マンション経営完全マニュアル、初心者が安定収入を獲得するまで
マンション経営で「不労所得」や「老後の備え」などを検討中ですか?しかし、全くの初心者で資産ゼロから始めて本当にうまくいくものなのか?そんな疑問もお感じかも知れませんね。
結論から述べますと、初心者で資産ゼロからでもマンション経営で成功することはできます。しかし、そのために必須の知識があるので、それを知らなければ成功することはできません。
この記事では完全初心者の方がマンション経営で成功するための全情報を網羅しました。
目次
マンション経営は買ってからが勝負?
物件選びをして収益マンションを購入してマンション経営が始まるわけですが、それはすべての始まりであってゴールではありません。買ってからが本当の勝負と言われるマンション経営の神髄について、まずは基本から解説していきます。
マンション経営は買ったら終わり、ではない
不動産投資は少なくとも5年、10年というスパンで取り組む「事業」です。マンション経営も例外ではなく、新築マンションを購入した場合は30年や40年といったスパンで物件を所有するケースも少なくありません。それだけ長いスパンで取り組むのですから、マンション経営は買ってからが本当のスタートであることをイメージしやすいと思います。
もちろん物件選びも重要ですが、戸建てやアパートと比べて初心者向きと言われるマンション経営だけに、購入前よりも購入後の取り組みのほうが重要であると筆者は感じています。
長く続くマンション経営だけに、成功するとそのメリットは計り知れない規模になります。仮に毎年100万円の利益が残ったとして、それが20年続いたら2,000万円の現金収入になります。マンション経営を含む不動産投資が、続けてナンボと言われる所以です。
マンションの購入はゴールではなく、始まりである。この事実を踏まえてマンション経営成功の極意を読み進めてください。
マンション経営の成功とは?
それでは、マンション経営の成功とはどういう状況のことを言うのでしょうか。これはそれほど難しいことではありませんが、敢えて定義してみたいと思います。
- キャッシュフロー(手残り収入)が毎月ちゃんと出ている
- マンション物件を買い進めて資産形成ができる
大きく分けると、この2つになります。現金収入と、その収入や不動産オーナーである信用をいかして2件目、3件目といったように物件を買い増していくことによって本格的な資産家への道を歩むというのが、マンション経営の成功イメージです。
この成功イメージをご覧になって、強く魅力を感じましたか?そのモチベーションがあれば、マンション経営に成功する資質十分です。
マンション経営の成功に必要な3大要件
とても魅力的なマンション経営の成功を実現するには、3つの要件を満たす必要があります。その3つとは、以下の通りです。
①購入費用を抑える(返済額を抑えてキャッシュフローを稼ぐため)
②適切な管理をする(ケチらない)
③常に出口を意識する(買ったら終わりではなく、経営して売って初めて終了)
安く仕入れて十分な管理をすれば、毎月の家賃収入はより盤石なものになります。そして最終的にその物件を売却する時のために、売却で損をしないための戦略を描けていれば完璧です。成功しているマンション投資はこの3要件をしっかりと満たしているので、実際のマンション経営においてはこの3要件を満たしているかを意識してください。
3大要件を満たすためのマンション経営成功の法則
この記事で解説していくマンション経営成功への道筋は、先ほど挙げた3大要件を満たしていくという形になっています。「購入戦略」「管理戦略」「出口戦略」という3つの戦略を知ることで、マンション経営の成功はグッと近くなります。
マンション経営の基本もしっかり押さえておこう
この記事ではマンション経営の実践的な知識にフォーカスをしています。マンション経営の基本や初期費用などについては、以下の記事をご参照ください。こちらの内容を理解した上で次章以降を読み進めていただくと、より分かりやすくなると思います。
・マンション経営は難しい?初期費用やリスク回避のポイントを徹底解説!
マンション経営の「最初」でつまずかないために
マンション経営の「最初」とは、言うまでもなく物件選びや購入です。この段階でつまずいてしまうと以降のプロセスでどれだけ頑張っても成功が遠のいてしまうので、とても重要な「最初」について解説します。
なぜ購入費用にシビアになる必要があるのか
マンション経営をするには、収益マンション物件が必要です。一棟マンションや区分マンションなど形はさまざまですが、何らかの形で物件を不動産市場から購入する必要があります。
この時、購入費用にはくどいくらいシビアになってください。売主に対して執拗に値引きを要求するという意味ではなく、収支がプラスにならない物件は無理に買うことなく、本当に価値のある物件だけを買うというスタンスを持つという意味です。
収益不動産には、利回りという指標があります。毎年の賃料収入を購入費用で割ると求められる数値で、例えば物件価格5,000万円で毎年500万円の収益が発生しているのであれば、「500万円÷5,000万円×100」という計算式になるので、利回りは10%です。銀行の定期預金に預けていても10%という利回りになることは皆無なので、不動産投資の優位性をここでも感じることができます。
しかし、こうして良好な利回りにするには、購入費用という分母をいかに低くするかが重要になるわけです。購入費用が高くなってしまうと、以後の利回りやキャッシュフローが常に苦しくなると認識しておいてください。
イールドギャップとキャッシュフローを理解しよう
マンション経営を含む不動産投資には、「イールドギャップ」と「キャッシュフロー」という重要な指標があります。この2つの指標を理解していないとマンション経営の収支を正確に把握できないので、ここで解説します。
イールドギャップとは、直訳すると「利率の差」です。不動産投資ではほとんどのケースで金融機関の融資を利用します。仮に融資の金利が2%で、そのマンション経営の利回りが5%だとすると、差は3%です。この3%のことを、イールドギャップといいます。イールドギャップが大きければ大きいほど良好なマンション経営ができているということで、逆にこれが少なくなったり逆転してしまうようではマンション経営がうまくいっていないと判断します。
イールドギャップについては1%でも差があれば良いというものではなく、資金ショートを防ぐためには少なくとも5%は欲しいところです。つまり、物件選びをする時に不動産会社に予想されるイールドギャップの公開を求め、それが5%を下回っていたら理由を聞くか、その物件をスルーするという判断で良いでしょう。
次にキャッシュフローとは、不動産投資家の手元に残る手残り収入のことです。賃料収入がそのまま投資家の手残りになるわけではなく、毎月のローン返済や管理費、税金、修繕積立金などを差し引いたものがキャッシュフローです。
これに対して利回りとして表示されているのは表面利回りといって、先ほど挙げた諸々の費用が差し引かれる前の数値で算出されています。つまり、表面利回りはマンション経営の真実を表現しているとは言えず、投資家が知るべきなのはキャッシュフローだということです。
このイールドギャップとキャッシュフローはとても重要な数値なので、物件選びの際には必ずチェックしてください。
成功するマンション経営の物件選び術
マンション経営で成功するには、それぞれの投資家が持っている独自性や優位性をいかすのが最も有効です。ネットで売りに出されているマンション物件を買って賃貸経営をすれば誰でも儲かるという簡単なものではないので、一見すると訳ありの格安物件であっても、その物件が格安である理由を自分で解決できるのであれば、その物件はお宝物件に変身します。
ボロ物件投資といって、住むのに耐えないような築古物件や状態の悪い物件を購入してそれをリフォームやリノベーションによって蘇らせ、十分な家賃収入を得るという手法があります。ボロ物件投資は物件の仕入れコストが安いため、利回りは総じて高めです。しかし、こうした投資が可能なのはボロ物件をまっとうな物件に再生できる技術やノウハウがある人だけです。
このように何か強みを持っている方は、その強みをいかしてマンション物件を選びましょう。それが投資家としての強みに直結し、満足のいくキャッシュフローを出してくれる不動産投資になります。
「マンション経営しませんか」という勧誘は儲かるか
医師や企業経営者など、いわゆるお金持ちと見られているような人たちのところには、よく「マンション経営をしませんか?」という趣旨のダイレクトメールや電話勧誘があることと思います。
こうした投資話の中には魅力的に見えるものもあるが、実際にはどうなのか?という質問をいただくことがありますが、勧誘によって持ち掛けられているマンション経営や不動産投資の話は、100%儲からないと思ってください。
海千山千の不動産業界で、本当に儲かる案件なのであれば自社で投資をするはずです。それを人に勧めてくるのですから、ほとんどの場合は購入コストが高すぎてキャッシュフローが出ません。要は不動産会社が物件を売って儲けたいだけなので、こうした話は基本的にスルーで問題ありません。
マンション物件の探し方
購入するマンション物件を探すには、不動産のポータルサイトが最も手軽です。もちろん、自前のネットワークで不動産会社から提案を受けるのも有効ですが、初心者の方にそういった人脈があるかというと、なかなか難しいでしょう。そこで知っておきたいのが、ネット上の不動産情報サイトです。
これらのサイトでは、売りに出されている収益物件の情報を検索することができます。当然ながら他の投資家も見ているサイトなので、ここで売りに出されているのに売れていないということは、投資の価値が低い物件だという認識でご覧ください。そこで出番となるのが、先ほど述べた投資家それぞれの優位性です。他の投資家が見向きもしないような物件の中に、何かご自身の強みをいかせるような物件を見つけたら、購入を検討しても良いと思います。
マンション経営成功のカギを握る物件管理
マンション物件の購入というプロセスの次は、物件の管理です。長く続くマンション経営なので、物件を適切に管理できているかどうかで投資の成果も大きく変わってきます。
管理会社の重要性
マンション経営は購入してからが勝負と述べてきているのは、管理がとても重要だからです。マンションの管理というと物件のメンテナンスや修繕などを連想されるかも知れませんが、マンション経営における管理とは家賃の回収や滞納管理、要望への対応などすべてを含んだものを意味します。
こうした管理の良し悪しはサービスの良し悪しとなって入居者にも伝わるため、管理が行き届いていれば入居者からも好感されます。もちろんマンション経営をしている投資家にとっても安心して管理を任せることができるため、マンション経営における管理会社の役割や位置付けはとても重要なのです。
管理会社が優秀ならマンション経営は誰でも成功できる?
マンション経営を成功させるためには、入居率を高めることが欠かせません。空室の期間は賃料収入がゼロになるばかりか、物件を所有しているだけでも出ていくキャッシュがあるので、収支はマイナスになります。
そのために必要なのは、「入居者に長く入居してもらうこと」と、「入居者集めに長けていること」という2つが重要になります。1つ目の既存入居者に長く入居してもらうことは、管理会社による管理がいかに行き届いているかにかかっています。
そしてもう1つの重要事項である新規入居者集めにも長けていることというのも、空室を避けるために重要なポイントです。入居者を募集することを不動産用語でリーシングといいますが、このリーシングも管理会社の重要な役割です。リーシングに長けている管理会社であれば空室率を低く抑えることができるので、やはり成功するマンション経営に欠かせません。
このように、管理会社が重要な2つの役割をしっかりと果たしてくれれば、極端な話、マンション経営は誰がやっても成功できることになります。マンション経営の成功には管理会社選びがとても重要であることの意味がお分かりいただけたと思います。
大手管理会社と地元密着管理会社の比較
管理会社と一口に言っても、実にたくさんの会社があります。その中の大きな分類として「大手」と「地元密着型」という2つの種類があります。それぞれのメリットを以下に整理してみました。
【大手管理会社のメリット】
・企業規模が大きく倒産、廃業のリスクが低い
・ブランド力を持っているのでリーシングに強みがある
【大手管理会社のデメリット】
・管理業務が事務的になりがち(融通が利きにくい)
・意思決定が遅くなりがち
【地元密着型管理会社のメリット】
・不動産業と兼任している場合が多く不動産情報に強い
・その地域に特化しているため親身になってくれる
・オーナーの想定外の提案をしてくれることも
【地元密着型管理会社のデメリット】
・経営者、担当者による当たり外れが大きい
・人手不足の影響が出てサービス低下の恐れ
結局どっちがいいの?という疑問をお感じの方は多いと思います。どちらにするべきか迷っている方には、筆者は地元密着型の管理会社をおすすめしています。その一番の理由は、地元密着型の管理会社はその地域だけを営業エリアとしているため、その地域で頑張らないと会社が成り立たないからです。
不動産業を兼任している場合が多いので、悪い評判が立ってしまうと不動産業にも悪影響が出てしまいます。大手と違って他の地域でカバーできないという事情を考えると、親身になってくれる可能性が高いですし、その管理会社の仕事に満足できるのであれば、長く付き合っていく価値もあると思います。
マンション経営の管理会社を選ぶ際の見極めポイント
マンション経営の重要なパートナーである管理会社を選ぶポイントとしては、以下の4点を意識するようにしてください。
- リーシング能力
- トラブル対応の態勢、姿勢
- 管理料に見合ったサービス
- 今後も含めた経営状態(特に地域密着型の場合)
しっかりと集客をする力があって、既存の入居者に対して適切かつ迅速に対応をしてくれるか、そしてそれらのサービスが料金に見合っているかというところが大まかなポイントです。料金の相場は家賃の5%~10%程度が相場となっていますが、これを逸脱するような高い料金や安い料金はどちらも避けたほうが良いと思います。
また、地域密着型の管理会社を選ぶ場合は、将来も含めた経営状態を見ておく必要があるでしょう。長い付き合いになる可能性が高いので、倒産リスクがないか、将来の事業承継はどうする予定なのかといった点をチェックしておくと良いでしょう。
プロが実際にやっている管理会社の探し方
すでにマンション経営をしている大家さんたちは、どのように管理会社を探しているのでしょうか。プロの目線によるポイントも追記しておきたいと思います。いずれも意外にもアナログな手法であるところにも注目してください。
①近隣にある「管理物件」看板を数える
マンションやアパートなどの1階部分に「管理物件」というプレートが掲げられているのを見たことはないでしょうか。そのプレートは管理を任された業者が貼りだしているもので、同じ管理会社のプレートをあちこちの賃貸物件で目にする場合は、それだけ実績があるということになります。
ある不動産投資家は、この方法だけで管理会社を探していると言います。近隣の大家さんから信頼されている管理会社がいい加減な仕事をするわけがない、というわけです。
②同じ管理人が長く常駐している管理会社を狙う
管理人が常駐しているような物件では、その物件の管理人に注目すると管理会社の良し悪しが見えてきます。同じ管理人が長期間にわたって同じ物件に常駐している場合は人材が安定していると見ることができ、またそれと同時に管理会社の経営状態も安定していることが窺えるため、より質の高い管理サービスが期待できます。
新たに購入しようとしているマンション物件でそこに管理人がいたら、購入前の挨拶と同時に何年ほどその物件の管理を任されているのかを聞いてみるのも良いと思います。
③最寄り駅の分かりやすいところに店舗がある
不動産は立地が勝負というのは、不動産業者にとっても同じです。より良い場所に店舗を構えて不動産業を発展させたいと考えるのは当然のことで、鉄道駅の近くには地元の有力な不動産業者が店舗を構えている様子を見ることができます。
地元密着型の管理会社は不動産業と兼任していることが多いため、購入を検討しているマンション物件の最寄り駅に行ってみて、そこで良い場所に店舗を構えている不動産会社を探してみてください。大きな看板を出していたり、今どきのきれいなオフィスになっていることなども好材料です。
こうした業者は地元で多くの実績を有している可能性が高く、信頼されている業者であるという期待もできます。
出口戦略を意識すればマンション物件選びが変わる
マンション経営を成功に導く3大要件のうち、3つ目は出口戦略です。購入したマンションを最後売却する時に損をしないために、出口戦略はとても重要です。
出口戦略とは何か
不動産投資の入口は、物件の購入です。そして賃貸経営をした物件を最後売却する時が、出口となります。不動産投資を始めたいと考える方の多くは、最初にやってくる入口に対する関心はとても高いのですが、まだ物件を所有していない段階から出口戦略を意識するのは難しいようで、出口戦略については購入してから意識するという方が多くいます。
しかし、本来の出口戦略とは購入時に意識するべきことであり、購入してしまってからでは手遅れになってしまうこともよくあります。
マンション購入の段階から売却時に損をしないかどうかをしっかり検討することで、マンション経営のトータル収支をしっかりプラスにすることができるのです。
出口戦略に成功しないとマンション経営は成功しない
購入したマンションに安定して入居者が付き、10年以上にわたってキャッシュフローを確保することができたとしたら、そのマンション経営は成功したと考えることでしょう。しかしこれには、最後にその物件を売却するというイベントが考慮されていません。
仮に毎年50万円のキャッシュフローを稼いできたマンション物件を、購入から10年後に売却したとします。売却時には10年分のキャッシュフローとして500万円分のプラスがあるわけですが、もしこの物件を売却した時に大幅な値下げになってしまい、購入時よりも1,000万円安い価格になったとしたら、トータル収支はどうなるでしょうか。
10年分のキャッシュフローである500万円のプラスがあったとしても、売却時に1,000万円のマイナスを食らってしまったのですから、そのマンション経営はマイナス500万円で終了したことになります。
これは典型的な失敗パターンです。出口戦略にも成功しないと、マンション経営は成功したことにはならないのです。
10年後、20年後の需要予測をチェックする
出口戦略を描くといっても、マンション経営の初心者にそれができるかというと、とても難しいと思います。そんな時に頼りになるのが不動産会社の知見です。
購入物件の収支シミュレーションで出口戦略が考慮されているかどうかを、しっかりチェックしてください。具体的なポイントとしては「10年後、20年後の需要予測があるか」「10年後、20年後の売却価格がどの程度になるか、それを見越した収支の組み立てになっているか」などが挙げられます。
マンションの建物部分は時間が経つごとに劣化しますし、それに伴って価値も下がっていきます。しかしマンションが建っている土地は劣化しないので、10年後や20年後にその土地がどれだけの価値を持っているかが重要になります。
場合によっては購入時よりも売却時の価格が高くなるという理想的な出口戦略もありますが、それが可能になるのは建物の劣化を上回る地価の上昇があった時です。このことを踏まえて、マンションが建っている立地にどれだけの価値があるか、その価値が今後どうなっていくかという予測もしっかりチェックしましょう。
現役不動産投資家が教える物件の見極め5ヶ条
最後に、現役の不動産投資家が実際にやっているマンション物件の見極めポイントを5つご紹介します。プロはこうして物件の見定めをしているということを理解して、ぜひご自身の物件選びにも役立ててください。
大都市圏の駅近は基本中の基本
マンションの需要は、大都市圏に集中しています。しかも大都市圏の中でも交通便の良い駅近物件や、都心から近い物件などが魅力的です。特に首都圏は鉄道の駅同士の距離が遠いところが多いため、駅近物件は将来においても安定した価値を保ち続けるでしょう。
少々物件が築古であったり、見た目にも古いと感じるようなマンションであっても、大都市圏の駅近や都心から近いといった立地条件を持っている場合は人気物件であることが多く、いかに立地が重要であるかが分かります。
昼間だけでなく夜間も物件の下見をする
多くの場合、購入を検討しているマンションの内覧は不動産会社が影響している昼間に行われます。しかし、そこに入居する人にとってのマンションは昼だけでなく夜も重要です。入居者目線になって、そのマンションの昼だけでなく夜も見てみてください。
夜にチェックするべきなのは周辺環境なので、夜に内覧ができなくても問題ではありません。安眠を妨げるような騒音がないか、近隣迷惑になるような人やものはないかといったように、夜の下見でしか分からないことに目を光らせましょう。
共有部分の清掃や放置物をチェックする
マンションには専有部分と共有部分があります。その中でも注目したいのは、共有部分です。共有部分とはエントランスや廊下、階段といった室外の部分で、こうしたところにマンション住民の民度が色濃く表れます。
清掃が行き届いているかを見れば管理会社の仕事ぶりが分かりますし、ごみが多かったり自転車や家具、植木などの放置物が多い場合は住民のマナーがあまり良くないと判断できます。住民の民度が低い物件は入居者の早期退去につながるため、共有部分から多くの「匂い」を嗅ぎ分けてください。
近隣にマンションもしくはマンションに適した空き地がどれだけあるかチェック
マンション物件の集客力は、その物件の実力だけで決まるわけではありません。近隣に競合が増えるとその分相対的に集客力が低下してしまいますが、こればかりは投資家の努力ではどうにもなりません。
そこで購入時にチェックしたいのが、「将来その周辺に大量のマンション供給がないか」という点です。マンション建設に適しているような広さの空き地がいくつもあるようだと、そこにマンションが続々と建つかも知れません。後から建てられたマンションは築年数が浅いため人気を集めやすく、入居者を奪われてしまう恐れもあります。
マンション物件の将来における需要予測にも関わることなので、少なくとも最寄り駅から2km四方ほどのエリアは見て回っておいたほうが良いと思います。
他人が勧めてきた物件は全部スルー
これは「そもそも論」になりますが、記事中でも述べているように、他人が勧めてきた物件にお宝物件なしだと思ってください。本当に良い物件であれば不動産会社が自社で購入すれば良いだけのことで、プロである不動産会社が自社で買わないような物件が魅力的であるはずがありません。
これはとても重要なポイントでありながら、売り込みのプロが並べるセールストークに乗ってしまう事例が後を絶ちません。他人から勧められている時点で何を言われても買う価値がないと決めつけてしまって問題ありません。
まとめ
マンション経営に成功するためのノウハウに絞って3大要件から実践的な知識を伝授してきました。そもそもミドルリスク投資であるマンション経営は、失敗さえ回避していれば一定以上の成功を収めることは難しくありません。この記事の情報を役立てていただき、マンション経営がもたらすメリットを自分のものにしてください。