貯金と投資ではどっちが安心?資産形成を始める方法6選
超低金利時代では、どれだけ頑張ってもお金はほとんど増えません。しかも何も備えをしておかなければ「老後に2,000万円不足する」という報告書まで飛び出しました。今やもう貯金だけではなく投資をしなければ安心を手に入れることはできないとお感じの方は多いでしょう。
本当は投資のようにリスクを取るようなことはしたくないが、貯金だけではこの時代を乗り切れないので、少しでも安全な方法はないか・・・というのも、これまた本音ではないでしょうか。
そこでこの記事では、貯金習慣がすでにあるものの投資の経験はないという方のためにより安全を意識しながらお金を増やす方法について解説していきたいと思います。
目次
貯金と投資の違いを知って投資の重要性を理解しよう
貯金と投資というのは、どちらも将来に向けてお金を準備する手法なので似ているとお感じだと思いますが、実は本質的、決定的な違いがあります。まずはその違いを確認した上で、具体的に投資でお金を増やしていく方法に入っていきたいと思います。
日本人にとって長年の美徳は「貯金」
私たち日本人は汗水流して働き、それで得たお金が最も尊いという価値観を持っています。そして働いて稼いだお金は無駄遣いせず、しっかり貯金するのも尊いことで、これらが日本人のお金に対する美徳です。今でも年配の方を中心に、こうした価値観を持っている人はたくさんいると思います。
このように貯金は美徳なのですが、投資はどうでしょうか。投資についてはどこか「楽してお金を儲ける」というイメージが強く、そこには少々見下したようなニュアンスが込められています。汗水流して働いたわけでもないのにお金を手にするというのは、きっとどこかでそのしっぺ返しをくらう・・・といったことを親御さんから教えられた方は多いのではないでしょうか。
投資はギャンブル?良くないもの?
そんな古くからの美徳には、投資はギャンブルのようなものという考え方もあります。お金を使ってお金を増やそうとするのですから、確かにそれはギャンブルと同じです。しかし投資とはお金を増やすことが目的である一方で、ギャンブルは本来、お金を使って時間を愉しむためのものです。
ギャンブルをやっているとたまに儲かることがあるので投資と同じだと勘違いしがちですが、投資は継続的にお金を増やそうとしているのに対して、ギャンブルでは常に一攫千金を意識しているため、そこに本質的な違いがあります。
最近では日本人の意識も大きく変わっており、投資を人生を豊かにするための手法であると捉えている人がとても多くなっています。しかし、だからといって何でもいいわけではなく、人生設計に資するものでなければならないというのが今どきの投資に対する考え方です。
ようやく投資に目を向ける人が多くなった昨今、求められているのはその要求に応えられるような投資の手法、ノウハウです。この記事ではそういったニーズに応えられる情報をお届けしようと思いますので、どうぞご期待ください。
超低金利だと貯金してもお金は増えない
銀行の定期預金は大手銀行で0.01%、ネット銀行でようやく0.02~0.03%というのが関の山です。これでは100万円を預けていても100円しか利息がつかず、しかもそこから約20%の税金が差し引かれるのですから、雀の涙もありません。せっせと働いて貯金をして100万円も預けているのに1年で80円ほどの利息しか得られないのでは、何だか割に合いません。
しかし定期預金は、元本保証です。せっせと働いたお金が預金者の責任ではないような理由でなくなってしまうことはなく、仮に銀行が倒産しても預金保護の対象となっているので、その安心感は抜群です。
安心を重視しすぎるとお金は増えない、かといって投資でお金を増やそうとしすぎるとリスクが高くなる。このジレンマでお困りの方は、あまりにも多いのではないかと思います。
老後資金に役立つのは「貯金」ではなく「投資」
投資には、元本保証という商品は一切ありません。すべてが自己責任の世界で、お金を大きく増やそうとするのか、コツコツ取り組むのかといった方針も自分で決めることができる、自由にしてあまりにも広い世界です。
しかし、投資はギャンブルではないので、リスクをいかに抑えつつ利回りを確保するかというノウハウがすでに確立しています。そのノウハウをしっかりといかせば、将来や老後に向けて「お金を増やす」という目的を満たすだけの利回りを確保することは十分可能なのです。
「老後2,000万円不足説」が大騒ぎになったことによって、老後資金を強く意識するようになった方は多いと思います。その不安を払拭するのに役立つのは貯金ではなく投資であるという事実を、まずは踏まえておきましょう。
貯金だけに依存することのリスク
貯金は元本保証ということもあって、最も手堅い資産形成方法だと思っている方は多いと思います。しかし、実は貯金だけだとそれがリスクになることをご存じでしょうか。貯金さえしていれば大丈夫と思われている方に知っておいていただきたいリスクの解説です。
貯金だけだとお金が減ることもあるって本当?
貯金は言うまでもなく、私たちが住んでいる日本の通貨である日本円で行います。これなら為替リスクもないので最も安全な資産形成だと思いがちですが、実は貯金にもリスクがあることをご存じでしょうか。
最大のリスクは、インフレです。お金よりモノの価値が相対的に高くなるため、物価が上昇します。これまで1万円で買えていたものが2万円になったとしたら200%のインフレですが、もしそれが起きてしまったら貯金の価値が半分になります。
その次に考えられるリスクは、インフレと似ていますが過度の円安です。日本はエネルギーや食糧の大半を海外からの輸入に依存しているので、自国通貨の円が暴落すると輸入コストが跳ね上がり、ほとんどの品物が大幅値上げとなります。これもインフレと同様に物価上昇リスクなので、せっかく貯金をしていても価値が目減りしてしまいます。
貯金=守り、投資=攻めとは限らない
貯金だけだとインフレや円安に弱いというリスクにも、投資であれば有効な対策を打つことができます。インフレ対策であれば不動産や商品などの投資信託を保有することや、円安対策であれば米ドルやユーロなどの外貨で保有しておくことなど、お金を増やす目的以外にも投資には資産保全という重要な役割もあるのです。
では今はどうなのかというと、ここでいうリスクとは逆の状況になっています。円高でデフレ気味という状況なので、今のうちに円の現金資産以外に変えておくことで今後大きな資産増を期待できるかも知れません。
貯金=守り、投資=攻めというイメージをお持ちの方はとても多いと思いますが、実は投資は守りのためにも役立つということをお分かりいただけたと思います。
「老後2,000万円不足説」の真意
2019年6月に金融庁の諮問機関から発表された報告書では「老後に2,000万円が不足する」という内容が記載されており、そのことが大きな話題になりました。この騒ぎから感じたのは、「老後2,000万円不足」という言葉だけが独り歩きをしてしまい、この報告書の本質にまで理解が及んでいなかったということです。
公的年金だけで老後のお金をまかなえないことは誰もが薄々感じていたことであり、それを後追いで認めただけに過ぎません。その金額が2,000万円という数字で突き付けられたため、その準備ができていない人を中心に大騒ぎになったわけです。
しかし、この報告書では老後資金がまだ準備できていない人がどうするべきかという提言がなされていることをご存じでしょうか。具体的には投資信託の積立などによって積立投資を行い、「貯めながら増やす」ということの重要性が説かれています。これはまさに貯金から投資へのシフトであり、これまで貯金さえやっておけば大丈夫だと思っていた価値観に投資の重要性を吹き込もうとしていることに他なりません。
貯金だけに依存するのではなく投資に目を向けるべきというのは、すべての人に対する将来・老後のためのメッセージなのです。
もう貯金をやめて投資をするべきなのか
金融庁という国の機関ですら、これから貯金ではなく投資ですよと言っているということは、もはやこれからの時代において貯金をやめて投資をするべきなのか?そう考える人がいてもおかしくはありません。
しかし、これは違います。依然として貯金をすることは尊いことであり、投資をするにも貯金によってお金を貯めておかなければその元本も用意できません。貯金と投資のベストバランスを考えるのがこれからの正しいお金との付き合い方であり、使い道が決まっているお金や失敗するわけにはいかないお金は貯金でしっかり保管して、余剰資金は投資で攻めてみるというのが、正しいバランスです。
次章ではその投資の部分でおすすめの商品を8つご紹介します。
リスク度別、主な投資商品8選
貯金から投資にも目を向けるべきと言われても、数ある投資商品の中でどれが自分に合っているのかを初心者の方が見つけ出すのは難しいことです。そこで、8つの主要な投資商品をリスク度順に並べ、それぞれの概要と特徴を解説したいと思います。どれくらいのリスク度がご自身に合っているのかとイメージしながら読み進めていくと、ピッタリのものが見つかると思います。
個人向け国債(リスク度:1)
ここでご紹介する8つの投資商品の中では唯一、元本が保証されている投資商品です。元本保証なので投資に分類されないという意見もありますが、個人向け国債には変動金利タイプのものもあって一定の投資的要素もあるので、最もリスクの低い投資商品としてピックアップしました。
変動金利もので利回りは0.66%(2019年9月現在)なので、お世辞にも高利回りとは言えませんが、定期預金が0.01%であることと比べると6倍以上の利回りです。
個人向け国債は銀行や信用金庫、郵便局の窓口、証券会社の口座などさまざまなところで手軽に購入可能です。
インデックス型投資信託、ETF(リスク度:2)
次にご紹介したいのが、インデックス投資と呼ばれる投資信託やETFといった投資商品です。インデックスとは株式市場や商品市場などで取引されている金融商品の平均価格などを指数化した指標のことで、例えば東証の日経平均株価やTOPIXは、日本株のインデックスです。他にもアメリカ株のインデックスであるダウ平均株価やS&P500などもすべてインデックスです。
こうしたインデックスへの投資ができる投資信託があるので、これを購入することで株式市場全体、その国の経済全体に対する投資をしたのと同じ効果が得られます。なお、そういったインデックス型投資信託の中で証券取引所に上場されているものをETFといいます。
ETFは上場されているだけあって株と同じように簡単に売買ができるので、証券会社に口座をお持ちの方であればとても手軽に購入と売却が可能です。
J-REIT(リスク度:2)
投資信託の中で運用対象を不動産に特化したものを、REIT(リート)といいます。目下日本国内では大都市圏を中心に不動産市場の好調が続いており、それはもちろん不動産で運用しているREITの運用成績にも反映しています。
不動産を保有しながらの運用なので、仮に運用成績が悪くなっても不動産という資産があるため、全くの紙切れになってしまうことがないのも、リスク管理上メリットがあります。
不動産投資(リスク度:2)
REITは不動産投資をしている投資法人に対する間接的な投資ですが、こちらは自分で不動産を所有して賃料収入や売却益を狙う、現物不動産投資です。いわゆるアパマン経営という形で投資をすることにより、老後にも安定収入が続くという形を構築することができます。
詳しくは後述しますが、現物不動産投資では金融機関の借り入れが利用できます。これは他の投資商品にはない概念なので、そのメリットをいかせば投資効率を高めて、高い資産形成効果を発揮することもできます。
外貨預金(リスク度:3)
ここからは、リスク度が3となります。ここでご紹介するのは、外貨預金です。外貨預金は日本円以外の通貨で預金をするため、商品自体は定期預金なのでほぼ元本保証です。しかしリスク度が1ではなく3なのは、外貨だけに為替リスクがあるからです。
世界には日本と比べ物にならないほど高い金利で預金ができる国がありますが、そこでたっぷり利息を稼いだとしても、預け入れをした時よりも円高になってしまうと為替リスクによって預金が目減りしてしまいます。ひどい場合は元本割れを起こすこともあるので、それをリスクとして考慮する必要があるわけです。
外貨預金は市中の銀行やネット銀行などで取り扱いがあるので、こちらも口座を持っていればすぐに始めることができます。
ソーシャルレンディング(リスク度:3)
これまでになかった新しい金融の形として注目されているのが、クラウドファンディングです。クラウドファンディングというと社会貢献などの活動資金を募る手法として知られていますが、このクラウドファンディングの仕組みを利用して事業者がお金を募り、銀行などの金融機関を介することなく出資者が投資をすることができるのがソーシャルレンディングという仕組みです。
銀行などが介在しないため中間マージンがなく、直接金融が実現するのでその分利回りが高いのが魅力です。1年満期もので利回りが8%や10%といったものも珍しくないので思わず飛びつきたくなりますが、そこにはリスクもあります。
最大の懸念は、事業者がお金を募ったものの事業がうまくいかなかった場合です。その場合の補償は何もないので、最悪の場合は全出資金を失う恐れもあるわけです。しかもまだ未成熟な分野なので悪質な業者も散見されるため、当記事としてはご紹介をするもののおすすめはしません。
株式投資、FX(リスク度:4)
投資といえば株をイメージする方が多いと思いますが、ここではリスク度を4としてご紹介します。それと同じリスク度のものにFXも入れました。ただしここでは、どちらも値動きを利用した利益ではなく、株は配当、FXはスワップという「持っているだけで得られる収入」を想定しています。
利益が出ている企業の株を持っていると配当が出るので、株価が比較的安定している大型株を長期保有して配当収入を狙う株の手法と、高金利通貨の買いポジションを持ち続けてスワップ収入という金利のようなものを受け取り続けるFXの手法であれば、リスク度4で取り組むことができます。
この方法については筆者もおすすめなので、次章で詳しく解説します。
仮想通貨取引(リスク度:5)
リスク度が最大の5としてご紹介するのは、話題の仮想通貨取引です。市場に未熟さもあるため株やFXよりも値動きが荒く、この荒さに魅力を感じた投資家が多く参入しています。
もちろん仮想通貨取引に全資金を投じるなど論外で、あくまでも投資のごく一部という位置づけで「大儲けできたらラッキー」という感覚で取り組むのが良いでしょう。
ネット上にある仮想通貨取引所に口座を開設し、資金を預けることで仮想通貨の売買が可能になります。
初心者におすすめしたい投資商品と手法6選
前章では8つの投資商品をご紹介しましたが、こちらはその中でも筆者が投資初心者の方におすすめのものを6つ厳選してご紹介します。
個人向け国債(変動10)
ここでご紹介する中では最もリスク度が低い投資商品です。変動金利ものと固定金利ものがありますが、少しでも利回りが高いもの、今後利率が上昇するかも知れないという期待も込めて「変動10」をおすすめします。
個人向け国債は先述のように銀行や郵便局、証券会社の口座などとても購入の方法はたくさんあります。どこで買っても金利は同じですが、証券会社のキャンペーンを利用すると購入額の一部がキャッシュバックされるサービスがあるので、これを利用すると実質的な利回りを向上させることができます。キャンペーンページは開催のたびにURLが変わるためリンクを張るのは難しいですが、「個人向け国債 キャンペーン」というキーワードで検索するとすぐに見つかります。
米国株ETF
アメリカの株は長らく絶好調と言える状態を維持しています。GAFAに代表されるような世界的な企業の業績が下支えをしながら、トランプ大統領のアメリカ・ファーストという政策によって国内景気が上向いており、アメリカ経済は好材料のオンパレードです。そんなアメリカ株の成長力を資産増に結び付けるには、米国株ETFを購入するのが最も手軽です。
米国株ETFには、ダウ平均連動型やS&P500連動型などがあります。筆者のおすすめはリスクヘッジの意味でもS&P500が良いと思っているので、東証に上場されているS&P500連動型ETFを購入するのが最も手軽で確実です。以下のETFがそれに該当しますが、これらは日本の証券取引所に上場されているので、証券会社に口座を開設すれば株と同じ感覚で購入可能です。
・NEXT FUNDS ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価連動型上場投信
J-REIT
好調な日本国内の不動産市場を背景にJ-REITも堅調を維持しています。特に海外からの資金が流入していることがJ-REITの底堅さを物語っています。価格上昇によって利回りが低下気味ですが、分配金利回りが3%程度あるというのも、超低金利時代にあってとても魅力的です。
また、J-REIT全体の指数である東証REIT指数と連動するインデックスファンドもあるので、J-REIT全体への投資をしたい場合はそちらの投資も有効です。
J-REITはいずれも証券取引所に上場されているため、株と同じように証券会社の口座から購入可能です。東証REIT指数連動型のインデックスファンドについては、証券会社の口座や投資信託の取り扱いがある銀行の口座などから購入可能です。
現物不動産投資
アパートやマンションを購入し、そこからの賃料収入を得るという投資手法は資産家だけの専売特許だと思われてきましたが、今はそうではありません。サラリーマンなど不動産を持っていない人に向けて不動産投資会社がサービスを提供しており、ネットの発達によってこうした新人大家さんが活躍できる環境が整っています。
最初に不動産を購入するというまとまった出費を伴いますが、金融機関からの借り入れを利用できる唯一の投資なので、「他人資本を活用できる」というメリットも見逃せません。不動産の購入で数千万円単位のお金が動くためリスキーだと考える人は多いのですが、購入した不動産を担保にした借金なので、実は堅実な投資なのです。
不動産投資については当メディア「Oh!Ya」に初心者向けの記事が多数あるので、その中の一部をご紹介します。完全初心者向けの内容と、アパート投資、マンション投資それぞれに特化した解説記事です。
・【超初心者向け】すぐ分かる不動産投資の始め方!5つの心得を伝授
・【2019年最新版】サラリーマンが不動産投資で成功するための7ヶ条
・不動産投資のアパート経営は初心者向き!おすすめな4つの理由
・【初心者向け】ワンルームマンションの不動産投資における7つの成功術
株式投資、FX
配当狙いの株式投資とスワップ狙いのFXはいずれも、中長期的に取り組むことでリスクを抑制しつつ安定的な利回りを狙うことができます。しかし、この両者は投資のやり方によってはハイリスクになり得るため、くれぐれも資金管理を怠らないようにしてください。
株であれば信用取引、FXであればレバレッジという概念があるので少額で大きな金額分の株や外貨を保有することができますが、この倍率を上げすぎるとわずかな値動きでロスカットになってしまいます。高くても5倍程度までにして、定期的に投資金の維持率が大幅に低くなっていないかをチェックするというメンテナンスが必要です。
この資金管理を適切に行うことで、筆者は長らくトルコリラを保有しながら年利18%程度のスワップ収入を得ています。
ロボアドバイザー
貯金ではなく投資をしようかと思っている方のほとんどは、専業の投資家ではありません。むしろサラリーマンや公務員など本業がある方々だと思います。そんな方に「投資のためにこまめに売買画面のチェックを」と言ったところで現実問題として難しいでしょう。
そんな人に最適なのが、ロボアドバイザーです。AIが24時間常に相場をチェックしながらAIの判断によって自動的に売買をして利益を目指してくれます。主な投資商品は投資信託やETFなのでリスク分散も図られており、安全性とAIによる正確な自動売買というメリットを資産増につなげることができます。WealthNaviとTHEOというロボアドバイザーが有名ですが、他にも証券会社などが続々とAI系サービスを投入しているので、今後さらに発展する分野だと思います。
・THEO
貯金と違って投資ではリスク管理をお忘れなく
投資には貯金と比べて高い利回りという魅力がありますが、その一方で貯金ではあまり考えなくても良かった(本当は考える必要があるのですが)、リスクという概念があります。そのリスクとうまく付き合っていくための極意を解説します。
投資は元本保証ではなく元本割れのリスクがある
投資は元本保証ではなく、運用の結果によっては元本割れを起こしてしまうリスクがあることを絶対条件として認識しておいてください。最終的に利益がしっかりと出ている投資であっても、その途中では一時的に含み損が出ていることも珍しくありません。
これもすべて投資には付き物のことなので、一時的な含み損、最終的な元本割れなども含めて投資にはリスクがあることを理解した上で、必要以上にパニックにならないようにしましょう。
リスク管理の基本は分散投資
投資の世界には、「卵を1つのかごに盛るな」という言葉があります。もし1つだけかごを落としてしまっても他のかごにも卵を盛っているのであれば全滅は免れるという意味です。1つの投資商品に資金の全額を投資してしまうと、その投資商品が値崩れを起こした時に資産の大半を失ってしまうことになります。
それを回避するためのリスク管理術が、分散投資です。株に投資するのであっても複数の銘柄に投資することや、株だけでなく不動産や債券といったように分散することなど、分散投資にはさまざまな手法があります。
こういった分散投資を自分で組み立てるのは難しいとお感じの方は、投資信託やETFを購入することで解決できます。なぜなら1本の投資信託の中に複数の投資対象が含まれているからで、この記事で推奨しているインデックスファンドであれば「東証一部の全銘柄」「アメリカ株の主要500銘柄」といった塊に投資をすることができるので、高いリスク分散効果があります。
投資には「やめ時」がある
投資商品の多くは、価格が変動しています。この価格変動によって利益が大きくなってきたら、「やめ時」を検討するようにしてください。せっかく値上がりによって大きな利益が出ているのに持ったままにしていることによって再び下落してしまい、せっかくの大儲けを逃してしまうことになってしまいます。
これは投資だけの概念であり、貯金では全く考慮しなくても良かったことです。特に株価指数や不動産価格の指数などに連動するインデックスファンドをお持ちの場合は、値上がり益が十分出ていると思ったら一度売り、利益を確定させると次の投資にも目を向けることができます。
ポートフォリオは定期的に見直そう
リスク管理の意味合いで複数の株や投資信託などに資金を投じている場合、その内訳のことをポートフォリオといいます。これをいかに効果的に組み立てるかが投資家の好みや技術によって分かれるわけですが、どんなに素晴らしいポートフォリオであってもそれが万能、最終ゴールではありません。
投資の環境は常に変化しているので、定期的にポートフォリオは見直しと組み換えなどのメンテナンスが必要であることを念頭に置いておいてください。
まとめ
貯金と投資の違いから始まり、投資にも目を向ける重要性、そして投資をするのであればどんなものがあるのか、さらに何がおすすめなのかというお話をしてきました。最後には投資で忘れてはいけないリスク管理のお話もしてきましたが、これで貯金と投資の関係と投資のあるべき姿が見えてきましたでしょうか?それぞれの投資商品については具体的な始め方を解説していますので、気になるものがあった方は、まず情報収集や口座開設などから始めてみてはいかがでしょうか?