不動産投資物件の種類と特徴についての解説~土地活用編~

不動産投資物件の種類と特徴についての解説~土地活用編~

土地活用とは、先祖代々から相続で引き継いだ土地に様々な建物(上物、ともいいます)を建築することによって、その土地から利益を生み出すことを意味します。

土地に建物を建てると税金面でもメリットがあるため、不動産会社や建築会社は、広大な土地を持つ地主を訪問し、建物の建築を勧める営業スタイルが伝統的です。もちろん、自身で土地を購入する場合も土地活用の定義には含まれます。狭義では資産ではあるけれど収益を生まない土地に建物を建てることを「土地活用」といいます。

アパート経営・マンション経営

土地活用として代表格はアパート経営、マンション経営です。マンションとアパートという言葉に明確な違いこそありませんが、2階建てまでで15戸以下が賃貸アパート、それ以上が賃貸マンションという定義をする人が一般的ではないでしょうか、ここでは「賃貸マンション経営」として統一化します。

最近の賃貸マンション経営は建築会社もノウハウを蓄積しており、利回り10%前後を達成できる効率的な方法が確立してきました。ただ、東京オリンピックを目前に控えたことを理由のひとつとする、建築資材の高騰、及び工事職人不足にて建築費が上昇しており、なかなか利回り10%の案件は見つからないとする指摘もあります。現実的には、7%から8%が良物件というところでしょうか。

ただ、それは高い利回を高い入居率が維持できる場合です。1億円を超える借入金を発生する場合は、入居率の低さは家賃収入額を下げ、返済における持ち出しの発生を意味します。ワンルームマンション一室経営のように「空室イコール家賃収入ゼロ」という状態でこそありませんが、空室率は何よりも怖い賃貸マンション経営のリスクです。

一概に賃貸マンションといっても、鉄骨鉄筋コンクリート(RC)造、鉄骨造、木造と様々な構造があります。構造によって建築価格も家賃の相場額も、そして減価償却の耐用年数も異なります。

ただ、先祖から相続した土地の近くに大学があるため、ワンルームの20戸マンションを建築したある地主さんは、安定した不動産所得が期待できると胸を高鳴らせていましたが、建築して10年目で大学が移転。その後は入居率に苦労しました。そのような「まさか」も発生する可能性があることに注意が必要です。これは大学のほか、電機メーカーの大型工場が移転するというケースもあります。

戸建賃貸経営・賃貸併用住宅

続いては戸建て賃貸や賃貸併用について。戸建て賃貸は新築マンションほど建築費用がかからない一方で、賃貸マンションに比べて劣化がしやすく修繕費がかかるなどのデメリットがあります。戸建て賃貸は多くの場合ファミリー向けとなり、騒音や子どもの走り回る振動などで賃貸マンションに住みにくい家族のニーズを掴んでいるため、賃貸マンションの近隣相場より高い家賃を設定できるというメリットもあります。

また、投資家自身も居住する場合は、ひとつの土地のなかに自身の居住用も賃貸用も含めてマンションを建築する「賃貸併用住宅」という考え方もあります。居住部分は賃料を生まないため利益率こそ下がりますが、自身の物件がすぐ近くにあるため安心感を持つことができます。賃貸部分の入居者と家族同然に仲良くなることも多いそうです。

一方で、投資家の家族のなかには「知らない人と壁一つのあいだで住みたくはない」という意見が出ることも多いため、家族内の意見を合わせておきたいところです。

サービス付き高齢者住宅経営

現代は介護の時代です。優良老人ホームやグループホーム、デイサービス施設を建築して、介護サービス業者に貸し出すという土地活用も増えています。特にお勧めは介護サービスの付いた高齢者住宅である「サービス付き高齢者住宅」。通称、略して「サ付(住宅)」と呼ばれることが多いです。

今後、年を経るごとに日本は少子高齢化が進んでいくと予測されています。若年層、ファミリー層を対象としている賃貸マンションに比べ、サ付をはじめとした介護物件の方が可能性を秘めているといえるでしょう。

その他の土地活用

土地活用は居住用のみに限りません。交通量の多い道路に面している土地を活用する場合は店舗を建築し、企業に貸し出すことも有効です。駐車場経営やトランクルーム、事業展開に向かない土地も太陽光発電など、様々な方法があります。

たとえば、先祖の土地が市街地から離れた場所に存在して事業的価値を見出していなかったとしても、ある日行政から連絡が来て、「再開発をすることになったので換地を提供したい」といわれることがあります。それまでの土地は渡す義務がある一方で、新しい換地が土地活用にとても向いていたというケースも。奥に大きな道路に面していた場合などは、事業性土地活用の大きなチャンスです。

土地に建物を建てることの税制メリット

土地などの不動産を所有していると、「固定資産税」と「都市計画税」が課税されます。ただし、建物の建築された土地では、以下のように軽減税率が適用されます。

まず、固定資産税と都市計画税の通常の税額は以下の通りです。

固定資産税 固定資産税評価額(課税標準額)×1.4%(標準税率)
都市計画税 固定資産税評価額(課税標準額)×0.3%(制限税率)

固定資産税の「制限税率」とは上限値のことです。実際に東京圏で0.3%の税額を適用しているのは23区内のみ、他地域は更に0.2%前後の軽減値の税額を設定するところが多くなっています。このうえで、土地に上物(建物)を建設していると、以下の軽減税率が適用となります。

区分 固定資産税 都市計画税
小規模住宅用地 住宅1戸につき200㎡までの部分 価格×1/6 価格×1/6
一般住宅用地 住宅1戸につき200㎡を超え、
家屋の床面積の10倍までの部分
価格×1/3 価格×2/3

まとめ

土地活用の面から、不動産投資物件の種類と特徴について考察しました。建物を建てると税金のメリットもありますが、通常は自己資本では賄えないため借入金を発生する「一大チャレンジ」でもあります。ましてや先祖代々の土地です。長期的なビジョンを持って、土地活用を考えたいものですね。