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サラリーマン大家が安定した家賃収入を得るための完全ガイド

サラリーマン大家が安定した家賃収入を得るための完全ガイド

不動産投資は、選ぶ収益物件によって初期投資に必要な資金や得られる利益が異なります。低金利の影響もあり、サラリーマンの方が金融機関のローンを利用して不動産投資を始めるケースが増えてきました。

不動産投資の基本は、収益物件を賃貸経営して家賃収入を得ることです。収益物件の管理や運用は不動産管理会社が行ってくれるため、日中は会社に出勤しているサラリーマンでも安心して賃貸経営できるのが大きなメリット。

しかし、物件の管理・運用には経費が掛かります。収入と支出のバランスを維持していくのは意外と難しいもの。まずは不動産投資についての知識を身につけておくことが大切です。収益物件はどんな種類のものがあって、どれだけの収入と支出があるのかを理解しておきましょう。

成功しているサラリーマン大家さんは、培ってきた経験と豊富な知識を不動産投資に活かしているのです。ここでは、安定した家賃収入を得続けるための基礎知識をご紹介します。

目次

不動産投資の大家業は儲かる?

マンションと戸建

投資と言えば、株式やFX、仮想通貨、バイナリーオプションなどが人気です。とくに仮想通貨は、ビットコインの知名度が上がるにつれて爆発的に投資をする人が増えました。株式投資などもいまや有価証券がデジタル化され、目に見えないものに投資をする感覚があたり前になりつつあるのではないでしょうか。

不動産投資は、土地や建物という「動かない資産」に対して投資を行います。建物は火災や地震によって滅失する可能性はありますが、土地がとつぜん消えてしまうことはありません。

ところが、株式は企業が倒産すると一気に価値が無くなる恐れがあり、FXや仮想通貨に関しても大規模な恐慌が起これば相場は急落します。

不動産投資と株や仮想通貨などの投資を比べた場合、リスクが高いのはどちらだと思いますか? 不動産についてしっかりと理解しておけば、リスクを軽減・回避しながら安定した収益を得ていくことができるのです。

賃料収入が主な所得

不動産投資はアパートやマンションを経営して家賃収入を得るのが第一の目的です。家賃収入はインカムゲインと呼ばれており、物件の運用に掛かる経費や税金のことをしっかりと把握しておけば、安定した賃貸経営が行えます。

不動産転売で利益を得る

不動産投資の第二の目的は、収益物件を売却して利益を得ること。売却益はキャピタルゲインと言い、物件を買ったときよりも高く売ることで差益を稼ぐ、というものです。

家賃収入が不動産投資のメインですが、収益物件を購入してからいつまで賃貸経営を続けるのか、計画を立てておかなければなりません。 将来的には物件を売却して現金化し、次の投資に回していく方法を出口戦略と言います。

相場よりも物件を安く買うことができれば、数年間は賃貸経営をして賃料を得ながら売却益も稼ぐことが可能です。

サラリーマン大家が多い理由

借家賃貸    
サラリーマンの方は、不動産投資を始めるのに有利な点があります。それは「金融機関の融資が受けやすい」ということ。 不動産を購入するときは、まとまった資金が必要です。自己資金に余裕があれば現金で物件を買うこともできますが、そういうケースは少数派。たいていの投資家はローンを利用しています。

融資を受けるときに有利

サラリーマン大家さんが増えている背景には属性の良さがあります。属性とは、勤務先や年収、所有資産、年齢、家族構成などのこと。 特に勤続年数が長い方や、東証一部に上場しているような大企業に勤めている方は、属性としては高く評価されます。 公務員、医者、弁護士の方などはとくに高い評価を受けるでしょう。

逆に勤続年数が短い場合や、パートタイマー・アルバイトの方は属性が低く評価されてしまいます。

不動産ローンを利用することでのレバレッジ

もし利回りの高い優良物件が見つかっても、自己資金が足りなければ買うことができません。 レバレッジという言葉をご存知でしょうか?投資に興味がある方でしたら聞いたことがあるかもしれませんね。

レバレッジとは、他人資本を利用して自己資本の利益率を高めることを言います。イメージとしては「てこの作用」のようなもので、小さな資本で大きな資本を動かすことが可能です。

自己資金が少ない場合は、金融機関が扱っている不動産ローンを利用しましょう。サラリーマンの方であればとくに融資が受けやすく、自己資金が足りなくても不動産投資を始めることができます。

節税対策として

不動産を購入したときは、不動産取得税や登録免許税などが課税されます。初年度は不動産取得税と登録免許税を経費として計上することが可能です。 不動産投資で利益を得た場合は所得税を納めなければなりませんが、必要経費を計上することで所得税の軽減につながります。

また、不動産ローンを利用した場合は「借入金利」も経費として認められており、固定資産税や減価償却費なども経費計上が可能です。

物件の購入費用は、「減価償却費」として毎年経費に入れることができます。減価償却費は実際に現金が減っていくわけではなく、物件購入時にすでに支払ったものを「数年に分けて経費として計上していける」というものです。 減価償却費を計上することで「帳簿上の所得が減らせる」という効果があります。

たとえば賃貸経営の利益が赤字になってしまったときは、サラリーマンの本業の所得に掛かる税金負担を減らすことができます。つまり会社に毎月源泉徴収されていた所得税が還付されるようになるのです。

所得税の負担を軽減できるので、サラリーマンにとっては節税対策として活用できますね。ただし、帳簿上を赤字にしすぎると次の投資をする際に金融機関の心象が悪くなってしまいます。 賃貸事業を黒字にできないような経営者(投資家)には、銀行は融資をしたくないからです。

収益物件を運用する場合はサラリーマンにとって大きな節税効果は期待できませんが、経費をしっかりと計算して帳簿上の所得を減らすことで税金負担が軽減できる、というメリットがあります。

積み立て感覚で将来の資産形成

不動産は、基本的に「土地と建物」で構成されています。建物は経年劣化によって資産価値が下がっていきますが、土地の価格はあまり大きく変動しません。土地・建物を購入して運用していくことで資産形成にもつながるのです。

不動産ローンを利用すれば借入金利が発生しますが、家賃収入によって金利以上のメリットを享受できます。収益物件の購入と運用は、積み立て投資のような感覚で資産を作っていけるのです。

また、初めから出口戦略を練っておくことで、「10年後に不動産を売却して現金を作る」という将来設計も可能になるのが大きなメリットではないでしょうか。

生命保険代わりとして

金融機関が扱うローンには、団体信用生命保険というものがあります。略して団信と呼ばれており、ローン契約者が死亡したり高度障害状態になってしまった場合に、ローンの残代金がゼロになるというもの。正確には、信用保証協会がローンの残代金を肩代わりしてくれる保険制度です。

不動産ローンは、団体信用生命保険への加入が融資条件になっている場合が多く、生命保険の代わりとして活用することができます。 賃貸事業を行っているときに、本人に万が一のことがあっても、遺族がローンの返済に悩まされることはありません。

不労所得を期待して

不動産投資による家賃収入は入居者がいるかぎり毎月安定して得られます。家賃収入を不労所得として捉えている方が多いのですが、本当に「不労」なのでしょうか。

収益物件の運用や管理を自主的に行っている人はごく稀で、たいていの投資家は不動産管理会社に任せています。建物の清掃や共有部分の電球の交換、エレベーターの点検などは管理会社がチェックしてくれるので安心ですが、すべてを人任せにしておくのは危険です。

管理会社も完璧ではありません。物件の所有者が定期的に現地へ行ってチェックしておかなければ、建物や設備の不具合などが起きたときに対応が遅れたり、原因が不明のまま済まされてしまう可能性もあるのです。

また、賃貸事業は入居者に部屋を貸すことで成り立っています。入居者を管理することも大家さんとしての業務の一つと言えるでしょう。不動産仲介業者に任せることもできますが、大家さんが積極的に入居者を付けるための計画を立てることも重要です。家賃の滞納が長期化しない家賃管理をすることも忘れてはなりません。

不動産賃貸事業として安定している

収益物件の賃貸経営は、空室率の上昇や家賃相場の低下に気を付けていれば安定して運用していくことができます。サラリーマンが不動産投資に参入している理由は、収支のバランスがとれているかぎり、管理会社に任せておけば定期収入が得られるからです。

確かに賃貸経営が黒字化していれば、物件の管理は不動産業者に任せっぱなしでも安心できます。しかし建物は風雨などによって劣化していくため、点検や修繕を怠らないようにしなければなりません。経年劣化によって物件の価値が下がってしまうと、入居者は同じ条件でもっと環境の良い物件に住もうとします。

空室が長期化しないためには、物件の管理が最も重要と言えるでしょう。

不動産は事業継承がしやすい

不動産の賃貸事業を家族に引き継ぐ場合でも、事業継承をしやすいのが不動産投資の良いところ。物件の運用などは管理会社が行ってくれているので、事業を継承する人に管理会社を紹介すればスムーズに移行できます。

所有者を変更する場合は、所有権の移転登記をすれば問題ありません。ただし、不動産の名義変更をした場合は贈与税や不動産取得税などの税金負担が発生するので注意しましょう。

諸費用を経費にできる

物件の管理・運用に掛かる諸費用を経費として計上できます。たとえば管理費や修繕積立金、管理会社に支払う管理手数料などです。

前述の通り、減価償却費も経費にできるというメリットがあります。

大家業ができる不動産投資のタイプはさまざま

アパート賃貸

不動産投資として扱う収益物件は、様々なタイプに分かれています。とくにサラリーマンの方が少額から始めやすいのはワンルームタイプのマンション経営です。ワンルームマンションの賃貸運用は、サラリーマン大家さん向けの書籍などでも多く取り上げられています。

区分所有マンション

分譲マンションなど、各専有部分に個人が所有していることを「区分所有建物」と言います。構造上の独立性があり、それぞれの専有部分が完全に独立して利用できる、という条件を満たした建物です。 居住用だけではなく、店舗用テナントとして利用できる商業ビルなども区分所有建物。

不動産投資の用語としては、「区分所有マンション」や「区分マンション」などと呼ばれています。

ワンルームマンション

ワンルームマンションは、主に単身のサラリーマンや学生などに多く利用されているタイプの区分所有マンションです。1部屋と風呂・トイレ・洗面の3点セットでまとまっている間取りが特徴的。

ワンルームタイプは他の収益物件と比べて売買価格が低めで、自己資金が少ない方でも投資を始めやすい物件です。サラリーマンによく勧められている物件ではないでしょうか。

間取りがシンプルで管理がしやすく、物件の管理・運用は不動産管理会社に任せっぱなしにできるメリットがあります。

ファミリー向け区分所有マンション

こちらはファミリー層向けの間取りで構成されています。2LDKや3LDKの間取りが一般的で、ワンルームタイプに比べると売買価格が大きく上がってきます。 ワンルームタイプと同様に、中古物件としてよく不動産市場に出ているので、投資対象として比較しやすいのも特徴です。

また、入居者は家族で住んでいる場合がほとんどなので、「長期的に居住してくれる」といった安定感があります。駅やスーパーから近い立地であれば需要が高く、売却しやすいのもメリットです。

戸建賃貸

戸建タイプもファミリー向けとして賃貸されていることがよくあります。中古戸建への投資は空き家対策にもつながるため、これからより売買が活性化していくのではないでしょうか。

また、リフォームやリノベーションがしやすいのも特徴的。築古戸建を格安で購入してリノベーションすれば、他にはないオンリーワンの収益物件に生まれ変わる可能性を秘めています。 賃貸物件として運用したり、リノベーションしてから転売したりと、投資方法は様々です。

1棟アパート

収益物件として代表的なものが1棟アパートの賃貸経営です。 区分所有マンションに比べると1棟アパートは貸室が多いため、より大きな家賃収入が見込めます。運用経費もその分だけ掛かりますが、損益分岐点(利益と損失の境界)を計算しながら黒字化すれば成功大家さんになるのも夢ではありません。

1棟アパートは中古物件として不動産市場に出ているケースも多く、主に収益用として売買されています。

J-REIT(不動産投資信託)

大家業とは少し異なりますが、J-REITという不動産投資信託から投資を始める、という選択肢もあります。REIT(リート)とは、たくさんの投資家から集めた資金を利用して不動産に投資するもの。もともとは米国からスタートしました。REITにJAPAN(日本)の頭文字をつけたものがJ-REITです。

不動産の運用は「不動産投資法人」が行います。複数の投資家達と一緒に資金を提供して、ファンドマネージャーと呼ばれるプロが収益物件を運用していく、というイメージです。

J-REITは投資信託の仲間で、1万円という少額から投資を始められるのが大きなメリットです。

サラリーマン大家として不動産投資をするときの注意点

大家さんの計算

実際に不動産投資を始めるにあたり、サラリーマンの方が気を付けるべき注意点をまとめてみました。不動産投資のリスクをしっかりと理解した上で投資をスタートしましょう。

収益物件を購入するとき

収益物件にはいろんなタイプがありますが、物件の現況や周辺環境によって思わぬ落とし穴が存在します。 物件を購入するときの注意点は3つ。

  1. 入居者が付きにくい
  2. 転売しにくい
  3. 不動産価格が景気に影響されやすい

ワンルームやファミリー向けの区分所有マンションは、居住性を重視する入居者が多く、「駅から近い」「スーパーなどの商業施設が近い」「駐車場がある」といった条件を満たしている必要があります。 こうした条件から外れている物件は入居者が付きにくい傾向にあるので注意しましょう。

また、売却益を得たい場合や賃貸経営の収支が合わず売却に出す際に、転売しやすいかどうかも重要です。売却に出しても長期間売れなければ、思わぬ損失になる可能性もあります。売買需要がある地域かどうかも調べておきましょう。

また、経済情勢によって不動産価格が大きく影響する物件も注意が必要です。物件を買うときは人気のエリアであっても、経済の変化によって賃貸需要が減少し、賃料の下落や売買価格の下落につながる可能性もあります。

区分所有マンションは賃貸事業を拡大しにくい

サラリーマン投資家に人気の区分所有マンションですが、とくにワンルームタイプの物件は注意が必要です。 前述の通り、サラリーマンの属性として金融機関のローンを組みやすいのがメリットです。しかし、不動産ローンの場合は、収益物件に対しても金融機関は評価します。ワンルームタイプは1棟アパートなどに比べると収益性が低いため、銀行の評価もあまり期待できません。

物件の購入が1軒目であれば大丈夫でも、2軒目・3軒目となると、融資が厳しくなる可能性もあるのです。ファミリー向け区分所有マンションも同様に収益性の部分を判断されるため、2軒目以降の融資が困難になってきます。

将来的に不動産投資の規模を拡大していくのであれば、今後の融資のことも考ながら収益物件のタイプを選んでいきましょう。

高利回り物件

不動産投資用の物件を探していると、「利回り18%以上!」などといった高利回りの物件を見かけることがあります。かなり魅力的に思えますが、よく考えてみてください。 どうしてそこまで利回りが高いのでしょうか?

利回りの計算式は、年間家賃収入に対して物件購入価格を割ったものです。 - 利回り=年間家賃収入÷物件購入価格

高利回りになっている要因は、「家賃の設定が高い」か「物件価格が安すぎる」かのどちらかです。 家賃の設定が相場よりも高いのであれば入居者が付きにくくなるし、物件価格が安すぎる場合は建物の損傷が激しい可能性があります。

家賃相場と物件の現況をしっかりと確認してから判断することが大切です。

新耐震基準前の建物

築年数が古い建物は、耐震性の基準を満たしているかどうかに気を付けておきましょう。 1981年6月1日以降に新耐震基準の制度が導入されました。それ以前に建築された建物は旧耐震基準として扱われます。 新耐震基準を満たした建物は、震度6から7程度の揺れでも倒壊しないような構造のものです。

耐震基準は金融機関の融資を受ける際にも影響するので、中古物件を購入する際には注意しておきましょう。

条件が悪い立地の物件

物件が所在している場所の良し悪しが賃貸経営に大きく影響します。駅や商業施設が近いかどうか、だけでなく、物件の立地条件についても確認しておきましょう。物件の土地の形状や、接道条件(建築基準法上の接道義務を満たしているか)などです。 せっかく物件を買っても、「再建築不可」の物件では売却の際に不利になってしまいます。

物件を購入する前に、立地条件を細かくチェックしておくことが大切です。

収益物件を賃貸経営中のとき

物件を賃貸しているときも、いろんなリスクと戦っていかなければなりません。しっかりとリスクを理解しておくことで、ローリスク・ミドルリターンの不動産投資につながります。

入居者が退去したあとの処理

転勤などで入居者が退去してしまったときは、空室が長期化しないよう積極的に客付けを行う必要があります。また、敷金を預かっていた場合は、入居者に敷金を返還しなければなりません。貸室の原状回復のために経費が掛かる場合もあります。

入居者の退去後の処理が遅くなれば今後の賃貸経営にも響いてくるので、管理会社の担当者と相談しながら進めていきましょう。

空室率の管理

常に満室経営ができれば良いのですが、入居者の退去によって空室が発生することは想定しておかなければなりません。 空室率の上昇がどこまでなら損益分岐点を下回らないのか、予め賃貸事業計画を練っておく必要があります。空室率や空室期間の許容範囲を設定しておくことで、安定感のある賃貸経営を行うことができます。

家賃を滞納される

賃貸経営のリスクとしてよく挙げられるのが支払い家賃の遅延や滞納です。満室経営が実現できていても、家賃を払ってもらえなければ意味がありません。空室と同じようなものです。

家賃滞納が発生した場合は、管理会社と相談しながら、支払いの催促をしていく必要があります。

家賃相場が下がる

建物の状態や周辺環境の変化によって家賃相場が下がることがあります。とくに建物や設備は経年劣化によって損傷していくため、しっかりと管理・修繕をしていかないと入居者の居住動向に影響してしまいます。

家賃収入の減少は賃貸経営の利益を圧迫するため、空室率と同様に、予め許容範囲を設定しておかなければなりません。

不動産ローンの金利上昇

収益物件を購入するときは低金利でローンを組むことができていても、経済情勢の変動によって金利が上昇するリスクがあります。金利上昇は毎月のローン返済額に直接影響するため、予め賃貸経営計画にリスクとして織り込んでおくことが大切です。  

不動産投資で大家業をしたら確定申告は必要?

収益物件の賃貸経営によって利益を得た場合は、その所得に対して所得税が課税されます。年度末にはきちんと確定申告を行い、所得税を納めなければなりません。

逆に赤字になってしまった場合でも損益通算ができます。つまり、本年の赤字分を翌年の利益と相殺することができるのです。損益通算ができれば翌年の所得税を軽減できるメリットがあるので、うまく活用していきましょう。

ちなみに、損益通算を行うためには確定申告をしておく必要があります。

確定申告をして会社にバレない?

サラリーマンには給与所得がありますが、給与以外の所得に対して課税された住民税を、自分で納付するようにしておけば会社にバレることはないでしょう。

不動産投資で得た利益を確定申告する際に、住民税の納付方法をどうするか選択できます。会社の給与支払い時に天引きしてもらう(特別徴収)か、自分で納付する(普通徴収)か、を選べるので自分で納付するようにしておきましょう。

サラリーマン大家が家賃収入を得る方法

サラリーマンが不動産投資で大家業をするための手順をまとめました。ステップごとに見ていきましょう。

収益物件を購入しよう

まずは投資対象となる収益物件を探すところから始まります。パソコンやスマートフォン・タブレットなどをお持ちであれば、不動産ポータルサイトにアクセスして簡単に物件情報を見ることができます。

一般的な不動産ポータルサイトは以下の通りです。

この中でも、とくに楽待は収益物件に特化しています。物件情報のところに利回りが掲載されているため、物件の比較をするときにかなり便利です。

1. 利回りは自分で計算する

楽待のように利回りを掲載してくれているとわかりやすのですが、一般的な不動産ポータルサイトは利回りが載っていません。そのため、自分で利回り計算を行う必要があるのです。

利回りは、「表面利回り」と「実質利回り」の2つに分かれています。楽待などに掲載されている利回りは「表面利回り」です。

表面利回りは、実際の賃貸経営に掛かる経費などが入っていません。純粋に、年間家賃収入を物件購入価格で割っただけのものです。表面利回りの用途としては、収益物件をざっくり比較するための指標として活用されています。

表面利回りの計算式
表面利回り=年間家賃収入÷物件購入価格×100

実質利回りは、賃貸経営に掛かる経費や固定資産税などを考慮して算出したものです。表面利回りよりも具体的な利益の割合を確認することができます。

実質利回りの計算式
実質利回り=(年間家賃収入-諸経費)÷(物件購入価格-購入時の諸経費)×100

2. 物件購入前に必ず現地まで見に行く

利回りや物件の詳細を確認して、良さそうな物件だと感じたら、実際に現地へ見に行ってみましょう。建物の状態や周辺環境を自分の目で確認しておくことが大切です。

物件を管理している不動産会社へ予め連絡しておけば、室内も見せてもらえます。 間取りと比較しながら設備の状態などもチェックして賃貸事業の計画を組み立てていきましょう。

3. 不動産ローンの事前審査

物件を購入することが決まったら、不動産ローンの申込みをします。いきなり本申し込みをするのではなく、事前審査をしてもらいましょう。事前審査とは、融資希望者の属性(年収・勤務先など)や物件資料など最低限の書類を確認して、短期間で審査ができるというもの。

事前審査で承認された場合は、それ以降によほど特別な事情がないかぎり本審査でも承認されることが多いです。金融機関によって判断基準が異なるので、詳しくは銀行の窓口や不動産業者に訊いてみましょう。

4. 売買契約

事前審査の承認がおりたら、不動産売買契約を締結します。契約後は、物件の残代金の支払いと引き渡し日を決めるだけです。

売買契約が完了したら金融機関へ行き、不動産ローンの本審査を申込む流れになります。本人確認書類や実印・印鑑証明などが必要になるので、予め不動産仲介業者に確認しておきましょう。

本審査が無事に承認されたら、銀行と金銭消費貸借契約(ローン契約)を行います。

5. 決済と引き渡し

決済と引き渡しは、銀行の応接室や会議室を借りて行う場合が多いです。売主・買主・不動産仲介業者・司法書士・銀行の職員が集まって手続きを行います。 物件購入の残代金を決済して建物のカギを売主から受け取ったら、あとは司法書士が所有権移転登記を行って完了です。

収益物件を賃貸経営しよう

収益物件を手に入れたら、さっそく賃貸経営を始めましょう。通常の不動産取引は、「現状での引き渡し」が原則なので、建物の状況によってはリフォームが必要になるかもしれません。

建物や設備の状況が問題なければ、収益物件を管理・運用してもらう不動産会社を探していきます。 もしリフォームをする場合でも、先に不動産会社の方に相談しておけばリフォーム業者を紹介してくれることがあります。

わからないことがあれば積極的に相談しておきましょう。

不動産管理会社の選定は慎重に

不動産管理会社によって物件の運用方法が異なる場合があります。どのように物件を管理するのか、空室対策をどうするのか、などを質問しながら見極めることが大切です。 管理会社に支払う管理手数料がいくらになるのかも確認しておきましょう。

不動産管理会社と仲介業者は違う

基本的に、物件を管理する不動産管理会社と、客付け(入居者を探して賃貸借契約をする)をする不動産仲介業者は役割が違います。

完全に物件の管理業だけを行っている会社もあれば、管理と客付けの両方を行っている会社もあるのです。 同じ不動産会社の中で管理部門と仲介部門を設けているところもあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。

しっかりと出口戦略を考えておこう

不動産の賃貸経営だけでなく出口(売却)についても計画を立てておきましょう。

建物の資産価値が減少していくと、家賃相場も下がっていきます。また、年数を追うごとに建物の修繕費用も増加してくるため、収支のバランスが崩れてくる可能性もあるのです。

投資の最初の段階で売却するタイミングを決めておけば、不動産を現金化して次の投資へと進むことができます。リスク回避のためにも、売却についてはきちんと計画しておくことが大切です。

まとめ

サラリーマンが不動産投資に挑戦するときは、区分所有マンションから始める方が多いです。とくにワンルームタイプであれば物件価格も低めなので、少ない自己資金で投資をスタートできます。

不動産投資は、区分所有マンションの賃貸経営や1棟アパート経営など、自分に合った方法で始められるのが良いところです。パソコンやスマートフォンを使って気軽に収益物件を探すことができ、利回り計算も1回覚えてしまえば簡単です。

物件の管理などは不動産会社に委託しておけば、本業が忙しいサラリーマンでも安心して賃貸経営ができますね。また、サラリーマンであれば融資を受けやすいというメリットも。

収益物件の運用は「賃貸事業」なので、初めに事業計画をしっかりと練っておけば、安定した不動産所得が見込めます。 不動産のプロと相談しながら、成功できるサラリーマン大家さんを目指してみてはいかがでしょうか。

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