
不動産投資を始めると大きなリスクなく定期的に得ることのできる雇用による収入のありがたみがよくわかるのですね。このように不動産投資家といっても華やかな収入を得ているのはごく一部となります。そういった例を妄信せず、あなたは年間100万円程度から目指していってみてください。
不動産投資家になる前の職業
不動産投資家になる前に何をしていたかは人それぞれです。中にはいかにも不動産投資で成功しそうな医師や弁護士といった経歴を持つ人もいます。一方で、ごくごく普通のサラリーマンだった人も大勢います。中にはフリーターや主婦だった人もいます。
不動産業界で働いていた人が多いように思うかもしれませんが、決してそればかりではないのです。不動産投資についての知識・経験ゼロから独学で、投資家として成功した人もいます。
結局のところ、不動産投資家になるために前職はあまり関係がないのです。たとえ不動産紹介で働いていたとしても投資家になるためには学習が必要です。つまりは自ら積極的に学ぶことのできる人間であるか否かが不動産投資家になれるか否かの分かれ道なのです。
ブログから読み解く、サラリーマンから不動産投資家になるまで
ここではインターネットに公開されているブログを利用して、サラリーマンから不動産投資家になった例をみてみましょう。ブログは書籍なセミナーよりもリアルな体験に触れることができます。中には投資家になってからの毎月に収支を公開しているものもあるので、投資家の毎日を知るためにはうってつけの媒体でしょう。
以下では3つのブログを取り上げたいと思います。
赤井誠のゼロからの不動産投資 -元サラリーマン大家あかちゃんの不動産投資ブロ
こちらのブログはサラリーマンとして働いていた執筆者が、ある日感じた空虚な気持ちから不動産投資の正解に飛び込み、現在は11棟81部屋を所有し、家賃収入年間7,500万円にまで投資規模を拡大させた軌跡です。
2005年からほとんど毎月10記事以上更新されており、記事数は4,000を超えます。そのため全てを読むには相当の時間がかかりますが、それだけ情報量が詰まっている証でもあります。
兼業時代は平日は会社で働き、土日および夜間に不動産投資と経営の学習をしていたようです。そうして一つずつ物件を増やし、現在に至ります。更新頻度が高いことから、物件購入に際しての葛藤やトラブルも詳細に述べられています。
今でこそ不動産投資家に成功していますが、ブログ開設時の記事を順番に読むことで兼業投資家のリアルな実態と、そこから脱却する真野で過程を追体験できるでしょう。一つの記事自体は短いものも多いため、自分が兼業投資家になった気分で過去のものを読んでみてください。
野中周二の福岡不動産投資記録(元中卒サラリーマン大家)
こちらのブログはタイトルにあるとおり「元中卒サラリーマン」が2013年から兼業投資家として活動しつつ、2016年末にサラリーマンを卒業して現在に至る過程がつづられています。福岡市に在住出ることから地方における不動産投資家の実態を知ることのできるものです。
記事数は650ほどであり、ボリュームもありますがカテゴリで絞って読むことで比較的すぐに内容を掴むことができるでしょう。現在は11棟を所有しています。
650記事を使って日々の投資活動で学んだことや、自分自身の考え方が細かく述べられています。また各物件に関する情報も豊富であり、投資家としての実態や活動内容が鮮明に浮かび上がるブログです。
不動産投資家の毎日は勉強なのだと痛感するかもしれません。地方での不動産投資を考えている場合は是非とも読んでみてください。
ニシオカの不動産投資 ~大家歴16年間のノウハウ大公開~
こちらのブログは25歳で兼業投資家になり、現在もサラリーマンを続けながら不動産投資を行っている執筆者のものです。物件は都心のものが中心で、現在は15棟所有しています。執筆者はお金についてシビアな感覚を持っているようで、融資や利回りについての思考法も豊富です。
また「不動産投資の失敗研究」というカテゴリが設けられており、失敗を具体的に考察しています。これから不動産投資を始めようとするならば、是非とも目を通しておきたいです。
さらに「不動産投資を始めるにあたってのFAQ」というカテゴリは各概念や業務についてまとめたものであり、教科書的な内容となっています。こちらも不動産投資を始める人は目を通しておくべきでしょう。文章もわかりやすいため、是非ともチェックしてみてください。
サラリーマンから不動産投資家になるためのポイント
さて、ブログを紹介したところで、ここからはサラリーマンが不動産投資家になるためのポイントを解説します。メディアで取り上げられる成功例を見ていると、自分には到底できないことだと思ってしまう場合がありますが、決してそんなことはありません。
多くの投資家にとっても活動を始めた当初は小さなことの積み重ねだったのです。それを長期にわたって繰り返したことで、メディアに取り上げられるほどの成功を収めることができました。あなたが不動産投資を始めようとする場合、以下のポイントに注意して一歩一歩進んでいくことが大切です。
小規模な投資から始める
兼業で投資家をする場合、資金的な余裕から仕方のない部分もありますが、小規模な投資から始めます。それこそ区分所有のワンルームマンションなどです。表面利回り10%程度のものであれば1,000万円強で購入することができます。
もちろんすべてを自己資金でまかなう必要はありません。ここにサラリーマンとして働いていることのメリットがあります。継続的に安定した収入を得ているため、1,000万円程度の物件を購入するための融資であれば多くの場合は下りるはずです。
自己資金の目安は100万円~300万円でしょうか。それであなたは記念すべき1棟目を入手し、晴れて不動産投資家となるのです。この先は家賃収入を得てローンを返済しつつ、自己資金および所有物件を担保に入れて手に入れた資金で次の物件を購入するタイミングを探します。
これを繰り返して、所有する物件の数を増やしていくのです。そして10棟程度を所有するようになると先ほど紹介したブログの執筆者のような状況を実現することができます。
言葉にすると簡単に思えますが、中には不良物件をつかまされて自己破産したような投資家もいるためリスクが存在する点は忘れないでください。
物件選びは慎重に
投資用物件は慎重に選ぶ必要があります。特に初心者のうちはどんあ物件が良いか右も左もらからないでしょう。そのような状況で安易に物件を購入することは絶対に控えてください。安易に物件を購入するならば、慎重に検討しすぎて購入を見送った方が遥かにマシです。
不動産投資において物件は絶対です。良い物件であれば適切な値段で借主が集まり、悪い物件は集まりません。もちろん広告宣伝や募集態様によって賃貸状況を改善することはできますが、それらは物件自体の価値を大幅に変えるほどの効果は持っていません。
そのため物件選びは特に大切なのです。ブログで紹介した執筆者も程度の差こそあれ、良質な物件の選択を積み重ねたからこそ成功することができているのです。利回りなどの表面的な数値に騙されることなく、物件の本質的な価値を見抜く目を学習によって養いましょう。
リスクコントロール
投資全般にいえることですが、不動産投資においては利益を積み重ねることも大切ですが、それ以上に損をしないことが大切です。そもそも不動産投資は、質の高い物件さえ選ぶことができれば利益は家賃収入という形で定期的に入ってきます。
そのため不動産投資においてはリスクコントロールが非常に重要です。最も効果的なリスクコントロールは前述したとおり、質の低い物件を購入しないことです。次に管理会社選び、空室対策などによって運用していく上でのリスクを小さくします。
不動産投資家の毎日はリスクとの戦いなのです。常に冷静な判断を心がけ、上手い話とい希望的観測を避けていきましょう。
投資規模の拡大を恐れない
サラリーマンから投資家になると、投資規模を拡大させることを恐れる場合があります。それこそ物件はローンを利用して購入されるため、所有物件が増えるということはローンの額が大きくなるということであるためです。
しかし適切な時期における投資規模の拡大に躊躇していては、いつまでたっても物件数を増やすことができません。つまり永久に専業投資家になることができないというわけです。
サラリーマンと兼業で行うとしても、投資規模はどんどん拡大していって構わないのです。そもそもあなたに返済の可能性がないとしたら金融機関からのローンも下りません。ローンが下りて新規に物件を購入することができるということは、あなたに返済能力が認められた証なのです。
不動産投資初心者が選ぶべき物件
サラリーマンが投資家にあなるためのポイントを知ったところで、次は不動産投資初心者が選ぶべき物件を紹介しましょう。どれもリスクをあんるべく小さくするという側面から導き出されたものです。リスクコントロールを意識しながら読んでみてください。
区分所有マンション
区分所有マンションは初期投資の額が小さいため、それだけリスクも小さくなります。またサラリーマンの給与で買うことのできる現実的な値段でもあります。さらに都内のものになると、流動性も高いためいざというときに売却しやすい点も有利です。
区分所有マンションを購入する際も立地条件には目を光らせてください。戸建てほど使用における自由度の高くないものがおおいため、間取りや立地条件を前提として、具体的にどのような人が借りるかを検討するのがおすすめです。
例えば、駅から徒歩20分の位置に車を持たない単身者向けのワンルームマンションを購入してしまうと借主を探すのに苦労する恐れが高まります。一方で、特急のとおる都内の大きな駅の徒歩5分にある単身者向けワンルームマンションであれば、将来にわたって高い需要を見込むことができるでしょう。
人口減少のない都内のスポット
投資用物件を購入する際は、人口減少の恐れの小さいスポットのものを選ぶとよいです。具体的には地方よりも都内、都内の中でも「都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)」が人口減の恐れが小さい場所です。
もちろんそういった地域の物件は売り出し価格も高くなりますが、それだけリスクが小さいということです。また上述したとおり流動性も高いため売却も容易です。初心者こそ真っ先に検討すべきものでしょう。
駅からの距離
立地条件の一つですが、駅からの距離が近い物件はやはり価値が高いく、リスクが小さいです。一つの目安としては、駅徒歩10分以内がベストな選択肢です。
駅からの距離を考える際も投資家目線ではなく、具体的な借主を想定してみてください。例えば徒歩5分の距離に大学があるが駅までは徒歩25分という物件でも学生の入居が期待できます。毎朝満員電車で都心に通勤しているサラリーマンが最寄駅から徒歩25分もかかるような物件を選ぶことはほとんどありません。
初心者はなるべく駅に近い物件を購入すると良いでしょう。駅から遠い場合は、特殊な要因によって借主が見つかる可能性が高いもののみ検討してください。
周辺に価値のある複数の施設があるかどうか
立地条件は周辺施設にも左右されます。もちろんスーパーマーケットやコンビニが充実している地域の物件は人気となります。しかしこのような周辺施設を物件の価値と結びつける場合は、それが「複数」あることがポイントです。
例えば、近くに大型ショッピングモールがある家族向けの戸建てを購入したとします。もちろん立地条件が変わらなければ借主も見つけやすいでしょう。しかし大型ショッピングモールが移転してしまったらどうでしょうか。
後に残されるのは過去に大型ショッピングモールがあった空き地が近い家族向けの戸建て物件だけです。このように周辺施設に価値を依存させる場合は、複数の周辺施設があるか否かチェックしましょう。
時代に合った間取り、設備
物件自体の間取りや設備が時代に合っているか否かも重要です。これらについては時代による流行があるためです。例えば、一昔前は親との同居が多かったため、部屋数が多い5DKなどの間取りが好まれました。しかし核家族化が進んだ現代においては、部屋数を少なくして一つの部屋を広くした3LDといったLDKスタイルの物が好まれます。
また一昔前はオートロックの有無などほとんどの人は気にしませんでしたが、現代においてオートロックは物件の価値を高める一つの要素となっています。このように間取りと設備には時代における流行が顕著に表れます。
初心者が投資用物件を購入する際は現代におけるニーズを満たすものであるか否かを確認してください。
初心者が陥りがちな失敗
ここまでいかがでしょうか。投資用物件を購入して不動産投資家になるイメージが湧いてきたでしょうか。ここでは初心者が陥りがちな失敗について解説します。失敗の典型例を知っておくことで、それを回避できるようになるのです。
利回りの数値に騙されてしまう
あなたが投資用物件の紹介を受ける際、資料には必ず利回りが記載されているはずです。しかしこの利回りをそのまま信じてはいけません。そもそも利回りには以下の3つがあり、
- 表面利回り
- 想定利回り
- 実質利回り
それぞれ以下のように計算します。
- 表面利回り=年間家賃収入÷物件購入価格
- 想定利回り=満室時年間家賃収入÷物件購入価格
- 実質利回り=(年間家賃収入-経費)÷物件購入価格
そして投資用物件の資料に示される利回りは多くの場合、「想定した賃料による満室の状態」を使った想定利回りです。つまり実際にその賃料で借主が見つかる保証はなく、また満室で稼働できる保証もないのです。そのため資料に表れる利回りについては、自らの調査で裏付けを取る必要があります。
また上記の計算式から、物件の購入価格が低いほど利回りは高くなります。つまり安くしないと売れない人気のない物件ほど利回りが高く表示される場合があるのです。そういった物件は借主が見つかりにくく、売却もしにくくなります。
くれぐれも利回りの数値のみに騙されることがないようにしてください。
自己資金ゼロ物件の落とし穴
投資用物件を購入しようとするとき「自己資金0円でOK!あなたも投資用マンションを購入しませんか?」というような広告を目にすることがあります。これは一見すると自己資金を使う必要がないため初心者に優しい制度のようにも思えます。
しかし自己資金を使う必要がないということはリスクが大きいということなのです。以下は自己資金0円と自己資金1,000万円で同じ物件を購入した場合です。
自己資金であっても不測の事態が起こらずにローンを完済できた場合は問題がありません。しかしローンについて変動金利を利用しており、事前に定められた内容によって金利が上昇すると以下のように1.25倍までの範囲で返済額が増える恐れがあるのです。
このように借入額が多いということはリスクが高いことを意味します。初心者は自己資金0円で投資用物件を購入することには慎重になってください。
外注できない
初心者が陥りがちなものとして、業務を効率的に外注できないというものがあります。記事の前半で述べましたが、多くの不動産投資家は人に任せることのできる業務は外注しています。そうすることで投資に集中でき、適切な時期に投資規模を拡大することができるためです。
しかし初心者の場合、自ら何でも行おうとしてしまい手が回らなくなることがあります。そうすると一つひとつの業務が疎かになり、また投資規模を拡大できなくなります。
極端な話をすると、不動産管理会社は不動産管理のプロです。もちろん中には質の低い会社も存在しますが、すべてを疑ってすべてを自分の手で行おうとすることは非効率的です。人の任せることのできる業務は適切な対価を支払って外注していきましょう。
自分で調査しない
「投資用物件は自分の目と足でチェックする」、これを疎かにすると投資に失敗するリスクが飛躍的に高まります。どんなに遠くにある物件だとしても必ず自分で現地調査を行いましょう。これはほとんどの不動産投資家が実践していることです。
自分の目で以下の点を厳しく確認するのです。
- 駅からの距離
- 周辺施設
- 周辺環境
- 物件の状
- 物件管理の状態
これらの実態は決して数値となって資料に表れるものではありません。そして、おかしな点があると投資のリスクを高める要素です。自分の資産を投入する物件については、必ず自らチェックしましょう。
リスクコントロールへの意識が低い
概念的な話となりますが初心者はリスクコントロールへの意識が低くなる傾向があります。リスクよりも利益を上げることに目がいってしまうのです。しかし不動産投資については前述したとおり、利益は家賃収入という形で定期的に入ってきます。
そのため利益よりもリスクに注目し、コントロールしていくことが求められるのです。投資において、リスクを小さくすることは非常に大切です。そもそもの物件選択時からリスクについては常に目を光らせていきましょう。
出口戦略が疎かになっている
不動産投資の終わりはどこにあるでしょうか。それは物件を売却した時です。このように最終的に物件をどのように処分するかを出口戦略といいます。初心者の多くは物件を購入した時点で一安心してしまい、出口戦略が疎かになっていることが多いのです。
物件は時の経過と共に価値が下がっていきます。そのため購入した投資用物件を、いつのタイミングで売却するかについては常に考えておく必要があります。むしろ購入前から考えておくのが万全です。
そうして利益を最大化できるタイミングで物件を売却し、そこで得た資金で新たな投資を開始するのです。これを繰り返すことで、投資規模を拡大することができます。
不動産投資家になるメリットとデメリット
最後に不動産投資家になるメリットとデメリットを簡単にみていきましょう。双方を知った上で、自信をもって不動産投資家への道のりに踏み出していってください。
メリット
不動産投資家になるメリットは時間および経済的な自由を勝ち取ることのできる可能性が高まるということです。特に時間的な自由は大きな恩恵でしょう。家賃収入は一般的に「不労所得」と呼ばれます。つまり「労働をせずに得ることのできる所得」ということです。
そもそも労働とは自らの時間を利用して金銭を得るものです。それに対して、投資は自らの資金を利用して金銭を得るものです。そのため不動産投資家になることで時間的な自由を得ることができるのです。
もちろん投資規模が拡大していけば、それに連れて収入も増えます。さらには資産を現金のみでなく、不動産の形でも有することになるのでリスク分散の効果を得ることもできます。
デメリット
不動産投資家のデメリットは自らがリスクを負うことです。リスクの中には投資家の手ではコントロールにしくいものもあります。代表的なものが大幅な立地条件の変更や災害です。
こういったものによるリスクは所有者である不動産投資家に直接ふりかかります。最悪の場合は大きな災害で不動産資産が一夜にして滅失する恐れもあるのです。こういったリスクの存在は不動産投資家になるならば必ず頭の隅に置いておきましょう。
まとめ
今回は不動産投資家の実態について紹介しました。不動産投資家がどういった職業で、毎日どういった活動をしているかイメージできたでしょうか。
以下は今回の記事のポイントです。
- 不動産投資家は主に家賃収入で利益を得ている
- 不動産投資は資金調達や物件選定を行っている
- 外注できるものは外注して投資に専念
- 投資用物件の選定は慎重に行い、リスクをコントロールする
世の中にはサラリーマンと兼業で不動産投資を始め、困難と葛藤を乗り越えて不動産投資のみで生活できるようになった人が確かに存在します。あなたも小さなことをコツコツと積み重ね、いずれは自由で豊かな専業投資家になりましょう。