5分でわかる不動産投資の始め方!成功と失敗を分ける物件選定のコツとは?
数多くある投資手段のなか、不動産投資はリスクとリターンのバランスが優れた投資として知られています。ハードルが高いと思われがちですが、始め方や運用の仕組みそのものは難しくありません。
今回は、不動産投資の始め方を各プロセスごとに解説し、成功・失敗を左右するポイントをご紹介します。
不動産投資を一から理解するためには、情報収集が大切です。
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目次
不動産投資の魅力とは?
株式投資やFXなど、相場の価格変動で資産の増減が決まるものとは異なり、不動産投資では投資家の判断にもとづいた運用次第で利益率が変動。数多くある投資手段のなかで、これほどコントロールできる範囲が大きいものは少なく、投資家の努力や工夫が結果に直結しやすいといえます。
また、融資を利用することで、自己資金以上の投資ができることも魅力です。借入上限は投資家の収入や保有資産に影響されるものの、年収の5~10倍の融資が下りるケースも珍しくありません。
同程度の利益率をもつ投資手段を選んだとき、「自己資金のみ」と「多額の借入金と自己資金」を運用するのでは結果が異なるのは明らか。そのため、融資を利用できる不動産投資は、自己資金に対する投資効率が高いのです。
このように投資家の努力や工夫が反映されやすく、多額の借入金を利用できることから、不動産投資はスピード感のある資産形成を実現しやすいといえます。
どのようなリスクがあるの?
数多くの魅力をもつ一方、不動産投資は「実態のある資産」を運用するため、特有のデメリットを抱えています。もっとも利益に影響するのは「空室リスク」や「災害リスク」です。
空室状態の投資不動産は一切の利益を生まず、それでも運用費は必要になるため損失を生む一方。いち早く入居者を見つけなければ、負の資産として投資家を苦しめることになります。
また、数多くのリスクは投資家の判断で解消できるものの、投資不動産を「災害リスク」から防ぐことは不可能。災害保険に入ることでリスク対策はできますが、自然災害の発生を阻止することはできません。
不動産投資の仕組みを理解する
不動産投資の事業モデルは所有不動産を入居希望者に賃貸する、もしくは不動産を売買するというシンプルなもの。一般的なサラリーマンのように労働力を生かして収入を得る「労働集約型」ではなく、資産自体が収入の源泉となる「資産集約型」の代名詞ともいえます。
また、相場チャートを見ながらこまめに売買する金融商品と異なり、不動産の管理体制さえ整えていれば「半不労所得」となることも不動産投資の特徴。まずは、不動産投資を学ぶうえで基本部分ともいえる、インカムゲインとキャピタルゲインについてご紹介します。
インカムゲイン(賃料収入)
個人投資家が不動産を賃貸し、入居者から得る利益を「インカムゲイン」と呼びます。
景気変動の影響が顕著にあらわれる株式投資は、不景気により相場価格が下降することも珍しくありません。しかし、家賃相場が景気に連動して急落することはなく、投資家は経済情勢にかかわらず一定のインカムゲインを得ることが可能です。
このように景気変動に影響されず、安定収入を得られることが不動産投資の強み。ただし、賃料収入は入居率に依存するため、インカムゲインの維持には空室を減らす努力が欠かせません。
キャピタルゲイン(売買益)
投資不動産を売買することで得た利益をキャピタルゲインと呼びます。基本的には購入価格と売却価格の差額が利益となりますが、個人投資家はキャピタルゲインに発生する「譲渡所得税」に注意しなければなりません。
譲渡所得税は投資不動産の保有年数により税率が変動し、購入から5年以下のあいだに発生した利益は「短期譲渡所得」とみなされ、キャピタルゲインに対して約40%の課税義務が発生します。
一方で、購入から5年を超えれば「長期譲渡所得」とみなされ、課税額は約20%まで減少します。このような税制が設けられているため、不動産投資ではインカムゲインをメインとして利益を獲得しつつ、購入から6年目以降に売却を検討するケースが一般的です。
成功と失敗を分けるのは1件目の不動産選び
不動産投資おいて最も重要なのは、初めの不動産選びです。なぜなら、1件目の運用が軌道に乗るまでキャッシュは増えず、つぎの不動産購入に向けて計画を進められないからです。
さらに、1件目の不動産が収益性の悪いものだった場合、2件目の購入時に融資を取り付けることが困難になります。資産形成の第一歩からつまずかないよう、最初の不動産選びこそ慎重になるべきです。
表面利回りだけを重視する危険性
投資不動産を探すとき、情報サイトや不動産会社の提示する資料には「利回り」という項目があります。これは、不動産価格に対する年間賃料収入から予想される、「表面利回り」という数値が用いられています。
表面利回りの計算に利用する年間賃料収入は、あくまで満室時に想定される賃料収入です。さらに表面利回りの計算には、購入価格以外に必要な諸経費が組み込まれておらず、実際の利益率に比べて高い数値が算出されます。
表面利回りの利益率を現実的なものと捉えることはリスクが高く、投資計画を破たんさせる原因になるため注意しましょう。
実際の利回りに近い数値を求める場合は、「実質利回り」と呼ばれる利益率を参考にします。実質利回りには、表面利回りでは除外されている購入価格以外の諸経費がくわえられるため、運用イメージの予想に利用可能。算出には、つぎのような計算式を使います。
実質利回りの算出方法 |
---|
(空室を想定した年間利益-運用経費)÷(物件価格+購入経費)× 100%=実質利回り(%) |
※横スクロールできます。
諸経費の種類は多く計算が難しい場合には、簡易的に計算結果を求められる「シミュレーター」の利用をおすすめします。
1つの需要に頼った不動産運用は要注意
学校や大手企業の周辺は賃貸需要が高く、投資不動産の入居率を維持しやすいことで知られています。しかし裏を返せば、施設の移転により需要が激減する可能性は高いです。
少子高齢化により廃校となる学校は増えつつあり、企業の短命化が深刻視される現代。1つの需要に頼った不動産運用はハイリスクです。
サブリースは契約前に内容を確認する
長期的な家賃保証が強調されるサブリース契約は、多数の被害者を生んだことで社会問題となりました。その原因のほとんどは、サブリース会社と不動産投資家のあいだにある認識の相違です。
サブリース契約は、一見すると契約期間満了まで家賃保証が続けられるように受け取れますが、実際にはサブリース会社の判断により保証内容の変更や破棄がおこなわれます。契約により法的にサブリース会社が有利になるため、不動産投資家の意見がそのまま通ることはほとんどありません。
このような事実を知らないまま、需要の低いエリアに新築アパートを建設する事例が多く、築年数の経過にともなってサブリース会社が家賃保証を減額。やがて、アパート購入時に利用した借入の返済金が家賃保証額を上回り、不動産投資家は毎月マイナスを計上する事例があとを絶ちませんでした。
なお、サブリース会社が法的に有利であることから、不動産投資家が一方的に解約を申し出ることは不可能。損失を生んでいたとしても、サブリース会社の合意がなければ契約は継続されます。
これらの理由から、サブリース契約を安易に利用することはひかえ、契約内容を完全に理解してから利用することをおすすめします。
ハザードマップを利用して被災の可能性を探る
一般的な住宅と同様、投資不動産も台風や地震による被害を受けます。日本全国どこでも被災の可能性はありますが、災害の影響を受けやすい地域とそうでない地域が存在することに注目しましょう。
具体的な調査方法として、国土交通省や各市町村が発表する「ハザードマップ」の利用をおすすめします。ハザードマップは各種類の災害時に想定される被害規模を、地図形式で視覚化したデータベース。購入候補である投資不動産の位置を照らしあわせることで、該当エリアの安全度を一目で確認できます。
投資不動産の損傷や倒壊は、不動産投資家にとって大きな痛手です。保険への加入でいくらかの補填が期待できるものの、もともと被災リスクが少ないエリアでの運用が理想的でしょう。
物件購入に必要な初期費用
不動産投資のスタートに必要な初期費用は、不動産の購入費用だけではありません。ケースバイケースではあるものの、おおよそ不動産価格の5~10%ほどが購入経費として必要になります。
代表的な初期費用としては、つぎのようなものが挙げられます。
仲介手数料
個人間での契約を除けば、投資不動産の売買は不動産会社が仲介します。仲介業者により金額の違いがあるものの、購入価格の約3~5%が一般的。
なお、仲介手数料無料としてアピールされているものは、売り手が仲介手数料を負担しています。
不動産取得税
不動産取得税は、初期費用のなかでも高額な出費の1つです。
市町村が定める「不動産の価格(評価額)」の約3~4%が課税額として請求され、納付書が送られてくるタイミングは不動産購入から約半年後。数十万円を超える出費になることが多いため、支払いの存在を忘れないように注意しなければなりません。
登録免許税
不動産購入時には権利の移行を通達するために「所有権移転登記」が必要となり、このときに発生する税金を「登録免許税」と呼びます。登録免許税の課税額は以下の通りです。
土地に対する課税額 | 建物に対する課税額 |
---|---|
不動産の価格(評価額)の2% | 不動産の価格(評価額)の2% |
免税措置により、2019年3月31日までは1.5% |
※横スクロールできます。
出典:(国税庁「登録免許税の税額表」を抜粋・改編)
印紙税
不動産の売買契約は、印紙により法的な信用が与えられます。印紙には課税義務が設けられており、この税金が「印紙税」です。
税額は譲渡契約書に記された金額により変動し、災害時には非課税となるケースもあります。控除制度が適用される期間もあるため、不動産の購入時には「国税庁ホームページ」から現在適用されている印紙税額を確認しましょう。
入居率を維持するための工夫
インカムゲインを安定して獲得するためには、入居率を維持する必要があります。
入居率を維持するための方法は大きく分けて2つ。投資不動産の付加価値を高める方法と、賃料設定を下げることです。
この項では、それぞれの方法と注意点をご紹介します。
付加価値を与えて魅力的な住居にする
投資家からみれば不動産は「投資手段の1つ」でしかありませんが、入居者にとっては生活の中核となる住居です。そのため、利回りや維持費にばかり注目するのではなく、入居者目線で魅力的な不動産であるのか判断しなければいけません。
時代遅れの内装や劣化した外観、故障した設備は入居希望者にネガティブな印象を与えます。ターゲットとなる人物像がファミリーや女性である場合、特に清潔感は重要視されるでしょう。
入居率を維持するためには、投資不動産が属するエリアのニーズを見極め、入居希望者が求めている要素をカバーする姿勢が求められます。
入居者の金銭的な負担をおさえる
フリーレントや敷金礼金の減額や無料化は、入居希望者の金銭的なハードルを低くします。
ただし、価格設定を下げることは幅広いターゲットに効果的であるものの、賃料設定の安易な値下げは厳禁。既存の入居者から反感を得るだけでなく、モラルの低い入居希望者が集まる原因となります。
また、入居者同士のトラブルが増えれば悪評が広まり、値下げした賃料設定を再び上げることは困難です。あくまで、一時的に入居者の負担を軽減する仕組みを採用し、賃料設定の値下げは最終手段とすべきでしょう。
効率的な資産拡大に必要な意識
1件目の投資不動産を購入するという関門を乗り越えたあと、投資家はインカムゲインを獲得しつつ貯蓄額を増やさなければなりません。なぜなら、実物資産である不動産は、築年数の経過や災害により修繕費が必要となるからです。
また、効率的に資産拡大を進めるのであれば、優良物件を逃さないよう手元にキャッシュがある状態が理想的。遭遇したチャンスをみすみす手放さないためにも、財務管理が重要となります。
そのため、安易に生活水準を上げる行為は厳禁です。資金を蓄えなかったことが災いして、不動産投資が破たんする可能性を忘れてはいけません。収入が増えれば支払う税金も高額になるため、複数の安定収入を確保するまではシビアな財務管理が求められます。
まとめ
今回は不動産投資の始め方と、成功・失敗を分けるポイントをご説明しました。
不動産投資は、一見するとハードルが高く感じるものの、基礎知識さえあれば年齢や経歴にかかわらず始められる投資手段です。
そして、運用方針は投資家の数だけ存在する一方、成功率を高める方法はどれも普遍的なもの。投資家に求められるのは、投資先を選ぶときの注意点や入居者目線で不動産を運用する姿勢です。
今回ご説明したポイントをおさえれば、数多くの魅力をもつ不動産投資の世界に一歩踏み出したも同然。より関心が強まったと感じるのであれば、さらに深くまで不動産投資について学んでみてください。
最後に、不動産投資を一から理解するためには情報収集が大切です。
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