不動産投資ってどうなの?と思った方に今必要な全情報まとめ
この記事をご覧になっている方は、不動産投資に興味をお持ちだと思います。その理由は「安定した収入源の確保」「将来、老後への備え」などさまざまだと思いますが、共通するのは「本業以外に安定した収入源を確保したい」ということではないでしょうか。
そんな収入源があれば生活が豊かになるでしょうし、あわよくば何かと不満のある今の勤務先を辞めて自由な生活が手に入るかも知れません。そんな生活を手に入れる手段として不動産投資のお考えの方はぜひ、以降の解説をお読みください。
不動産投資を始めたいと思っている方へ
不動産投資といえばサラリーマンというイメージが定着するほど、サラリーマンの方々で不動産投資を始める方が多くなっています。なぜサラリーマン大家が増えているのか、その背景と目的をひとつずつ検証していきたいと思います。
不動産投資家を目指す人が増えている
サラリーマンやOL、公務員といった給与所得者の方々を中心に、不動産投資家を目指す人が増えています。その理由や動機はさまざまだと思いますが、現在の仕事のあり方や収入への不満が遠因になっていることは間違いないでしょう。
かつて不動産投資、大家業というと先祖から受け継いだ土地や建物がある人の専売特許だと思われてきました。今もそうした人たちは不動産オーナーとして大きな利益を上げていますが、そんな資産家と呼ばれる人たち以外にも広がっているのが、昨今の不動産投資事情です。ネット情報の発達や個人投資家向けの融資が拡大していることなど、サラリーマンが不動産投資を始めるまでのハードルが低くなっているのは、大きなポイントです。
以前から興味を持っていた人たちがたくさんいたことを考えると、最近になってそのハードルが低くなったことが、サラリーマン大家を急増させる引き金になったということです。
サラリーマンなど給与所得者ほど不動産投資を始めるべき理由
サラリーマン大家が増えている理由や背景についてお話をしましたが、それよりもさらに、筆者はサラリーマンなど給与所得者ほど不動産投資を始めるべきだという考えを持っています。その理由は、以下の通りです。
- 本業には定年退職がある
- 定職があるからといって安心できないご時世である
- 本業に不満があっても生活のことを考えると辞められない
不動産オーナーが何歳であっても物件から入ってくる賃料収入に関係はないので、不動産投資に定年はありません。また、大企業に勤めていたり公務員であるからといって以前ほど安心できないのが、今のご時世です。それらのことを考えると、不動産投資によって安定的な別の収入源を持っておくことがいかに重要であるかお分かりいただけると思います。
3つ目については、多くの方が潜在的に思っていることではないかと思います。お金にさえ困らないのであれば今の仕事なんか辞めてやる!と心の中で思っている方にとっても、不動産投資はその人生を大きく変えるきっかけになるかも知れません。「宝くじに当たったら会社を辞めて・・・」という夢を語る人がいますが、不動産投資のほうがはるかに現実味があります。
不動産投資で得られる3大メリット
不動産投資には、大きく分けて3つの直接的なメリットがあると言われています。その3つをひとつずつ解説しましょう。
①安定的な収入源
所有物件から入ってくる家賃収入というのは、他の仕事とは全く関係のない収入源になります。しかも不動産は一度入居すると年単位で住む人が多いので、安定的な収入源となるのも、不動産投資の大きなメリットです。
②年金効果
定年退職を迎えた後や、それ以外にも怪我や病気などで今の仕事を続けられなくなるような事態になると収入が途絶えてしまいますが、不動産投資をしていればその状況に関係なく家賃収入は入り続けます。このメリットのことを、不動産投資の年金効果といいます。
③保険効果
年金効果ともうひとつ、不動産投資には保険効果があります。不動産を購入する際にほとんどの人はローンを利用しますが、ローンを借り入れる時に条件として団信という生命保険に加入します。万が一、返済中に死亡したり高度障害などの状態になったら団信からの保険金でローンの残債を返済する仕組みになっているため、以後は家賃収入源となるローンのない不動産が残ります。これが事実上の保険金と同様の効果を持っているため、これが不動産投資の保険効果と呼ばれています。
不動産投資のメリットがあると実現できること
先ほど解説した不動産投資の3つのメリットがあると実現する、二次的なメリットについても見てみましょう。
①自由な時間
安定した収入源があれば、その分働かなくても良くなる可能性があるため、自由な時間が増えるかも知れません。専業投資家の中にはサラリーマン大家として不動産投資を始めたものの、その後投資の規模が拡大して専業になったという人も多くいます。専業投資家になったら完全なる自営業者なので、自由な時間は大幅に増えるでしょう。
②老後や不測の事態に向けた備えと安心感
不動産投資の年金効果や保険効果があるおかげで、これまで漠然と抱いていた心配が解消されます。やはり収益をもたらす不動産を持っているというのは、人生において大きな安心感になります。
③いわゆる「セレブ」の生活
標準的なサラリーマン収入で大した貯金もなければ、いわゆる「セレブ」の生活はできないとお感じでしょう。しかし、不動産投資によって資産形成をしていけば、所有物件を増やしていくことで資産規模と収入が拡大していきます。これを進めていくことで毎月100万円を超えるような賃料収入を得ている人はたくさんいますし、無理だと思っていた「セレブ」の生活が手に入るかも知れません。
なぜ不動産投資だとこれらのメリットを実現できるのか
ここまでの解説をお読みになって、なぜ不動産投資にはそれほどのメリットがあるのか不思議に思われたかも知れません。その秘密は、他の投資にはない不動産投資ならではの大きな特徴があるからです。
その特徴とは、レバレッジ効果です。FXなどの投資でも聞いたことがある方はおられると思いますが、不動産投資の場合のレバレッジ効果とは、金融機関の融資という他人資本を活用できる点にあります。ローンを利用して物件を購入して賃貸経営をしていたとすると、入ってくる家賃収入はすべてオーナーのものです。物件の大半は借金という状態であっても家賃の一部を取られるわけではありません。
返済をした残りはオーナーのものであり、やがてその他人資本も完済できる時がきます。そうなったら100%自分のものとなり、より利回りが向上します。こうして他人資本を活用しながら資産形成をしていけることが、不動産投資が持つ最大のメリットなのです。
不動産投資に付きまとうリスク
メリットばかりに気を奪われてしまうとバラ色の世界に見えるかも知れませんが、実際はそうではありません。メリットの裏返しであるリスクもあるので、この章では不動産投資のリスクについて詳しく解説します。
不動産はミドルリスク投資
投資はリスクとリターンの度合いによって分類されていますが、不動産投資はその中間的な位置にあるミドルリスク投資として知られています。その理由は、現物不動産という資産を保有するため、うまくいかなかったとしても売却したり自分が住むという可能性が残されているからです。
他の投資だと資金を全部失ってしまったりするリスクがありますが、それがないので不動産投資はミドルリスクに分類されているのです。
不動産投資の他の投資をリスク度で比較
他の投資だと全部を失ってしまう可能性もあると述べましたが、それでは代表的な投資と不動産投資を比べると、どうなのでしょうか。個別に比較してみましょう。
①株 vs 不動産投資
株の最大のリスクは、保有している銘柄の企業が倒産して株券が紙切れになってしまうことです。それに対して不動産投資は物件がいきなり無価値になってしまうことはないので、株の方がリスクの高い投資といえます。
②FX vs 不動産投資
株とよく並び称されるFXですが、リスク度は株よりも高めです。株にも信用取引といってレバレッジを効かせられる概念がありますが、FXには元から最大25倍というレバレッジ取引が可能なので、大儲けができる一方で大損のリスクがあります。不動産投資でそこまで瞬時に儲けることはできないので一攫千金ならFXの勝ちですが、安定度では断然不動産投資です。
③仮想通貨 vs 不動産投資
株やFXよりもさらにハイリスク&ハイリターンであることで知られる仮想通貨取引なので、リスク度については不動産投資の比較にはなりません。しかも仮想通貨市場は2019年初頭から不振の状態が続いており、あのバブル的な相場が再来しない限りは投資妙味も薄いままです。
④投資信託 vs 不動産投資
プロが運用するという安心感から投資初心者にも人気の投資信託。運用はプロが行うため、投資家は投資信託の銘柄を選ぶだけです。銘柄選びさえ間違わなければ比較的簡単に運用益を手にすることができますし、お手軽感は不動産投資を上回ります。ただし、安定的な収入が続くかというと長期的な視野だと不動産投資のほうに軍配が上がるでしょう。数年から5年未満程度の投資であれば、投資信託のほうが良いかも知れません。
⑤定期預金 vs 不動産投資
1,000万円までは預金保険の対象なので、元本保証が魅力の定期預金ですが、肝心の利回りは0.01%や0.05%といった水準なので、「収入源」と呼ぶには程遠い低さです。これも超低金利が悪いわけですが、超低金利時代のおかげで不動産投資で利用するローンの金利も低くなっているので、これについては両者でメリットとデメリットが裏返しになっています。不動産投資では少なくとも4%以上のキャッシュフロー(投資家の手残り)を目指すので、利回りは比較になりません。
不動産投資の4大リスク
他の投資ではあまり見られない、不動産投資特有のリスクがあります。主に4つのリスクがあるので、それを理解しておきましょう。
①空室リスク
所有している収益物件に入居者がいなければ賃料収入が発生しないので、収入はゼロです。そればかりか不動産は所有しているだけで維持コストがかかるので、空室リスクは不動産投資家にとって最大のリスクです。
②地価下落、老朽化リスク
不動産は動かすことができないため、立地条件によって価値が大きく変動します。所有物件があるエリアが不人気になると地下が下落し、所有物件の資産価値も低下します。
また、建物については時間の経過とともに必ず劣化していくので、こちらは地価の変動とは無関係に価値が下がっていきます。価値が下落していく分を経費として計上すると税金面での恩恵があるので(減価償却といいます)、それを含めると損ばかりではないのですが、家賃相場の下落や売却時の価格が安くなってしまうことは織り込んでおく必要があるでしょう。
③災害、火災リスク
建物を所有している以上、災害や火災などによってその建物がダメージを受けてしまうリスクが常に付きまといます。他のリスクと比べると確率は低いですが、現実に日本全国ではさまざまな自然災害や火災が発生しており、そこには必ず誰かの所有物である不動産があります。
④金利上昇リスク
不動産投資で利用するローン商品のほとんどは、変動金利です。今は超低金利なのでローン金利も低く抑えられていますが、景気変動によって金利が上昇するとローン返済額が増えることになります。
ただし、金利が上昇する局面というのは景気が上向いている時なので、地価上昇によって所有物件の価値が高まり、家賃相場も高くなる可能性があります。その恩恵を考えると、金利上昇リスクは悪いことばかりではないと考えて良いでしょう。
リスクを克服するための具体的な対策
先ほど解説したリスクを克服することは、すべての不動産投資家にとって大きな課題です。なぜなら、リスクさえ克服できれば不動産投資は成功する確率が高く、しかもリスクを回避することがそれほど難しいわけではないからです。
空室リスクを回避する対策
賃貸住宅で空室が発生する最大の原因は、そのエリアの価値が低くなるからです。建物が古くなっても利便性の高い場所に建っている物件であれば人気が落ちることはなく、そんな物件が大都市圏にはたくさんあります。
こうした「強い物件」を選ぶことはとても重要で、その鍵を握っているのが立地条件です。今だけが人気のエリアということではなく、将来においてもそこに賃貸需要があるかどうかという視点を持って、物件選びをする必要があります。
地価下落、老朽化リスクを回避する対策
地価はその街の価値そのものです。人気の高いエリアの地価は高くなり、そうでないエリアは低くなります。そしてこの地価を決めるのが、人口の転出入です。人が増えるエリアは地価が高くなり、その逆も然りです。今はもちろんのこと、将来に向けて人口が流入してくるエリアに物件を購入するのは、不動産投資のセオリーです。
もうひとつのリスクである老朽化に備える対策として、修繕積立金があります。15年に1回程度の頻度で大規模修繕が必要になるのに備えて、普段からその資金を積み立てておく手法です。マンションでは管理組合が強制的に徴収しています。
災害、火災リスクを回避する対策
自然災害はいつ起きるか分かりませんし、仮に起きたとしても人間の力でそれを食い止めるには限度があります。火災のほとんどは人災ですが、いくら投資家自身や入居者が気を付けていても、もらい事故のような火災もあります。
そこで重要になるのが、保険です。火災保険や地震保険に加入しておくのは必須です。特に日本は自然災害が多い国でもあるので、地震保険も入っておくことをおすすめします。
金利上昇リスクを回避する対策
金利上昇リスクについては、どのような対策を取れば良いのでしょうか。先ほども解説しましたが金利上昇局面では資産価値も高くなるので、家賃上昇などで相殺できるかも知れませんが、家賃に転嫁できないこともあるので、やはり他の方法でリスク管理をしておくのが無難です。
最も手軽なのは、不動産投資とは別口で株や投資信託などの運用をしておく方法です。金利の上昇とともにこれらの金融資産も価値が上昇するので、返済金利の上昇分をカバーしてくれるようになります。
その他には、繰上げ返済をしていくことでローン残高を早期に減らしていく方法もあります。この方法は借金が減るため返済不能に陥ってしまうリスクも軽減できるため、資金的な余裕があるのであればおすすめです。
結論、不動産投資の成否はリスク回避にあり
ここでご紹介した不動産投資のリスク管理方法は、いずれも考え方がとてもシンプルです。しかも取り組みやすいものばかりなので、多くの不動産投資家が実践しています。それだけで不動産投資の成功率がぐっと高くなるのですから、ぜひこれらのリスク管理方法もマスターしてください。
不動産投資家になるための7ステップ
土地や建物などといった不動産をまったくお持ちでない方がゼロから始めて、不動産投資家になるまでのステップを7段階にまとめました。
資金計画を立てる
手持ちの資金に融資で調達したお金を足して収益物件を買うことになるので、それに先立って資金計画を立てることから始めます。まだお金が1円も動いていない段階なので自由度が高いですが、この資金計画が意外に難しいのが不動産投資の「あるある」です。
最初なので低予算で始められる物件がいいと考えるものの、やはり安い物件にはそれなりの理由があって集客力に難があるとなると、どれくらいのレベルの物件を買えばいいの?となってしまうわけです。
次項で解説しますが、初心者の方にはワンルームマンションがおすすめです。安いことと単身者の賃貸市場が成熟しているので入居者を集めやすいからです。大都市圏のワンルームマンションであっても1,000万円台から買えますし、高くても4,000万円くらいまでです。これくらいの規模感で資金計画を立ててみてはどうでしょうか。
投資物件を決める
先ほども述べましたが、不動産投資初心者はワンルームマンションから始めるのが最も無難です。その理由を改めて列挙すると、以下のようになります。
- 区分マンション物件の中で最も安く買いやすい
- 晩婚化、非婚化により単身者のニーズが高まっている
- 流動性が高く、いざ売却する時にも買い手がつきやすい
- ファミリー向けよりも投資効率が高い
4つ目の投資効率が高いというのは、これだけでは分かりにくいと思いますので、補足します。ワンルームマンション物件の家賃が7万円だとして、それでは部屋数が4つある4LDKのマンションだと4倍の28万円になるかというと、そんなことはありませんね。それならワンルームマンションを4戸運用したほうが家賃収入は大きくなるので、その考え方でワンルームマンションは投資効率が高いと言えるのです。
購入物件を選ぶ
いよいよ購入物件選びに入るわけですが、初心者が将来予測までを的確にすることは不可能です。そこで重要になるのが、収益物件を専門的に取り扱っている不動産投資会社の存在です。不動産会社と同じように物件の売買をしている会社ですが、投資家向けに収益物件をもっぱら取り扱っており、個人投資家の不動産投資に精通しているのが特徴です。
そのため、不動産投資は「不動産投資会社選び」がとても重要であると言われています。ネット上で物件検索をして問い合わせをした時の反応や、賃貸経営に向けての提案内容などを精査して、長く付き合っていける不動産投資会社を見つけてください。
物件を購入
購入する物件が決まったら、いよいよ購入の手続きです。自己資金を払い込んで、それを手付金として売買契約を結びます。この次に金融機関の融資を受ける段取りになるわけですが、ここで少なくとも1割程度の自己資金が必要になると思っておいてください。
以前は自己資金ゼロのフルローン投資が可能なケースもありましたが、やはりリスクが高いという認識が広がっており、現在ではほとんど審査に通りません。自己資金は単に物件購入費用の一部というだけでなく、金融機関から見て投資家の本気度を測るバロメーターでもあると考えるのが良いと思います。
金融機関の融資を受ける
融資を申し込む金融機関は、通常その不動産会社が紹介してくれた金融機関です。自分で近所の銀行や信用金庫などに申し込みをしても構いませんが、審査に通らなければ何も始まりません。少しでも審査に通りやすくなるという視点で、不動産会社が紹介してくれた金融機関を利用するのが無難でしょう。
管理会社を決める
融資の審査に通って購入代金の決済を完了したら、晴れてその物件は投資家のものとなります。もっともローン返済が残っているので、きちんと返済しなければ自分のものではなくなってしまいますが。
次に賃貸経営の管理を任せる管理会社を決めます。管理会社は物件の管理をしてくれるだけでなく、家賃の回収や滞納への督促、クレーム処理など全般を代行してくれるので、投資初心者ほど管理会社に任せるべきだと思います。家賃の5%程度で賃貸管理の一切を任せることができるので、コストパフォーマンスも決して悪くないと思います。
入居者を募集する
管理会社が決まったら、いよいよ入居者の募集活動です。不動産会社が自社のネットワークで募集してくれますが、それ以外にオーナー自身が近所の不動産屋さんに任せても構いません。より多くのチャンネルを活用して効率良く入居者を探しましょう。
ここでひとつ付け加えておきたいのが、中古物件ですでに入居者がいる場合です。オーナーチェンジ物件といって最初から入居者がいるので募集活動の必要はありませんが、その入居者が永遠に入居しているわけではないので、退去時に備えて入居者を募集する態勢をしっかりと作っておくことをおすすめします。
現物ではない不動産投資もある
ここまでは現物の不動産を用いた不動産投資の基本や投資家になるための方法を解説してきましたが、最後は現物ではない不動産投資のお話です。
不動産投資信託(REIT)とは?
投資信託というのは、株や債券などにプロのファンドマネージャーが投資をするものに、投資家がお金を出すという仕組みです。この投資信託の中には、不動産に特化して運用をする不動産投資信託があります。この不動産投資信託のことを、REIT(リートと読みます)といいます。
現物不動産投資は自分で不動産物件を所有して投資をするので直接的な不動産投資ですが、それに対してこのREITは間接的な不動産投資と言えます。
不動産投資信託のメリット
間接的な不動産投資であるREITには、以下のようなメリットがあります。
- 少額から投資可能
- プロが運用するため投資判断の正確性が高い
- 出資金を集めて運用するため個人では到底買えないような高額の優良物件に間接的投資ができる
- 上場REITであるJ-REITは法人税制の関係で投資家への還元率が高い
自分で物件を買って不動産投資をするということに抵抗がある方であっても、プロが運用する少額のREITであればやってみようと思えるのではないでしょうか。
不動産投資信託のデメリット
とてもメリットの多いREITですが、その一方でデメリットもあります。特に知っておくべきなのは、以下の3つです。
- 現物不動産がない
- 投資法人が倒産するリスクがある
- 投資法人の運用報酬が発生する
ひとつずつ解説しましょう。1つ目の現物不動産がないということは、最後の手段として自分が住むという選択肢がないということです。不動産向けの投資ではありますが、この点においては株など他の投資と同じ条件です。
2つ目の投資法人の倒産リスクとは、REITを運営している投資法人の業績悪化によって倒産してしまうと、投資しているお金を毀損する恐れがあります。また、投資法人は事業としてREITの運営をしているので、運用していることへの報酬が発生します。ただしこの報酬についてはメリットのところで述べたように、法人税制の関係で他の投資信託よりも還元率が高く、この点は相対的なメリットでもあります。
不動産投資信託への投資を始める方法
不動産投資信託(REIT)への投資は、実に簡単です。証券会社の口座で売買が可能なので、好きな証券会社に口座を開設し、そこに入金をして買い付け注文を出すだけです。
J-REITといって証券取引所に上場されているREIT銘柄であればどの証券会社でも取り扱いがありますが、非上場のREITについては証券会社によって取り扱い銘柄に違いがあります。代表的なネット証券であれば取り扱い本数が多いので、それらの証券会社を利用するのが無難だと思います。
おすすめのJ-REITとは?
先ほどからJ-REITという言葉が頻繁に出てきていますので、最後に解説しておきましょう。J-REITとは証券会社に上場されているREITのことで、上場されているだけに株とまったく同じ感覚で売買が可能です。この手軽さと売買手数料の安さから人気が高く、J-REITだけに投資をしている人も多くいます。
ちなみに2019年3月現在、J-REITの全銘柄平均利回りは3.93%です。買って持っておくだけで4%近くの利回りがあるのですから、投資家からの人気が高いのもうなずけます。
まとめ
不動産投資に何となく興味がある、という方のためにこの段階で必要な情報を基本から順に解説してきました。思ったより簡単、もしくは自分には難しそうだといったように、さまざまな感想をお持ちだと思います。
簡単そうだと思った方はぜひ、現物不動産投資にチャレンジしてみてください。資産形成効果によって、資産家への道を歩むことも可能になります。難しそうだと感じた方は、手軽に始められてプロに運用を任せることができるREITが良いと思います。