貯金だけでは老後資金が確保できない?資産をつくるおすすめ方法5選
By Oh!Ya編集部
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将来に向けて貯金をしたい…と思っても、銀行口座に貯金するだけでは中々お金は殖えていきません。結論からいうと、貯金には限界があるので、資産をつくるなら投資しなければいけません。
そこで今回は、そもそも銀行に預金するだけだとなぜお金が殖えてないか?効率よく資産をつくる方法はないか?という点について解説していきます。
いくら貯金をしたいのか?
まずは、そもそも自分はいくら貯金をしたいのか?…言い換えると「いくら貯金をするべきなのか?」を考える必要があります。というのも、目指す貯金額によって、お金を貯める方法は異なるからです。
そのため、以下の点を知っておきましょう。
- 教育資金に関する費用
- 結婚に関する費用
- 老後に関する費用
- 年金はどのくらい?
- 資産をつくらないと厳しい状況
要は、将来的にどのような費用がかかり、老後はどのくらいの年金がもらえるか?を知っておくということです。そうすれば、目指すべき貯金額が分かり、お金を貯める最適な方法が分かってきます。
教育資金に関する費用
教育に関する費用は、学校に通うための費用だけではありません。たとえば、部活動に伴う費用や、塾や習い事に関する費用なども含まれます。
そのため、教育費用は人によって大きく異なりますが、ここでは「学校に通う費用」にフォーカスを当てて、相場を紹介します。
幼稚園~高校までの教育費用
幼稚園~高校までの教育費用は、文部科学省「平成28年度子供の学習費調査」 によると以下の通りです。
項目 | 幼稚園 | 小学校 | 中学校 | 高校(全日制) |
---|---|---|---|---|
公立 | 23.3万円 | 32.2万円 | 47.8万円 | 45万円 |
私立 | 48.2万円 | 152.8万円 | 132.6万円 | 104万円 |
上記の金額は、それぞれ入学~卒業までの期間です。つまり、小学校であれば6年間、中学校であれば3年間のトータル費用ということです。
大学の教育費用
また、大学進学に伴い発生する費用は日本政策日本政策金融公庫のデータ によると以下の通りです。
項目 | 短大 | 私立大(理系) | 私立大(文系) | 国立大 |
---|---|---|---|---|
入学金 | 73.1万円 | 85.5万円 | 90.4万円 | 80.1万円 |
在学費用(年間) | 135.4万円 | 185.3万円 | 160.1万円 | 114.8万円 |
在学全期間 | 270.8万円 | 741.2万円 | 640.4万円 | 459.2万円 |
合計 | 343.9万円 | 826.7万円 | 730.8万円 | 539.3万円 |
このように、全て公立に通うと約687.6万円、全て私立だと1,000万円近くの費用になります。これらの金額を目安に、将来かかるであろう教育資金を計算しておきましょう。
結婚に関する費用
つづいて、子供結婚に関する費用はリクルート ゼクシィ によると以下の通りです。
項目 | 金額 | 内訳 |
---|---|---|
結婚式にかかる費用 | 357.5万円 | 挙式や料理、貸衣装など |
婚約関連の費用 | 165.万円 | 指輪や結納など |
式後にかかる費用 | 73.万円 | 旅行やお返しなど |
新生活にかかる費用 | 72.万円 | 引越し、家具購入費用など |
もちろん、子供の結婚費用を親が支払わないこともありますが、実際は負担するケースも多いので参考までに認識しておきましょう。
老後に関する費用
次に老後に関する費用です。こちらも上述した「子供の教育費用」と同じく、人によって生活スタイルが異なるので老後に必要な費用も人によって異なります。
ただ、生命保険文化センター が行った意識調査によると、老後(夫婦2人)に必要な費用は以下の通りとなっています。
- 最低日常生活費:月額平均22万円(年間264万円)
- ゆとりある老後生活:平均34.9万円(年間418.8万円)
年金はどのくらい?
では、上述した費用を加味した上で、一体自分たちは年金をいくらもらえるのか?を以下の職業別に解説します。
- 自営業者やフリーター
- 自営業者などを夫(妻)にもつ専業主婦(夫)
- 会社員や公務員
- 会社員などを夫(妻)にもつ専業主婦(夫)
企業年金や私的年期など別途個別に年金の積み立てをしてないという前提です。
また、将来受給できる予定の正確な年金額は、ねんきんネット に問い合わせると分かります。
自営業者やフリーター
自営業者やフリーターの方は第1号被保険者といわれ、国民年金の一種である老齢基礎年金を受給できます。受給開始は原則65歳からで、保険料と受給額は以下の通りです。
-
受給額: 780,100円(年間)
保険料とは「毎月支払うお金」のことであり、上記の受給額は20歳~60歳まで満額の保険料を支払ったという前提です。
自営業者などを夫(妻)にもつ専業主婦(夫)
前項の第1号被保険者を夫(妻)にもつ専業主婦(夫)も第1号被保険者になります。そのため、保険料や受給金額は前項と同様です。
会社員や公務員
会社員や公務員は第2号被保険者といわれ、前項の老齢基礎年金(国民年金)に加えて厚生年金の一種である「老齢厚生年金」を受給できます。
保険料は収入額に連動し、その支払った保険料によって受給額も変動するという仕組みです。厚生労働省のデータによると、厚生老齢年金の平均支給額は以下の通りです。
- 全体平均:年額1,764,612円、月額147,051円
- 男性平均:年額2,000,016円、月額166,668円
- 女性平均:年額1,236,312円、月額103,026円
このように、第1号被保険者よりも手厚い年金制度であることが分かります。
会社員などを夫(妻)にもつ専業主婦(夫)
さいごに、前項の第2号被保険者を夫(妻)にもつ専業主婦(夫)は第3号被保険者になります。第3号被保険者の年金は第1号被保険者と同じ老齢基礎年金です。
ただし、第3号被保険者の場合は保健料を支払う必要がありません。
資産をつくらないと厳しい状況
このように、教育費用や老後に関する費用など、ライフイベントにかかる費用は高額です。加えて、親の介護費用や病気・事故に備えた蓄えなども、別途必要になるかもしれません。
たとえば、第1号被保険者の夫婦の年金額は、合計で約156万円です。もし、老齢基礎年金以外の資産や収益源をつくっていないのであれば、蓄えがない限り厳しい生活になるでしょう。
このような状態は、いわゆる「老後破産」している状態になります。また、第1号被保険者よりも手厚いとはいえ、第2号被保険者の方も収入額によっては、別途資産形成は必要です。
まずは、上述した費用と年金額をシミュレーションし、どのくらい貯金をしておくべきなのか?を知ることが重要です。
貯金する方法と収益性について
前項までを踏まえ、この章からはどのようにお金を貯めるか?について解説します。
結論からいうと、以下のように貯金や超低リスクの投資をしても資産は殖えていかないです。だからこそ、資産形成をする必要があるのです。
- 国債を購入する
- 財形貯蓄を行う
- 定期預金をする
具体的におすすめな資産形成は次章から解説するので、まずは上記の収益性の低さについて理解しておきましょう。
国債を購入する
国債とは、日本国が発行している債券であり、基本的には元本保証の商品です。しかし、金利は非常に低く、現在はマイナス金利政策の影響によって、利回りは0.05%(税引き後0.0398425%) です。
つまり、500万円分の国債を取得しても、年間わずか1,992円しか収益はありません。そのため、国債によって資産を殖やすは難しく、単にお金を積み立てているようなイメージです。
財形貯蓄を行う
財形貯蓄とは、簡単にいうと給与から天引きされてお金を積み立てることであり、言うなれば「勤務先を通した預金制度」です。
財形貯蓄の金利は預け入れる金融機関によりますが、たとえばみずほ銀行 の一般財形の利率は、普通預金利率に最大でも90%のプレミアが付く程度です。
みずほ銀行の普通預金金利 はわずか 0.001%なので、90%のプレミアがついても0.0019%…つまり500万円預けても利子はわずか95円です。
そのため、国債よりもお金は殖えず、「単純に給与の一部を積み立てているだけ」といえるでしょう。
定期預金をする
定期預金とは、一定の期間は原則引き出さないことを前提として預金であり、「お金を拘束される」ことで普通預金よりは高い利率になっています。
たとえば、利率が高いSBJ銀行 の場合は、5年定期で0.25%の利率です。これは、500万円を預けたら、年間1.25万円の収益になります。
国債や財形貯蓄より利率は良いですが、やはり資産を殖やすという意味では物足りないです。
問題なければ投資は不要
このように、預金や超低リスクの投資(国債)ではお金は殖えないので、給与を上げるか支出を抑えない限り貯金はできないでしょう。
仮に、十分な給与がありお金を殖やさず積み立てていれば問題ないのであれば、わざわざ投資をして資産をつくる必要はありません。
しかし、「お金を殖やす」必要があれば投資をして資産をつくるべきでしょう。その具体的な方法を次項より解説していきます。
1.不動産投資
資産をつくるのにおすすめな方法の1つ目は「不動産投資」です。不動産投資については以下を知っておきましょう。
- 不動産投資の仕組み
- 不動産投資でお金が貯まる理由
- 知っておきたい不動産投資の注意点
不動産投資は今回紹介する中でも、最も大きな資産をつくれます。そのため、本格的に将来のための資産づくりをしたい人に向いている方法です。
不動産投資の仕組み
不動産投資とは、区分(一室)マンションやアパート・マンション一棟など、不動産からの賃料収入で収益を上げる投資です。
不動産を売ることで売却益を得ることも可能ですが、売却時は諸費用と税金がかかります。そのため、基本的には不動産を保有している間に得る賃料収入がメインになります。
不動産投資でお金が貯まる理由
不動産投資でお金が貯まる理由は以下の点です。
- 家賃収入は安定している
- レバレッジ効果が高い
- 運用の手間がかからない
簡単にいうと、収益源が安定しており、かつ収益性の高い投資なので貯金に向いている方法なのです。
家賃収入は安定している
家賃収入は賃借人がいる限りもらいつづけることでき、短期間で大きく下落するケースも少ないです。
もちろん、空室リスクや将来的な家賃下落リスクはありますが、さまざまな投資がある中で比較的安定した収入といえます。
レバレッジ効果が高い
不動産投資はローンを利用できるので、自己資金の10倍程度の資産を保有することも可能です。
そもそも、収益というのは保有資産額に連動します。つまり、保有資産額が高いほど、収益も高くなりやすいということです。
そのため、ローンを利用して自己資金の何倍もの資産を取得できる不動産投資は、収益が高くなりやすい投資なのです。
運用の手間がかからない
不動産を運用しているときは以下の業務が発生します。
- 入居者の募集
- 家賃の徴収や滞納時の対応
- 共用部の掃除や修繕(一棟投資時)
- 退去時の立ち合いや修繕作業
ただ、この業務は管理会社に委託できるので、実際に不動産オーナーが運用中に行う業務はほぼありません。
もし、手間がかかる投資であれば継続することが難しくお金が殖えません。そのため、不動産投資の「手間がかからず継続しやすい」という点も、貯金のしやすさにつながるのです。
知っておきたい不動産投資の注意点
一方、不動産投資には以下の注意点がある点も知っておきましょう。
- 経費項目は多い
- 物件取得時は手間がかかる
経費項目は多い
不動産投資は、以下のように経費(支出)項目が多いです。
- ローン返済額
- 固定資産税や 都市計画税
- 退去時の原状回復費用
- 管理委託手数料
- 火災保険料や地震保険料
- 管理費や修繕積立金(区分所有)
- 共用部の修繕費用(一棟投資)
- 税理士への報酬(確定申告を依頼する場合)
- その他経費(物件運営のための交通費など)
特にローン返済額には要注意です。借入額を増やすことで保有資産額を上げることは可能ですが、借入額が増えるほど返済額も増えていきます。
そのため、物件取得時は入念な収益シミュレーションが重要です。
物件取得時は手間がかかる
上述のように、物件運用の手間はかかりませんが、物件を取得するときの手間はかかります。
前項の「収益シミュレーションはもちろん、物件のピックアップや現地確認など、物件取得までの業務は多いです。
不動産投資は収益性が高いですが、それは優良物件を取得したときの話なので、物件選びは慎重に行いましょう。
2.つみたてNISA
資産をつくるのにおすすめな方法の2つ目は「つみたてNISA」です。つみたてNISAについては以下を知っておきましょう。
- つみたてNISAの仕組み
- つみたてNISAでお金が貯まる理由
- つみたてNISAのデメリットを知る
つみたてNISAは長期スパンで少しずつ資産運用していくイメージです。そのため、不動産投資よりは収益性が落ちますが、リスクは小さいといえます。
つみたてNISAの仕組み
つみたてNISAとは、証券会社にNISA口座をつくり、その口座で投資信託を取得することです。
「つみたて」というくらいなので、最長20年間の投資を想定しており、少しずつ資産を殖やしていくことを前提にしています。
つみたてNISAでお金が貯まる理由
つみたてNISAで貯金ができる理由は、つみたてNISAによる投資で得た利益は年間40万円まで非課税になるからです。
たとえば、NISA口座ではない普通の口座で投資信託を取得して、仮に年間30万円の利益が出たとします。
投資による利益は一律20.315%の税金がかかるので、「30万円×20.315%=60,945万円」の税金がかかります。
一方、つみたてNISAの場合は「年間40万円の投資まで」という上限はあるものの、利益に対して非課税なので貯金しやすいというわけです。
つみたてNISAのデメリットを知る
一方、つみたてNISAには以下のデメリットがある点は認識しておきましょう。
- 元本割れのリスクはある
- 商品が限定されている
元本割れのリスクはある
つみたてNISAは、ラインナップされている投資信託から自分に合った投資信託を選びます。そもそも投資信託とは株や債券など、色々な金融商品で運用されている商品です。
そのため、当然ながら価額が下落することもあり、想定していた分配金を得られないこともあります。その場合は元本割れすることもあるので、その点は認識しておきましょう。
商品が限定されている
つみたてNISAにラインナップされている商品は、そもそも長期投資に向いている商品に限定されています。この点はメリットでもありますが、「好きに商品を選べない」という点はデメリットでしょう。
そのため、色々な金融商品から自分の好きな商品を選びたい…という人には、つみたてNISAは向いていないといえます。
3.長期の株式投資
資産をつくるのにおすすめな方法の3つ目は「長期の株式投資」です。長期の株式投資については以下を知っておきましょう。
- 長期の株式投資の仕組み
- 長期の株式投資が貯金に向いている理由
- 長期の株式投資のデメリット
長期の株式投資は、比較的低リスクの資産運用なので、不動産投資ほどの収益性はありません。
ただ、つみたてNISAよりは商品(株式)選定の自由度が高いので、その点をメリットと感じる人には向いています。
長期の株式投資の仕組み
株式投資は、以下2つの収益があります。
- 株の売買益:株を売買して差額が収益になる
- 株の配当益:株を保有することで得られる配当金収入
長期の株式投資の場合は、基本的に配当益をメインに考え、売買益はサブの収入になります。
長期の株式投資が貯金に向いている理由
長期の株式投資が貯金に向いている理由は以下の点です。
- 銘柄を選びやすい
- 売買益がメインではないのでリスクは小さい
- 基本的には放置でOK
銘柄を選びやすい
長期の株式投資の場合には、比較的安定している株価、かつ配当利回りが高い銘柄を選ぶので銘柄選びが難しくありません。
たとえば、JTなどは時価総額が5兆円を超えていて、配当利回りは6%を超えている銘柄であり、長期の株式投資に向いている銘柄といえます。
まずは、配当利回りの高い銘柄を選出し、そこから銘柄を選ぶという流れが良いでしょう。
売買益がメインではないのでリスクは小さい
また、前項で紹介したJT株は時価総額が大きい銘柄ではありますが、短中期的に見れば株価は変動しています。
しかし、長期の株式投資の場合は、売買益はサブの収益なので株の売買はあまりしません。
そのため、株価の変動は大して関係ないので、いくら株価が下がっても放置しておくことで損益は発生しないのです。
一方、「株価が10%上がったら売却益を得る」のようなルールをつくっておけば、ルールに従って売買益を得ることもできます。
基本的には放置でOK
長期の株式投資は、株を取得した後は基本的に放置でOKです。そのため、不動産投資のように投資すること自体に大した手間がかからない点も、貯金に向いているといえるでしょう。
長期の株式投資のデメリット
一方、長期の株式投資のデメリットは以下です。
- 含み損が発生する
- 収益性は高くはない
含み損が発生する
売買益はサブの収益なので株価の変動はあまり関係ありませんが、大きく株価が下落すれば含み損を抱えることになります。
株式は売却するまで損失は確定しませんが、突発的な支出が発生して現金が必要なときはリスクです。
というのも、そのような状況になれば、損すると分かっていても株式を売却して現金化する必要があるからです。
このリスクヘッジのために、分散投資をしたり定期的に株式の入れ替えをしたりは必要になります。
収益性は高くはない
上述したJTの「利回り6%」は比較的高い利回りであり、不動産証券化協会 によると東証1部の株式配当の平均利回りは2%です。
また、配当金をメインに考える場合は、レバレッジ効果を得られる信用取引は行わず現物取引が基本です。
つまり、自己資金以上の投資をすることができなくなるので、不動産投資などと比べるとどうしても収益性は落ちてしまいます。
4.REIT
資産をつくるのにおすすめな方法の4つ目は「REIT」です。REITについては以下を知っておきましょう。
- REITの仕組み
- REITが貯金に向いている理由
- REITのデメリット
REITは、不動産投資に似た性質を持ちます。収益性は不動産投資ほど高くありませんが、長期の株式投資やつみたてNISAよりは高いです。
そのため、不動産投資をする予定はないものの、株式投資やつみたてNISAよりは収益を上げたい…という人に向いています。
REITの仕組み
REITの仕組みは以下の通りです。
- 投資法人がREIT(証券)を発行
- 投資家がREITを取得することで投資法人は資金を調達
- 投資法人は調達資金と借り入れで不動産を取得
- その不動産の運用益を投資家に「分配金」として還元
このように、投資家はREITを取得することで間接的に不動産を取得し、分配金によって収益を得ます。
また、REITは株式と同じように証券会社を経由して売却できるので、売買益を得ることも可能です。ただ、長期の株式投資と同様に、貯金を目的とするなら分配金をメインに考えた方が良いでしょう。
REITが貯金に向いている理由
REITが貯金に向いている理由は以下の点です。
- 比較的安定した収益源
- 銘柄による特徴がはっきりしている
- 利回りが比較的高い
比較的安定した収益源
REITの分配金は、投資法人(REIT発行元)が保有している不動産の賃料収入が基になっています。
そのため、上述した不動産投資のように「家賃収入」がベースとなるので、比較的安定した収益源になっているのです。
銘柄による特徴がはっきりしている
REITの銘柄は以下のような種類があります。
- オフィスビル特化型
- 住居特化型
- 商業施設特化型
- 物流施設特化型
- ホテル特化型
- ヘルスケア施設特化型
- 複合型(特化型を2つ組み合わせ)
- 総合型(特化型を3つ以上or用途の限定なし)
たとえば、今後は少子高齢化によってヘルスケア施設特化型に注目する…インバウンドを見込んでホテル特化型に注目する…というように自分の考えに合わせて銘柄選定しやすいです。
利回りが比較的高い
REITの利回りは、不動産証券化協会によると平均4%ほどです。上述した株式投資の配当利回りは2%だったので、比較的利回りが高いことが分かります。
当然ながら、利回りの方が収入は増えるので、貯金額も増えるというわけです。
REITのデメリット
一方、REITのデメリットは
- 1口当たりが高額
- 銘柄が少ない
1口当たりが高額
REITは1口当たりが株式などと比べて高額です。1口10万円以下の銘柄もありますが、大部分が10万円以上で、1口数十万円以上する銘柄も多いです。
そのため、分散投資しにくく、自分が欲しい銘柄を取得できない可能性もあります。
銘柄が少ない
また、リートの銘柄数 は、2019年5月時点で63銘柄です。株式でいうと、上場している企業は3,600社を超えています。
銘柄が少ないことで「選びやすい」というメリットはありますが、数多くある銘柄の中で自分の好きな銘柄を選びたい人には向いていないでしょう。
5.投資信託
資産をつくるのにおすすめな方法の5つ目は「投資信託」です。投資信託については以下を知っておきましょう。
- 投資信託の仕組み
- 投資信託が貯金に向いている理由
- 投資信託のデメリット
投資信託は商品によって特徴が全然違います。また、ファンドに一任する金融商品なので、プロに運用を任せてしまいたい人に向いているでしょう。
投資信託の仕組み
投資信託は、ファンドにお金を預けて、自分の代わりにお金の運用をファンドに任せます。たとえば、ひふみプラスという投資信託はレオス・キャピタルワークスというファンドが運用しています。
仮に、ひふみ投信を100万円分取得したら、レオス・キャピタルワークスにその100万円の運用を任せているということです。
そして、REITと同じように運用益を「分配金」という形で受け取ることで収益を上げます。また、株式やREITのように投資信託を売却することで利益を得ることも可能です。
ただし、株式やREITのように上場されていない投資信託も多く、上場されていない場合はファンドに買取(解約)請求する必要があります。
投資信託が貯金に向いている理由
投資信託が貯金に向いている理由は以下の点です。
- リスクとリターンが選べる
- プロに任せられる
- 手間がかからない
上記の「手間がかからない」という点は、上述したほかの投資と同じなので割愛します。
リスクとリターンが選べる
投資信託は商品によって利回りが異なり、基本的には利回りが高いほどリスクも高いです。
たとえば、ニッセイアメリカ高配当株ファンド(毎月決算型) という投資信託は、利回りが16%を超えている商品です。
ただし、アメリカの高配当銘柄を中心に運用するので、リスクが高い銘柄も含まれます。貯金を目的にするなら、リスクが高い投資信託は避けるべきです。
ただ、たとえばリスクの高い商品と低い商品を組わせる…というような選択も可能なので、商品の選定次第で貯金に向いている組み合わせにできる点はメリットといえるでしょう。
プロに任せられる
投資信託は運用を完全にプロ(ファンド)に任せます。また、前項のように投資信託にはそれぞれ特徴があるので、そのファンドの方針を理解するのは難しくはありません。
投資信託は商品ごとにさまざまな情報を開示しているので、その情報を得ることでファンドの信頼度も分かってきます。
投資信託のデメリット
一方、投資信託のデメリットは、プロに資産運用を任せるので基本的に投資のノウハウは身に付きにくいという点です。
たとえば、不動産投資であれば、エリアの相場感や収支の計算方法が分かるようになるでしょう。また、株式投資も企業の業績を理解できたり、取得してる株の業界に詳しくなったりします。
一方、投資信託はその投資信託の運用状況やファンドの信頼性は分かりますが、それは投資のノウハウといよりは、その商品に詳しくなっただけに過ぎません。
投資信託のみで資産を殖やし貯金しつづけるなら良いですが、その分選択肢が狭まるのはデメリットといえます。
まとめ
このように、預金をするだけではお金を殖やすことはできません。そして、ライフイベントにはお金がかかり、老後を年金だけで賄えないケースもあります。
そのため、今回解説した点を踏まえ、どの投資方法が自分に向いているか?を検討してみましょう。