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年金だけでは足りない?必要な老後資金を統計から分析

By Oh!Ya編集部

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年金だけでは足りない?必要な老後資金を統計から分析

少子高齢化や年金問題が深刻化するなか、危機感を抱きつつも具体的な対策が分からない場合がほとんど。現状では、銀行への預金額を増やすといった傾向が強いですが、将来のイメージが分からないまま効果的に貯蓄を進めるのは困難です。

一体どれほどの金額が老後生活に必要で、どのような方法で資産を形成すれば良いのでしょうか?

今回は、統計データをもとに日本経済を分析し、理想的な資産拡大の方法をご紹介します。

統計データから分析した日本経済の将来

経済

テレビや新聞で取り上げられる内容は漠然としており、実際の数値として日本経済がどのように推移していくのか読み取れません。そのため不明瞭な心配だけが先行し、多くの人が老後生活に不安をかかえています。

この項では、信頼性が高い「公的機関が発表する統計」をもとに、日本経済の現状と将来を解説していきます。

老後に必要な資産は3,000万円以上

老後の必要資産は世帯で異なるものの、生命保険文化センターの資料¹によると「最低日常生活費」として22万円、厚生労働省の発表²では「平均的な老後生活」に27.6万円が必要だと算出されました。

そして、平成29年度の「簡易余命表」によれば、現在の60代がもつ平均寿命は83~89歳前後であり、仮に60歳で退職すれば23~29年のあいだ老後生活を続ける計算になります。

これらのデータをもとに、老後生活を25年だと仮定して必要資金を算出してみました。

最低水準の生活を25年継続した場合
22万円 × 12ヶ月 × 25年間=6,600万円

※横スクロールできます。

平均的な水準の生活を25年継続した場合
27.6万円 × 12ヶ月 × 25年間=8,280万円

※横スクロールできます。

これに対して、老後に支給される年金額はどのくらいでしょうか?

平成30年に厚生労働省が発表した「年金額改定に関する資料」によれば、夫が平均的収入で40年間就業し、その期間中に妻が専業主婦だった世帯の年金収入は「約22万円/月」です。

年金の支給開始は現時点で65歳からであるため、約22万円/月の年金が20年間支給されると仮定したとき、総支給額は以下の計算式で求められます。

年金支給額が22万円/月である場合
22万円 × 12ヶ月 × 20年間=5,280万円

※横スクロールできます。

この金額は、最低水準の老後生活に必要な資金にくらべて1,320万円少なく、平均的な老後生活を考えれば3,000万円も足りません。

子どもの結婚や出産、自宅の老朽化によるリフォームなどライフイベントを考慮すれば、必要な金額はさらに膨れ上がるでしょう。

これらのことから、老後生活の必要資金は「3,000万円以上」必要であると考えられます。

*¹出典:(生命保険文化センター「平成28年度 生活保障に関する調査」)

*²出典:(厚生労働省「老後生活と年金について」)

延びる寿命と増えない年金支給額

先ほど平均余命の説明に用いた「簡易余命表」によれば、各年齢の平均余命には上昇傾向が見られ、医療科学の発展を考えれば今後さらに寿命が延びると予想されます。

延びつつある平均寿命は、老後生活を考えるうえで決して見逃せない要素の1つです。なぜなら、寿命が延びれば老後生活は長期化し、退職後にそなえて用意すべき資金額が大きくなるからです。

年金の支給開始は65歳に設定されていますが、さらに対象年齢が引き上げられる可能性も懸念されます。少子高齢化が深刻化するなか、現状と同等の支給額が受け取れる保証もありません。

そのため、年金はあくまで不確実な収入源として捉え、数値を低く見積もったうえで将来設計を立てるのが賢明でしょう。

下降が続く退職金の給付率

年金を除いた場合、老後資産の中核となるのは貯蓄と退職金です。特に、退職金は会社や立場によって金額の変動があるものの、老後の頼りとなる収入だと認識されてきました。

しかし、「就労条件総合調査の結果」によると、退職金の給付率は例年続けて下降。平成5年度に記録した92.0%を境に、20年間で給付率は16.5%低下しました。

現状では4社に1社が退職金を給付しない状態になっており、今後さらに給付率が低下する可能性もあります。なかでも小資本の中小企業は経営悪化による影響が大きく、地方では人口問題も相まって問題が深刻化する傾向が強いと言えるでしょう。

大規模な人員削減に見る終身雇用制度の破たん

退職金給付率の低下、および副業解禁が大きく取り上げられる背景には、「企業が短命になりつつある」という問題が潜んでいます。

もはや、退職金を維持しつつ終身雇用を継続することは難しく、国内全体のリソース不足を副業解禁によって解消しようと働きかけている現状。大規模な人員削減も珍しくなく、大手企業でさえも全社員の立場を保証できなくなっています。

そのため、今後の将来設計において終身雇用制度は当てにならず、いくつかの収入源を確保しつつライフプランを考える価値観が広がり始めました。

このような傾向は、人口減少や少子高齢化が改善されるまで続くと予想され、今後はより多くの人が資産形成について考えなければなりません。

資産形成に必要な「お金の知識」

老人

お金に関する知識の有無で、資産形成に対する意識は大きく変わります。資産形成の必要性に対して理解が曖昧なままでは、どの程度の金額を用意すべきか分からないからです。

この項では、多くの人が見落としがちな「お金の知識」をご紹介します。

景気の変動でお金の価値は変わる

バブル崩壊後の日本経済は思わしくなく、ゼロ金利時代が長期的に続いてきました。しかし、ほとんどリターンが期待できないにもかかわらず、多くの人が銀行預金で資産を管理しています。

平成13年前後から政府が提言していた「貯蓄から投資へ」の呼びかけは、どうして国民に浸透しなかったのでしょうか?

これには、日本の義務教育における「経済に関する学習機会」の少なさが関係しており、誰もが貨幣価値の変動を重要視してないことが要因に挙げられます。資産形成を進めるとき、まず私たちは「好景気が預金額の価値を減少させる」ことを認識する必要があるのです。

「貯蓄から投資へ」の真意とは?

景気の変動でお金の価値が推移することは、昭和初期の平均年収が1,000円以下であった歴史からも見てとれます。つまり、いま必死に貯蓄しているお金は、私たちが老後を迎えたときに「10分の1程度の価値」に減っている可能性もあるのです。

そこで、経済成長とともに「国民の保有資産を増やそう」と呼びかけたのが、政府が取り上げた「貯蓄から投資へ」というスローガンでした。

日本はバブル崩壊にともない不景気を経験し、現在までに長い時間をかけて経済力を取り戻しています。そして、先進国に続き世界各地の経済発展は著しく、途上国の多くが投資先として注目されはじめました。

これらは、いまから投資をはじめても遅くないことを示しており、老後資金を形成するチャンスであると考えられます。そして、資産形成は特性上「早くからはじめる」ことが重要とされており、その考え方は「複利」という概念で証明されました。

投資は決してギャンブルではなく、資産形成を効率的に進める方法として捉え、可能であれば早い段階で取り組むことをおすすめします。

資産形成に欠かせない「複利」とは?

投資の結果は「元本・利益率・投資期間」にもとづいており、以下のような計算式で算出可能です。

投資の結果を求める計算式
元本 × 利益率 × 投資期間=投資した資産総額

※横スクロールできます。

以上の計算式を利用すれば、元本100万円に10%の年利が発生するとき、1年間運用すれば資産は110万円になり、2年間運用すれば資産は120万円に増加。同じ条件で運用する限り、毎年10万円ずつ資産が増えると予想できるはずです。

そして、投資に「複利」を利用することで、より効率的な資産形成が可能となります。

複利の仕組みは単純で、運用で増加した10%を元本にくわえて再投資するだけです。仕組みを理解するだけでは効果が分かりづらいため、複利を利用した場合の計算式を用意しました。

元本100万円を年利10%で運用した場合
運用1年目…100万円 × 1.1(10%)=110万円
運用2年目…110万円 × 1.1(10%)=121万円
運用3年目…121万円 × 1.1(10%)=133.1万円
運用10年目…約235.8万円 × 1.1(10%)=約259.4万円

※横スクロールできます。

仮に、複利を利用して年利10%で運用できれば、元本100万円は10年後に「約259.4万円」に増加します。一方で、単利のまま年利10%で運用を続ければ「200万円」となり、複利を利用した場合と比較して「約59.4万円」の差額が生まれました。

当然ながら投資に利益率の保証はなく、複利が必ずプラスに働くとは言えません。しかし、多くの資産家が複利を重要視しているのは事実であり、偉人として有名なアインシュタインもその効果を絶賛したほど。

投資先がどのような特性をもつのか把握し、リスクとリターンが予想しやすい対象に複利を応用できれば理想的です。

では、どのような投資先に「複利」を利用すれば良いのでしょうか?つぎの項では、より具体的な方法についてご紹介します。

資産形成に適した投資や制度

お金

投資といえば株式投資や不動産投資が思い浮かびますが、すべてが堅実な資産形成に適しているとは言えません。コントロールできる範囲が少ない投資は、理想の老後生活に向けて資産をコツコツ拡大させることが苦手だからです。

この項では、目標にあわせた計画を立てやすい投資・制度を解説します。

不動産投資

「不動産投資」は、入居者への賃貸や物件売買で利益を得る、実物資産を用いた投資手段の1つ。賃料収入により安定した収入が期待できること、節税対策や生命保険の役割をもつことから注目を集めています。

空室や被災など不動産投資ならではのリスクはあるものの、実態のある資産であるためコントロールできる領域は広範囲。「衣・食・住」が求められる限り需要はなくならず、他の投資と比較して安定している点がメリットです。

また、マーケットの流動性が少なく価格変動が緩やかであるため、会社員としての活動時間外に副業として取り組むことも可能。実際に終業後や週末を利用して、スキマ時間に不動産投資をおこなう「サラリーマン大家」も数多くいます。

投資信託・ETF

「投資信託」は、ファンドマネージャーに資産運用を任せる投資手段の1つです。

多くの金融商品は、価格変動が大きくリスク管理が困難であることに比べ、投資信託は資産運用の専門家がすべてを代行してくれる点が強み。投資した資産はファンドマネージャーの判断により、株式や債券をはじめとした複数の対象に分散投資されます。

投資信託のなかには小額で購入できるものも多く、気軽に始めやすい投資手段だと言えるでしょう。

また、投資信託にリアルタイム性をくわえた金融商品として、「ETF(上場投資信託)」があります。ETFの大部分は投資信託と似ているものの、証券取引所で取引するため購入プロセスは株式投資に近いです。

銘柄ごとに運用方針が異なっており、日本やアメリカなど国家単位で経済へ投資することも可能。証券取引所が開かれていれば即時に売買ができるため、こまめに投資先を変更したいニーズにも応えてくれます。

REIT(不動産投資信託)

「REIT」は、ETFと不動産投資の特性をあわせもつ金融商品です。

REIT銘柄を購入することで間接的にオーナーとなり、投資家たちの資産を利用して専門家が不動産を運用。所有物件の賃料収入やトレードで獲得した利益を、配当として投資家に還元します。

間接的に投資できる不動産はビルや商業施設などさまざまで、ETFと同様に銘柄次第で投資先やリスク管理の基準が異なります。

一見すると、不動産投資と性質がまったく異なるように感じますが、景気や賃貸状況で分配金が変動するため「不動産市場の動き」を把握する指標として機能。

不動産賃貸業に将来性を感じつつも初期費用が用意できない場合、また不動産投資をスタートさせるまえに業界の雰囲気をつかみたい場合に、少額から購入できる金融商品としておすすめです。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

「iDeCo」は、優秀な節税効果をもつ私的年金制度。定期預金か投資信託のうち、どちらかを選択して一定金額を積み立てます。

年金制度という特性上、口座にある資産は60歳まで引き出せないものの、毎年の住民税や所得税を軽減。投資信託の運用で発生した利益も非課税となり、効率的な運用を継続できます。

投資信託は通常であれば「約20%の課税」が発生することから、運用資金が大きいほどiDeCoの利用は効果的だと言えるでしょう。

定期預金の利用でも受取額に対して控除がありますが、資産形成という観点であれば投資信託がおすすめです。

つみたてNISA

「つみたてNISA」は、投資信託やETFを対象とした投資手段の1つ。

年間40万円までの投資枠が用意されており、購入した金融商品の分配金や売買益が非課税になります。非課税期間は20年間に設定されており、対象期間を超えて売買した場合には通常通り約20%の税金が課せられる仕様です。

類似した制度である「NISA」はあらゆる投資信託の購入が可能ですが、つみたてNISAの買付は「金融庁の基準をクリアした金融商品」に限られます。

一見すると、投資対象が絞られることはデメリットに感じられますが、数千種類にのぼる商品から優良な投資先を探し当てることは困難。投資初心者にとって、乱高下の少ない「価格が安定した投資先」が厳選されている点は安心材料の1つです。

なお、金融庁の基準は元本を保証するものではなく、景気変動で運用資金が減少する可能性もあります。

あくまで「比較的リスクが小さい金融商品」が選別されているだけで、思い通りの結果が得られない場合があることを把握しておきましょう。

資産形成に不向きな投資とは?

計算

株式投資やFX、仮想通貨など「乱高下が発生しやすい金融商品」は、想定外の価格変動が起こりやすいため、理想的な資産形成プランを継続することが難しいです。

さらに投資できる銘柄が多く、価格の推移には世界規模での経済情勢や政治が深く関係するため、精度の高い分析に多大な時間と労力が不可欠。

そのため本業と並行しつつ、資産形成を進める手段として最適ではありません。

一方で、先述した「資産形成に適した投資や制度」は、どれも将来的な予測に求められる情報量が少なく緩やかに価格が変動します。

さらに投資先が限られているため、株式投資やFXに比べて分析対象の幅は小さいです。

投資家自身の手が届く範囲がコントロールしやすく、求めるリターンにあわせてリスクを管理しやすいことは、資産形成に向いた投資手法を見極めるうえで重要なポイント。

はじめから大きなリスクを抱えた資産運用は避け、コツコツと資産拡大を進めることをおすすめします。

まとめ

老父

日本の将来に対する意見は多岐にわたり、多くの楽観的または悲観的な主張があります。それぞれの意見は独自の考えが用いられており、すべての人を納得させるものではありません。

しかし、過去に裏付けられた貨幣価値と景気の関係や、統計から読み取れる今後の可能性は説得力のあるデータだと言えるでしょう。

まずは、理想的な老後生活に必要な資金を計算し、リターンとリスクの関係を意識しつつ投資をはじめることをおすすめします。

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