知識0でも大丈夫!投資の勉強プロセスを徹底解説!【完全保存版】
将来に向けて資産形成を始めようと考えたとき、最初に立ちはだかる壁は「投資の勉強方法」です。
「何から手をつければよいか分からない」、「忙しい自分に合った勉強方法が分からない」といった悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。
今回は、投資未経験から体系的に投資を学び、コツコツと資産形成を進めるための手順をご説明します。じっくりと勉強したい人向けの方法から、スキマ時間を活かしたい人向けの方法までご紹介するので、自分に合った方法が見つかります!
目次
投資の勉強を始めるまえに
投資と一言でいっても具体的な手段は多岐にわたります。どのような投資が自身の将来設計に適しているのか判断するためには、事前の自己分析が大切です。
まずはライフプランと自己資産を確認し、勉強の段階で右往左往しないように準備を進めましょう。
理想とするライフプランの立案
投資に限らず物事を堅実に進めるためには、綿密なプランニングが欠かせません。魚を一匹捕まえる方法と大量に捕らえる方法が違うように、ライフプランが異なれば最適な資産形成の方法も変わります。
何年後にどれだけの資産を築いておきたいのか、今後の人生でどのようなライフイベントがあり想定される出費の規模はいくらなのか。このように事前に支出の目安を定めることで、無駄な浪費や必要以上にリスキーな行動を減らせるはずです。
人生は予期しない事態が数多く起こり、気付かないうちに当初考えていた方針からそれていることも多々。ライフプランニングは軽視されがちですが、人生の羅針盤ともいえる大切な役割を果たします。
投資にあてる自己資金を設定する
投資にあてられる自己資金の金額を把握することは、運用の損失をおさえるうえで重要。なぜなら、本来の投資可能額を超えて生活費まで使い込めば、損失の上限をコントロールできなくなるからです。
際限なく損失を生み続けることは、投資への復帰を遅らせることにとどまらず「生活の崩壊」を招きます。投資にまつわる失敗例の多くは、投資可能額の上限を曖昧にしたことでもたらされるため、リスク管理の基礎として投資にあてる資金の設定は大切です。
投資を始めるにあたり、「自分だけは大丈夫」と慢心することなく、損失が小さいうちに手を引く勇気が求められると覚えておいてください。
目標実現に必要なリターンを予想する
ライフプランと投資にあてる自己資金を設定すれば、つぎに年間でどれくらいのリターンが必要なのか算出します。これは、利益率が異なるさまざまな投資手段から、ライフプランに適した選択を見定めるためです。
利益率の違いを説明する一例として、投資にあてる自己資金を500万円とし、投資の王道と呼ばれる「株式投資」と「不動産投資」を比較してみました。
500万円を株式投資で運用した場合
株式投資は、証券取引所にて企業の株式を売買する金融商品です。購入銘柄により価格の変動幅に大きな違いがあるものの、通説として「年利5~10%」で運用できれば好成績といわれます。
500万円を年利10%で運用すれば、1年後には550万円となり増えた金額は50万円。翌年も同じ利益率のまま投資すれば、550万円は605万円となり自己資金は55万円増加します。
こうして毎年の利益を自己資金にくわえつつ、翌年の投資額を増やしていく手法は「複利」と呼ばれており、資産運用を加速度的に進める方法として有名。投資の基礎となる自己資金が増えていくことから、雪だるまに例えられることもあります。
仮に複利を利用しつつ年利10%を維持できれば、初めは500万円だった自己資金は10年後に約1,300万円まで膨れあがります。
一方で、利益を投資資金にくわえず複利を利用しない場合、年利10%を10年維持しても自己資金は1,000万円までしか増えません。同額でスタートしても300万円の差が生まれたことから、複利の効果がどれほど大きいものか分かるはずです。
500万円を不動産投資で運用した場合
不動産投資は、物件運用による賃料収入や売買で利益をあげる投資手段。不動産投資の最大のメリットは、融資によって自己資金以上の投資額を運用できることです。
投資家自身の職業や預金額により借入限度額が異なるものの、年収の5~10倍ほど融資を受けることは珍しくありません。仮に4,500万円の融資を取り付ければ、自己資金とあわせて5,000万円の投資資金を使えることになります。
この5,000万円を、先ほどと同様に年利10%で運用すれば、1年後には5,500万円となり増えた金額は500万円。単純計算であれば自己資金に対する利益率は100%となり、株式投資の運用による増加額に比べて、10倍の利益を生みだしたことになります。
借入返済金や課せられる税金に違いはあるものの、多額の融資という不動産投資ならではの特性を利用したことで、自己資金に対するリターンは大きくなりました。このまま複利を利用しつつ不動産投資を10年間継続すれば、株式投資の利益との差は明らかです。
このとき、利益率だけみれば不動産投資が有利に思えますが、株式投資より売買や運用に時間・手間がかかることを忘れてはいけません。捻出できる時間や希望するリターンの規模から、目標実現に適した運用方法を選ぶことが重要です。
投資手段を選ぶ
ライフプランニングを終えて求めるリターンが確認できれば、つぎは投資手段を選ぶ段階に進みます。歴史があり投資家たちの数が多い分野ほど、勉強に必要な材料は豊富です。
具体的には、先ほど例にあげた株式投資や不動産投資を選ぶのが無難だといえるでしょう。
株式投資の特徴
株式投資はネット証券の普及により、パソコンやスマートフォンから簡単に取引をできることが強み。利益の規模にかかわらず課せられる税金は約20%、NISAといった非課税制度を利用することでさらに納税額を減らすことが可能です。
また、口座開設時に「特別口座」を選択することで、確定申告の手間がなくなることもメリット。短期間で大きなリターンを得ることは難しいですが、投資の時間が捻出できない人におすすめの運用方法です。
不動産投資の特徴
売却益が収入のメインとなる株式投資とは異なり、賃料収入を中心とした安定的な利益を期待できることが特徴。不動産投資は確定申告が必要であるものの、税理士へ依頼することも可能です。
また、団体信用生命保険の利用により、投資家の命に万が一の事態があったときにはローンが完済されます。家族には残債のない投資物件が残せることから、一種の生命保険として捉えられることも多々あります。
これらの特徴を比較し、手軽に少ない時間で投資をするなら株式投資、手間はかかっても賃料収入による安定利益が欲しいなら不動産投資というように、自身の生活リズムや求めるリターンにあわせて投資手段を選んでみてください。
基礎知識を身につける勉強方法とそれぞれの特徴
資産形成を進めるにあたりもっとも避けるべきことは、勉強を面倒に感じてやみくもに投資を始めることです。そういった事態を防ぐため、まずは短い時間であっても、毎日のスケジュールに勉強を組み込み習慣づけることをおすすめします。
さらに、常に市場の流れが変わる投資の世界では、熟練した投資家であっても日々の情報収集が求められます。投資を始めてから、突然「毎日情報をチェックする」という生活スタイルへ移行するのは困難であるため、まえもって時間を確保する習慣を身につけた方が良いでしょう。
この項では、3段階に分けて勉強方法ご紹介し、それぞれの特徴を解説していきます。
1.書籍を利用して勉強する
初めに書籍による学習を紹介する理由は、客観性のある偏りのない知識を取り入れるためです。
手に取る書籍は、多少発行年数が古くても名著として取り上げられる書籍をおすすめします。なぜなら、投資の世界は絶えず変わり続けているものの、投資家に求められる基本的な部分は昔から変わらないからです。
株式投資であれば、市場から評価されていない優良企業を見つける手法が王道とされています。不動産投資であれば、入居者から見て魅力的な物件でありつつ、投資対象として優れた利益率をもつ物件選びが鉄則。
さらに、不思議と失敗にまつわるポイントは、どれも似通っているものです。投資の成功率を高めるには「ありがちな失敗を減らす」ことが重要であるため、複数の書籍をもとに基礎知識と失敗パターンを学ぶことが大切だといえます。
2.WEBサイトやブログを利用して勉強する
WEBサイトやブログは書籍よりも主観の強いページが多いものの、よりリアルな投資家たちの意見を閲覧できます。基礎知識を身につけていれば記載内容の真偽を正しく判断できるため、複数の書籍を読んだあとはネットからの情報収集がおすすめです。
ニュースサイトやお気に入りのサイトをブックマーク登録しておけば、毎日のチェックもスムーズにおこなえます。
また、時事ネタを調べるときは1つの記事だけで判断せず、いくつかのサイトを訪問すべきです。速報に近い話題ほど情報が曖昧なまま広まりやすいため、公式発表や根拠のある情報源を提示した記事を探してみましょう。
3.SNSやYouTubeを利用して勉強する
勉強時間の捻出が難しいサラリーマンであれば、短い休憩時間にチェックできるSNSや、移動時間中に耳から情報を得られるYouTubeなどの利用がおすすめ。
特にTwitterは現役投資家として発信しているユーザーが多く、リアルタイム性のある情報を入手するツールとして適しています。もちろん私益のために情報発信をしている可能性もあり、実際に株式相場では「はめ込み」と呼ばれる情報拡散力を利用した騙し合いがあるほど。
「この銘柄の価格は下落する」といいつつ売却を誘い、価格が下がったところを買い集めるのは常套手段と認知されています。投資の世界に「絶対に上がる・下がる」といった考えはタブーであるため、どれほど有名な投資家の情報であっても疑いをもつ姿勢が大切です。
また、YouTubeは満員電車や自動車通勤のなかでも、耳から情報を得られる効率的な勉強方法。大きなニュースがあれば数日のあいだに動画がアップロードされるため、スキマ時間を利用して最新情報を取り込むことが可能です。
活字を読むことが苦手な人も、ストレスなく勉強できる方法としておすすめです。
投資の開始とプランニングの見直し
勉強は大切であるものの、学習を続けるだけで資産は増えません。基礎知識は十分に身についたと感じた段階で、少額から運用を始めることをおすすめします。
ただし、お金を扱う行為は感情を揺さぶられやすいので、衝動的な投資には要注意。勉強を通して学んだ失敗事例を思い出しながら、冷静な判断ができるよう心掛けましょう。
まずは少額から投資を始める
各人により基礎知識が身につくまでの期間はさまざま。投資の基本的なノウハウを学び、典型的な失敗パターンが頭に入っていれば、つぎは経験を重ねる段階へと進みましょう。
このとき、投資可能額をすべて運用にあてるのは危険。大きな損失を計上すれば、ライフプランの第一歩でつまずくことになります。まずは小さい規模で運用を始めて、身につけた知識が正しく機能しているのか判断することが重要です。
成功への道筋が見えるまでトライアンドエラーを繰り返し、書籍やWEBサイトでは分からない部分の答え合わせをしていきましょう。
成功パターンが見つかれば投資額を大きくしていく
失敗続きにもかかわらず、やみくもに投資額を増やせば損失は大きくなるばかり。投資額を増やすタイミングは、必ず成功パターンを見つけた段階にしましょう。
利益を重ねて扱う金額が増えれば、選択できる投資対象の幅が広くなります。自己資金が少ない時点では、リスクを取らなければ投資効率が悪いものの、自己資金が増え、投資額が拡大すれば、利益率の小さい運用方法だとしても、少ないリスクで十分な収益が期待できます。
年間50万円の利益で比較した場合 | |
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500万円を年利10%で運用 | 年間利益額50万円 |
5,000万円を年利1%で運用 | 年間利益額50万円 |
※横スクロールできます。
リスクをおさえる管理への移行は、どのような投資手段にも応用できます。
株式投資であれば、短期成長が期待できる新興企業へ投資。運用規模の拡大にともない、投資家へ配当をおこなう大手企業へ切り替えれば、リスクを減らしつつ利益を獲得できます。
不動産投資であれば、融資を利用してスピーディに資産を拡大。少しずつ融資の割合を減らして自己資金で物件を買い進めれば、毎月の借入返済額は徐々に小さくなります。
当初考えた投資手段がいつまでも最適な方法とは限らないため、理想に近づくたびに安定感のある運用へ移行することをおすすめします。
まとめ
それぞれの投資手段は、お金と時間さえ用意できれば簡単に始められるものばかりです。
しかし、継続して利益を重ねることは難しく、多額の損失を計上する投資家がいることも事実。そして失敗事例の多くは、目先の利益を優先した無計画な投資により、許容できるリスクを超えた運用がまねいた事態です。
成功のためにはライフプランを立て、必要以上のリスクは取らないこと。現状を見直して、当初の目標から外れていないのか確認することが重要です。