成功をより確実にする投資シミュレーションツール5選
By Oh!Ya編集部
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将来や老後のために投資をお考えの方にとって、投資をした未来がどうなっているのかを知るのは極めて重要です。そのためには難しい計算が必要ですが、それを瞬時に行ってくれるのが投資シミュレーションツールです。
投資には複利効果といって、長く続ければ続けるほど投資効果を高めてくれる強い味方があります。投資シミュレーションではこの複利効果を知ることができるため、投資をした結果を正確に知ることができます。
もちろん投資は続けること、そのシミュレーション通りの結果を出すことが前提になるので、シミュレーション通りの結果を出すための方法についても解説していきます。投資の成功を願う全ての方にとって必要な情報なので、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
投資の未来が分かるおすすめシミュレーションツール5選
今計画している投資を続けていくと、どんな未来が待っているのか?それをシミュレーションできる便利なツールを5つご紹介します。すべて無料で利用できるので、軽い気分でどんどん試してみてください。
資産運用シミュレーション(金融庁)
トップバッターは、金融庁が提供している資産運用シミュレーションです。金融庁は例の「老後2,000万円不足説」の発信元となった省庁ですが、その報告書では資産運用の重要性が説かれています。このシミュレーションツールを使うと報告書でも推奨しているつみたてNISAによる節税メリットを活用した場合のシミュレーションも可能です。
かんたん10秒で!積立シミュレーション(新生銀行)
新生銀行はネット銀行大手として投資信託の販売にも力を入れているので、その投資信託で積立投資をしたらどうなるか?というシミュレーションを前提に設けられているツールです。視覚的に分かりやすく、筆者自身もよく利用させてもらっています。
資産運用かんたんシミュレーション(アセットマネジメントOne)
このシミュレーションツールの最大の特徴は、お金を貯めて運用するという未来だけでなく、そのお金を取り崩す時のことまでシミュレーションできることです。老後などを意識して投資をする場合はいつかそのお金を使う時が来るわけで、来たるべき未来のことが分かるのは秀逸です。
・資産運用かんたんシミュレーション(アセットマネジメントOne)
みらい電卓(野村證券)
日本最大の証券会社、野村證券が提供しているシミュレーションツールです。操作性が良く、投資を続けていったらいくらになる?という切り口に加えて目標額を達成するにはいくら必要?何年かかる?といったように目的別のシミュレーションが簡単にできます。「みらい電卓」というネーミングも筆者は個人的に気に入っています。
ポートフォリオ組み立て(モーニングスター)
投資信託情報のポータルサイト、「モーニングスター」が提供しているシミュレーションツールです。積立投資をする場合は最初にまとまったお金を用意しているケースが多いですが、このシミュレーションツールでは「最初の投資額」を設定することができるので現実に即しています。とても高機能なので、詳細なシミュレーションをしてみたい場合におすすめです。
投資シミュレーションで分かること
投資シミュレーションツールを使うと、どんなことが分かるのでしょうか。また、それが分かったらどんなプラス効果があるのでしょうか。シミュレーションツールを活用して投資の最終的な目標である資産形成を実現するための道筋を考えてみたいと思います。
毎月の積立額と利回りから総資産額が分かる
投資シミュレーションツールの最もオーソドックスな使い方は、「今のまま積立をしていったら将来どれくらいの資産になるのか」という疑問に対する答えを得ることです。
投資には複利効果という味方がついていると述べましたが、この複利効果は時間が経てば経つほど威力が大きくなります。それを計算するのはとても複雑なので、投資シミュレーションツールが役立ちます。
まずは、今続けている積立投資の未来を知るため、もしくは今計画している積立投資の未来を知ることからシミュレーションツールの活用が始まります。
達成目標額に対する必要な積立額が分かる
貯金や投資には、「いつまでにいくらの資産を達成するか」という目標があります。お金に余裕がある人であればともかく、お金をやり繰りして資産形成をしたいという人にとって、目標設定は重要です。
投資シミュレーションツールを使うと、達成目標額に対して毎月いくらの積立が必要かを知ることができます。
目標額を達成するのに必要な期間が分かる
毎月の積立額には、限度があります。「この金額が精一杯だが、この金額で積み立てを続けていくと目標額に到達するのにどれだけの期間が必要か」という試算をする時にもシミュレーションツールが役立ちます。
目標額を達成するのに必要な期間が分かれば、老後などお金が必要になる時期から逆算していつから積立投資を始める必要があるのかが分かります。
目標額を達成するために必要な利回りが分かる
長らくゼロ金利、マイナス金利が続いているので、日本国内で資産運用をするとなると実質的にほとんどお金は増えないというのが常識です。しかし、投資の世界には元本保証ではないものの利回りが数パーセントという商品がゴロゴロとあるので、これらを活用することでお金を貯めながら増やすことができます。
利回りのある商品で長期運用をすると複利効果が発生して加速度的にお金を増やすことができますが、その複雑な計算も投資シミュレーションツールにはお手の物です。
毎月積立投資ができる金額と期間がある程度決まっている条件下で、目標額を達成するにはどれだけの利回りが必要か?といった試算にも、投資シミュレーションツールが役立ちます。
複利効果の偉大さが分かる
先ほどから何度か、複利効果という言葉を使ってきました。すでにご存じの方は読み飛ばしていただいて構いませんが、複利効果とは投資によって得られた運用益を次回以降に上乗せしながら投資を続けていくことで得られる加速度的な利益のことです。
利回り3%で100万円を運用すると1年目は103万円になります。2年目は103万円を運用するため、106万900円となります。それが3年目になると109万2,727円・・・といった具合に、単純に3万円ずつ増えていくよりも資産増加のスピードが速くなります。
これが複利効果であり、特に少額から長期間の積立投資をする場合、この複利効果を味方につけない手はありません。しかし複利効果は計算方法が複雑なので、その計算をするためだけでも投資シミュレーションツールを使うべきでしょう。
自分のお金を積み立てていった分と、運用によって増えた分が色分けされて表示されるので、「将来はこんなにお金が増えるのか」という意識をモチベーション向上につなげることもできます。
投資シミュレーションの有効性と重要性
無料で手軽に使える投資シミュレーションツールですが、それをうまく活用すると資産形成という最終的な目的に対してきわめて有効です。むしろ投資を考えのすべての方がシミュレーションをするべきだと思いますので、その理由を解説します。
今の投資、積立をしていると将来の自分がどうなっているか分かる
お金に余裕のある人であればともかく、生活費を含む限られたお金をやり繰りしながら将来や老後に備えたいという人が、世の中の大半です。そんな人にとって苦労してお金を貯め、増やしている自分の未来がどうなっているのかを知るのは極めて重要です。
その明るい未来が見えているからこそ、頑張って積み立てを続けていこうという気持ちになれるというものです。
資産形成の目標に向けて、今どうするべきかが分かる
資産形成は、ある日突然できるものではありません。コツコツと毎月一定額を貯めながらそれを増やし、時間をかけて達成するものです。その目標が達成されるのは5年後、10年後、またはそれ以降といった未来です。
人間はどうしても今目の前で起きていることに最も高い関心を持ち、それ以外のことは劣後してしまいます。しかし、だからといって目の前のことばかりを考えていては将来の資産形成に向けた行動を起こすことができません。
投資シミュレーションには、そんな未来の出来事を目の前の出来事のように感じることができる効果があります。毎月5万円ずつ貯金をしていくという計画だけでは未来へのイメージが湧きづらいですが、それを利回り3%で運用し続けると「10年後に約700万円」というまとまった金額を目にすることにより、未来に向けた計画に具体性を感じることができます。
そのためには今どう行動するべきか?という答えも自ずと導き出されるので、未来のために今するべきことを理解するというのも、投資シミュレーションの大切な役割なのです。
「最高のシナリオ」「最悪のシナリオ」を知ることができる
シミュレーションの段階では数字を好きなように変えて何度も試すことができるため、計画している貯金と投資の「最高のシナリオ」と「最悪のシナリオ」の両方を知ることができます。多くの場合、現実はその両者の間に収まるとは思いますが、それぞれの両極端を知っておくことには、投資のモチベーション向上とリスクヘッジの効果があります。
最高のシナリオを知っておくことはもちろん、貯金と投資を続けていく上でモチベーションを高めてくれる心理的効果があります。しかもそれは絵に描いた餅ではなく、シミュレーションによって得られた「ひとつの結果」です。その通りになる可能性が実際にあるわけですし、それを実現するために少しでも努力しようという気持ちになれます。
その一方で最悪のシナリオを知っておくことは、「どれだけ最悪の展開になってもこの結果は得られる」という未来を描くことができるので、そうならないようにするための努力ができますし、また最悪のシナリオよりも悪い結果になることは考えにくいということで、未来に対する一定の安心感を得ることもできます。
複利効果を瞬時に計算できる
先ほど解説した複利効果は投資家にとって強い味方ではありますが、それを自分で計算をするのは専門的な知識を要するだけでなく、かなりの時間が掛かってしまいます。高校の数学で習う知識で計算は可能ですが、今は便利なシミュレーションツールがあるので計算方法を知っておく必要はないでしょう。ちなみに、複利効果は表計算ソフトのExcelでも計算が可能です。
しかし、複利効果は長期間にわたって積立投資をしていく上で投資効果を実感できるとても重要なので、これを瞬時に計算できるのはシミュレーションツールの大きなメリットです。
複利効果の大きさを知ることができるだけでなく、どうすれば複利効果が最大化されるか(積立金額、投資期間、利回りのバランス)というイメージを掴むこともできるので、それを投資行動に投影しやすくなります。
投資シミュレーションの結果を現実にするために
そもそも、何のために投資シミュレーションをするのか?それはもちろん、最終的な目的である資産形成を現実のものにするためです。シミュレーションの結果にホクホクするだけでなく、それを現実にするために重要なことは、たった2点です。この2点をしっかりと守ってシミュレーションを現実にする心の準備をしておきましょう。
現実味のある目標設定をする
資産形成の目標が大きいほど、それが現実になると将来の資産も大きくなります。老後に2,000万円不足するという説がまことしやかに流布していることを考えると、少なくともそれ以上の資産を老後に向けて構築したいとお考えになるのは当然のことです。
しかし、資産形成の計画は現実味のあるものでなければなりません。なぜなら、願望だけで計画を立ててもそこに現実味がなければモチベーションを維持することができず、いわゆる三日坊主で終わってしまうからです。貯金が続かないとお悩みの方はとても多いですが、その中には無理な貯金計画を立ててしまったばかりに貯金そのものに現実味がなくなってしまい、結局続かなくなるというパターンは実によくあります。
毎月の積立額が無理のない金額なのか、投資によって得られる利回りは現実味のあるものなのか、そして積立投資をしていく期間にも現実はあるか・・・といったように、投資シミュレーションをした結果を計画に反映する際には現実味があるかどうかを重視してください。
毎月の積立金を捻出して、とにかく続ける
先ほど三日坊主なってしまう可能性について述べましたが、貯金や投資において「続かない」というのは大敵です。積立投資は年単位で取り組むものなので、それが1年も経たないうちにやめてしまっては、納得できる金額にはなっていないでしょうし、この「続かなかった」という事実がストレスになります。
これが何度も続くとお金を貯める、増やすということに対する自信を失ってしまい、以後は始めることすら難しくなってしまいます。そうなってしまうと将来や老後に向けた計画も絵に描いた餅になってしまうため、これは人生全体におけるリスクです。
無理のない計画にするべきというのは、続けていくために重要なことです。毎月の積立額が少ないからといって悲観する必要はなく、投資利回りの高さや投資期間の長さでカバーすることは十分可能です。現実味のある金額設定をしたら、後は毎月しっかりとそのお金を捻出して、とにかく続けることを意識してください。
積立投資に回すお金が足りない時の対策4つ
とにかく続けることと、という強いメッセージをお伝えしましたが、「それができれば苦労はない」という声があることも事実です。そこで、積立投資に回すお金をなかなか捻出できないという方のために、その対策を4つ伝授したいと思います。ここで4つの方法を伝授するのは、お金が足りないからといって安易に積立金額を減らさないためです。
強制先取り貯金、つもり貯金
貯金が続かない人のための解決法として王道とされているのが、強制先取り貯金です。これは発想の転換を伴う貯金術で、まず給料など収入が入ったら一定額を先に抜き取ってしまい、それを貯金や積立投資に回します。残ったお金で1ヶ月間の生活をするということで、「余ったお金を貯金に回す」という順序と全く反対にするところがポイントです。
余ったお金を貯金に回すというのは一見すると整合性があるように見えますが、それで果たして毎月一定額を余らせることができるでしょうか?それができるのであれば、今頃大きな貯金ができているはずです。最初に一定額を抜き取ってしまうとその分やり繰りは大変になりますが、やがて慣れます。しかも積立額が100万円など一定の大台を超えてくるとモチベーションも向上するので、一層続けやすくなります。
もうひとつは、よく言われているつもり貯金です。特にコンビニで買い物をしてしまうちょっとした消費や、コト消費の抑制効果があります。「〇〇をしたつもり」「〇〇を買ったつもり」として衝動買いやコト消費を抑えることで、その分を積立投資に回すことができます。
つもり貯金を成功させるポイントとしては、無理をしすぎないことが挙げられます。最初は結果を求めるあまりに飛ばしすぎるのが人情ですが、それだと続かない可能性大です。生活の基本線は変えず、間引くようにつもり貯金をしていくのがコツです。
不用品の売却
ヤフオクやメルカリといったサービスを利用することで、家の中にある不用品をお金に換えることができるのは、多くの人がすでにご存じだと思います。しかし、大した金額効果ないとお感じではないでしょうか。
今もありますが、フリーマーケットやガレージセールといったイベントで自宅の不用品を売ってお金にするという文化があります。ヤフオクやメルカリはそれをネット上で行うもので、より多くの人の目に留まるため金額効果より高く、より現実的に不用品を換金できます。
多くの人の家の中には不用品があふれており、着なくなった服、子供がいる家庭では子供のおもちゃや育児用品、子供服など、それらをすべて出品して売却していくと、まとまった金額になることも少なくありません。
特に子供向けの商品などは年齢的に適齢期をすぎると不用品になってしまいますが、これから子供がその時期を迎える家庭にとっては中古でも良いから安く買いたいと思うものです。これだけで数十万円単位の換金が可能であることがほとんどなので、ぜひ一度ご自宅の中を見渡してみてください。
遊休資産の活用
自宅の中にある不用品もそのひとつですが、モノ以外にも遊休資産はたくさんあります。その代表的なものが「空いた時間」と「使わないスペース」です。
「空いた時間」の活用は副業という形でお金に換えることができるため、これは次項で解説します。もうひとつの「使わないスペース」も立派な遊休資産なので、これもお金に換えることができます。
例えば、空き地をスポット的な貸し駐車場として活用できる「akippa」というサービスがあります。イベント会場や公園などの近くに空き地を所有している人と、その時だけ駐車場を使いたい人を結びつけるサービスなので、双方の利用者から大変好評です。
その他にも、軒先を露店スペースとして、空きスペースを物置きスペースとして活用できるサービスなどがあり、これらを総称してシェアリングエコノミーといいます。個人が遊休資産を有効活用するのに大変役立つので、ぜひ検討してみてください。
【物置きシェア】
・モノオク
【駐車場、カーシェア系】 ※先ほどご紹介した「akippa」もここに含まれます。
【空きスペース系】
【民泊】 長らく空き家になっている家や部屋をお持ちの方向けです。
・zens
副業
近年ではサラリーマンであっても副業を容認する流れになっており、仕事の合間や休日などにちょっとした時間を使って副業で稼ぐ人が多くなっています。都市部では「Uber Eats」の大きなカバンを背負った人が自転車で街を疾走していく風景を目にすることが多くなりましたが、これも空いた時間を活用して「Uber Eats」の出前サービスで稼いでいる人たちです。
その他にも副業で稼ぐことができるサービスは続々と登場しており、これからの時代は副業でいかに成功できるかが収入格差につながるのではないかと思うほどです。
副業ということは本業をお持ちの状態で取り組むわけですが、本業で得た知識やスキルをいかすことで個人の強みをお金に換えることができるのも面白いところで、空いた時間の有効活用で収入アップを目指してください。
【クラウドソーシング】
ネット上で仕事を引き受け、それに対する対価を得る仕組みです。プログラミングや文章作成、翻訳などのスキルが特に人気です。
【スキルをいかした在宅副業】
【自動車運転系】
【スポットコンサルティング】
持っている専門知識や経験などをいかして相談を受け、報酬を得るサービスです。
・ビザスク
【家事代行】
これらのサービスをうまく利用すると空いた時間や専門スキルなどをお金に換えることができて、慣れてくると毎月数万円以上の定期収入になります。10万円以上稼ぐ人もいるので、副業だからといってバカにはできません。
だからといって頑張りすぎると続かないので、あくまでも空いた時間、他にやることがないといった時間を活用する感覚のほうが良いと思います。
投資シミュレーション通りの利回りを実現するおすすめの運用法
投資シミュレーション通りの結果を導くために、毎月の積立額を確保する方法を伝授しました。次は、シミュレーション通りの結果を導くための資産運用です。資産運用の利回りを高くすることができれば楽にお金を増やすことができますし、期間が長くなれば複利効果も大きくなるので、「しっかり増やす」という目線も大切にしてください。
REIT積立
REITとは不動産投資信託のことです。投資家から集めたお金を元手に不動産を購入し、そこで得られた賃料収入や売却益を出資金額に応じて分配する仕組みになっています。REITの中でも証券取引所に上場されている銘柄群とJ-REITと呼び、2019年現在ではとても高い人気を集めています。
J-REIT人気の理由は不動産市場の好調もありますが、利益の90%以上を投資家に還元すると法人税が優遇されるという制度があるため、投資家への還元率が高いというメリットも人気を後押ししています。
2019年10月現在、J-REIT全体の分配金平均利回りは3%を超えています。ゼロ金利時代において3%台の利回りが安定して発生しているというのはとても魅力なので、高い人気を維持しているのも納得できます。
J-REITは上場されているため、証券会社の口座から株と同じ感覚で売買が可能です。毎月一定額を積み立てていくことも設定できるので、今の利回り水準が維持されるのであれば、数万円ずつREITを積み立てていくことで、高い複利効果を得ることができます。
高利回りインデックス投資
インデックス投資とは、株価指数などマーケット全体の平均価格や指数などと連動するように運用されている投資信託への投資です。例えば東証であれば日経平均株価やTOPIXといった指数があるので、これらと連動するように運用されているインデックスファンドがあります。
アメリカの有名な投資家であるウォーレン・バフェットは自身が亡くなった後の資産運用方法についてS&P500というアメリカの株価指数と連動するインデックスファンドに資産の90%を投じるよう遺言書に記していると語っており、インデックス投資の有効性を説いています。事実、S&P500は順調に成長を続けており、2010年に1,000程度だった指数が2019年には3,000に到達しています。つまり、このS&P500のインデックス投資をしていた人は資産を3倍にしたことになります。
さすがにこうした事例は極端ですが、ここではインデックス投資の中でも配当利回りが高いものをおすすめしたいと思います。
東証には「東証配当フォーカス100」といって株主配当が高い銘柄だけをピックアップした指数があります。これと連動するインデックスファンドが東証に上場されているので(上場されているインデックスファンドのことをETFといいます)、このETFは利回り3%台を維持しています。
もうひとつ、アメリカの高配当銘柄をピックアップした指数もあります。こちらもETFとしてアメリカの市場に上場しており、VYMという愛称で広く知られています。こちらも利回り3%台をキープしつつ、さらに利回りが増加傾向なので、長期投資向きだと思います。
先進国株インデックス投資
おすすめのインデックス投資として日本株とアメリカ株の高配当ETFをご紹介しましたが、もちろんそれ以外にもインデックス投資には長期投資の銘柄があるので、そちらもおすすめしたいと思います。
おすすめなのは主に、先進国株のインデックスファンドです。先進国全体、日本以外の先進国といったようなファンドもあり、いずれもETFとして上場しています。利回りは1%台となるため若干見劣りしますが、それでも定期預金などの「ほぼゼロ」と比べると圧倒的な高利回りです。
ここで主に先進国株のインデックス投資をおすすめしているのは、やはり経済が安定しているからです。新興国株のインデックスファンドもありますが、やはり経済がまだまだ脆弱で乱高下のリスクがあるので、長期投資向きではないと思います。「今は安いが将来大きく成長するだろうから、それに乗っかって増やしたい」とお考えの方は、資産運用の一部として活用するのはアリだと思います。
個人向け国債
利回りこそ低いですが、日本の国債への投資も十分価値があります。個人向け国債の中に「変動10」といって、今後金利が高くなったらそれに連動して利回りが高くなるタイプがあります。変動といっても最低金利である0.05%は保証されるので、資産運用の一部として安全な運用を目指す選択肢として有効です。
まとめ
投資シミュレーションの有効性と、それをどういかせば将来の資産形成に役立つかという解説をしてきました。貯金や投資の重要性を認識している方にとって、「今すぐ始めてみよう」というきっかけになれば幸いです。積立投資の強い味方である複利効果を味方につけることで、早く始めるほど効果は大きくなります。まずは、シミュレーションツールをつかってご自身の未来を描いてみてください。