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貸付ファンドとは?話題の高利回り商品の魅力と投資の始め方

By Oh!Ya編集部

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貸付ファンドとは?話題の高利回り商品の魅力と投資の始め方

最近、高利回りの投資商品として「貸付ファンド」が注目されていることをご存じでしょうか。この記事に検索でたどり着いた方の中には、貸付ファンドという名前をご存じで、どんなものか気になるという方もおられると思います。

何せこの貸付ファンドは、個人投資家が簡単に取り組むことができて、なおかつ5%や6%といった利回りのものが珍しくありません。この超低金利時代でなかなか良い運用商品がない中で、これはかなり魅力的です。

そこでこの記事では、この気になる高利回り商品である貸付ファンドについて概要や基本からメリットとデメリット、そして貸付ファンド投資を始める具体的な方法などを解説していきたいと思います。

貸付ファンドって何?

最初に、貸付ファンドという言葉の意味について知っていただくことから始めましょう。すでに貸付ファンドの意味をご存知の方は、次章からお読みいただいてもOKです。

貸付ファンドとは?

貸付ファンドとは、資金を必要としている企業にお金を貸し付けるためのファンド(基金)を組成し、投資家はそのファンドにお金を出資して、ファンドは企業にお金を貸し付けます。

そして企業から利息ともども返済されたお金をファンドが投資家に分配するという仕組みになっています。これを図にすると、以下のようになります。ちなみにこの図は貸付ファンドを運営している「funds」によるものです。

出典:貸付ファンドの仕組み

平たく言うと、「投資家から集めた小口のお金をまとめて企業に貸し付けるための仕組み」といったところでしょうか。

貸付ファンドの特徴

投資家からお金を集め、それを企業に貸し付けるというのは、本来銀行の仕事です。銀行を中心とする金融システムはこの仕組みで成り立っているので、わざわざ貸付ファンドでなくてもできることです。それではなぜ、貸付ファンドという形をとる必要があるのでしょうか。

そこに貸付ファンドの最大の特徴があります。銀行はあの巨大な組織を維持するために、多大なコストを要します。銀行マンは給料が高いというのが昔からの常識ですが、その給料を支払うためにも銀行は大きな利益を上げなければなりません。

そのコストは、金融システムにそのまま転嫁されます。つまり、銀行で資金調達をすると企業にとってはコストが高く、その一方の投資家にとってもリターンが少なくなってしまうという傾向があります。銀行が取っている中間マージンが大きければ大きいほど、この両者の不利益は大きくなるわけです。

しかし、貸付ファンドのように専門の業者が特定の企業向けに資金調達サービスをするだけであればそこまでコストが高くないため、企業にとっては低コストの資金調達が、そして投資家には高利回りが実現するわけです。

こうした仕組みがさらに普及すると、銀行という金融システムが本質的に不要になるとまで言われており、そこに貸付ファンドのユニーク性があります。

貸付ファンドが注目を集めている理由

投資家にとっての貸付ファンドは、利回りが高い注目の投資商品です。定期預金に預けていても金利は0.01%というご時世で5%や6%といった金利の案件がゴロゴロとあるのですから、多くの投資家が注目をするのは当然です。

ここで、こうした投資商品に詳しい方であればあることにお気づきかと思います。それは、同様の投資商品であるソーシャルレンディングほど利回りが高いわけではないという事実です。

それならソーシャルレンディングのほうが良いのでは?と思われるかもしれませんが、この記事で貸付ファンドをおすすめする理由は、次項で解説します。

貸付ファンドとソーシャルレンディングの違い

それでは、ここでは貸付ファンドとソーシャルレンディングの違いについて解説しましょう。

ソーシャルレンディングとはクラウドファンディングの仕組みを応用した金融システムの一種で、資金を必要としている人や会社がソーシャルレンディング業者を通じて資金を募り、それを見た投資家が有望なものにお金を出資するという仕組みです。

資金を集めた事業者はそのお金で事業や運用を行い、得られた収益をソーシャルレンディング業者を通じて投資家に分配するという仕組みです。こちらも貸付ファンドと同じく銀行を介しておらず、中間マージンの少ない金融システムとして注目を集めました。

「集めました」というように過去形で表現したのは、かつてのような勢いがソーシャルレンディングには見られないからです。社会貢献などを目的としたクラウドファンディングは依然として活況ですが、金融システムとしてのソーシャルレンディングの人気には陰りが見られます。

投資家がソーシャルレンディングに疑いの目を向けた理由

最大の理由は、大量の貸し倒れや延滞の発生です。クラウドファンディングの仕組みを使えば誰でも自由に資金を募ることができる自由さゆえに、中には財務体質がぜい弱な事業者や、そもそも事業の戦略が甘い案件などが多数入り込んでしまい、貸し倒れなどが起きたことで投資家からの信頼を失ってしまいました。

確かに貸付ファンドと比べると10%を超えるような案件も見られるので利回りだけで比較するとソーシャルレンディングに軍配が上がるのですが、だからといってよく分からない事業者に大金をつぎ込むのはおすすめしません。

その点、貸付ファンドは資金の貸付先が明らかにされており、いずれも安定性の高い企業ばかりです。信用力の高い企業であるがゆえにソーシャルレンディングより利回りは低いですが、大切なお金を預けるのであれば貸付ファンドのほうが堅実です。

個人投資家にとっての貸付ファンド

個人投資家にとって「利回りの良い投資商品」というのは決して多くはなく、何か良いものはないかというのがもはや合言葉のようになっています。日銀が超低金利政策を維持しているため市中の銀行が超低金利になるのは致し方のないことですが、だからといって将来や老後の備えとしてお金を増やしたい人にとってもこの超低金利は厄介です。

そこにきて貸付ファンドのような5%前後もあるような利回りはとても魅力的で、しかも貸付先に一定の信頼があるのですから、個人投資家から人気が高いのは当然といえます。

現在はまだ案件数が少なく黎明期の段階ですが、この貸付ファンドがさらに普及すると個人投資家にとって有望な選択肢のひとつとなることは必至です。

貸付ファンドの魅力、メリット

それではここでは、貸付ファンド投資の魅力やメリットを挙げてみましょう。整理すると6つありますが、いずれも個人投資家の方々にとって非常に魅力的です。

総じて高利回り

貸付ファンドの魅力は、何といっても高利回りであることです。この超低金利のご時世にあって5%の利回りが出ている案件があるのですから、これはかなり目立ちます。低い案件でも1%台の利回りは出ているので、それでも他の投資商品と比べてやはり高いのは言うまでもありません。

例えば、貸付ファンド事業者「funds」には、以下のような案件があります。

出典:ファンドを探す(funds)

こちらはデュアルアップという不動産投資の世界では有名な会社が募集していた貸付ファンドです。「XEBEC」という投資マンションの購入代金を募集するファンドで、すでに運用中です。12か月後に5%の利回りで返済される予定になっています。

市場による価格変動がなく満期を待つだけ

投資家からお金を集めて運用し、利益を分配する仕組みは貸付ファンドだけではありません。多くの方がご存知の投資信託もこれに含まれます。特に前項でご紹介したような不動産系の貸付ファンドは、REITに似た運用商品でもあります。

しかし、貸付ファンドと投資信託には個人投資家にとっての大きな違いがあります。それは、投資信託のように市場流通しておらず、市場価格というものがないことです。貸付ファンドは先着順で投資家に募集が告知され、必要金額に到達したら締め切りとなります。この一連の流れが市場で行われているわけではないため、市場原理による価格変動というリスクがありません。

貸付ファンドに出資をしたら、後は満期を待つだけです。

少額からでも投資可能

この手の投資商品は大口の投資を小口化することもメリットとして挙げられることが多く、この貸付ファンドも例外ではありません。貸付ファンドを運営している「funds」では1円単位で投資が可能なので、投資家は自分の都合で投資額を決めることができます。

最初から運用期間が決まっている

貸付ファンドには、満期があります。満期が来たら予定している利息ともどもお金が戻ってきます。おおむね運用期間は1年未満なので、1年後に必要なお金であっても投資に回すことができます。

投資は余剰資金で取り組むのが鉄則ですが、貸付ファンドの場合は満期という後ろが決まっているので、その時に必要なお金であっても計画的に運用することができます。

投資コストがきわめて安い

貸付ファンドは銀行を中心とした金融システムよりもコストが安いことが売りのひとつです。そのため個人投資家にとっても貸付ファンドはきわめて低コストです。

口座開設や口座管理、維持はすべて無料ですし、口座内にあるお金を出金する時も特に手数料は必要ありません。お金を増やすための投資なのですから、コストにもこだわりたいところです。その点において貸付ファンドは優位性があると言えます。

投資先が比較的安全である

貸付ファンドとソーシャルレンディングの違いを解説した際にも触れましたが、貸付ファンドは貸付先の企業が明らかになっています。どれも上場企業であったり信用力のある企業ばかりなので、どこの誰に出資しているのかよく分からないこともあるソーシャルレンディングとはそこが大きく異なります。

2019年8月現在、貸し倒れや遅延になった案件はありません。すでに大手ソーシャルレンディング業者では多くの貸し倒れや遅延が発生していることを考えると、安全性の高さは今後貸付ファンドのメリットとして大いに注目されることになるでしょう。

貸付ファンドのデメリット、リスク

貸付ファンドのメリットを理解していただいた次には、デメリットについても解説していきましょう。こちらも重要なので4項目すべてをしっかり理解してください。

元本保証ではない

これまで貸し倒れや遅延などが発生してないとはいっても、それはこれまでの実績であって未来に同じ保証があるわけではありません。貸付ファンド自体が安全性を重視しているので可能性は低いと思いますが、元本保証を謳っているわけではないことをご留意ください。

ただし、貸付ファンドではこの点の信用維持にかなり工夫が凝らされているので、今度も信用リスクが大きくなる可能性はあまりないと思います。しかし元本保証ではないので、資金を毀損する可能性がゼロではないことは今後も変わりません。

満期まで途中解約できない

貸付ファンドの多くは12ヶ月など、おおむね1年近くの運用期間が設定されています。この期間中は途中解約ができないので、その期間中に必要になりそうなお金を貸付ファンド投資に回してはいけません。

貸付ファンドではすべての案件で運用期間が事前に提示されているので、その期間中に必要になるお金ではないかどうかを事前に算段することができます。

買いたくても買えない

とてもメリットの多い貸付ファンドですが、実はメリットの多さゆえに人気が高すぎて、2019年現在、思うように出資することができない状態が続いています。募集はすべてサイト上で行われるのですが、募集開始となるとすぐにアクセスと申し込みが殺到し、すぐに募集額に到達してしまうのです。

このための対策としては、定期的にサイトをチェックして新規募集がないかを見ていくしかありませんが、人気の高さゆえに募集案件も増えてくると思いますので、今後は徐々に投資しやすくなっていくものと思われます。

ソーシャルレンディングより利回りは劣る

貸付ファンドの利回りは、定期預金や個人向け国債などと比べると、かなり高いのが魅力です。しかし、ソーシャルレンディングは利回りが高い一方で、利回りが高い案件ほどリスクが高いため、そこはリスクとリターンが表裏一体です。

ソーシャルレンディングの中にも貸付ファンド並みの利回りを提示している案件はたくさんあります。そういった案件は比較的安全度も高いので、一概に貸付ファンドが堅実でソーシャルレンディングがハイリスクというわけではありません。

貸付ファンド投資を始める方法、利益を上げる方法

ここでは、貸付ファンド投資を始めてみたいと思った方のために、貸付ファンド投資の始め方を時系列で解説します。

fundsに口座を開設する

貸付ファンドを取り扱っているのは、fundsという会社です。希望する貸付ファンド案件の募集が始まった時にすぐに応募できるよう、まずは口座を開設しておきましょう。口座開設は、以下のページから行います。

口座開設の流れ(funds)

口座開設にあたってはマイナンバーが必要になるので、事前に用意しておくとスムーズです。

投資したいファンドを選び、申し込む

口座を開設して貸付ファンド投資に回したいお金を入金したら、次はいよいよ投資したいファンドへの出資申し込みです。先ほども述べたように、現在のところこのプロセスが一番大変です。思うように希望の案件に出資ができず、気づいた時にはすでに殺到して満額に到達していた、ということが頻発しています。

こればかりは気長にチャレンジするしかないですし、やがてこの問題も徐々に解消していくものと思われますので、今は「出資出来たらラッキー」というくらいの感覚でチャレンジしてみてください。

貸付ファンドからの分配金を受け取る

めでたく募集案件に出資ができたら、後は分配金の支払いを受けるだけです。最後に一括で利息が支払われる案件もありますが、途中で何度かに分けて支払われる案件もあります。

満期になったら元本の返済を受ける

そしてもちろん最後には元本が返済されるので、それが口座に入金されているかを確認して、1つの貸付ファンド投資が終了となります。

次の貸付ファンドを探す

1つの貸付ファンド投資が終了したら、次の案件探しです。運良くそのタイミングで新しい案件の募集があれば良いですが、なかなかそうもいかないと思います。これについても、今後募集企業が増えてくれば頻繁に案件の募集が行われるようになるはずなので、まだこのあたりについても成長過程にある投資商品だと思った方が焦らずに済みます。

貸付ファンド投資で注意したいこと

最後に、貸付ファンド投資で注意したいことを4つの項目にまとめました。貸付ファンド投資の構造的な部分にも関わることなので、こうした情報もしっかりと理解した上で、貸付ファンド投資への投資判断をしてください。

P2P金融のリスクを理解しよう

銀行を介すことなく、投資家と事業者を直接的に結び付ける金融システムは、これまであまりメジャーな存在ではありません。ネットの発達やクラウドファンディングなどネット上で出資を募る考え方が浸透してくるにつれて、それはP2P金融という名前でも呼ばれるようなひとつの市場を生み出しました。

こういった新しい金融システムが普及してくると銀行は要らなくなるのかというと、そんなことはありません。銀行には長年の業務で積み上げられた審査のノウハウがありますが、これを超える能力を銀行以外の運営主体が身につけるにはかなりの時間を要するでしょう。今も銀行は金融システムの中心的存在であり、それ以外の金融システムにはどこか「銀行の金融システムに乗せられない案件」という香りが漂っているのも事実です。

貸付ファンドではそういった不安を払拭する工夫がなされていますが、それでも銀行ほどの厳格な審査が行われているかというと、そこにはクエスチョンマークがつきます。

P2P金融はまたの名を「野良金融」と呼ぶ人もいます。それほど基準が明確ではなく、まだまだリスクがあるという感覚なのでしょう。筆者が最も危惧しているのは、当初のソーシャルレンディングのように優良案件が多かったものの、やがてソーシャルレンディングのように陳腐化してあまり優良とは言えないような案件や事業者が多くなってくるという展開です。せっかく今は厳格に運用されている貸付ファンドなので、その基準は失わないようにしてほしいと思います。

事業者の倒産リスクがある

貸付ファンドの運営会社「funds」では事業者の審査を厳格にすることで貸し倒れや遅延のリスクを可能な限り軽減しています。しかし、だからといって事業者が倒産してしまうリスクがゼロではありません。今はまだそれほど多額ではない案件が多いのですが、やがて大きな金額の案件が登場するようになってくると、1つの案件の成否で事業者の経営基盤が影響を受けることも考えられます。

事業者が倒産してしまうと資金の毀損は免れないので、かなり確率は低いものの倒産リスクがあることを忘れないでください。

高利回り=事業者にとって高負担である事実

投資家にとっては高利回り案件は嬉しいところですが、これを逆の立場で考えてみましょう。例えば6%という利回りを提示している貸付ファンドがあったとすると、その事業者は少なくとも6%を超える利回りでそのお金を運用しなければ利益になりません。

つまり、ファンド募集時の利回りが高いほど、事業者は運用の選択肢が狭くなり、高い利回りを目指さなくてはならなくなります。

これと同じことはソーシャルレンディングでも起きており、10%を超えるような高利回り案件の事業者は15%、20%といった利回りの運用をしなければならなくなり、リスクを取り過ぎた結果、遅延や貸し倒れになってしまったという事例があります。これだと本末転倒なので、投資家にとって嬉しい高利回りはその裏で案件の運用のリスクを高めているという因果関係があります。

貸付ファンドは一攫千金投資ではない

貸付ファンドやソーシャルレンディング、さらには投資信託も含めて、この手の出資型投資はどれも一攫千金を夢見るような投資ではありません。コツコツと利回りを稼ぎ、それを長期間運用することで資産増を目指していくのが正しいスタイルです。

株やFX、仮想通貨取引のように投機的なもので見られるような短期間の大きな利益とは無縁のものであり、その分だけ安全性が高められているとお考えください。もしあなたが一攫千金のような投資を希望されているのであれば、貸付ファンドは不向きです。それこそ株、FX、仮想通貨などキャピタルゲイン狙いで短期売買ができる投資をおすすめします。

まとめ

安全性が高く高利回りであるとして話題の貸付ファンドについて、その概要やメリット、デメリット、具体的な投資方法などを解説してきました。

ここまでお読みになった方の多くは実際に始めてみたいとお考えだと思いますので、まずは口座を開設して、いつでも案件の応募できる態勢を整えておいてください。現段階ではなかなか希望の案件に出資できないかも知れませんが、気長にチャレンジしてみてください。